恋愛の心理学

男性と1対1だと喋れるのですが、集団になると急に気恥ずかしくなって話せなくなります。

浅野カウンセラーさんへの質問です

私は男性と一対一だと喋れるのですが、グループ(男女)になると急に気恥ずかしくなって話せなくなります。
先日、会社でそういう場面があって、気恥ずかしくなってしまいまいました。
こうなってしまうのはどうしてでしょうか。
また改善方法はありますか?

ネタ募集ネーム:春の嵐さん

大変おまたせしましたm(_ _)m

ネタのご協力ありがとうございます。今回は春の嵐さんのご質問にお答えしますね。

今回のご質問は「男性と一対一だと喋れるのですが、グループ(男女)になると急に気恥ずかしくなって話せなくなる、その理由が知りたい」ですね。

確かに異性と1対1だと話せるけれど、集団になると話せないとか、その逆のパターンのご相談をお受けすることがありますね。

ちょっと不思議な感じですけどね。

いいも悪いもなく僕たちは「得意としている対人関係の形」があるようですね。

では僕なりにお答えしたいと思います。よろしければお付き合いください。

1対1と集団の違いは「人の目の数」と「価値観の数」

これは当たり前の話なんですが、1対1の対人関係と集団の違いは「人の数」ですね。

なんだそれ、そんなこたー知ってる!って話なんですが、ここ、重要なポイントなのですよ。

人の数が増えるということは、人の目が増えるということでもあります。

また同時に、人が増えればその人の分だけ「個々の価値観」も増えていくことになるんですよね。

もし自分自身が集団となるとうまく話せないとか、普段は感じない気恥ずかしさを感じるとしたら

「集団の中で影響力を発揮することにためらいがある」

なんて風に考えてみてもいいかもしれません。

ここでのポイントは「自分自身の影響力」という部分です。

影響力ってなんだ

どんな人にも影響力があり、他者や環境、集団に何かしらの影響を与えているものです。

それは「自分自身が存在する」という影響もあれば、発言、態度、物の見方、価値観などによって与える影響もあるでしょう。

どれだけ自分を隠していても、また、自分に影響力なんてないと思い込んでいたとしても、自分が存在している以上、何らかの影響力は持つものです。

こういった自分の影響力を集団の中で発揮することに恥ずかしさがあるのかもしれませんね。

平たく言えば、そこにいる人たちに自分が影響を与えるということへの怖れ、とも言えるでしょうか。

ただ、自分自身の言動や存在が、他者などに少なからず影響を与えている(いい部分もそうではない部分もね)と自覚することは、アイデンティティの形成に重要なことなんですね。

価値観が違う人たちの中で自分を表現することへのためらいがあるとしたら

僕たちが子供の頃の集団、特に普段関わり合いが多い集団って、ある意味「価値観が合う者同士が集まる」場合が少なくないですよね。

確かに自らが相手の気持ちや考えなど合わせることもあると思うのですが、自分の考えてもいないような価値観の人と頻繁に関わるかというと、どうでしょう。

もちろん成長とともに、お互いの価値観の違いを受け入れあって関わるようになっていくとも言えるんですけど。

一方、大人になって集団と関わるとき、ある意味各々が各々の価値観や信念などを持っていて、自分のそれとは異なる場合も少なくないはずですよね。

このような集団・環境の中で「自分自身の影響力を発揮する」としたら、あなたはどんな気分になるでしょうか。

つまり、自己表現をしようと思うときに、春の嵐さんはどんな思いを抱かれるでしょうか?

もちろんどんな思いを抱かれてもそれはあなたのお気持ちとして間違いではないと僕は思います。

ただ、もし万が一の話。

自分とは価値観が違う人たちの中で自分を表現することへのためらいを感じるとしたら。

集団の中でなかなか自分をする勇気が持てない(恥ずかしい)なんてことが起きても不思議ではないかな、と僕は思います。

どこか葛藤しやすいといいますかね。

集団より1対1の関係が得意な理由を考える

さて、もし「1対1の関係」であれば影響力を発揮しやすくなるとしたら、どんな事が考えられるでしょう。

いろんな事が考えられますが、まずは「自分自身が影響を与える範囲」という視点がありそうですね。

集団では「その全体」に影響を与えますが、1対1の場合は「相手だけで済む」(とは限らないですけど)と感じやすいでしょうし。

また、相手の影響力(発言や気持ち、考えなど)を受け止めるとき、1対1の場合、向き合うべき対象は「相手だけ」なので、集団と比べると比較的扱いやすいと感じるかもしれませんしね。

