恋愛・夫婦の心理学

いけないことだと分かっていながら彼のスマホを覗いてしまう心理とその処方箋

いけないことだと分かっていながら彼のスマホを覗いてしまった私

「いけないことだと分かっているんですけど、彼のスマホを覗いちゃったんです」
「彼と一緒に家にいると、ずっと彼が見てるスマホの中身が気になって気になって仕方がないんです」

これ、恋愛やご夫婦のご相談の中で登場する話の一つですね。

よくあるご相談ケースとしては

「相手が浮気しているかも?」
「他に好きな人ができたのかも?」
「私と別れようと思ってるんじゃないか?」

なんて不安があるときに、つい相手のスマホを見たくなるもの、と言えそうですね。

他人のスマホなんて見ないほうがいいと分かっているのに、気持ちが抑えられなくなってしまって、自分でも「私ってヤバいんじゃね?」と思いつつ、しかーし「でも、私にそう思わせる相手も悪いのよ」なんて正当化しつつ見てしまう、なんて話もあります。

それがいいことかどうかは別の話としてね。

それぐらい「相手のスマホを覗き見たくなる」ってのは、その方にとっての「緊急事態」に近いわけで、ありのままの自分で過ごしているわけではなさそうなのです。

ということで、今日のコラムはそんな「相手のスマホを見たくなる気持ち」にまつわる心理と、その処方箋について考えた話です。

よろしければどうぞ。

 

なぜ彼のスマホを覗きたくなるのか

これはまさに「禁止」の心理効果です。

「〇〇してはいけない」と思えば思うほど、その「〇〇」に興味や行動への欲求を持ってしまうものなのです。

つまり、自分でも「してはいけない」と思うことって、すごく「そうしたい」と思うことでもあるってことなんですね。

かつ、禁止は欲求を作るので、「そうしたくてたまらなくなる」と感じるようにもなります。

例えばの話。

友達やパートナーなどとの会話の中で「恋人のスマホを見るとかありえないよね」「そんな人は絶対に好きになれない」なんて話を聞いていて、自分でも「そうだよねぇ、そりゃダメだよ」なんて思ってた。

しかし実際に自分がパートナーとの関係で不安を感じて追い込まれてしまうと、つい「見ちゃいけない」「そんなことはしてはいけない」と思っていた行動に突っ走ってしまった。

そんな話も無きしもあらずかな、なんて僕は思うのです。

つまり、普段は「相手のプライバシーを侵すなんていけないこと」と理解されている普通な人なのに、不安が募ってしまった結果、つい行動しまうなんてことも考えられるということです。

ただ、いくら「相手のスマホを覗いてはいけない」と思っていたとしても、実際にはスマホを覗く人とそうではない人がいるのではないでしょうか。

その違いはどこにあるのでしょう?

おそらくその違いを作る感情は「不安・怖れ」でしょうね。

相手のスマホを盗み見る行為は、自分の不安を解消する行動だってことですね。

例えば、相手は私に興味がないのではないか、とか、浮気しているんじゃないかとか、隠している借金があるんじゃないかとか、まぁまぁいろんな不安があればあるほど、その自分の不安を解消したくて相手のスマホを見たくなりませんか。

だから、相手のスマホを見たいと思うには、それなりの事情があるといえますし、そういった不安を抱えている自分がダメだというわけではないと僕は考えています。

むしろ不安が強いから、つい相手のスマホを覗き見たくなると言いますかね。

ただ、相手のスマホを見たところで、グレーが黒だと分かって更に落ち込むか、グレーが白だと分かっても、更に疑っちゃうことのほうが多いのかもしれません。

スマホを見る前は「相手のスマホが見れたらこの不安を解消できる」という欲求を感じますけど、見たところで一瞬ホッとするだけで、その不安が完全に消えることはまずないものかもしれません。

なぜなら、その不安の根本は自分でしか解消できないものですからね。

例えば、仕事でミスをしちゃって「どうしよう」と不安になった時、いくら同僚に大丈夫だって!と言われても、「私はそうは思えないのよね」と思い続けていれば、やっぱり不安は続くでしょ?

しかし、自分が同僚の言葉にありがたさを感じ、その言葉を信じられたなら「大丈夫、かな。うん、今できることをしよう」って思えますよね?

これと全く同じことです。

結局は自分が何をどう理解し、どう感じ、どう行動するか、どのようにパートナーと関わるか次第なんです。

つまり、自分の不安を「相手のスマホを見る=相手を疑うこと」で解消しようとしている状態を継続すると、余計に不安は増すのです。

かつ、相手の同意を得ず、スマホを見れば見るほど不信感と罪悪感がマシマシな感じでが増大するわけです。

だから、スマホを見ることが人としてどうこうという話ではなく、そもそも心理的に考えて「自分の不安を解消するために他人のスマホを覗いてもデメリットが多い」というわけです。

とはいえ、もちろん双方の同意の上で見せ合うなら、全く問題ないのと僕は思いますよ。

お互いに秘密を作らない、お互いにオープンに関わるってことならばね。

だから、自分のスマホは見せたくないのに相手に見せろって迫るのは違うよってことです。その時点で「自分が嫌なことを相手に要求している」という意味で罪悪感確定、つまり「自分は愛していないし、相手に愛されるにふさわしくない」って感じちゃうんです。

 

相手のスマホを覗きたくなる事情こそ本題

さて、今回扱っている「相手のスマホを覗きたくなる問題」って、そもそも「そんな不安しか感じない関係なら、そもそも見つめ直したほうがいい」って考え方もできますよね。

また、あなたを振り回して不安を煽ってくる相手のことなど、いわば「相手の影響」による部分も否定できないものなのでしょう。

そういう意味で、「そんな不安しか感じない関係、よくないと思うよ!」とあなたに伝えてくれるお友達がいたとしたら、きっとその人は真剣にあなたのことを考えてくれている人なのでしょう。きっと素敵なお友達なのだろうと思うんです。

