恋愛・夫婦の心理学

なかなか自分の長所を認められない理由を考える 〜感情のあり方から〜

なかなか自分の長所を認められないときってないですか?

自分の長所がわからない

長くカウンセリング活動をさせていただいているなかで、相当な数いただくご相談があります。

それが「自分を認めたほうがいいってわかっているんです。でもなかなか自分を良い存在だと認められなくて」というもの。

毎日真面目に頑張ってる。
ネットで調べた「自分を好きになる方法」にもチャレンジしてみた。
自分のための時間もちゃんと作っているつもり。
自分磨きにだってちゃんと意識を向けている。

なのに、なかなか自分の存在を肯定しきれないし、自分の長所を自分で認められない感じがしています。

そんなお声ですね。

このようなお話を伺うとき、僕としては「どうして自分の長所=価値を受け入れられないのか」という部分を見つめることも多いわけです。

もっと言えば

自分の価値を「受け入れたくないのか」

それとも「どうにも受け入れられない事情があるのか」という感じなんですけどね。

今日はそのあたりの話をコラムにまとめてみようと思います。

よろしければどうぞ。

もし、自分の長所を「受け入れたくない」のだとしたら

まず、「自分の長所を受け入れたくないと感じている」場合について考えていきます。

この場合、無意識的であっても自分の長所を受け入れたくないと感じているわけですから、

「自分の長所や良さを受け入れたら困る事情がある」

と考えてみてもいいかもしれません。

つまり、自分を良い存在だと思うことで成し遂げられなくなる何かがある、という感じです。

逆に言えば、自分を悪く思うことで成し遂げられる何かがある、といいますかね。

具体例を上げて少し解説していきます。

具体例1:対人関係で生じた心の傷

例えば、とてもつらいいじめを経験をしたAさんという方がいたとしましょう。

その方はただ真面目に学校に行っていただけなのに、急にクラスのメンバーからひどいいじめを受けたとのこと。

すると、Aさんは可能な限りいじめられないようにと考えはじめ、できるだけ目立たないように、自己主張をしないようになっていきました。

それでいじめがおさまったわけではないけれど、自分を自分で押さえつけていないと何が起きるか分からず怖くて仕方がなかったのです。

この経験がAさんに大きな影響を与え、いつしかAさんは自分を認めるという意識を持たないようになりました。

自分を認めようとすると、心のどこかに恐れが生じ怖くなってしまうのです。

具体例2:忘れられないあの人を思い続けている

過去の大好きだった彼との別れを経験したFさんは、今も彼のことを思い出しては、その記憶が忘れられずにいます。

頭では終わった恋にいつまでもしがみついていても仕方がない、と思っているのだけれど、まだ未練が断ち切れず。

どこかで「またあの彼とどこかで出会うんじゃないか」という期待を持ち続けていたのです。

いつかきっと彼と再開してまた同じような関係になれたら、きっとこの心の痛みも忘れられる、と心のどこかで、あの彼に自分の傷を癒やしてもらいたいと感じていたのです。

そんなFさんは、自分のことを愛することはありません。それはあの彼の仕事で、私のやるべきことじゃないとそう思い続けていたのです。

そして、ずっと切ない気持ちを抱え続けていることで、彼とまた出会えるんじゃないか、という期待を捨てずにいたのです。

自分の長所を「受け入れたくない理由」をまとめると

もちろんこれ以外にも「自分の長所を受け入れたくない理由」は考えられるのですが、最も分かりやすい事例として2つほど上げてみました。

「具体例1」は、自分を認めることでひどい目に合うのではないか、だから自分を認めないほうが安全だ、と感じているケース。まさしく危機回避的な意味合いです。

「具体例2」は、失恋で生じた痛みを受容できずにいて、痛みを回避するために「いつかまた彼と出会ったら」という「期待」を使っており、自分が別れたときの自分のままいる感じです。

