僕のサイトの一番上に、こんな言葉を掲げました。

「心を知ることは、人を大切にすること。」

……我ながら、ちょっと大きく出たな、とは思っています。

いきなりですが、心理学って、包丁と同じようなものなんですよね。

使いようによっては、人を整え癒すものにもなれば、裁き傷つける道具にもなる。

「あの人は愛着がどうこう」「この発言をする人はこういった人間だ」とか。

相手を分類し、理解したつもりになってしまう。

素直に白状すると、僕も心について勉強したての頃は、けっこうやっていました。

今思い出すと、なかなか恥ずかしい。

でも、17年この仕事を続けてきて思います。

心を知ることの本当の使いどころは、たぶん、そこにはない、と。

誰かの心が、少し分かる。

自分の心が、少し分かる。

すると、裁こうとしていた手が、ふっとゆるむ。

「ダメなやつだ」が、「ああ、そういう事情があったのか」に変わる。

人を、自分を、大切にできる余白が、ほんの少しだけ増える。

僕がこの仕事でやりたいのは、突き詰めるとそれだけなのかもしれません。

心理学に触れた人が、人を裁く側にではなく、人を大切にできる側に。

そんな願いを込めて、この先の話を書いておきます。

少し長くなりますが、よければお付き合いください。

見え方が変わると、反応が変わる。

反応が変わると、関係が変わる。

同じ毎日のはずなのに、しんどさが、違ってくる。

——それを、僕は”未来が変わる”と呼んでいます。

あなたは今、自分のことを、まわりを、どんなふうに見ていますか。

そして、その見え方は——変えられるとしたら、どうでしょう。

あらためまして。

心理カウンセラーの浅野寿和です。

ここからは、僕が実際にどんなカウンセリングをしているのか、その中身を少しお話しします。

さっきの「大きく出た」言葉が、そんなに絵空事でもないな、と感じてもらえたら、うれしいです。

なぜ、「見え方」が変えられるのか

「悩みの根っこに、愛がある」

これは、17年の臨床で気づき、今も大切にしている言葉です。

多くのお悩みの奥には、たいてい、愛や、その人なりの事情が隠れています。

ただ、悩みの渦中にいると、それが見えなくなる。

「自分がダメだから」
「相手が悪いから」
「お互いのこだわりが強いから」
「感情的だから」

・・・そういう見え方に固定されてしまうんです。

しかし、それは本当なのか?

今見えているものが全てなのか?

真実はまた違うところにあるのではないか・・・。

僕がカウンセラーとして、トレーナーとして大事にしている視点です。

*

僕がセミナーやカウンセリングで行っていること。それは一つではありません。

じっくりお話をうかがうことも、具体的なセラピーをご提案することも大事な仕事です。

その中でも最も重要としていることは「今はまだ隠れたものを、丁寧に読み解いて言葉にしてお返しすること」です。

問題のメカニズムを解き明かすときは「あなたのその苦しさは、こういう仕組みで起きているようです」とお伝えします。

ただ、それだけではなく「あなたが今、このお悩みを抱えている裏側には、どんな気持ちが隠れているのでしょうか」といったお話もします。

すると、不思議なもので、徐々に現実の見え方が変わります。

同じ自分、同じ相手、同じ状況なのに、まったく違って見えてくる。

そして、ここが大事なところなんですが・・・「見え方が変わると、こちらの反応も変わり始める」んです。

無理に頑張って変えるのではなく。見え方が変われば、次の一手は自然と変わっていくのです。

たとえば、こんな変化が起きます

言葉だけだと分かりにくいので、実際に多いケースを、いくつか。

たとえば、自分に自信が持てない方。

感情や考えを整理していくと、見え方が変わっていきます。すると、「自信があるかないか」に関係なく、大切な人に、ちゃんと思いを伝えられるようになる。

今まで、自信をつけようと頑張りすぎて自己否定が強まってしまう癖を抜け出せた。すると、そもそもの「自信の有無」が大きな問題ではなくなるんです。

たとえば、過去に足を引っ張られている方。

過去の扱い方を整えていくと、見え方が変わります。「過去は、隠すもの」だったのが、「その結果、今の自分がある」に変わる。いつの間にか引け目が外れて、人と積極的に関われるようになる。

