恋愛・夫婦の心理学

「私から好きになるとダメになるから好きにならない」から抜け出す方法

「私から好きになるとダメになるから好きにならない」という恋愛パターン

悩む女性恋愛のご相談では「好きな人から好かれない」というお悩みは比較的多く伺うことの一つ。

なぜか自分から好きな人には好かれないんですよね、という恋愛あるあるの一つですよ。

ただその中には「私から好きになるとダメになるから好きにならない」というパターンが存在します。

例えばこんなケース。

「私から好きになって付き合った人とはことごとく別れることになってしまうんです。だから私から好きにならないほうがいいのかな、って思って、できるだけ好きにならないように振る舞ってきたんですよね」

この話の続きとしては

「そうしていたら本当に好きな人ができなくて、ずっと恋愛から遠ざかってしまってます」の場合もあれば

「私を好きになってくれる人とばかり付き合ってきたんですが、なかなか私の気持ちが盛り上がらないまま別れてしまうことも多くて」という場合もあるわけです。

まぁ、どの結論になったとしても、その前提には「私から好きになるとダメになるから好きにならない」という思いが存在していた、というわけですねぇ。

実際のご相談としては「私から好きになるとダメになるから好きにならない状態を卒業して、次の恋愛や幸せな結婚に進みたい」という話を伺うことになるのです。

では、どうして「私から好きになるとダメになるから好きにならない」という状態ができあがるのでしょう。また、そこからの卒業方法ってどのようなものなのでしょうか。

そのあたりの話を今日はサクッとまとめます。よろしければどうぞ。

なお、この気持ちも一つの執着だという見方もできますから、そのあたりが気になった方は以下の記事を参考にしてみてください。

元カレではなく「幸せだったあのころ」への執着とその手放し方元カレではなく「幸せだったあのころ」に執着する 実際にカウンセリングの中で、元カレ・終わった恋愛に関するお話を伺っていると、確かに「元...
愛情と執着の違いについて愛情と執着の違いについて今日はまとめています。そもそも執着とは「自分のためになにかにしがみついている状態」で、相手を愛している状態とは全く異なるものなのですよ。...

「私から好きになるとダメになる」と思い込む4つの理由

さて、まずはどうして「私から好きになるとダメになるから好きにならない」と感じるようになるのか、から見ていきたいと思います。

実際に何度もダメになった経験があるから

最も代表的、かつ、わかりやすい事例が「私から好きになった人と、ことごとく別れることになったり、両思いになれなかったという経験が続いていた」という場合。

これは「事実」なので、理由として分かりやすいのですが、その気持ちの面ではなんともヒックリ返し難いものになるかもしれません。

愛されていることを実感できずに相手の気持ちを試しまくった

これは「好きな人から愛されていた」のだけど、それが信じきれずに相手のこと(気持ち)を試しまくった結果、関係を維持できなくなったというケースです。

これも比較的わかりやすいケースかな、と思います。

ご相談いただくと「私から関係を壊しているんだろうなって分かっているんですけど、でもつい・・・」というお声を伺うこともありますし、その逆「自分から相手を試していることに全く気付いておられないケース」も存在します。

パートナーより家族や両親のことを考えすぎてしまう

このケースは非常に分かりにくいですし、実際にカウンセリングでお話を伺わないと僕も判別することが難しいパターンです。

どういうケースかといいますと、そのご本人としては「好きな人と素敵な関係を持ちたい」と意識されているし、その欲求も感じているんです。

が、実際に恋愛するとなると、急にパートナーのことより、家族や両親のことを思い出し、そちらを優先させてしまう(優先させねばならない)と感じてしまうわけです。

結果的に、恋愛よりも家族を優先させてしまい、どうしても彼を待たせたり、彼のために時間を使うことが家族や両親に悪いと感じてしまって、好きな人なんだけど放っておいたり、あまり積極的に関わらなくなってしまうんですよ。

ちなみに、これはとても不思議な話なんですけど、そのような方も「そんなに好きでもない人との恋愛」となると、そこまで家族や両親のことを考えることは少ないという場合が存在します。

つまり、「本気で好きになれる人」が出てくると、「恋愛と家族・両親、どちらも大切だけど、どちらを優先したらいいの?」と悩まれ、結果「やっぱり長く一緒にいる家族・両親を優先してしまう」ので、私から好きになった人限定で関係がダメになっちゃう、という感じですね。

すごく好きだった人との別れを経験し、その傷心の影響が強いから

これは「すごく好きだった人との別れ」がもたらした傷心(ハートブレイク)の影響が強くて、どこかで「好きな人との関係だからこそ、ダメになってしまうかもしれない」という思い込みが強まっているケースです。

