恋愛・夫婦の心理学

突然、離婚を切り出された自立女子の私とカウンセリングの実際 ~自立女子Sさんの事例から~

夫婦の修復(カウンセリング) 問題解決の考え方をまとめました

カウンセリングサービス・心理カウンセラー浅野寿和です。

いつもありがとうございます。

さて、今日は夫婦の修復ついてのコラム。

超長文のコラムですので、読む際はご注意を。

夫婦の修復のご相談を多数お受けしてまいりましたが、多くの案件に見える夫婦関係が問題を持つに至る共通点について今日はお話したいと思います。

一つのレポート、ケーススタディとして、そして読み物として書いています。

夫婦問題だけでなく、恋愛のご相談にも繋がる話ですので、ご興味のある方はぜひご覧くださいね。

パートナーの「もう愛せない」は確かに寂しさのサイン

例えばこんなケース。

(今回のケースは実際に夫婦の修復に関するご相談の一例としてご覧ください。ご相談内容に関しては掲載OKをいただいていますが、ご本人のプライベートな情報などは一部修正しております)

結婚8年目、30代後半のSさん(女性)は、夫(30代後半)から「離婚して欲しい、もう一緒にやっていけない」という言葉を聞き、大きなショックを受けてカウンセリングにお越しいただきました。

Sさん自身もお仕事を続けておられ、忙しい合間を縫って、カウンセリングルームにお越しいただきました。

多少のケンカはあっても、夫とはこのまま過ごしていくものだと思っていたSさんにとって、ご主人の言葉は、最初「なにかの冗談だろう」と思っていたそうですが、夫の頑なな態度を見て、その意思の硬さを知り、このままでは本当に離婚につながってしまうという危機感を感じたそうです。

実際、Sさんご夫婦は、共にお仕事をされていてすれ違う時間が増えており、夫婦の日常会話もそれなりにあったそうで、夫が離婚を考えていたこと自体に気づけなかったそうです。

そこで、SさんもWEB・書籍で「夫婦の修復」についてに急いで調べはじめたそうです。

実際に、ご主人に毎朝挨拶もされたそうですし、優しく関わるようにも心がけたそうです。

これは素晴らしい行動ですね。

同時に、ご主人の浮気の可能性をさぐられた、とのこと。

「夫には他の女性がいるのかもしれない」と思い、様子をうかがってみたそうですが、どうやら他に女性の影がない、とのこと。

その事実はSさんに「他の女性がいないにもかかわらず、私と別れたいと思っている」という衝撃に変わったそうです。

一体、何が理由で夫は別れを考えたのか。どうすれば夫との関係が良くなるのか?

夫の本音が知りたい一心で情報を集めているうちに、僕(浅野)のブログを知ってくださったとおっしゃってくださいました。

そしてSさんは、今、夫に寄り添っても拒絶されることや、朝の「おはよう」の挨拶もしてもらえなくなった現実などに打ちひしがれておられました。

さて、僕の経験上、確かに「夫の寂しさ」が理由となって、離婚を切り出すケースは少なくないと思います。

つまるところ、どのようなパートナーシップにおける問題も、突き詰めていくとこの「寂しさ」に行き着くことは、僕の経験上たしかに多いのです。

だからといって、今から夫が寂しくないように、と行動してもうまくいかないことも多いかもしれませんね。夫が心を固く閉ざしてしまっていると、とくにそうなりますね。

そこで少し想像していただきたいのです。

多くの人にとって「自分が愛すると決めて選んだ人と、もう一緒にいられないかもしれない」と感じることや、実際に「別れ」を伝えることもまた、つらいことになると思いませんか。

お互い納得できる前向きな別れならばよいのですが、相手の気持ちを遮ってまで別れたいと伝えることもまた苦しいものですよね。

夫側からすれば、別れを切り出した自分の気持ちを何も理解されないまま触れられても、いい気分はしないのです。むしろ罪悪感を感じて苦しくなるのです。

その苦しさを選んででも、別れを切り出したご主人の「感情」がここでの大きなポイントになるのですよね。

ただし。

そのご主人が別れを考えるに至った理由となる感情が「寂しさ」であったとしても、多くの女性のみなさんが想像するような「好きなパートナーとなかなか関わる時間がないから寂しい」というイメージは、なかなか男性側からすると感じにくいことでもあるのです。

