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「私、理想が高いのから恋愛できないのかも?」は真実なのか
恋愛カウンセリングの中で「私、パートナーに求める理想が高くて、だから恋愛できないかもねなんて友達から言われたことがあるんです」というお声を伺うことがありますよ。
確かに何事も「求めるレベルが高い」ということは、簡単にできることと比較して「達成までに時間がかかる」ということでもありますからね。
だから「パートナーに求める理想が高いから、パートナーができない」という考え方自体は自然なものなのかな、と思います。
ただ、理想が高いという事実が問題なのかどうかは語られるのですが、「ではなぜパートナーに対する理想が高いのか?」については、なかなか考えられないようなんですよね。
今日はそのあたりの話を少しまとめてみたいと思います。
よろしければどうぞ。
パートナーに求める理想が高くなる理由4選
では、いくつかの「パートナーに求める理想」が高くなる理由についてご紹介しましょう。
今の自分に見合ったパートナーが欲しいから
これは「自分自身の努力、経歴、ステータスなどに見合ったパートナーが欲しい」という気持ちです。いわばより良い存在と出会いたい、自分の努力に見合った人と付き合いたいといった気持ちでもあります。
逆に言えば、恋愛や結婚を妥協はしたくない、という気持ちでもあって、いわば自立的な人に多い考え方です。
この考え方のメリットとしては、いい人を厳選できること。本当に「この人と!」と思える人と恋愛できるようになる可能性が高まること。
デメリットとしては、どうしても厳選する分だけ出会うまで時間がかかること。また、妥協したくない気持ちが強すぎる場合、人の好意を跳ね除けやすくなること、でしょうか。
この人の人の好意を跳ね除けた経験が、いわゆる「自分は人の気持ちを拒絶している」という罪悪感を刺激することがあり、その結果「なかなか人を好きになれない」とか「人から好かれても喜べない」なんて気持ちを作ることがありますね。
実は自分に自信がなくて、パートナーから自分にないものを得ようとしているから
自分には何かがない、誰かがいないと不安、といったいわば自分への信頼が足りなくて、人に求めるものが多くなっているケースです。
これはいわゆる「依存的」な人に多く、本当は自分に素晴らしい部分がたくさんあるのですが、誰かから何かをもらわないと自分は生きていけない、と感じてしまうので、つい「パートナーに求める理想」が高くなりがちになります。
この場合のメリットは、実際にいい関係を持つと「愛されている」という実感を感じやすいこと。
デメリットとしては「依存的だ」と思われて相手に負担感を感じさせやすいことでしょうか。
恋愛においてお互いの求めているものがうまくハマるといいのですが、そうでないと相手は「一方的に求められている」と感じ、今の関係にしんどさを感じてしまうリスクもあります。
実は親密な関係を持つこと自体を怖がっているから
これは、「パートナーに求める理想が高い」ということを、いわば「自分が不安になりたくないため」といった防衛的な意味合いで捉えると見えてくる考え方です。
例えば、「二人っきりになること」「親密な関係になって自分の全てが相手にバレてしまうこと」「親密な人を作ってまた別れることになることが怖いと感じている」など、何かしらの理由で「親密な関係を持つこと自体を怖がっている」と、そう簡単にパートナーを作らない(相手を好きにならない)ように、パートナーに求める理想を高くしてしまう場合がありますね。
この場合のメリットは「親密になったけどしかし別れる、傷つく」というリスクを回避できること。また「親密な関係を持つことを怖れている」分だけ、それでも受け入れたパートナーのことを大切にしようとする気持ちが強くなりやすいこと。
デメリットは「親密な関係になっても、いつ別れちゃうのか不安」といった怖れを感じやすいことでしょうか。
要は、パートナーへの理想が高かろうが、実際に誰かとお付き合いしようが「傷つくことへの不安」が残りやすいパターンでもありますね。
一度好きになるとトコトン好きになってしまうから
これは先に書いた「実は親密な関係を持つこと自体を怖がっているパターン」の変形型ですね。
例えば、「誰かを好きになるとその人のことばかり考えるようにな人」っていますよね。これ、ものすごく愛情深い人に多いパターンなのです。これ自体良いことなんですよ。
ただ、だから自分が恋愛をするといつもの自分らしくいられなかったり、深くパートナーを受け入れ愛そうとすることで、お互いの気持ちがうまく通じ合わない時に、苦しい思いを抱えやすくなるんですよ。
実は自分が惚れっぽい、恋をするといつもの自分じゃなくなるかも、と思えば思うほど、パートナーに求める理想を高くしてしまう場合がありますね。
このメリットは、いわば恋愛で自分の感情が振り回されないようになること。また、そもそも愛情深い人なので、バチッと関係がハマると人が羨むような関係を持てること。
デメリットは、そもそも深く人を愛する気持ちが良い意味で存在しているので、恋愛やパートナーに対する警戒心をなかなか手放せないこと。
特に今までの恋愛経験の中で痛い思いをしたことがあると、好きになって気持ちを持っていかれること自体に恐れを感じる場合もあって、これが本来の「愛情を注ぐ」という自分らしさを抑える理由にもなり、恋愛に対して警戒心を抱きやすいんです。
パートナーに求める理想が高くなること自体がネガティブなこととは限らない
パートナーに求める理想が高くなること自体がいつもネガティブなことだとは限りません。
だから「これって求めすぎ?」「理想が高くて」と悩むお気持ちも分からなくないのですが、それ以上に「どうして理想が高くなっているのか」の事情に気付くことも重要ではないでしょうか。
特に「親密な関係を持つこと自体を怖がっている」場合と、「一度好きになるとトコトン好きになってしまう場合」の場合は、そもそもパートナーに高い理想を求めたくて求めているわけではない、とも言えます。
逆に、愛情深い人ほど、このような気持ちになることも少なくないものです。
その場合、「私って求めすぎなんじゃ?」「プライドが高いんじゃ?」と考えて自分を疑ってしまうことが別の問題を作り出してしまう場合もありますから注意したいですね。
ちゃんと自分の事情を理解しておくことも、自分の愛情を疑わないために必要なことと言えますね。
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