日常に使える心理学

親しい人が欲しいから一人になるという不思議な心理

「親しい人が欲しいから一人になる」って矛盾しているようで、実は・・・

親しい人がほしいから一人になる人

「親しい人が欲しいから一人になる」

そんな人達がいるとか言ったら、どう思いますか。

何言ってんだ?と思います?

それとも、なんか分かるかも?って思います?

実は、親しい人が欲しい(恋人や仲間など)と思うからこそ「一人になる」という行動を取る人がいるんですよ。

表面的にはどう見ても親しい人を欲していないような態度なのですけどね。

よーくお話を伺ったり、状況を見つめると「あれ、逆かも?」と思える場合もあるのです。

ということで、今日のコラムは「親しい人がほしいから一人になる心理」についてまとめてみようと思います。

よろしければどうぞ。

親しい人が欲しいから一人になる人の心理

親しい人が欲しいのに一人になる人の心理とは、一言で言えば「関わることへの恐れ」が強いということなんですね。

例えば、人と関わると

自分に良いことが起きない
相手に良い影響を与えられない
揉めてしまう
傷つけてしまう・・・。

そんな意識が強いと、どうしても「親しい人(親しくなりたい人)から距離を取ること」が正解のように感じるわけです。

だから、自分の正解(正しさ・これが最善だと思うこと)に従って、親しい人が欲しいからこそ距離を取る選択をするのです。

そんなことって実際にありえるの?と思われる方もいるかもしれませんね。

でも、同じようなことは僕たちの日常でよく起きているものですよ。

良い影響を与えられないと思うから避けてしまうことがある

例えば、職場で「自分のためにもチャレンジしてみたいけど、一人では手に負えそうにないな」と思える案件があったとしましょう。

このとき、積極果敢に「やります!」と言える人ばかりではないですよね?

「うーん、もし失敗したら申し訳ないから担当を外れたいかも」

なんて思う人がいても不思議ではないですよね。

それがいいか悪いかは別にして。

この状況って

「自分には手に負えない案件だから避けている」と理解することもできるのですが

「その仕事に対して自分が責任を果たせない(良い影響や結果を出せない)と思うからこそ避けている」」

と理解することもできそうですよね。

この「良い影響や結果が出せない」という感覚は、親しい人が欲しいから一人になる人の心理によく似ています。

ここには「良い結果を出せない」「良い影響を与えられない」といった自己否定感や罪悪感などがあるわけです。

親しい人が欲しいから一人になる人の本当の気持ちは

親しい人が欲しいから一人になる人の気持ちをよくよく見つめていくと

「できれば親しい人は欲しい、けれど、良い影響や結果を出せない可能性を恐れている」

とも言えます。

こう言いかえると、めっちゃいい人のように思えてきませんか?

実際、このパターンを抱えてている方って、いい人といいますか、人のことを考え、慮る方も少なくないんですよ。

ただ、人に対して良い影響や結果を出せない、と思うことで「自分をまるでモノ扱い・過小評価」しているようなものなんですよ。

かといって、「じゃ、人と関わって良い結果を出せるのか?」と自分に問いかけても、なかなか胸を張ってYESとは言えない。

だから、親しい人が欲しいときほど距離を置くし、親しい人には気を使いまくるし、遠慮するし、相手の機嫌ばかり取ろうとするんですよね。

親しくなりたい人への良い思いと嫌な思いが混在している

ここには人に良い影響を与えたいという気持ちと

人に良い影響を与えられない自分を許せない

という気持ち同時にが存在している感じなんですね。

いわば、真逆の観念や感情が存在するからこそ、大きな葛藤を生み出していることが少なくないようですよ。

で、その葛藤に疲れ果てて「そもそも一人のほうがいい」なんて考えるようになる人もいるとかいないとか。

そこまで分離しなくても「ずっと人に気を使い、親密感を感じられずにいる人」もいるようです。

もし、こんな状況に陥ったら、「どうやって人に関わるか」ばかり考えるより先に

「自分はどうして人と距離を取っているのか」

という事情を理解することが先かな〜と僕は思うんですよね。

自分の中で考えや気持ちの整理を進めていくほうが

まぁ人と親密になる動機や覚悟も持ちやすいかな、と僕は思う次第なのですよ。

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