夫婦のための心理学

「期待のズレ」を修正するといい恋愛ができますよ、という話

「期待のズレ」が二人の関係悪化につながった話

例えばこんなケース。

A子さん(仮名)は、同い年の彼と同棲中。

彼はいつも遅くまで仕事をし、自宅でも仕事するハードワーカーっぽい人。

A子さんは彼の行動力に魅力を感じていて、彼をそばで支えたいと思っていたのです(結婚を意識していたのです。)

ただ、急に彼の仕事が忙しくなり、彼が職場近くのホテルに宿泊し、朝帰ってくる状態が続いたのです。

もちろんA子さんも「仕事が忙しいのだから仕方がない」と理解していました。

が、ある時、A子さん自身が仕事で大きなトラブルを抱え、ストレスで滅入ってしまったのです。

A子さんは思いました。

「こんなとき、彼にそばにいてくれたら・・・」。

そして彼にこう伝えたのです。

「できれば夜はずっと家にいて欲しい」。

が、彼の様子が少し変なのです。

彼は悩ましい顔をしながら「それは難しい。ずっと一緒にいることはできない」というのです。

それぐらい彼もまた仕事に必死で疲れ果てていたのです。

が、彼女は彼の言葉に傷つき、強く「ずっと一緒にいてよ!」と迫ったわけです。

すると彼は「それは無理だから。ごめん。」と言い、表情を曇らせるばかり。

それからのA子さんは

「彼の気持ちが離れていったのでは?」

と不安になることが増えたんですね。

実際、彼との連絡も途絶えがちになってきたこともあって、なんとか関係を修復したくてカウンセリングにお越しいただいたのです。

この話の中に登場する男女それぞれの気持ちの話は、少し横においておいて。

このケースで、A子さんと彼の関係がよくない雰囲気になっていった理由を考えてみると

お互いの期待がズレている様子

が見て取れるのですね。

「期待の表現」次第で、恋愛はよい方向にも悪い方向にも進む

期待のズレですれ違うカップル

いいか悪いか別にして、僕たちは人に期待する生き物です。

もちろん自分に対してもあれこれ期待をかけるものですし、人からの期待にもできれば応えたい、と思うこともあると思います。

ただ、この「期待」は、使い方次第で、二人の関係をよい方向にも、そうではない方向にも変化させる、取扱い注意な心理でもあるのです。

もし、僕たちがなにかに期待するならば

「的確な表現を使う」
「自分にとっても相手にとっても、実現可能性がある期待をする」

ということが重要だと僕は考えています。

叶いっこない期待や、お互いに実現不可能な期待を持つと、期待する本人も相手も結構しんどい気持ちを抱えることになるのです。

期待した側は「期待が叶わないこと」に。

期待された側は「期待に応えられないこと」に。

お互いが失望するしかない、なんて状態になりやすいのです。

期待がズレるとお互いに失望しやすくなる

今回の事例ならば

A子さんの「できれば夜はずっと家にいて欲しい」という気持ちが「期待」に当たるんですね。

もちろん、A子さんの「できれば夜はずっと家にいて欲しい」という期待自体に罪はないのです。

ただ、その期待に込められた真意や、二人の未来や彼への期待を的確に示せていないのではないか、という話なんですね。

とはいえ、彼女も仕事でかなり滅入っているわけで、そこまでの配慮ができずとも仕方ないという話でもあるんですけども。

また、彼の中にも「彼女のために一緒にいなければ」という気持ちがあるわけですが、

そこは「彼が彼自身に向けている期待」なのです。

彼が自分に「こんな自分であるほうがいい」と期待しているんです。

が、それが難しいと感じるなら、彼は彼自身に失望しますよね。

例えば、彼女の期待や求めに応えてあげられない自分ってショボい、といった風に。

そんな彼は、きっと彼女と合うとショボい自分を感じることになる。

だから、彼女と連絡を遠ざけてしまう、なんてことも起こり得るんですよね。

期待通りにならず失望すると、不安や悪い想像ばかり生まれてくることも

このようなお話を伺うと

「A子さんも彼も、お互いに自分自身に対して失望しちゃってるんだよね」

と僕は見立てることが多いです。

僕たちが感じる失望の多くは「相手や誰かのせい」と感じることも少なくないのですが

結局は「今の自分に失望している」ので、嫌な気分や悲しい気分、悪い想像ばかり生じるわけです。

例えば、A子さんならば「彼にそばにいてもらえない自分」に失望しているのかもしれないです。

が、彼にはA子さんを選ぶ気持ちはまだありそうですよね?

また、彼は「彼女の期待に応えられない自分」に失望しているのかもしれません。

が、A子さんからすれば、そんな失望全く意味がないし、そんなことで嫌うわけねーじゃん、という話のようです。

期待のズレに気づいて、的確に、実現可能性のある表現をしよう

的確な表現を使ってコミュニケーションする男女

もちろん人や自分に良い結果を期待するなら、大きく夢のある期待を持っていていいと思いますよ。

特に恋愛では「幸せや喜びを全く期待しない関係」もまた味気ないんじゃないかな、と僕は思うぐらいです。

ただ、その期待を二人の問題に変えないためには

「的確で、実現可能性のある目的を設定すること」を僕はオススメしています。

今回の事例ならば

いきなり「できれば夜はずっと家にいて欲しい」と表現するよりも

「辛い時は話を聞いてくれる時間を作って欲しいし、一緒にいる時間が増えると嬉しい」

のほうが、比較的お互いにとって実現可能性がある表現になるのではないでしょうか。

彼にとっては「夜、ずっと家にいることができない」と思うより

「仕事が忙しいのにずっと家にいなきゃと考えること自体矛盾している。できる限り一緒に過ごせる時間を増やそう」

と思えていたなら、彼女の言葉を突っぱねる必要はなかったのかもしれないですしね。

その上で話し合って、お互いの合意を取るということが大切なんですよね。

ただ、僕たちは期待して失望するたびに、できないことを叶えたい(叶えば人生一発逆転!)といった期待や欲が深まることもあるので、その辺は要注意ですかね。

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