恋愛・夫婦の心理学

話を聞かない人・言うことを聞かない人の違いについて

話を聞かない人・言うことを聞かない人の違い

「ホントうちの夫って私の話を聞かないんですよね!」

「彼って私の言うことを受け入れてくれないんです・・・」

みなさんはこの違い、なんとな〜くでも分かるでしょうか?

実は同じ状態を示しているようで、実際は違うことも有り得る話なんですよね。

実は前者は「話を聞かない夫」の話で、後者は「言うことを聞かない彼」の話なんです。

恋愛や対人関係にまつわるご相談で伺うことが比較的多い「相手は私の話を聞かない」問題。

例えば、パートナーが話を聞かない、という話もあれば、親や家族、上司や同僚がこちらの意見を受け入れてくれない、なんて話もあります。

一見すると同じご相談のように思えるのですが、じっくりお話をうかがうとその中身が異なることって少なくないんですよ。

つまり、話を聞かない人に対する対応策が、言うことを聞かない人には効果的ではない場合もあり、その逆もある、ということなんです。

時々「私の話を聞かないってことは相手は何も考えてないし、私のことを大切に思っていないんですよね!」なんてお声も伺いますけどね。

確かにそういいたくなるお気持ちも僕なりにわかりますし、大切なお気持ちだよなと思うんです。

が、話を聞かないからと言って、大切に思っていないのかというと、意外とそうではないこともあるんですよ。(実際に大切に思っていなかったというケースもありますけど(^^;)

ここでうっかり対応策を間違うと余計に揉めることにもなるのかもしれません。

ということで今日は、話を聞かない人・言うことを聞かない人の違いについて簡単にまとめたいと思います。

話を聞かない人は「自己完結タイプ」

さて、いわゆる「話を聞かない人」とは、いつも自己完結する人だ、とも言えるのですよね。

このブログでもよく登場する「自立タイプ」の人の中に、この「何でもかんでも自力で成し遂げなきゃいけない」と思いこんでいる方です。

このタイプの人は確かに人の話をあまり聞きません。

ただ、何故話を聞かないのか、その動機の部分を探っていくと「何でも自力でこなさなきゃ一人前じゃない」という観念が影響していることも少なくないんです。

要は、考え方、行動パターン、物事の見方など全般的に「てめぇのことはてめぇで」と考えているだけ、なんて人もいるんですよ。

つまり、自分のことは自分でと考えているだけであって、他人の意見を否定したり、そりゃおかしいよ!と文句をつけたいわけじゃない場合も多々あるんです。

もっといえば、話を聞かないけど、パートナーや家族のことをちゃんと考えて大切に思っている人はいる、ということなんですね。

典型例が、昭和のお父さんタイプの男性でしょうか。

家族の話をちっとも聞かないし、なにかお願いしても「そんなの必要ないだろう」とすぐにはねのけるようなことを言う。けれども、家族のことを誰よりも考えて仕事に勤しむ、なんてタイプです。

ね、めちゃくちゃ自己完結してるでしょ?

「自己完結タイプ」ほど「自分勝手な人」と誤解されやすい

ただ、この自己完結タイプほど、まぁ周囲に「自分勝手」「わがまま」などと誤解されやすいです。

なぜなら、他人のことは大切に思っているのだけれど、そこでもまた自己完結しているから。

言い換えるなら、コミュニケーションをあまりしないからなんですよ。

例えば、パートナーにプレゼントをあげて喜ばせたいし、日頃の感謝を伝えたいなと思っても、パートナーに「何が欲しい?」って聞かない人がいますよね(サプライズプレゼントの場合は除く)。

多くの自己完結タイプさんは、なにせ何でもかんでも自己完結させるので「自分が思う『相手が喜ぶもの』」を与えようとばかりすることがあるのです。

もちろんそれも悪くないし、それなりに気持ちは伝わると思うんですが、相手と場合によっては「気持ちは嬉しいけど、もっとこっちを見てほしいな」と思うかもしれません。

で、ですよ。

こちらからプレゼントを渡したとき、相手に「気持ちは嬉しいよ」と言われながら、しかし相手の表情が冴えなかったとしたら、どんな気分になるでしょうね。

「なんだよ、せっかくプレゼント渡したのに喜ばないなんて!」なんて気分になる人がいるなら、いいか悪いかは別にして自己完結タイプなんでしょうね。

その結果、「せっかく俺が考えてあげたのに喜ばないなら、もう今後一切そういうことはしません!」なんて風に傷ついちゃう人もいるとかいないとか。

しかし、他人からもらったプレゼントが好みじゃないと「相手は何もわかってないなぁと思う」なんてことをすっかり忘れてしまっていたりね(^^;

