恋愛・夫婦の心理学

彼が忘れられないときの処方箋 ~最初は熱心に追いかけてきていた彼との別れはなぜ忘れがたいのか~

昔はそんなに好きじゃなかった彼のことが忘れられない、という事例

カウンセリングサービス・心理カウンセラー浅野寿和です。

いつもご覧いただきありがとうございます。

今日のコラムは、2020/2/12にアメーバブログ「恋愛テクニック」に投稿したものを再編集したものです。

よろしければどうぞ。

最初は彼から告白されて・・・

「最初は彼から告白されて、追いかけてきていたんです。

私はそんなに好きじゃない感じだったんですよね。そんなに彼に期待もしていなかったんです。

でも、長くいるといつの間にか、私も彼のことが好きになっていて。

そんなとき、彼から別れようと言われて、本当に別れることになったんです。

もちろん私は「別れたくないよ」と、何度も伝えたんですがダメでした。

それからなんだか自分らしくいられないというか、自分が自分でない感じがしていて。

時々、彼とのことを思い出しては泣いてしまうこともあって。

今までこんなこと、なかったんですけど。」

といったお話を伺うこともありますね。
最初は向こうが追いかけてきていたけど、今は私が追いかけているような、忘れられないような恋愛、そして別れ。

僕が学ぶ心理学でいう「自立と依存が逆転した」関係から導かれた別れ、なのですけども。
つき合いはじめはそんなに彼のことがよく見えなくても、一緒にいるうちに好きになったり、相手の良さを実感することってありますよね?

これ、意外とよく伺う話でもあるんですよ。

それは恋愛に限ったことではなく、仕事、趣味、対人関係、友達とのこと・・・いろいろです。

最初はそうでもないな、と思っていたけど、今はハマっちゃった、みたいな感じです。

どうしてこういった事が起きるのかの理由を考えていくと

「物事の始まり(恋愛の入り口)で『期待』がない分だけ、失望を感じにくいから」

といえます。

僕たちは何かスペシャルなものと出会ったり、自分にとって重要な人・状況と出会うと、ついつい「期待」してしまうものですよね。

きっとすごいことが起こるに違いない!
きっと素敵な人に違いない!
きっとすごい幸せが感じられるに違いない!

といったふうに。

今回の失恋のケースでいえば、彼女自身がそんなに彼にも、彼との関係自体にも期待していなかったし、彼女も自分に何かしら期待をして、「こんな女性でいないとな」と思っていたわけでもない。

期待がない、どこかフラットな気持ちで始まった恋愛だったから、彼の良さもどんどん実感できていった、とも考えることができるんです。

どこかマイナス(減点)方式ではなく、期待のないところから始まった「プラス(加点)方式の恋愛」だから、自分でも気づかない間に彼に夢中になって、好きになっていた、という感じ。

僕たちの心理学では「期待は失望の母」なんていいますけど、期待がなかった分だけ失望もなかった、ということもよく起きることです。
もし、そんな状況で彼から「別れよう」なんて話から別れた場合は、焦らず、よくよく自分の気持ちを見つめ直したほうがいいと思いますよ。

ついつい自分自身を見失いやすい状況になりやすいですからね。

きっと彼は彼女に期待していたのでしょう

そもそも彼は、彼女や二人の関係に「期待していた」でしょう。

彼は彼女に受け入れられた喜びを感じていた、と想像できそうですし。

彼女のことが好きだった分、彼は彼女や二人の関係に期待したでしょうし、彼も自分自身に期待をしていた。だから彼女のために頑張ったり、合わせていた時期もあったのでしょう。

だから、「こんな自分でありたい」と努力した彼もいたでしょうし、彼女の気持ちをひくために努力しようとした彼もいたのではないでしょうか。

そんな彼が「別れたい」と言うならば、それは彼が今の関係に「失望」した、という意味であることが多いのです。
実際の恋愛カウンセリングの中で伺うお話や、その具体的な事例を思いめぐらせてみると

彼は自分に失望もしているし、二人の関係にも失望をしているケースって、少なくないんです。

だから、彼女自体にも失望しています。

そんなときに、彼女から「別れたくない」という言葉を彼が聞いたとしたら

「別れたくないって、それって自分の気持だけ大事にしてるってことじゃないの?」

そう感じる彼がいても不思議ではないよね、というのが僕の正直な実感です。

「僕の気持ちは見ないで、自分の気持ち(気分)だけで僕と関わっていたよね、君は」

なんて風に思わやすいだろうなぁ・・・と。

また、別のケースを考えてみると。

そもそも恋愛の導入部ではグイグイ相手に迫っていくけれど、付き合ってしまったらそんなに気持ちを入れないタイプの男性もいますよね。

このケースの場合、彼は「自分からグイグイ彼女に迫り、恋愛関係になった」わけですけど、いざつき合ってみると、彼が「そのこと自体に疑問を感じてしまっている」という場合もあるんですよ。

「付き合ってるけど、だからって何か特別なことがあるの?」と彼が感じているようなニュアンスです。

この場合(かなり彼女側にとって切ないケースなんですけど)めちゃめちゃドライに別れることになることもあって、好きになっていた彼女側のダメージが深くなることも多いんですよね。

今、彼のことを「好きになっていた途中」だったから

ただ、そもそも最初は彼のことがそんなに好きじゃなかった彼女側が悪いのかというと、そうとも限りません。

最初はそんなに好きじゃなかったけど、今は彼のいいところが見えているだけ、と考えることもできますよね。
実際、カウンセリングで扱う問題の重要なポイントは

彼女側が今「彼を好きになっている最中(加点方式の恋愛の途中)」に、彼から別れを切り出されたことで、すごく傷ついている

という部分なんですよね。

彼を「どんどん好きになっている状態」で別れを切り出されましたから、とてもショックですし、実際に「痛い」ですし。

だから、引きずりやすく、執着の対象にもなりすいですし、男性や恋愛自体を信じられない気持ちも強くなることも少なくないようです。

また、実際に彼に「君は自分の気持ちばかり見ている」なんてことを言われ、誤解されたまま別れているなら、その痛みはどうにも長引きそうです。

やっぱり好きな人にそう言われれば、信じたくないけど
信じちゃいますよね?

