今日は2011年に書いた記事を再編集してみました。
9年前の自分が書いた記事を改めて読み直して、なるほど・・・と思うこともあり、少し加筆訂正して再アップします。
よろしければどうぞ。
Index
「彼の気持ちが分からない、ということ」
今回の記事は2回に分けてアップしていきたいと思います。今回は前編です。
また読者の方によってはチクっとする内容になるかもしれません。今回は僕自身の体験からの記事を書かせていただいていますが、ご覧いただいて難しいと感じたり辛い気分になられる方もいらっしゃるかも。
「あぁ今は読めないな」と感じられたら無理をされずい止めていただければ、と思います。もう少し心が落ち着いてからご覧になってくださいね。
例えばこんなケース
彼とお付き合いして数年。彼は派手な人じゃなくって、穏やかで優しい人。そんな彼に私も惹かれて一緒にいたんですよ。今まで、彼とはうまく行ってると思ってたんです。彼との関係に不安なんてなかった。
けど、先日急に彼が別れを切り出してきたんです・・・
私は驚いて彼にどうして?って聞くと「それが理由だよ・・・」って。
「一緒にいるのが辛い」「とりあえず距離を置こう」って。その一点張りで何を言ってもダメ。
私には意味が分からないんです。彼の言葉の意味が。
私は彼のこと愛してるし、今までもいろいろあったけど何とかなってきたじゃない?って思うんです。でも彼は頑なに私を遠ざけようとする。
私は別れたくないし、彼以外考えられないのに。どうして彼は私と別れたいって急に言い始めたのかが知りたいんです。それが分かれば彼ともう一回やり直せると思うんですけど・・・。
彼から急に別れをとなるとそれはもう驚きますよね。どこか心がパニック状態になることだってありえますし。時間が経ってからジワジワ感情を感じ始めて、別れの痛みが心に広がりはじめることだって。本当に辛い気持ちや苦しさを感じたりするかもしれませんね。
そして彼が別れを切り出した理由が見えない。別れの理由に身に覚えがなければ「どうしていいのか分からくなって」不安や恐れを感じたり、ただ現実に打ちのめされてしまい慌てふためいてしまうことだってあるかもしれません。
だからこそ今の現実を何とか変えたくて「彼はどうして別れを?」「私の何がダメだったの?」と知りたい気持ちが強く湧き出てくるのかもしれませんし、今すぐ彼の気持ちを理解して問題を解決して、何とか元に戻したいと思われるかもしれませんしね。
そのお気持ち、僕なりにわかる気がします。
ただ、今日は今までとは趣を変えて、僕自身の体験を書いてみたいと思います。
僕自身が体験した話をもとに「パートナーが別れを切り出したその理由がわからない」ということの意味について書いてみたいと思うんです。
僕の経験が何か皆さんの参考になればと思いつつ。よろしければお付き合いください。
一方的に別れを告げられた若かりし頃の僕
実は僕もかつて突然別れを切り出された経験がありまして(^^;当時の僕はまだまだ若くて恋愛経験も少なく、正直言いまして冷静さを欠いた言動ばかりしていた記憶があります。
今思えば「それは・・・」と思うことも必死さのあまり・・・。
その女性とはお別れすることになりましたが、時間をかけてその時の出来事、自分の気持ち、彼女の気持ちを受け入れていくことで学びとする ことができたような気がします。彼女をもっと理解できればと思う気持ちと共に、いろいろな事を教えてくれた彼女に感謝しているんです。
そう思えるようになったのもその当時の僕を支えてくれたカウンセラーや仲間がいたからなんですけれどね。
ただ、その当時の僕が何で苦しんだかと言えば「彼女がどうして別れを切り出してきたのか?」なんですよね。
別れを切り出されてから、不安の中で必死で考えました。
「自分が悪かったのか?何かひどいことをしてしまったのか?」
「自分が男としてしっかりしていなかったからか?」
「他に男性ができたのか?」
でも答えは見えてこない。
僕は彼女のことを自分なりに優しく大切にしているつもりだったし、真剣に考えているつもりだったので、そんな自分が嫌で許せなくてずっと受け入れられずにいましたね。
だから本当に困りましたし、悩みました。正直彼女を責めたい気持ちに駆られたこともありましたよ。
こんなに自分が恋愛で悩むなんて思いもしなかったぐらいに悩みましたし、今思えば自分のことが全く信じられなかったです。
それが正直な感想です。(ここで僕は初めて人に相談すること、つまりカウンセラーという人々に出会うのですが)
それぐらいその当時の僕は「自分の気持ちしか見えていない状態」だったんですね。だから彼女の気持ちが分かるわけがなかったんです。
もちろん男性と女性では感じる感情が違います。それはその通りで、だから分からないことがあるのも事実でしょう。
でも、「そういうことじゃないよ」とその当時僕がお世話になっていたカウンセラーさんからアドバイスをいただいたんです。
自分が不安を抱えていたように相手も不安を抱えているって気づけるか?
「君は彼女の気持ちが見えないとき、どんな気持ちになる?」
そのカウンセラーさんは僕に問いかけました。
僕は正直に「もう辛いし苦しいですよ」と答えると
「彼女がそんな気持ちになったことがあるって分かるかい?」
「彼女がどんな気持ちで君と一緒にいたか?分かるかい?」
そう言葉を投げかけてくれたんです。
その当時の僕は「自分は自分なりに不安を感じつつも彼女のことを大切に」と頑張っていたので「彼女が不安になんてなる訳がない」と思い込んでいたことに気づきます。
むしろ僕がどこか彼女に気持ちを振り回されるほどに自信がなく不安だったので、今、彼女は「僕が十分な男ではないから嫌になっている」と思い込んでいたんです。
でも、それは「僕の不安」であり、「彼女の気持ち」じゃなかったんですよね。
「彼女は君のこと、好きだったんじゃないのかな?でも君はそれをちゃんと受け止めたことがあったのかな?彼女だっていつも自信があったわけじゃないと思うよ。
君は彼女の気持ち、見えなくなっているのかもしれないよ?自分の自信がなさばかり感じてはいないかい?
君に自信があるかないか?それは彼女だって知っていたんじゃないかな?一緒にいれば分かるだろう。それでも彼女は君を選んだ。その意味を考えたことってあるのかな?
そんな時、君は自分の自信のなさばかりを見つめていた。そして彼女に優しくしようと頑張った。悪いことじゃないよ。でも、彼女が本当に見て欲しかったのは、私の気持ちなんじゃないかな?
そして今も、君は君の不安ばかり見ているんじゃないかな?それはとても辛くて苦しいことだと思う。でもまた今までと同じことを君はしているのかもしれないよ?
君は彼女の不安を知らないのかもしれない。
そして、自分の不安を払拭することに躍起になっている。
だから君は彼女の気持ちが「分からない」ことからはじめるしかないんじゃないかな?」
この言葉の意味を理解するのに、僕は随分と時間を費やした記憶があります。
「分からない」を受け止め、そこから始める
「分からない」からはじめる。
それって一体どういうことなんだろう?
また一つ僕の中に分からないことが増えたのですが、その後、僕がこの言葉の意味に気づいたとき、僕自身に大きな転機が訪れたんですよね。
ということでこの続きは次回・後編で書きたいと思います。
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