確かに、パートナーと関われないことで、寂しいと思う男性は多いでしょう。

が、実際には「一人の時間も気楽なものだ」と感じている男性も多いのです。男性は一人の時間を使って心のバランスを整えようとするものですから。

そもそも「自分は今とても寂しい」という気持ちを認めて受け入れている人もいれば、そう認識していない人もいるのです。

もし、男性側が寂しいという気持ちを受け容れていない場合、おそらく奥さんに対して、何かしら別の形でメッセージが出てきている可能性があるのです。

その多くは、「自分が妻の事を考えているけれど・・・」という形になっていることが多いものです。

そして夫側が、自分が妻のそばにいる意味を見失った、ということなんですよね。

つまり、この夫婦関係の中で「うまくいっている」と思っているのは奥さん側で、長い間、ご主人は何かを感じていたということなのです。

意外と自分の見立ては甘いことが多い?

さて、今回のようなご夫婦の問題は

「私はそこまでパートナーに愛されるような、素晴らしい人間ではないだろう」

という自分に対する「自分の素晴らしさ」に対する推測が「今の問題」を作っていることも少なくないんですよ。

誤解のないようにしていただきたいのですが、Sさんご自身はとても素晴らしい方なのですよ。

SさんがSさん自身に対して向けていた自己評価のことを意味しています。

その結果、Sさんの中で「夫婦関係はきっとうまくいく」と盲目的なポジティヴさが発揮された、ということですね。

そしてその思いこそが、「パートナーの愛情をはねのける理由になっている」ことってよくある話なんです。

そもそも夫婦問題のように、一度は「この人を愛する」と覚悟を決めた人、私のこと本当に愛してくれるパートナーならば、自分自身以上に「私の価値」を見て愛してくれている可能性が高いものです。

しかし、悪気はなくとも「私にはそんな価値がない」と感じ続けている時間、「私を愛する人」はとても残念な気持ちになるのです。

その結果、別れを切り出した側は、「自分の思いを伝えても相手には通じない」と感じ、それが何より苦しいので、「もう相手を好きにならない・愛さない努力」をはじめます。

つまり、愛しても辛い、愛さなくても辛い、という状況になる。

だから、夫婦のつながりを諦めたり、「別れ」を考え始めるというわけです。

 

夫婦関係を楽観的に捉えてしまう理由

今回の夫婦の事例のポイントは

「長い間、夫が我慢して夫婦関係を続けてきたのであれば、それは何故起きたのか」

という部分です。

夫が、妻へ何かしらの気持ちを伝え続けてきたとしても、その気持ちが伝わらなかったのであれば、それは夫なりの思いを(悪意なく)否定されたことになるわけです。

その夫の否定された思いが、たとえ「夫の純粋な愛」とは呼べなくとも「自分なりに思う妻への思い」であるならば、否定された思いの数だけ「もう別れるしかない」と思うようになっても不思議ではありませんよね。

しかし、妻側が「夫の気持ちをないがしろにしていたのは私」と、気づくことができない事情があったとしたらどうなるでしょうか。

多くの場合「私だって、夫のこと、二人のことを大切にするために頑張ってきた」という事実があり、そこを信じていていることのほうが多いのかもしれません。

もし「夫の思いを拒絶していたのは私」という事実を知り・受け入れるとしたら、おそらく妻側が罪悪感を感じ、夫に対する加害者意識を持つようになるので、それは避けたいのです。

だから「今のままでうまくいく」というどこか楽観的な見立てが必要になり、その根っこでは「自分はありのままでは愛されるにふさわしい存在ではない」という自分への判断も必要になります。

そうです。

物凄く矛盾していますがSさんにとって盲目的に今の夫婦関係が続くと思うには「自尊感情~私は愛されるにふさわしい喜びの存在であるという感覚~」は不要なのです。

自分が素晴らしい存在だと思うと、パートナーと向き合わざるを得なりますもんね。

そこで、今までの関係性の中で積み重ねてきた「夫の愛を拒絶してみないようにしてきたのは私」という部分と向き合うことになります。

加害者意識と罪悪感を感じるんです。

私は相手の愛を十分に受け取り、相手を喜ばせてきただろうか・・・
そうじゃないよな。相手の思いをズタズタに否定してきたよね。
そんな自分が愛されるわけないよね・・・。