実際のご相談としてもこのケースは比較的多いと僕は感じていますよ。

例えば、結婚まで考えた人がいた、婚約までしていたけれど破談になった、自分を見失っちゃうぐらい好きになった人と別れることになった、というケースがこれにあたります。

こう、強く好きになった人と結ばれないという経験は、心の面での大きな痛手になるんですよね。そこで感じた悲しみや虚しさといった感情を(誰かとでも)受け止めることができていると、比較的引きずらないようにもなります。

が、多くの場合、その痛みや記憶は心の奥深くに封印してしまうことも少なくないわけですよ。

自覚しているだけで辛い記憶や感情をいつも感じているなんてことはなかなかできないわけで、まぁそりゃそうですよね、って話なんですけども。

ただ、このような大きな傷心を経験したことで「私が好きな人、愛する人との関係」そのもの自体に警戒心を抱いたり、「またうまくいかなくなったらどうしよう」という不安を何度も感じているうちに「好きな人との関係はうまくいかなくなる」という思い込みを持つようになる場合もあるのです。

ちなみに「実際に何度もダメになった経験があるから」というケースと、このケースとでは若干の違いがありますよ。

前者は「何度も好きになった人と別れることになった」という経験をされている場合です。

後者は「実際にカウンセリングでお話を聞くと、確かに失恋の痛手を負っていることには違いがないのですけど、その後でちゃんと両思いになった経験をしていたり、客観的に見れば恋愛としては成立している関係を持てている場合が多いのだけど、関係が維持できなかった」という場合ですね。

「私から好きになるとダメになるから好きにならない」から抜け出す方法

さて、では実際に「私から好きになるとダメになるから好きにならない」から抜け出す方法について考えてみましょう。

実際に何度もダメになった経験があるという場合

この場合「どうして自分から好きになった人との関係がダメになっていったのか」について検証する必要があるかなーと思うんですけどね。

ダメになった理由を見つめても気が滅入るだけかもしれませんが、何度もダメになっていくならば、いいかどうか別にして「ダメになっていく何かしらの事情」が存在していることも少なくないんですよね。

例えば、「好きな人に過剰に気を使いすぎていた」「好きな人に自分の意見が言えず円滑なコミュニケーションがとれない状態だった」「好きな人ができると不安が先に湧き上がりいつも関係を楽しめずにいた」

そこに気付いて、修正を心がけていくことで、意外と好きな人との関係を維持できるようになることもあるのです。

愛されていることを実感できずに相手の気持ちを試しまくった場合

これは自分自身の罪悪感や無価値感ばかり見ているパターンです。

なので、相手を見る、人のことに興味を持つことができずにいて、いわば物事の状態の判断を下すときに、つい自己完結しやすい人に多いとも言えます。

この場合、一般的には「もっと自分を好きになったり、自信を持てるような方向で考えましょう」という提案になることが多いと思います。

それも重要なことですが、僕の考えとしてはそれだけでは足りないかもしれない、と思うことが多いです。

実際、好きな人を信頼するのではなく試してしまうのであれば、いいかどうか別にして「人が自分を受け容れてくれているという意識・経験があまりに不足している」と考えるからです。

だから、恋愛だけにとどまらず、会社の同僚、仲間、友人、家族、両親など、人との関わりについて見つめ直し、よい関係を構築するように心がけていただいたり、自分から感謝や貢献意識を持って接するようになることをオススメしていたりします。

どこか「自分と同じように、他人も私に対して好意的な感情を抱くのだ」といった実感、感覚を感じることで「愛されていること」を理解し実感できるようになっていく。そんな方向性を目指すことも少なくないですね。

だから、今の身の回りにいる人を大切にする視点を持つことが、いわばいい恋愛関係を構築する鍵になる場合も少なくないんです。

パートナーより家族や両親のことを考えすぎてしまう場合

これは家族や両親との癒着の問題と言えます。

要は自分と家族の感情の境目がわからなくなり、自分の感じている感情(たとえば不安など)を通じて「きっと家族もそう感じているだろう」「家族のことが心配だ」と感じてしまうため、恋愛と家族の間で葛藤することになります。

これは当たり前のことと思われるかもしれませんが、自分が好きな人と恋愛するということは、自らの自発的な意思によって決定されることですよね。それが自分自身でも自覚のないところで「自分ではない他の誰かの感情によって決定されている」としたら、自分が自由に恋愛すること自体難しくなってしまいますし、場合によっては「罪」を感じてしまうわけですよ。

この場合は、いわゆる家族・両親との癒着関係を解消することがポイントになりますね。

心のレベルで「私と親、家族には絆があるが、個としては別の存在だ」ということを理解していく必要がありますし、人によっては「両親や家族への心理的な依存」を手放す必要が出てくる感じです。