たとえば、いつも嫉妬に振り回されている方。

その嫉妬が、なぜ起きるのかを、丁寧に理解していく。すると、見え方が変わります。そもそも嫉妬って、危機感がないと出てこないものなんですよ。

結果、「他人は私より優れている」という感覚が弱まって、「私も、みんなも、同じなのかもしれない」と思えてくる。

たとえば、何度話し合っても平行線だった、ご夫婦。

お互いが何を考えていたのか、どこが通じ合っていなかったのかを整理していくと、見え方が変わります。

「パートナーは対立する相手」だったのが、「本当は、支えてくれる存在だった」と気づく。自分も支えたいと思ってここまで頑張ってきたことにも気づける。

そうなると、関係は自然と整っていく。僕は何もしていないんですよ、本当に。

・・・どのケースも、共通しているのは。

無理に自分を変えたわけでも、相手を変えたわけでもない、ということです。

見え方が変わったから、感じるものが変わった。

見え方が変わったから、理解が変わった。

見え方が変わったから、言動が変わった。

その結果、今までとは違う、より良い一手が打てるようになった。

それだけなんです。

なぜ、僕がこの見方をするのか

こういう見方をするのには、心理学的な理由だけでなく、僕自身の個人的な体験も、少し影響しています。

僕は幼少期から、重度のアトピーを長く患ってきました。

見た目のことで、ずっと自分を好きになれないだけでなく、毎日の仕事にも支障をきたす状況で、「このまま生きていて大丈夫なのか」と思うこともありました。

その後、20代で失恋をきっかけに、僕自身がカウンセリングを受けたんです。

そのときは、まるで骨が軋むような、想像以上のダメージでした。

そりゃそうです。自分自身を隠そうと生きてきた人間が、一歩前に踏み出そうとして、コケたわけですからね。

ただ、その当時は、ダメージが大きく気づけませんでしたが、心が回復していく中で気づいたんです。

「生きることがしんどい」の根っこに、絶望だけじゃなく、願いがあったこと。

「誰かにとって、良い存在でありたい」という願いが、ずっとあったこと。

もう、心も体もボロボロだったんですけどね。

それがなければ、あそこまで苦しまなかったでしょう。

このとき、僕自身の見え方が変わったんです。

「失恋程度でここまで痛むなんて情けない」と思いながら、もがき苦しんでいる自分が、「誰かを大切にしたかった自分」のようにも思えてきた。

もちろん、フラレた現実もあるわけで、そこもきちんと受け止めることも必要でした。

ただ、つらい気持ちの中には、つらさだけではない、他のなにかがある。

それは、自分で自分を、少しだけ大切にできた瞬間だったのかもしれません。

心を知るって、こういうことか、と。

だから僕は、お悩みを「ただの問題」として見ません。

その奥にある、あなたなりの思いや事情を、一緒に読み解いていきます。

(僕がどんな道を通ってこの仕事にたどり着いたのかは、プロフィールに詳しく書いています。)

あなたも、違う一手が打てるようになる

もし、あなたの苦しさの根っこにも、誰かへの思いがあるとしたら。

それは、あなたが誰かを大切にしてきた、足跡かもしれません。

その足跡を、雑に扱わず、曖昧な慰めでごまかさず、心理学のロジックで読み解いて、感情や感覚まで整えていく。

そうやって、あなたの見え方が変わっていくプロセスを、隣でお手伝いさせてください。

見え方が変われば、関係が変わり、気分が変わり、着想が変わる。

そして、あなたは、今までとは違う一手を、打てるようになります。

最初に掲げた「心を知ることは、人を大切にすること」という言葉。あれ、じつはあなたへの標語のつもりはないんです。まず僕自身が、そうありたい、というだけの話で。

あなたの心を、裁かずに、丁寧に読み解く。その時間の中で、あなたがあなた自身を、少しだけ大切にできるようになる。そうなったら、僕の願いは、だいたい叶っています。

「私が相談してもいいんだろうか」

そう思いながら、ここまで読んでくださった方がいるとしたら。

大丈夫です。

あなたなりの素晴らしさをもって、あなたの現実を、動かしていきましょう。

もし、僕の力を必要としてくださるなら、いつでもどうぞ。