そう思うので、自分がパートナーに近づくことすらできなくなるのです。

でもそんな自分でいたくはないでしょう?
何のために頑張ってきたのか分からなくなりますものね。

だから「私なりに頑張ってきた」という罪悪感を隠す理由が必要になる、というわけです。

もちろん、実際はそう思うことで「自分は上手に相手と関われている」という自信は感じられず、自己肯定感や自尊感情をなかなか感じられないという問題も起こるので、妻側もしんどい思いを抱えると思います。

このようなときは次の考えていく必要がある、といえます。

もし、私に愛される価値があると思えなかったとするならば、それは何故なのだろうか。

もし、私に愛される価値があるとするならば、どんな思いで夫は別れを切り出してきたのか。

ここを理解することが、今回のような夫婦関係の修復には欠かせないことだと僕は考えます。

たしかにそこに「加害者意識」「罪悪感」がありますけれど、そこで自分を責めずに乗り越えて「無害者」になる道を歩むことがポイントです。

このプロセスを歩むことができると、もう一度自分自身や夫を愛する誇りを取り戻すことも可能になることが多いですね。

この話はちょっと分かりづらいかもしれませんが、じっくり見つめていくと感じられることも増えてくるかもしれません。

 

ずっと妻を心配していたのは夫だった

Sさんのケースの話に戻します。

いろいろとお話を伺っていくと、いろいろな事がわかってきます。

以前から、Sさんのご主人は、Sさんのお仕事が忙しいことを気にかけていたそうです。

「そんなに忙しくしていなくてもいいじゃないか」と話していたそうです。

ご主人からでかけたり、旅行に誘うこともあったそうですし、「今日は外食でいいじゃない」とSさんの家事の負担を減らそうとしていた側面もかなりあったようです。

が、Sさんは口癖のように「私は大丈夫」と話していたそうです。

Sさん自身も、自分自身の仕事に誇りを持っていらっしゃったし、夫婦のために働くことがメリットになると思っていたからそうお話になっていたそうです。

反面、少し家のことが疎かになっていることを気にしておられた様子でした。

が、ご主人は違った、というわけです。

仕事を続けて疲れ果てているSさんを見て、その姿が不満、いや、正確には心配で寂しかったようです。

そして何度もSさんに声をかけていたのですが、Sさんはそのご主人の心配にはうまく反応できていなかったようなのです。

もちろんそう思うご主人さんの気持ちが絶対的な愛か、というとそうではないでしょう。

が、ここにご主人さんの善意や好意があることはご理解いただけると思います。

つまりその逆も然りで、ご主人さんの思いを理解できなかったのはSさんですが、Sさんが全て悪いわけでもない、ということです。

問題は、二人の意思疎通が何故かうまくできなくなっていたことにあります。

だからこそ、ここでケンカが起きていたのです。

ご主人はこうお話になるのです。

「仕事もいいけど、もっと家のこともきちんとしてもらいたい。」

Sさんは毎日疲れていますから、こう話します。

「分かってるわよ。でもあなただって手伝ってくれていいじゃない。」

このような話は夫婦の中でよくあることなんですよ。しかし、ここにすでに「すれ違い」を見つけることができますね。

このすれ違いのチリツモが今回の問題を引き起こしたようなものです。

おそらくご主人の本音は「Sさんに大変な思いをしてほしくない」だったのです。

もちろんご主人もこのレベルでは「Sさんの想いを受け取っていない」と言えるのですが、しかし自分の心配をいくら伝えても伝わらない不満と怒りから「家のことをきちんとやってほしい」と伝えていたというわけです。

一方、Sさんはというと、「家のことをおろそかにしている私」をずっと気にしていた。

そこを指摘されたものだから、「分かってる!」といいたくなるわけです。

むしろ毎日仕事をしている私のことをもっと考えてほしいと思っていた。二人のために頑張っているその気持ちを理解してほしいと思っていた。

だから「あなたも手伝って欲しい」と伝えていたわけです。

ここにはSさんの「今のまま頑張っていればうまくいく」という見立てがあり、その根っこでは「自分はもっと頑張っていないと愛されるにふさわしい存在ではない」という自分への判断がありました。

