【パートナーシップの心理学】好きな人に近づかれると避けたくなる・・・という心のブロックを見つめてみる 2
恋愛や婚活のご相談の中で出てくる、ある意味「メジャー」な心理ブロックについてのテキスト2回目。
よろしければお付き合いください。
前回の記事の続きです。
「男性を愛するのはいいんです、好きな人のことを好きでいるときはすごくいい気分。
というご相談。だから恋活・婚活がなんだかうまくいかないなぁ・・・というお話から、実はこういった気持ちが今のパートナーシップ・夫婦関係に影響していた、というお話って少なくないんですよね。
前回の記事の最後に
と書きました。その続きのテキストを今日はアップします。
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さて、前回はちょっとわかりにくい書き方をしていますが・・・
簡単に言いますと「家族のこと、お父さん・お母さんとの関係で気持ちの面ですっきりしていない」という要素が強いと、恋愛の中で異性に「追いかけられると逃げたくなる」といった気持ちになるってことなんです。
*男性の場合は、女性を家族側に巻き込みたくなくて好きな女性でも拒絶するなんてことも起きますね。
要は、「恥」って感覚がそこにあるんです。
たとえば「私の家族はこういった家族・・・」という感覚をみなさん個々にお持ちだと思うんです。
そこでもし仮に、ですが。
あなたの心の中で(普段気づかないところで)「うちの家族ってねぇ・・・あんまりねぇ・・・」と、どこか感じていると、パートナーに近づかれると嫌になっちゃう・・・という現象が起きることがありますね。
この抵抗感は人によって恋愛の始まりの時に出る場合もあれば。
恋愛はいいけど「いざ結婚」という話になるステージで登場する方もいれば。
「結婚」もしたけど、ずっとこの感覚がくすぶっていて、パートナー(夫)に愛されたいけど、近づかれると超うざい!と感じる・・・だとか、なんだか結婚したけど「孤独」を感じるとか、「親戚つきあいに抵抗感や引け目を感じる・・・なのに夫は味方になってくれない」といった不満など、いろいろな形で顔を出すことがありますね。
これは僕たちが「生まれた家族」に親密感を感じ、そこに価値を見出したいという気持ちを持つ(自分のルーツですからね)からこそ起きることなのですが。
人によっては家族を背負って、代表選手のように「私ぐらいまともでいなきゃ、ちゃんとしていないと・・・」と感じて頑張っている人もいますし。
どこか「自分の家族のことを知られるのは裸になるより恥ずかしい・・・」と、あくまで家族のことなのに、自分の恥部のようにお感じになっている方もいます。
このように「自分の家族に対する嫌悪感」と「自分自身の自己嫌悪」が等しい関係になっている、みたいなことが起きるんです。
だから、家族に対する嫌悪感が強ければ強いほど、恋愛などで「追いかけられると逃げたくなる」・・・。
けれど、「冷たくされると泣きたくなる」(そりゃそうですよね・・・)といったことが起きるんです。
なのでカウンセリングでは「その深層心理にある家族との間にある葛藤」を見つめたり、「家族との癒着(家族と私の感情が一体化してしまっている状態)」をできるだけいい方向にもっていく、なんて見立てをします。
まぁそもそも癒着があるところには「罪悪感」がありますのでね。罪悪感で癒着することが多いので。
どうしても「許し」の方向性を模索することになるんですけども。
で、はっきり今日は書いちゃいますけど・・・。
こういったときに僕がご提案する「許し」とは、誰かのことを許さなきゃいけない、だなんて、考える必要はあんまりないんじゃないかなーと僕は思います。
むしろ、そう思うと、「許せない私がダメなんじゃないですか?」なんて思う方がいらっしゃるんですけど、その発想自体が罪悪感だから、そう思えば思うほど癒着が強化されちゃう可能性があるんです。
なので、僕から「許さないとダメ」なんて、あつかましいことなんて一切僕が言うつもりはありませんよ。
そうではなくて、家族に対する罪悪感があるから、癒着が強くなって、家族との心理状態がべったり張り付いてしまっている。今のあなたが家族の影響を色濃く受けすぎている。
とはいえ、この状態はどうにも「あなたの幸せ」のブロックにしかならないことが多いので、「許しと感謝」をもって、適正な心の距離を取りましょう、「もっと自由に、オトナになりましょう」ということなんです。
心理的に近い距離感にいる人の影響はどうしても強く受けるもの。なので、適正な距離をとり、ある意味「あなたの主体性の中で生きる」ことを増やしたほうがいいですよ、という感じです。
すると、「追いかけられると逃げたくなる」が、家族に対する嫌悪感が減り、自分の中の「心苦しさ」を感じなくなる度合いだけ、「相手の愛を信じてみよう」だとか「私は彼が好きなんだから、大切なんだから」と、ちゃんと相手と向き合えるようになっていくことがありますね。
これは「恋愛のカウンセリングなのに、どうして「家族の話」を扱うのか?」というその根っこの考え方は、こんな感じなんですよ、という部分でもあります。
まぁ心の世界は「風が吹けば桶屋が儲かる」的な部分が多分にあるってことなんですよねー。
今日はこの辺で。
別のケースの「追いかけられると逃げたくなる」というパターンは、また別の機会にご紹介しますね。
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