心理カウンセラー浅野寿和です。いつもありがとうございます。
それでは今日のコラムです。よろしければお付き合いください。
「俺のこと、私のことはいいから。」
家族のため、パートナーのために、たとえ自分が不幸になったとしても、過酷な状況に置かれてもいいと想う気持ち。
「私には叶えたい夢ががある。そのために自分はある意味どうなってもいい」
そう思いながら自分の世界を切り開こうをされる気持ち。
カウンセリングの現場にいると、クライエントさまのお話から感じることがあります。
苦しかろうが辛かろうが、前に進む。自分のために、誰かのために。
そこにある強い決意。お聞きするたびに胸を打たれます。
だから、その決意の部分にはあまりその気持ちに水を差したくはない、と僕自身思うのです。個人的にとても気持ちが分かるから、です。
ただ、あなたが傷ついたり、苦しそうにしている姿を見ているパートナー、家族、仲間・・・。
彼らはどう思い、あなたを見守っているのか?だけが・・・まぁ少し気になりますね。
例えば、俺が私がこれだけ頑張っているのに・・・。相手にはその思いが伝わらない・・・。
そう思えば無力感にさいなまれるかもしれません。
どうしてパートナーシップが上手くいかないのか?
どうして自分の思いが相手に伝わらないのか?
どうして自分が周囲からあまり理解されないのか?
その理由の一つが、あなたが「自らの思いが伝わらない・・・と感じている人から、愛されている」ということも十分考えられるのです。
あなたが誰かに愛されているから、その誰かは「あなたの想いも尊重したいと思いながら、しかしあなたが傷つく姿は見たくない」と思うって・・・・なんとなく分かりません?
カウンセリングの現場にいると、問題の理由がそれしかないケースにも出会います。
お互いに受け取れないのです、相手の思いが。
その理由はひとつ。犠牲です。
たとえ不幸になってもかまわない、という覚悟なのです。
もちろん、その覚悟が悪いわけじゃありません。その覚悟は素晴らしい決意です。
ただ、思い出していただきたいんですね。
あなたは何が手に入れたくて、たとえ不幸になっても、と思うようになったのか?その目的、です。
あなたがその崇高なる覚悟を持って、本当に手に入れたいもの、愛する人に与え見せたいものを、今、忘れてしまっていないでしょうか?
そして今、目的が愛ではなく、犠牲にどこかすり替わっている。
そこには上手くいかない無力感や無価値感、罪悪感がたくさんあるものです。努力したからこそ生まれるネガティヴさが。
だからこそ、あなたを愛する人、パートナー、仲間は、今までずっとそんなあなたを見守ってきたのかもしれませんね。
そして、もう限界を迎えているあなたを止めるために、あなたに何か必死に伝えようとしているのかもしれません。
また、あなたを思う人にとっては、あなたがどこか苦しみ傷ついて生み出したものを、素直に受け取れない人もまた多くいるのではないか?と思うんです。
それもまた、相手にあなたを想う気持ちがあるから、なのかもしれませんしね。
しかし、あなたが「強い覚悟をしたはずなのに、自分は目的を達成していない」と劣等感を感じる以上、あなたも相手の気持ちが理解できず受け取れない、自分を責めて意地になるかもしれない。
そんな時、「邪魔をするな」「どうして俺の私の気持ちがわからない?」と相手に言いたくなってしまうのです。
そんな時は少し立ち止まりましょう。立ち止まる勇気を持ちましょう。
そして思い出してください。
いったい自分はどんな目的があって、強い覚悟を決めたのか。
そしてその覚悟ゆえに、いつしか自分の周囲の人々に、苦しみ痛む姿を自分は見せていなかっただろうか?と。
どこか自分の初心・本当の気持ちに気づくことができると、もう一度前向きに頑張ろうと思える、そんなエネルギーが湧いてくるものです。
そして、もっと「相手に受け取りやすいカタチの愛情」、どうすれば相手が喜んでくれるのか?が見えてくるはずです。
最後に、あなたの自己愛が薄いと、周りが見えなくなって、「周囲が自分に対して愛情を持つわけがない」としか感じなくなります。
そして厄介なのは、犠牲すればするほど、自己愛はいつしか削られていくのです。ここに負の無限ループがあるんです。
あなたに「自分が不幸になってもかまわない」と思うぐらいに強い思いがあるなら、まずは自分を大事にしたいものですね。
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