「簡単な男性には惹かれない」に隠れた心理
カウンセリングサービス・心理カウンセラー浅野寿和です。
いつもありがとうございます。
さて、今日のコラムは
「同世代男子では物足りないから、年上男性に惹かれてしまいます」という話から
「簡単な人には惹かれない」という話についてまで、若干その心理を少し掘り下げてみようと思います。
よろしければどうぞ。
同世代男子では物足りない? 男女の心理の違い
つい、同世代の男性では「物足りなく」なってしまって、年上を選んでしまう。
こういったお話、おおむね20代の女性からよく伺うお話なんです。
ほぼ30代以降となると、ゆっくりと男女の恋愛観がマッチし始める場合も多くなる傾向がありますが(そんな男性は既婚者ばかりだ!というお悩みもあるとは思いますが)
20代は男女の恋愛観が大きく異なる時期、と僕も思うのです。
だから「恋愛・愛すること」という土俵では、どうしても女性の方が一枚も二枚も上になってしまうこともあるのでしょう。
彼を愛しても、その思いが理解されなかったり、無視されたり。
時には頼んでもいないのに文句ばかり言われたり、時にはダメ出しばかりで驚いたり。
相手のことを考えていても、全く相手に伝わっていなかったり。
そういった男性の反応を見て傷ついてしまったり、どうすればいいの?と考え込んで自信を失ってしまいそう・・・というみなさんのお話はたくさん伺います。
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もうね、キャリアが違うんですよね。
そもそも、多く思春期から恋愛に興味を持ち続ける女性と、ほぼほぼそうではない男性。
どちらがいい悪いという話ではないのですが、恋愛や幸せな関係性について、検討し、資料や情報を集め、理想を思い描き、自分磨きに取り組んでいる「時間」の違いは、圧倒的な「恋愛や関係性に対する理解」の違いとして現れるものだと僕は思います。
たとえば「相手を大切にする」という言葉一つとっても
相手をまるっと(いい部分もそうではない部分も)受け入れる、なのか
それとも
自分が相手に何を与えるかを考え、実践すること、なのか
いいか悪いかは別にして、その「解釈」は大きく変わってくるのです。
ただ、ある程度年令を重ねた男性は「与えること」以外に、「相手を理解し、受け入れる」ということを知っています。
女性の感情を見て、判断するのではなく、受け止めるだけの器を持っている人が比較的多めなのです。
だから、若い女性にとって「年上男性」がいるならば、つい(マズいと思いつつも)惹かれてしまうこともあるのだろう、と思うのですね。
どんな自分も受け入れて欲しい。
それは男性も女性も同じように夢見る理想の一つ。
もし、自分自身も愛する人を受け入れようと願い、また、その理想を叶えてくれそうな男性と出会ったなら・・・。
実際、そういった「年上男性(ときに既婚者)」との関係性のお話もうかがいます。
たとえ相手が既婚者であっても「私が愛する」という意思を持って、ある意味リスキーともいえる世界に飛び込んでいっちゃうこともあり得るのでしょうね。
簡単な男性には惹かれない、に隠れた心理
だからでしょうか。
いわゆる何度も恋愛を重ねてこられた女性のお話の中に
「うーん、簡単な男性には惹かれないんです」というものがあるのです。
この場合、相手が若すぎてダメ、ではなく、どんな年齢であっても簡単な人はダメ、というね。
もちろんその話自体にいいも悪いもありませんよね。
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ただ、その深層心理をあえて見つめていくと
「簡単な男に興味がない」ということが指し示すものは
「簡単な私に私が興味を持てない」ということ。
これも「投影」と考えることもできるのです。
実際、ちょっと愛されると喜び、満たされ、充実し、愛されていると感じる私に、ちょっとした「安っぽさ」を感じているというご意見もあったりするわけですよ。
人によっては、それが「ポンコツ感そのものも」というご意見を伺う場合もあるんですけどね。
そんなとき、その深層心理では何が起きているのでしょうか。
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少し想像していただくといいのですが
もし、「とても簡単な私になって、簡単に幸せになる」とイメージしたときに感じる感情が「ネガティブ」なのだとしたら、シンプルで簡単なものをつまらないものに(無価値化)したほうが安全だと思いませんか?