人によっては、沢山の人の意識、考えなどを気にしすぎて集団の中でいると疲れる、なんて場合もありますし。

集団の中ですべての人に対して平均的に注目を向けようとすることもまた、エネルギーを要することでもありますし。

まぁこのあたりの話を考えはじめると止まらなくなりそうなのでこの辺にしておきますね。

隠れているのは人との距離感

また、集団と1対1の関係の違いとして「相手との距離感」が挙げられると思います。

僕たちが小学生ぐらいの頃であれば、非常に閉鎖的で近い距離感にいる集団に所属していることもあったでしょうが、大人となると、いわば「友人〜知り合い〜他人」あたりの距離感で接することも増えますね。

自分と非常に近い距離感にいる人は、いわば恋人、家族ぐらいではないでしょうか。

すると、1対1の関係と、集団ではどうしても相手との距離感が異なってくることが多いと思うんです。

まぁ全てがそうだとは言えないのですが、「集団」に比べて「1対1の関係」のほうがより近い距離感で相手を感じたり、接することも可能になってくるでしょう。

そう考えると、1対1のような相手と近い距離、向き合える距離であれば自分を表現しやすい、と感じるのかもしれませんね。

例えば、「他人であっても相手を近くに感じると安心感を得やすい」なんて場合もありますよね。

これはあくまで主観的な感覚の話ですけども。(相手も自分と同じように感じているとは限らないってことですけど。)

このような安心感を感じられると心を開きやすいと感じる人もいるでしょう。

その結果、自分から影響を与えたり、相手の影響を引き受けやすくなるのかもしれません。

自分の影響力を受け入れて上手に使う事を考えてみてください

今回はあえて「集団の中の同性の目」という視点を含めずにまとめてみましたが、いかがでしょう?

何か思い当たる部分はあるでしょうか?

さて、最後に春の嵐さんがおっしゃる

【「グループ(男女)になると急に気恥ずかしくなって話せなくなる」という状態をいい方向に変化させていくことを考えるならば】

という話をサクッとまとめておきますね。

その答えとしては「自分の影響力を受け入れて上手に使ってみてください」となります。

自分の影響力を自覚しよう

1つ目のチェックポイントは、自分の影響力に自覚的であるかどうか、です。

もし「私にはそんな影響力はない」といった、自分を隠したい気持ちが強いなら、そのあたりから見つめ直してみるといいかもしれませんよ。

自分の影響力の過小評価は、自己価値を下げる要因になります。

たとえ周囲に悪影響を与えたくないという動機であっても、自分の影響力なんてないわーと思えば思うほど、人の存在がいい意味でもそうではない意味でも脅威になりやすいんです。

人によっては「誰も私を見てくれない」「誰も私を助けてくれない」と思う理由にすらなりえます。

その結果、自分を幸せにする、豊かにすることのハードルが上がってしまうんです。(自分にはそんな力はないと感じやすくなるんです。)

だから、「自分にはとんでもない影響力があるわけでもないけれど、人と関わるときに相手に何かしらの影響を与えることができる」と知っておくことは大切なことなのです。

ま、あまりに慎重に考えすぎると、ちょっと怖くなりますけどね(^^;

でも、それが僕たちの影響力なので受け入れたほうがいいでしょうね。

自分の影響力をポジティブな意味合いで使おう

また、自分の影響力は怖がるよりも「よりいい表現」として使うことをオススメします。

いわば、人を愛する、幸せにする、褒める、認める、共感する、といった表現を増やすことです。

難しく考えるのではなくて、例えば

人に親切にする
相手を気遣う
気持ちのいい挨拶をする
相手の考えや価値観を理解する
笑顔で接する

なんて行動を増やしていくといいと思います。

完璧にするのではなく、少しづつ増やしていく感じでもOKです。

今回の場合なら、特に「集団」の中でそういった振る舞いを増やすといいと思いますよ。

自分からいい影響を与えるように心がけて他者に対して接していくことで、自分の「良い影響力」を自覚できるようになるんです。

これがめちゃめちゃ重要なことですね。

この良い影響に対する反応が相手から返ってくると、より自分のいい影響を自覚できるようにもなりますしね。

そういう意味では、相手初の良い影響に関してもいい反応を返すことを心がけてみてもいいかもしれませんん。

万が一「自分は人を喜ばせることなんてできない」と感じていたとしたら、ホント何もできなくなりますし、自分をちっぽけに感じてしまいますからね。

もちろん自分の影響力を過剰に評価するのも妙ですが

「自分にあるものはある」

「いい影響を与えられる」

という感覚を持つことが、より凛とした自分に近づく方法なんですよね。

 

え、それは分かるけど恥ずかしい?ですって?

だとしたら、うーん、もうちょっと自分を褒める、認めるところから始めてみてはいかがでしょうか。

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