ただ、僕はこうも思うのです。

たとえ相手が変わっても、相手のスマホを覗いてしまうこと自体、相手の同意を得ず相手の嫌がることをするという意味で、その行動を手放しに肯定することはかなり難しいことだと思うのです。

だから、「私がヤバいんだ」とか「私にだってそうしてしまう理由があるし、相手にだって問題がある!」と考えたくなるお気持ちは僕なりに理解できるのですが、僕はあまりオススメはしないのです。

むしろ、そう思えば思うほど、この問題が起きた事情は無視されて、かつ「自分も相手も問題だらけ」となってしまう。

この状態で愛し合えるんでしょうか?という疑問が僕の中に浮かぶのです。

だからこそ、できればまた別の視点から対処しておくほうがいいのかなぁ、なんて思うのです。

 

ここで僕が使う視点は「行動を訂正し、過去から学び、自分を責めない」です。

人がなにかしら問題を抱えるには、必ず事情がある。

その事情を無視して自分や相手を罰しても、ただ切ないだけでしょう。

だから、相手のスマホを黙って覗いてしまったら誠実に対処することは求められると思います。

ただ、それと、覗く事情は別だと考えてみては?と思うのです。

なにより、相手のスマホを覗いてしまうことで悩まれている方の多くは、それを心から望んでいる方は少ないものではないでしょうか。

どこか彼との関係で不安を感じて、追い込まれてしまい、ものすごく悩んでしまったから、スマホを覗き見てしまうのでしょう。

だとしたら「あなたをそこまで追い詰めたものって何?」と僕は思うのです。

だからこそ、自分が「今、どうしてそんなに不安を抱えているのか」その事情を見つめて、自分の感情と上手に向き合って整えることが対策になると僕は思うのです。

ちなみにこれは参考程度の話ですけど、このような不安を感じている方って、その心の深いレベルで「私の思いは相手に届かないのではないか」と感じていることが少なくないようですよ。(もちろん他にも事情はありますけどね。)

これを心理学では、無価値感だの、罪悪感だの、加害者意識など呼びますけど、どっちにしても切ないって話ですよ。

つまり、彼のスマホを覗き見たい気持ちになる前から、超絶切ない「自分の気持ちは相手に届かない感覚」があって、その前提で恋愛していた、なんてケースも少なくないのかな、と。

かつ、問題が起こる前から、どこかで人の目を気にしがちであったり、恋愛となると途端に相手の気持ちを確かめないと不安でしょうがなくなる、なんて傾向が合ったのかもしれません(あくまで可能性ね)。

だとしたら、この「スマホを覗き見てしまう問題」は「そもそもの人との関わり方の問題」「自分自身をどう評価しているか」といった「内面的な事情の影響」ではないか、と僕には思えるのです。

その理由となっている不安はなにか?

いつから抱えているものなのか?

そこをじっくり見つめていくことで、この問題は少しづつ解放の方向に向かうのかもしれませんよ。

最後になりますけど「相手のスマホが気にならなくなった人」は、いわば「今の自分でええやん」と思えるようになった人だと言えます。

今の自分でいいと思える状態とは、自分自身が「今の自分ではダメ、不完全、未熟、価値がない」といった発想を徐々に手放し、「ちゃんと自分の思いは届く」とか「人は私をちゃんと見ている」といった感覚を受け止められるような状態のことです。

だから、「スマホを覗き見ちゃう私、あかんやん」って状態を続けると、「私のことなんて誰も見てはいないだろう」と思うから、不安が強くなるし、「誰も見ていないならバレなきゃ大丈夫でしょ」なんて思い、スマホが見てしまうなんてこともあるのかな〜と僕は思っておりまする。

なので、全く別の視点から「どうしてそんなに私は不安を感じるんだろう」と見つめ、その理由を少しづつでも解消していくことです。

自分を責めたり、禁止するよりは、理解し、受け止め、「どのようにすれば人を愛し、大切にできる(本当の)私でいられるか(=相手のスマホを大切にできる自分になれるか)」と考えて、そのプロセスを進めたほうが絶対にお得だと僕は思いまする。

すると、彼の前で自分らしくいられるようになったり、ちゃんとコミュニケーションできるようにもなりますからね。

この話って、今、不安の渦中にいる方には「ホンマかいな」と思えるような話だと思うのですが、きっと僕のクライエントさまの中には、「ホンマや」とご理解いただける方がいるはず(と思われる)。

そもそも「目の前の問題」ってのは氷山の一角で、その「内面にある事情」こそ本題なのでね。

それこそが着目すべきポイントなのでしょう。

いけないことだと分かっていながら彼のスマホを覗いてしまうのは、それぐらいの不安に苛まれているから。

自分の事情に意識を向けて解決していくと問題が瓦解していくこともありますよ。

カウンセリング・セミナーを利用する
カウンセリングを受ける

なりたい自分になるカウンセリングが人気!
心理カウンセラー浅野寿和のカウンセリングのご利用方法はこちら。

カウンセリングのご案内ご予約可能時間のご案内

 

あなたの質問にお答えします

ブログ読者の皆さんからのご質問に浅野がブログ上お答えする「ネタ募集コーナー」は現在も継続中。よろしければあなたの訊いてみたことを↓のページから送ってくださいね。

ネタ募集企画のお知らせカウンセリングサービス・心理カウンセラー浅野寿和です。 いつもご覧いただきましてありがとうございます。 さて唐突ですが、この度このブ...