簡単な人・モノに価値を感じない、時には抵抗感を感じるのはそのため、というケースは意外と少なくないのです。
もちろん、なぜ簡単に幸せになることがネガティヴに感じるのか、には人それぞれ理由があると思いますが、その結果、難しい男性、難しい駆け引き、心の中を見せてくれない人、に興味をもつようになるという考え方ですね。
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ただですよ。
「難しい私」も「シンプルな私」も同じ私です。
自分の内面に存在しているという意味では、個人的な好き嫌いはあるでしょうが、その存在価値は同じです。
しかし、僕たちは簡単さに興味を持てず、難しさに「面白さ」などのプレミア感をつけてしまう部分がありますよね。
難しいものを攻略することに興味を持つこともありますしね。
まぁ、たったワンピース、ハメるだけで完成するパズルにどれだけの価値を見るか、って話と同じです。
もし簡単なことに喜びを感じられる自分になるとしたら、今まで背負ってきたものってなんだったんだろう、とも思う方もいるかもしれないですしね。
だから「難しさを大切にすること」に意味を感じることもあるのだろうと僕は思うのですよ。
ただ、もし「1億ピース」もあるような、いつ終わるかわからない、やりごたえしかないようなパズルに興味を持って取り組むなら、そこで使うエネルギーは男性性ですわなぁ。
つまり「難しい男性」の前でこそ、女性であることを感じる、という話もあるのかな、と。
ただ、そこで感じているのは、女性性?それとも???なんて議論もあるんですけど。
・・・うーん。
これ以上の話は、皆さんの想像におまかせしたい気がします。
ただ、「簡単な男性に興味がない」というお話を解決する鍵は「ものすごく分かりやすい女性になればモテるよ」といった簡単な話だけでは終わらないと思うんですよね。
実際に
「簡単な男性には興味が無いけど、やっぱり恋はしたい。でも素敵な男性がいない。」
というご相談はたくさんいただきますし、そういった皆さんほど女子力高いし、今まで積み重ねてきたキャリアやご努力もすごい方が多いのですよね。
だから僕も
カウンセリングルームの中で、クライエントさまの声に耳を傾け、いわゆる「ここだけの会話・言葉の世界」での「気付き」を大切にすることが多いですよね。
実は十分な恋愛力があると考えてみる
なぜなら、こういったご相談をいただくクライエントさまの恋愛力も非常に高いことが多いのです。
もちろん男女逆のパターン
「簡単な女性はすべて依存に見える」という男性も同じです。
こういったお悩みを抱えている人は、自分磨きも怠っていないし、日々、自律的に過ごされていて、利他的な方が多いのです。
相手のためにできることが多いんです。
多いから与えようとその気になればすぐに恋愛だってうまくいく。
問題は、愛すること自体に、自分の興味や意味を持ちきれないことにあります。
相手が喜んでも「それは分かりきったこと」となってしまうんですよね。
もっといえば、自分に返ってくる相手からの愛情で心が動かない、というケースも多いのです。
ただ、こういった状況があるなら、こう考えてみるといいかもしれません。
自分が高いレベルで人を愛せるほど、自分を磨いてきたそのモチベーションの中に
「何もできていない自分は受け入れがたい・ありえない」という思いが強くなかったかどうか。
この思いが強くなると、自分が愛されることを夢見ながらも、人の愛情を受け取れなくなってしまうんです。
特に「シンプルで簡単だ」と思う人からの愛情を受け取れず、とても難しい人からの愛情を欲するようになるのですね。
もし僕からお伝えできることがあるとするならば
とても難しい異性(自分)に価値を見て、シンプルな異性(自分)に価値を感じないことは
いいも悪いもなく「プライド(ココロの防波堤)」の影響
ということなんです。
そしてそのプライドで覆い隠しているもの(幼少期からの過去で生き残れなかった自分)こそ
「できない自分」であることは多いのです。
常に成功してきた方
常に周囲から強い期待を受け、応えてきた方
幼い頃から利他的な態度を求められ、それに応えてきた方
ほどそうなります。
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だから、まず自分の内面にある「できない自分」を許すことによって、心のバランスが取れ、プライドを手放し、恋愛の選択肢、幸せを実感する機会が増えるということなんです。
感情的には「無価値感を感じている自分」「(過去から現在までの経験の中で)私は誰かのためになっていないと思いこんでいる自分」を許せるかどうか、なのだろうと僕は思うのですね。
この自分を受け入れ、それも自分だと思うことも、自己肯定にもつながりますからね。
自分の中で「シンプルな私」に価値を(今以上に)見ることができれば、恋愛の幅はぐっと広がりますし、愛する対象、愛を受け取る対象もものすごく広くなります。
今までは「うーん、ないわ」と思えていた異性の中に、「マジですか」と思えるような、あなたへの愛を持っている人を見つけることも可能になりますよ。
うーん、今日はとりとめもないテキストですけども、じっくり読んでいただけるといいかなぁと思います。
何か参考にしていただければ幸いです。
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