日常に使える心理学

■【土曜更新】想いを伝える、ということ(テキスト版)第6回

■カウンセリングサービスの浅野寿和です。いつもありがとうございます。

【土曜更新】 『想いを伝える、ということ ~妻と僕ともう一人の父の話~』

全8回の予定・今回が第6回目。よろしければご覧くださいませ。

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*この連載テキストは、2011年7月に開催された「カウンセリングサービス・名古屋感謝祭」で好評をいただき、「ダウンロードサービス・きくまる」でもお聴きいただける、私の講演を一部テキスト化したものです。

■彼女は意を決し、カーテンに手をかけると。そこにはベッドに横たわった義父の姿がありました。

彼女と眼が合った義父は一瞬驚いたような表情をし。しかし一瞬で昔の義父の、怖くて嫌な顔に戻り、妻に向かってこう話したのです。

「お前、何にしにきたんだ!」

そう。予想通りの言葉・・・。

この一言、傷つくでしょう?

つらいでしょう?

でも彼女は、そこで僕が伝えた「あの言葉」を使ったのです。

どんな言葉を話したと思います?彼女。みなさんならその時、どんな事を話しますか?

・・・彼女はこう言ったんですよ。

「わたしね・・・。お父さんに会いたかった、ずっと会いたかったの!本当に心配してたんだよ!」

それはまるで、幼い女の子が抱えているような、素直で嘘のない気持ち。

彼女はようやく父にその一言を伝えたのです。今の今まで伝えられなかった、純粋な想い。

・・・ずっと何十年もの間、愛してる人に愛してないって言い続ける苦しみ。

愛してる、会いたいと言えない苦しみ。

彼女もお義父さんも、今の今までお互いにうまく愛を伝えられなかったから、いつも心の中で苦しみや切なさを感じ続けて。

それを我慢し続けてきたから、大きな大きな苦しみの中で生きなければいけなかったのだろう。

そう思うと、僕の中で少しグっとこみ上げるものがあって。

その二人の苦しみと、その裏に隠れた本当の気持ちに気づいたとき。

「今の彼女にできることは、彼女の嘘偽りのない気持ちを伝えることだけ。」

僕はそう感じたんですよね。

だって、二人は紛れもない親子で、互いに本当に大切に思っていることを僕は知っていましたから。

次回へ続く。

***
講演版「想いを伝える、ということ」はこちらでお聴きいただけます!>>>ダウンロードサービス きくまる

*このテキストは2011年7月に開催された、カウンセリングサービス名古屋感謝祭での私の講演の一部をテキスト化し、加筆修正を加えたものです。講演内容をテキスト化した性格上、一部文章として適切ではない表現がありますがご了承ください。

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