このようなことはまぁ実に頻繁に起きることかもしれませんけども。

そのようなことが起きやすい自己完結タイプさんほど「自分勝手な人」と誤解されやすいかもしれませんね。

※ここであえて細かい話をすれば、それこそ「自己中心性バイアス」の影響とも言えるんです。

「自己中心性バイアス」とは、自分の知識などを基準にして他者の人の心理を考えることです。

今回の場合で言えば「自分が好きなものはきっと相手も好きだろうと思うこと」ですね。もちろん全く悪気なく、むしろ相手に喜んでほしいときにそう思うわけですけども。

「話を聞かない人」には「こちらのことを考えてくれている前提で話す」

ということで、いわゆる話を聞かない人

つまり「自己完結タイプ」さんには、「相手はこちらのことを考えてくれているという前提で話すこと」がある程度効果的だと僕は思いますよ。

話が通じないとしても、相手がこちらのことを考えていないとは限らないのです。

むしろ、「ちゃんと考えているけど、自己完結しているだけ」と考えてみるといいでしょう。

つまり、このタイプの人に「もっとちゃんと考えてよ」「私のことをどう思ってるの」「ちゃんと仕事のこと考えてくれているのか!」などと詰め寄ると、まぁ反発されるでしょうね。

自分としてはちゃんと考えているのに、「愛情が足りない」「考えてない!」と言われるわけだからそりゃ反発するでしょう。

※もちろん自己完結タイプさんも自己完結ばかりせず、相手の気持に興味をもってコミュニケーションするほうがいい、と言えるんですけども。

もしかすると相手は昔から自己完結させることばかり考えていて、人の手を借りることが苦手だったり、何事も自分だけで答えを出さなきゃいけないと思いこんでいるのかもしれませんよ。

なので、このタイプには「いつも私のことを考えてくれてありがとう」なんて言葉を使って話をすると、なぜか急に相手の機嫌が良くなるなんてこともあるんですよ。

もし、あなたの向き合っている相手(パートナーや同僚、上司、親など)が、そんな反応を見せたならば

「あ、この人ってただただ自己完結しているだけなのかも?」

なんて風に思いながら関わってみるといいんじゃないでしょうか。

 

逆に、自己完結タイプさんと関わる側も自己中心性バイアスに引っかかっていると揉めるんですよねー。

例えば「相手は私の気持ちを知っているはずなのに!」とかね。

「長く一緒にいるのにどうしてこちらの気持ちがわからないの?ひどい!」とかね。

もちろんあなたが何度も何度も相手に自分の気持ちを相手に伝わりやすい形で伝えてきた上で、それでも相手が理解できないなら、僕もそう思いますよね、って感じるんです。

それは切なすぎますよねってね。

が、こちらの言葉や行動が足りないと、自己完結タイプさんほど、あなたのことを分かっているようで分かっていない、そんな状態になることもあり得るでしょう。

それぐらい日頃のコミュニケーションが大切ってことなんですけどね。

言うことを聞かない人は「否認・回避タイプ」

さて、話を聞かない人と似る「言うことを聞かない人」がいます。

一般的には自己中っぽく見えるタイプ、何を言っても話が通じないタイプと言えるでしょうか。

このタイプはどこかで、人や他者の意見などを否認し、人の影響から逃れたいと思っている可能性がありそう。

自分自身が他人からの影響を受けて嫌な気分になることや、自分の考えなどに自信を失いたくなくて、人の話を一切受け入れない態度を取る、みたいなイメージです。

ときには、今まで人との関わりの中で傷ついていて、その心の傷が言えぬまま、なんとか頑張って日々を過ごしてきた方もいるかもしれませんよ。

また、権威との葛藤、つまり、目上の人や力や富を持つ人への嫉妬や批判的な気持ちが強く、そういった人の意見には一切聞く耳を持たない(むしろ貶す)なんて人もいるでしょうね。

「否認・回避タイプ」はとにかく人の影響を受けたくない

「否認・回避タイプ」はとにかく人の影響を受けたくないと思っている可能性がありますね。

だから、どこか普段から孤立していたり、あまり人との関わりを積極的に持とうとしないかもしれません。

また、目に見えてわかりやすく「もう鬱陶しいねん!」などと、他人の意見や気持ちなどをはねのけるタイプもいれば

何も言わず黙って人の意見に従わず、淡々と自分のやり方を続けるタイプもいるでしょう。

この「黙るタイプ」の人は一見すると、マイペースなだけに見えますし、関わってもこちらに強く干渉してくることもないので、ときには「自分らしさを貫いている人」のようにも映るんですよ。