だから「私って愛のないわがままな女なの?」「私って冷たい女なんですよね」とカウンセリングの中でおっしゃっていただく方もいるわけですよ。彼の気持ちをちゃんと考えていなかった私が悪い、と感じながら。

でも、実際起きていることは「好きの途中で別れを切り出された」ということならば、「私は愛のない人間だ」と見てしまうことでどうにも癒やしが起きなくなる、というわけです。

必要なのは「自分が彼を好きになったり、彼を受け入れ愛そうとしていた気持ち」に対するケアや回復のプロセスですから。その逆の発想を持つとしたら、と想像していただけるといいでしょうか。

もちろん、彼から別れを切り出された時に「私、彼のことが好きだったんだ」と気付くケースもあって、「彼が私を追いかけてるから」と安心していた気持ちが一気にひっくり返されて大きなショックを受けながら、自分を否定的に見ている女性もいらっしゃるわけですよ。

このようなショックをそのままにしておくと、それ以降の恋愛に対する不信感を抱えていたり、自分を喪失したような状態になることもありますし、人を好きになることへの怖れを作る場合もあるんですよね。

このようなときは、「一体何がダメだったんだろう」と考えすぎず、丁寧に、自分自身の気持ちを整理していくのがいいようですよ。

特に「なんでこうなったの?」といった思いが強いときは、その気持ちと向き合っていくことですね。

彼とのことを忘れようと頑張ったり、彼のことを否定的に見つめて吹っ切ろうとされる方も少なくないのですが、それは「自分の好きという気持ち」を否定することになるので、結構しんどいです。
こういった状況に陥ったときに、まず必要なことは「本来の自分を取り戻す」ということ。

だから、今の自分が感じたことを受け入れてみることや、自分自身の感情のケアを優先する、などが必要であるケースが多いんですよね。

理屈で手放しを考えて無理に進めようとしたり、自分らしさを取り戻そうと頑張りすぎたり、誰かを好きになれば気持ちが吹っ切れる?と考えて、頑張って彼を作る、といったこと、少し考えたほうがいい場合も多いですよ。

まだ、心の準備はもちろん、自分(自分の愛情の価値)を取り戻すことができていないことも多いですから。

たしかにどんな物事も「自分軸」で捉えていくことは大切なんですけど、その「自分の軸」の中心にある「好き」という大切な気持ちが傷ついていたり、信じられなくなっていたり、ぐらついているわけですから、ここは丁寧に自分の感情を見つめていきたいところですよね。

※つまり、実際のカウンセリングでも、自己肯定感を高めたほうがいいんでしょうか、というご質問をたくさんいただくってことです。

言葉としては正しいと僕も思うのですけど、それが難しいぐらい「自分の中にある好き・愛情」に自信がなくなっているわけでしょう?好きになっている途中で別れる、ってそういうことですよね?

もし、この自分の好き・愛情に、いい意味でのプライドを取り戻せたら、不安も手放せるし、過去も整理できると思いませんか?

だとしたら、理屈よりも先に自分の感情に目を向けて、そのケアを優先してくださいね、と僕はお伝えしたいわけです。

もし、痛みが強くでるなら、思い切り泣いてみてもいいでしょう。

怒りが強いときはそれも吐き出しましょう。信頼できる誰かに聞いてもらったり、ノートに書き出してみてもいいですよね。

そのようにして少しずつ感情を手放していきます。

ゆっくり丁寧に自分の気持を整理することを意識しながら、ですね。

一人で難しい場合は、カウンセリングでセラピー(セッション)を受けてみることもおすすめです。

つい、今抱えているショックや痛み、悲しみが大きいほど「最初は向こうの方が好きだったのに!」と思いたくもなりますが、そこでこのような「プライド」を使うと、傷ついた感情を癒やしきれず、思いを残してしまうことも多いです。

だから、なおさら今の気持ちを整理していくことをおすすめしたいところなんですね。
そもそも「人を好きになる」ことは素敵なことですよね。

そして、彼の良いところが見えて、好きになれたなら、それは愛する力があるという証拠でもあります。

今はまだ自分らしくいられなくとも、ゆっくり丁寧に癒やしを進めればいずれ立ち直って笑って前に向ける日は来ますよ。

その日を目指していきたいところですね。
ABOUT ME
浅野 寿和
カウンセリングサービス所属心理カウンセラー。名古屋を中心に東京・大阪・福岡で〜旅人のように〜カウンセリング・セミナーを開催。心理学は現実で使えてなんぼ、がポリシー。
カウンセリング・セミナーのご案内
カウンセリングを受ける

なりたい自分になるカウンセリングが人気!
心理カウンセラー浅野寿和のカウンセリングのご利用方法はこちら。

カウンセリングのご案内ご予約可能時間のご案内

 

ブログ上であなたの質問にお答え

ブログ読者の皆さんからのご質問に浅野がブログ上お答えする「ネタ募集コーナー」は現在も継続中。よろしければあなたの訊いてみたことを↓のページから送ってくださいね。

ネタ募集企画のお知らせカウンセリングサービス・心理カウンセラー浅野寿和です。 いつもご覧いただきましてありがとうございます。 さて唐突ですが、この度このブ...