だから、Sさんは仕事に家事にと毎日頑張っていたのです。

それは、何より大切なご主人のためでもあり、二人のためでもあったわけです。

この思いは決して否定されるべきことではないでしょう。

しかし、よくよく考えてみると、ご主人は「いつも頑張っているSさん」を愛していたわけではないのです。

Sさんという人をパートナーとして選び、愛していたわけですよね。

ただ、Sさんは頑張っている自分にこそ意味がある、と感じていました。

だからこそ、Sさんもご主人の頑張りを労うことはあっても、愛してくれていることに反応することは少なかったのです。

まさかご主人の発言や行動の中に「ご主人の片思い」が隠れていたとは思いもしなかった、ということですね。

ご主人はSさんのやりたいことを長い間応援していたようです。
Sさんが仕事をしたいなら、それを応援していました。

しかし長い時間が経過する中で、ご主人は毎日忙しくして疲れ果てているSさんに不満を持ち始めていた。そしてそれが溜まりに溜まったというわけです。

おそらくご主人にとって、何より苦しかったのだろうと僕が推測することは

「自分がどれだけ努力して仕事を頑張り、気遣っても、Sさんの感情が回復しないこと」でしょうね。

もちろんSさんのお気持ちを考えると、ご主人がそう思う必要もなかったとも考えることができますけど、ご主人としては、自分が感じる不満や悲しい気持ちをどうすればいいかわからなくなって、手詰まりが起きたのでしょう。

そんな時間を長い間過ごしているうちに、ご主人は嫌な感情を感じ始めた。

家にいても落ち着かない。
一緒にいると息が詰まるような感じがして、癒やしを感じられない。
妻のことを心配するが、喜んで迎えることができない。

それはご主人さんの「無力感」や「罪悪感」などを刺激するようになるわけです。

その結果、「もう一緒にいても・・・」と思うようになったというケースだったのです。

 

本当に解放されるべき感情と夫婦の修復のプロセス

この話を更に深めていくと、Sさんのご両親の話にまで行き着きます。

Sさんのお母さんは厳しくSさんをお育てになったそうです。

そこでSさんは「自分を認める」ということよりも、「頑張る」ことが愛される秘訣だ、と学んだというわけです。

自分が頑張っていればきっとお母さんは喜んでくれる、という推測があったようです。

その気持ちの裏には「自分は常に不十分かもしれない」という思いが隠れていました。

Sさんは「頑張っていない自分は愛されるにふさわしい存在ではない」と思うようになり、努力する人になっていたのです。

いわゆる自立女子になっていかれたのですよ。

その分、Sさんは「結婚相手は私を大切にしてくれる人」を選びたかったとおっしゃっていましたし、だから今のご主人と結婚したとも話してくださいました。

が、幸せな結婚生活を送り始めても、Sさんの昔からのパターン「頑張っていない自分は不十分かもしれない」という気持ちは変わらなかったのです。

そこで、僕はSさんにこういったお話をしました。

僕:「今のご主人さまと出会ったころや、結婚が決まったころ。あなたはどんな気持ちになったんでしょうね。」

Sさん:「夫は優しい人ですし、私はもうひとりじゃないんだな、って思えましたし、好きな人と一緒にいることが嬉しかったです。」

僕:「ということは、Sさん、それまでずっと寂しかったんでしょうか。」

Sさん:「え?」

僕:「いや、これは一般論なんですけどね。

パートナーの寂しさや不安に気づかないケースの場合、自分自身が寂しさを感じないようにしているから、相手の寂しさに気づけないことが多いんですよ。」

Sさん:「どういうことですか?」

僕:「例えば、物凄く速く走れる人にとって「走るのが速くてすごいなぁ」って思える人は、自分よりも速く走る人でしょう。自分より遅い人に「速いな」とは思えないでしょうから。

これは仮の話ですけどね。

もし、あなたが子供の頃からお母さんに厳しく育てられていたとして、そのときに寂しさを抱えていたならば、おそらく自分以上の寂しさを持った人がいないと、「あぁあの人寂しそう」って気づけないと思うんですね。