どちらにしても「もう二度とこんな目には会いたくない」と、どこかで感じている感じですよね。

だから、自分の長所は認めない。認めてしまうと出会いたくない何かと出会う恐れがあるってことなんですね。

もちろんどちらも切ない話には違いなく、その事情は理解されるべきだと僕は思いますけども。

自分の長所を「どうにも受け入れられない事情がある」としたら

さて、この場合は、前述のケースとは違い

「自分の長所を受け入れたいという意識はしっかり存在していること」が多いです。

つまり、自分の長所は認めたほうがいいと分かっているのです。

しかし、分かっているのになぜか自分の内面に入っていかない(何度自分で取り組んでもいまいちピンとこない)という感じですね。

実際にご相談いただく際も「自分なりに意識して取り組んでみているんですけど」というお声をいただくこともしばしばです。

この場合は、まだ気づいていない痛み、多くは「悲しみ」が癒えていない、なんてケースが比較的多いでしょうか。

具体例3:もう大丈夫と思っていた離婚の痛み

Cさんは20代の頃に結婚と離婚の経験をされ、現在30代なかば。

友達の勧めもあって「そろそろ未来のことも考えて新しいパートナーを」と思い、婚活を始めたのですが、なかなか思うように進まなかったそうです。

そこで「もっと自分を癒そう、自信をつけよう」とお考えになり、様々な事に取り組まれるようになりました。

それは体のこと、心のこと、教養面など多岐にわたって。

ただ、どれだけ習い事を続けても、自分を磨いても、自信を持つように心がけても、なかなか自分が良い存在だと思えずに悩まれていたのです。

カウンセリングで深くCさんの事情を見つめると、こんなことがわかってきました。

Cさんはとても常識的で、かつ人を愛することへの意識をちゃんと持つことができる方。

そんなCさんにとって「一度愛すると決めた人との別れ」は、どれだけ別れるべき事情があったにせよ、どこかに深い悲しみ〜私は愛すると決めた人を愛しきれなかった〜として残っていたようなのです。

この悲しみがある以上、その悲しみが消化しきれない以上、どれだけ自分を認めても、Cさんの中で自分に対する疑いが消えなかったのです。

私はちゃんと人を愛せるのだろうか。もう愛する人を傷つけたくはない。

深層心理にそんな思いを抱いていたCさんにとって、今のまま自分を認めることは困難だったのです。

なぜなら「私は自分が選んだ人を愛せなかった」という悲しみが、Cさんに「素晴らしい私」という感覚を遠ざける理由になっていたからです。

もし、Cさんがその深い悲しみに気づかず、また手当しないまま、新しいパートナーを持ったとしたらどうなるでしょう?

今度こそはいい関係を、と意識しながら、同時に「また愛せなかったらどうしよう」という不安や疑いを感じることにもなりかねないんです。

だから、Cさんはどれだけ自分を磨いても、自分の価値を感じないようになっていたのです。

自分の価値を感じたら、悲しみを抱えたまま誰かを愛してしまうことになるから、ですね。

自分の長所を「どうにも受け入れられない事情」についてまとめると

今回は悲しみという言葉を使いましたが、いわゆる後悔や罪悪感、失敗感などを抱えていると、自分の長所をどうにも受け入れられなくなることがありますね。

頑張ってみても、いまいちピンとこないような感じがするといいますか。

このとき、心の中では

「自分の価値を認めるとまた同じ悲しみや後悔が起きた状況(恋愛やら結婚生活やら)に近づいてしまう」

と感じることもあるようですよ。

だから「自分の長所を認めない」のです。

自分を長所を受け入れて認めて飲み込むことに抵抗感を感じたり、自分でも理由がわからないまま葛藤してしまうのです。

この場合は、その深い悲しみ、痛み、後悔、失敗感などを解放していく(感情の整理)が効果的かな、と思います。

人によっては「何を今更」「あれはもう終わったこと」としていることであっても、そこにまだ何かしらの感情が伴っていると、自分が思うように自分を認め、愛することができなくなることもしばしばです。

もちろん過去の記憶を掘り返すわけですから勇気は必要かもしれませんが、しかし丁寧に手当することで心が軽くなり、気持ちが前向きにもなり、もっと自分を認めようと思いやすくなることは事実ですね。

まず気持ちの整理からはじめてみてはどうでしょう

もし、どれだけ「自分の長所を受け入れよう」と思ってみても、うまく内面に入っていかないときがあるとしたら。

一つの考え方として、「自分の内面に自分の価値を入れない理由があるのでは?」という支店をもってみるのもアリかもしれません。

確かに、実際に感情に触れて解放するとなると、僕たちがご提供しているようなセッション(セラピー)のような手法を用いたほうが効率的という場合もあります。

むしろ、なかなか自分で気づけないことだからこそ、ありがたいことに僕のようなカウンセラーにご質問いただくのだろうな、と個人的には思っています。

個人的な意見だけを申し上げれば、そもそも自分が長所を受け入れないのであれば

自分が苦しむことを受け入れている(内面的な自分へのバツが存在する)

もしくは、長所をを受け入れないという代償を払って実現したい何かがある、ということが多そうです。

そのあたり、自分で見つめ直してみてみることも、今の自分を知る方法になるかもしれませんね。

カウンセリング・セミナーを利用する
カウンセリングを受ける

なりたい自分になるカウンセリングが人気!
心理カウンセラー浅野寿和のカウンセリングのご利用方法はこちら。

カウンセリングのご案内ご予約可能時間のご案内