しかし、その内面では「自分はこんな風に人や社会、仕事などと関わりながら生きていく」という目的意識を喪失している場合もあるんですよね。

人と関わったり、人の意見を受け入れず否認するということは、自分が心から望んで(コミットして)何かと関わって生きていく対象を作りにくい、ということでもありますから。

だからでしょうか、このタイプの人は、例えば恋愛であれば、どこか限定的な関係を作ることがありますよ。

例えば、関わる人は恋人だけ、その他の人とは全く関わらない、とかね。

仕事で言えば、必要最小限の関わりしか持たず、人からの意見は求めないし、こちらからも聞きもしない、という、少し孤立感のある自立状態になりやすいなんて傾向があるかもしれません。

もちろん多くの人が社交術を身に着けていますから、普段は人と関わっているはずなんですが、しかしよーく考えてみると「その人のパーソナルな部分を誰も知らない」なんてこともあったりなかったり・・・。

※あ、俗に言う「ロックマン」はこのタイプに該当するでしょうね。

「言うことを聞かない人」と関わるなら「愛する」と肚をくくろう

さて、特に恋愛やご家族の関係性に関するご相談の中で、この「言うことを聞かない人」とどう関わればいいんですか?というご質問をいただくことがまぁまぁありますけどね。

もし、このタイプの方と関わるなら「愛する」「関わり続ける」と決めてみるほうがいいと思います。

もちろん愛する・関わると決めなきゃいけないわけではありません。

あなたが愛したい、関わりたいと思うなら、そう肚をくくったほうがお互いのためになるでしょうね、という意味です。

要はですね、この言うことを聞かない人は、人との関わりや、他者の影響を受けることで、恐れを感じるので、人の影響は受けません、となっていると考えてみてほしいのです。

つまり、言うことを聞かない人にとって、誰かの意見や考えによって強制的に人と関わらなきゃいけない状態になることはリスクになるんですよね。

それほどまでに、人に対して良いイメージがなかったり、人と関わることのリスクを感じているとも言えるんです。

例えば、あまり的確な例ではないかもしれませんが、信じていた仲間に裏切られて大変な目にあった人がいたとしてね。

その傷を負って苦しい思いをした人に「人を信じたほうがいい」と言っても、なかなか相手は負に落とせないこともあるって思いません?

もちろん、その傷を超えて、もう一度人と信頼関係を結べるようになることこそ癒やしだと僕も思うのですけど、しかしそれを心の奥底では望んでいても、それを手にすることのリスクを考えてしまう人がいても不思議ではないと僕は思うんですよね。

むしろ、その人が今後何を望むか、が大切で、その意志が重要だとも思うんですよ。

まさに自分がどうしたいか、が重要だってことなんです。

 

だから、もしこのタイプの人と関わるなら、あらゆる意味において愛するという選択を取るほうがいいと僕は考えます。

愛するなら愛し続ける。

つまり、大きく相手を包んであげられる自分でいること。

そして、相手がこちらを望まなかったり、これ以上関わることが難しいと言っているなら、それも受け入れられるぐらいの愛を持っていたほうがいい、という場合もあります。

※もちろん関わり続けることで良い関係になることもあるんですが、ここはもう完全にケースバイケースって感じです。

 

最後に

一般的に「他人の話を聞かない人」と言う言葉を聞くと、ネガティブなイメージを抱かれる人も少なくないのかもしれませんよね。

その言葉の国語的な意味は別にして、少なくとも僕は「他人の話を聞かない人」=「他人(の意見)を大切にしない人」とすぐに決めつけてかかることはありません。

確かに人の話を聞かない人の中にも、他人に興味がない人もいて、この場合「他人の意見を大切にしていない」といえるのかもしれません。

ただ、いつも自己完結をしている人もいれば、人との関わりに恐れを抱く人もいるだろうことは、ちょっと心の隅にでも置いておくといいかもしれませんね。

また、自分自身がよく「話を聞かない」「言うことを聞かない」と言われる場合は

そういえば、自分はいつも自己完結ばかりしていないだろうか?

人と関わることを苦手にしてこなかったかなぁ?

と、自分を責めるんじゃなく、少し自分を俯瞰して冷静に見つめる手がかりにしていただくといいのかな、と思います。

もちろん他人から「話を聞かない」「言うことを聞かない」と言われても、そりゃ相手の意見であって、実際はそうじゃないというケースもあるでしょう。

そのあたりを明確に判断することは難しいんですけどね。

ただ、自分が普段関わる人の中で、特に信頼できて自分をよく知る人の何人かに「自分ってどんな感じ?」と聞いてみると、いろいろ見えてくるものもあるかもしれませんね。

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