浅野さんへの質問
こんにちは。
よくカウンセリングでは「男性はありがとうと言われるのが嬉しい」と言いますが、うちの旦那は「ありがとうじゃなくてご苦労様がいい」と言います。
長時間の子守をお願いした時やちょっと念入りに家事をしてくれた時に「ありがとう」と言うと「じゃなくてご苦労様!」と。
人それぞれの感覚なのでまあ良いと思いつつも(普段はご苦労様と言うようにしてる)、自然に出た「ありがとう」を即座に却下されると、さすがにイラッとします。
ありがとうが嬉しくない人に、他にお目にかかったことはないのですが、こういう人って一定数いるものでしょうか・・・。
ネタ募集ネーム:とこさん
とこさん、ネタのご協力ありがとうございますm(_ _)m
今日はあなたのご質問にお答えしますねー。
さて、今回のご質問は「ありがとうが嬉しくない人に、他にお目にかかったことはないのですが、こういう人って一定数いるものでしょうか」ですね。
確かに、あなたからの「ありがとう」を即座に却下されるとイラッとしますよねぇ・・・。
自分の好意を遮られると残念な気分になっちゃいますよね。
さて、ではご質問にお答えしていきたいわけですが、まず申し上げたいことは、とこさんのご主人さまのような男性が一定数存在するかどうかに関するデータを、僕は持ち合わせていないんですよね。
なので、とこさんのご主人さまのような男性が他にも存在するか、に関してはお答えしかねるんですよね。すみません。
ただ、実際にとこさんのご主人さんがそう仰るならば、それは事実として扱うべきことなんでしょうね。
はい。
・・・という話で終わってしまうと、ブログ記事にならないので(^^;
今日は
「『ありがとう』より『ご苦労さま』と言ってほしいと思う人がいるとしたら、それは何故なんだろう」
という部分を考察してみたいと思います。
もちろんなぜそう思うのかに関しては、ご主人さまに伺うしかないことなんだとは思うのですけどね。
では、よろしければお付き合いください。
「ご苦労さま」という言葉の意味から考える
「ご苦労さま」という言葉を辞書で調べると「御苦労を丁寧に言う言葉」という記載があります(出典:Wabio辞書)
「ご苦労」という言葉は、他者を敬い、その人の「苦労」をいう意味です。
つまり、ご苦労さまは「他人に仕事などを依頼したときなどに、その苦労をねぎらって使う言葉」となります。
もし、「ありがとう」という言葉よりも「ご苦労さま」という言葉をかけてほしいと思う人がいるとしたら、考えられることは
「あなたの依頼に答えた自分を認め、その労をねぎらって欲しい」
という感じかな、と思います。
人の心理として見れば
「大切な人の思いや期待に応えられている自分を感じたい」
「大切な人の期待に応えられていることを認めて欲しい」
という感じになるかな、と僕は解釈しますね。
逆に言えば、「それぐらいこちらはあなたのことを考えているし、見ているよ」と言いたいのかな?とかね。
ま、あくまでこれは僕の解釈でしかないですけどね。
「ありがとう」という言葉の効果から考える
「ありがとう」は、感謝を伝える言葉ですよね。
「ありがとう」という感謝を伝えることには、自分と他者の価値を認めたり、自分自身の心のあり方がより良くなっていく効果がある、なんて言われているんですよ。
なので、カウンセリングの中での提案としても「ありがとうを伝えるようにしてみてはどうでしょう」とお伝えすることがありますね。
ただ、この「ありがとう」、すなわち「感謝」には「物事や感情の流れ、誰かとの関係性を完了させる」という意味も含まれることがあるのですよ。
例えば、相手に仕事を手伝ってもらい感謝するとしましょう。
この感謝は「相手に仕事を手伝ってもらったという事実」をそこで区切ってしまうような効果を持つんです。
だから、感謝すればそこで一旦区切り、と感じる。
逆に、こちらがいくら感謝しても相手から「あのとき〇〇してあげたのに」と引っ張られるとしたら、ちょっと残念な気分になりません?
別の例をあげましょう。
例えば、失恋し、どうしても元カレのことが忘れられない人がいるとしましょう。
その元カレに対して実際に、またイメージの中で「今までありがとう」と伝えることに抵抗感を抱く人も少なくないんですね。
これは「今までありがとう」と伝えることで、今までの関係に一度区切りがつくと感じるからだ、と考えられます。
いわば、ありがとうと伝えた時点で今までの関係が完了する、それは嫌だと思うから「ありがとう」と言えなくなることがあるわけです。
もしかするとつながりを求めているから「ご苦労さま」がいいのかも?
このような考え方を今回のご質問に当てはめてみると
「ありがとう」と言われると、そこで今までの一連の流れ(二人の関係性)に区切りがつくような、完了してしまうような気分になるから、「ありがとう」ではない言葉を求めたくなる。
「ご苦労さま」であれば、お互いの意識が共有できているような感じがしたり、こちらの労をねぎらってもらえていると感じられる。
もしかすると「ありがとう」という言葉で感じる、今までの物事の一連の流れ(二人の関係性)に区切りがつく感覚をあまり感じないのかもしれない。
このように考えようと思えば考えられなくはないかな、と思います。
もちろんこれが真実だと言うつもりは毛頭ないのですよ。
繰り返しになりますけど、真実はご主人さまのみが知っている、ということでしょうし。
ただ、もしこのような人がご主人さま以外にも存在するとしたら、僕なら
「あーもっとパートナーと近い関係や、気が置けない関係になりたいと思っているのかな」
なんて風に考えるかもしれません。
いちいち親しい間柄で「ありがとう」と伝え合うことに、なんだか他人行儀な感じがして嫌だ、なんて思う人がいても不思議ではないかな、と思いますしね。
それは「ご主人さまが今の関係に距離を感じているから」ではなく、もっと親密で、気兼ねない、温かい言葉がほしいと思う人がいても不思議ではないかな、という話です。
もちろん「ありがとう」と伝えることには大きな意味があるので、間違いではないと思いますよ。
今回は以上です。
今回の話はあくまで僕の考察でしかありません。
僕も、実際にそのような方とお話してみないとなんとも言えない部分がある、という部分はご理解いただければと思います。
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