日常に使える心理学

「普段からネガティブな意識が強いと、大切なときにネガティヴな意識を使えない」とはどういうこと?

浅野さんが記事に書かれていた
「ネガティブな意識が強い状態だと大切なときにネガティヴな意識を使えない」
のお話に興味があり、詳しくお聞きしたいです。

ネタ募集ネーム:月子さん

今日は月子さんから送っていただいたネタ(ご質問)についてお答えしたいと思います。

この話は↓の記事の最後辺りでサラッと触れた話ですね。

大切な話は対面で話す方がいい?文字だけでも大丈夫なの? 浅野先生へのご質問 彼に何かを伝える時、私は推敲できるLINEのメッセージを選んでいます。そうすると感情的になりにくく、彼も彼のペ...

これは「普段からネガティブな意識が強い状態が続いていると、いざというとき、大切なときにネガティヴな意識を使えなくなるよ」

という話なのですが、ではもう少し詳しく解説したいと思います。

よろしければどうぞ。

「ネガティブな意識が強い状態」とは

では、まず「ネガティヴな意識が強い状態とはなんぞや」という部分からお伝えしますね。

ここでいうネガティブな意識が強い状態とは、「否定的な認知」「興味や関心の喪失」を意味していると思っていただくといいでしょう。

何事も否定的に捉えてしまう。
物事のマイナス面ばかり強調して捉えてしまう。
それゆえに、物事に興味や関心を寄せても喜べないし楽しめない。

この状態がずっと続いている状態を想定した言葉だと思ってください。

また、ネガティブな意識を強めるということは、ある意味で物事に関して(必要以上に)警戒している状態であったり、物事を深く考えて理解しようとしていたり、問題点(欠点)を探している状態、とも言えるんですね。

「いいじゃんいいじゃん!細かいことは気にしない〜!」ってネガティブさ、ちょっと変ですからね。

まぁ僕たちはネガティブな意識を上手に使って、新しい知識、視点を獲得したり、物事の課題・問題などを発見していく側面があると言えるわけです。

なので、巷では何かと(印象的な意味合いで)「ポジティヴでいること」が好まれるようですけど、そもそもネガティブな意識を使うこと自体が問題ではないのです。

その使い方が重要なのです。

「普段からネガティブな意識が強いと、大切なときにネガティヴな意識を使えない」とは

ただ、ネガティブな意識を強めている状態ってエネルギーを使うんですよね。

なので、この状態のままで居続けると疲れてしまうのです。

このような状態になると、物事をあまり前向きに捉えることができなくなることもありますし。

なによりいつも疲れちゃってるので

「もう休みたい。これ以上ネガティブな視点を持ち続け続けられない」とか
「物事を前向きに捉えようと思ってもその力がわかない」

なんてことにもなるんです。

この状態にあるときに

例えば、「仕事でシビアな選択を迫られる」「難しいクレームや要求に対応する必要がある」「パートナーとの間で解決しなければならない問題がある」など

「真にネガティブさを発揮しなければならない事態」が起きたとしたら、どうなるでしょうか。

もし、普段からネガティブな意識を使い続けていて疲れ果ててしまうとしたら。

本来ネガティブな意識を使うべき時に「あーもう無理、もういいよ」なんて気分になりやすくなるんですね。

他にも

「物事を考えなきゃいけない場面でその力が発揮できなくなる」
「慎重な決断をすべき時にどうでもいいわ、と思ってしまう」
「物事をじっくり検討すべき時にいい加減な判断をしてしまう」
「相手の気持を考えなきゃいけない時に、自分の考えだけで結論を出してしまう」
「諦めると失敗が確定する時に、諦めてしまう」

このようなことが起きる可能性があるのです。

なので、「大切な時にちゃんとネガティブな意識を使えるように、普段はポジティブな意識でいるほうがいい」と僕はお伝えしているわけです。

つまりこれは「ネガティブな意識が強いと人から嫌われるから、普段からポジティブな意識でいるほうがいい」という話ではないのです。

俗いう「陰キャ」はNGって話でもありません。

そうではなく、自分の意識のあり方や持ち方を見つめ直してみて、そのバランスを整えてみてはどうでしょう、という話なんです。

僕たちの日常の中では、望むか望まないかは別にして「ネガティブな意識を使うべき場面」が訪れるのです。

例えば「本番で燃え尽きないようにちゃんとリラックスしよう」「継続的に物事を取り組むために休息時間も大切に」と同じような考え方だと僕は思うのですよ。

然るべき時にしっかりネガティブな意識が使えるように、普段はポジティブでいたほうが得策かもね、ってことですね。

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