実際にはさまざまな家族との関係性を見直すなどのご提案をすることもありますし、その他にも自分が自由になることや、その「リスク」について比較的楽にとっていただくようなご提案することもあります。

ここが整理できると「自分にとってとても大切なパートナーのことをちゃんと優先できる」ようになるんですよね。

すごく好きだった人との別れを経験し、その傷心の影響が強い場合

この場合は「好きな人との関係だからこそ、ダメになってしまうかもしれない」という気持ちを作る「傷心」を徹底的に洗い流すようなプロセスが効果的ですね。

意識の中にある「好きな人との関係だからこそ、ダメになってしまうかもしれない」という思いをいくら書き換えようとしても、「本当に大切な人との関係がダメになった」という事実、記憶、それに伴う痛みがそれを阻害するのです。

そもそもこの「好きな人との関係だからこそ、ダメになってしまうかもしれない」という気持ち自体、「再度傷つくような経験はしたくない」という防衛的な意味合いを持っていますから、これを何もしないで手放すなり、書き換えるということは「傷つくかもしれない(傷ついたらどうしよう)」という痛みや不安に、なんの手当もせず向き合うことに等しい、と僕は考えるのです。

要は「気合と根性で向き合ってね」という話に近くなると思うのですよ。

だから、僕の視点ではまず「好きな人との関係だからこそ、ダメになってしまうかもしれない」という今の気持ちは気持ちとして認めておくことをオススメさせてもらっています。

無理にその思いを引っ剥がさないし、書き換えようともしない。

その気持ち自体、別れの経験以後の自分をある意味守ってきた気持ちでもあると見立てて、その価値自体は否定的には見ないように僕は心がけていますし、クライエントさまにもそうご提案しています。

僕から「そう思うこと自体、何も間違ってないのですよ」と言い切ることさえあります。

その上で、ゆっくり丁寧に「過去の恋愛・すごく好きだった人」との関係で生じたさまざまな感情を整理していくことをオススメしていますし、僕もサポートさせていただくのです。

もう一つの「私から好きになるとダメになるから好きにならない」から抜け出す方法

寄り添う男女

さて、ここからは少し別の視点で話を続けます。

僕の経験上、「私から好きになるとダメになるから好きにならない」とおっしゃってくださる人は、いい意味でもそうではない意味でも「自立的」に物事を考える方が少なくないのです。

いわば「自分のことは自分で」と考えているわけですが、反面「私が好きになった人(パートナー)が、自分のことをどう考えていて、何を与えようとしていたのか」といった部分にあまり意識が向かない傾向があるようなんです。

言い換えるならば「すごく好きになった人」を前にすると、途端に「自分がどうあるべきか」しか考えないようになる、という感じでしょうか。

しかし、そもそも恋愛やパートナーシップは「関係性」である以上、相手と二人で考える、物事を見る、という視点がないと、どうしても一方的な主張が続く関係になってしまいかねません。

また、相手の気持ちを含めて物事を考えないと、必要のない不安を抱えてしまうことも少なくないわけです。

例えば、「好きな相手のことを試しまくった」というケースなら、相手がなぜそばにいるのか、どんな気持ちでこちらと関わっているのかを確かめる前に、相手を試すから関係が悪化するわけですよね。

例えば「手痛い失恋とその傷心から、また傷つくのではないか」と感じてしまうケースなら、そのように警戒することが悪いとは思いませんが、しかし「今、目の前にいる相手の気持ちを信頼する・相手に相談する」という視点は持ちにくくなるかもしれません。

だから、「私から好きになるとダメになるから好きにならない」とおっしゃる方には、そのお気持ちは受け止めさせていただきつつ、このようにお伝えすることがありますよ。

「あなたがそんなに一人で不安を抱えていること、もしかすると誰もご存知ではないのかもしれませんね」

だから、実際にご相談をいただくと、心情としては「よくぞ話してくださったな」と感じていることも少なくないんですよ。(そんな素振りは一切見せず、いつも通り話を伺ってはいますけどね(^^;)

 

僕たちが抱える痛みは、いつも「一人の世界にいたほうが傷つかないよ」と感じさせるものなのかもしれませんね。

ただ、その痛みを癒やし、感覚、世界観から抜け出して、誰かとともに生きる感覚を持ったとき、おそらく「私から好きになるとダメになるから好きにならない」という気持ちからも解放されると僕は思いますよ。

それはネガティヴな意味での自立(いかに傷つかないように生きるか)という世界から、共生・共同創造の世界へ、生きる世界を換えるということに等しいのだと僕は思うのです。

カウンセリング・セミナーを利用する
カウンセリングを受ける

なりたい自分になるカウンセリングが人気!
心理カウンセラー浅野寿和のカウンセリングのご利用方法はこちら。

カウンセリングのご案内ご予約可能時間のご案内