自分が寂しいって気づけていないと、自分が抱えている感情より弱い寂しさにはきっと気づけないものでしょうから。

それぐらい普通・あたりまえ、と思っちゃうんですよね。」

Sさん:「そうなんですね。」

僕:「その寂しさを感じないために毎日頑張っていたのではないですか?」

Sさん:「それは・・・」

僕:「一人ぼっちが嫌で頑張ってる私、って知りませんか?」

Sさん:「そうでした、主人と一緒になるまでは。」

僕:「これ、全部つながっていると僕は思います。

あなたの寂しさ、頑張ってないと愛されないという思い、そして楽観的にご夫婦関係を見つめていたことも全て。

あなたがどこか楽観的で甘い人だったわけじゃなく、本当の気持ちが言えなかっただけなのかもしれませんね。

これは結果論になっちゃうんであまり言いたくないのですけど、もっとご主人に「寂しい」って言ってよかったのかもしれません。

ただ、いろんな感情の影響もあって、昔から寂しいって言えなかったのかもしれませんね。その代わりにあなたは物凄く努力をされた。

その方法が悪いわけではないですけど、「頑張ってないと愛されない」という気持ちは、あなたが抱えてきた「寂しさ」そして「私が悪い(のかも)」と気持ちの蓋の役割だったのかもしれませんね。

ご主人は自覚があったかどうかはわかりませんけど、Sさんにその事に気づいてほしかったのかもしれません。

寂しいなら寂しいって言って欲しい、と。
君は何も悪くない、と。

これは僕の意見でしかありませんが、そう思えるんですよ。

ご主人がSさんを外食に誘い家事の負担を減らそうとしたことも、旅行に出かけようと誘い出していたことも、全部これが目的じゃないかな、と僕は思うんです。

意識的には「Sさんに楽になって欲しい」という思いだったのでしょう。

しかし、感覚的には「Sさんの内面にある寂しさ」や「自分を責める気持ち」、それは疲れとも虚しさとも感じ取れるものですけれど、そこを癒やしてあげたかったのではないでしょうか。

でも男性は女性ほど感情がよくわからないから、人に寄り添うことで癒そうとはしない事が多いんです。元気づけよう、負担を減らそうとするものですからね。

そして今、ご主人が寂しさを抱えて、別れたいと言っているなら、ご主人の気持ちは・・・」

Sさん:「私がもっと寄り添っていればよかったんですよね・・・」

僕:「その気持ちはあっても、その行動が難しかったのかもしれませんね。

そしてあなたもずっと寂しさや申し訳無さを抱えていたのかもしれません。

でもね、Sさん、その自分を変えていこうと思うなら、今からでもできることはありますよ。」

ここからは僕のSさんへの提案です。

「まずは、あなたがその寂しさや申し訳無さを癒やすことから始めましょう。

あなたが寂しいままではご主人の寂しさ、受け止められないでしょうし、罪悪感が出ると思いますよ。

私は主人をこんなふうにしてしまったという加害者意識。

おそらく子供の頃は「私が(頑張っていないと)お母さんをがっかりさせる」という感じでしょうか。

ただ、Sさんの場合、ここで被害者意識はあまり表面化していないようです。

お母さんなんて嫌い、とか。
夫だってもっと優しくしてくれていいはず、とか。

この被害者意識は加害者意識を隠すものなんですけどね。

あなたは、それぐらい人を傷つけたくないという思いが強いのかもしれませんね。

ただ、根っこで眠る加害者意識を感じないようにするために「自分が頑張ればいい。頑張っていないと愛されない」という気持ちで蓋をされていた、のかもしれません。

でも本当にそうなんでしょうか?

あなたは愛されていなかったのでしょうか?

そこを確かめてみませんか?

もし、あなたが今のまま頑張ろうとして、ご主人に「あなたの気持ちはわかってる」って伝えても、その言葉は確実にから回ります。

すると、私だって寂しかったのよ、とも言いたくなりますよね?

それはあなたがずっと今まで抱えてきたパターンだと思います。

そうなったらこの関係は良くなりません。

ご主人は長い間、あなたの寂しさを癒そうとしたのでしょうから「私のことも分かってよ」といえば、ご主人の努力は無駄になってしまうでしょう。

ここが超重要ポイントです。

「私は大丈夫」って言葉、もう聞きたくないんですよ、ご主人は。

ただ、「私は大丈夫じゃない」と今伝えても、それはご主人の加害者意識を強めるだけです。

だから、自分の寂しさや加害者意識を根っこから癒やすことに意味が出てきます。

ここはカウンセリングでのセラピーがお役に立てます。あなたの昔から抱えてきた感情を癒やしていきましょうね。

次ですが

Sさんがご主人に近づいても、はじめのうちは8割ぐらいあなたの気持ちをはねのけられる可能性が高いです。

ご主人が苦しんだ分だけ拒絶すると思います。

ただ、もう一度二人で、と思われるなら、その全てを受け止めてあげてほしいんです。

もちろん「気づけなくてごめんと謝ること」はときに必要であっても、罰を受ける気持ちになる必要はありません。相手を受け止め愛していきましょう。

まずは、あなたの気持ちをまず手紙にしてでも伝えましょうか。(こんな書き方でねというアドバイス付き)

ご主人の拒絶は「俺がどれだけ君のことを考えて苦しんだか」という声です。

ご主人はとても孤独な世界にいるでしょう。そして、きっとあなたを愛しきれなかった自分を責めています。

そこを救えるのはパートナーであるあなただけです、今は。

ただ、ここにはご主人の意思もあります。

「もう一人にしてくれ」とご主人が言うならば、それは受け入れるしかないときもありますよ。

しかし、どうあれ今できることは、あなたが大きな愛情を持った女性になることだと思います

僕もあなたを全力でお支えしますから、一人で頑張る必要はありません。一緒に頑張っていきましょう。

何かあったらいつでも援護射撃しますからね。

最後は、あなたの自尊感情を高めていきましょう。

あなたの周りにいる人、家族、お母さまなどに愛してくれてありがとうと言えるぐらい、自分を大切にしていきましょう。

なかなか自分のために自分を大切にするって難しいこともありますけど、そんなときは「心から胸を張って、ご主人を愛する私になるために」というモチベーションがあれば、頑張れそうじゃないですか?

ご主人はそばで笑っていてくれるあなたを求めていたのでしょうね。

そんな自分に近づけば、自分のことももっと好きになれますよ。」

※このようなカウンセリングは1回ではなく数回に渡って行われるものとご理解ください。

それからのSさんは、ご主人さまの気持ちがどこかご理解いただけたようです。

自分がどれだけ望まれていたかも。

するとSさんは「主人がもう本当に私とは無理だと思うならばそれも仕方がない。主人の幸せを願いたい」と思えるようになっていきます。

今まで本当に愛してくれたことに感謝できるようになっていったのです。

その後、お二人は徐々に歩み寄れるようになっていった、というケースです。

ご主人の態度もはじめは頑なでしたが、徐々に関われるようになり、会話も取り戻せたのです。

この話は一つの夫婦の関係修復の事例です。

「自分自身に向けられた愛情にうまく反応できない」ことが、夫婦の問題を作っていたというケースです。

これは「自尊感情~私は相手の喜びである~」という感覚を自ら拒絶する、という心のあり方。

そして、自分の寂しさや不安を解消するために、自分だけの価値観の中で生きていたからこそ起きた問題といえますね。

その結果、パートナーの愛情を拒絶した罪悪感と加害者意識が強まって関われなくなり、愛し合えなくなるという問題です。

なかなか意識として捉えることは難しいのですが、実際、こういったプロセスを紐解くことで、もう一度夫婦になることができるケースもありますよ、というご紹介でした。

長文、ご覧いただきありがとうございました。

ABOUT ME
浅野 寿和
カウンセリングサービス所属心理カウンセラー。名古屋を中心に東京・大阪・福岡で〜旅人のように〜カウンセリング・セミナーを開催。心理学は現実で使えてなんぼ、がポリシー。
カウンセリング・セミナーのご案内
カウンセリングを受ける

なりたい自分になるカウンセリングが人気!
心理カウンセラー浅野寿和のカウンセリングのご利用方法はこちら。

カウンセリングのご案内ご予約可能時間のご案内

 

ブログ上であなたの質問にお答え

ブログ読者の皆さんからのご質問に浅野がブログ上お答えする「ネタ募集コーナー」は現在も継続中。よろしければあなたの訊いてみたことを↓のページから送ってくださいね。

ネタ募集企画のお知らせカウンセリングサービス・心理カウンセラー浅野寿和です。 いつもご覧いただきましてありがとうございます。 さて唐突ですが、この度このブ...