こんにちは。
カウンセラーの浅野寿和です。
今回は、「職場で避けられている気がする」と感じるときの心の構造について、カウンセラーとしての視点から丁寧にお伝えします。
最近、誰かの視線が気になったり、話しかけてもらえなくなったり。
「もしかして、私、避けられてる?」
そんな風に感じることはありませんか?
もちろん、それが事実かどうかは一概には言えません。
けれど、そう感じてしまうということには、必ず心の反応としての“理由”があると僕は考えています。
そこで今日は「職場で避けられている気がする」というテーマに、その気持ちの正体と対応策について考えてみたいと思います。
Index
「避けられている気がする」の正体とは?
まず、この感覚には大きく分けて3つの要因があると考えられます。
- 実際に距離を取られている現実
- 自分の過去の経験やトラウマが引き起こす誤認知
- 心理的に敏感になっている時期(疲労・不安・孤独など)
避けられている「かもしれない」と感じる背景には、こうした複合的な事情が絡んでいることがほとんどです。
だから、感じてしまうこと自体を責める必要はありません。
人は「自分のことをどう思っているか」にとても敏感
これは自己愛や自意識の話だけではなく、人が社会で生きていくうえで当然のことです。
とくに職場のように“所属”や“評価”が明確に存在する環境では、人の反応や空気に対してとても敏感になります。
- 返事が素っ気ない
- あいさつを返してもらえなかった
- 話していると相手の表情が曇る
こういった細かなサインが積み重なると、私たちは「嫌われているのではないか」「避けられているのではないか」と感じてしまいます。
それは“気にしすぎ”ではなく、“察知しすぎ”
「気にしすぎじゃない?」と言われると、さらに傷つくことがありますよね。
でも僕は、これは“気にしすぎ”ではなく、“察知しすぎ”なんだと思うんです。
相手の気持ちを汲み取ろうとするあなたの優しさが、逆に自分自身を苦しめてしまうことがある。
そして、自分の中の不安が強いとき、相手の反応を「ネガティブに解釈してしまいやすい」心理的傾向(認知の歪み)が働くこともあります。
避けられている?と感じたときの”心の動き”に注意する
また、あなたが「避けられているかも?」と感じたとき、その心の動き、特に感情の受け止め方こそ注意が必要なんですよね。
「避けられてる?」という不安や怖れ、悲しみを感じた時、ぐっと自分の中でこらえるクセはないでしょうか?
また、
「避けられているのは自分の問題だ」と、いつも自分に関連付けていないでしょうか。
これは、避けられていると感じたときに感じる感情を飲み込んでいる状態です。
この飲み込んでいる状態がとても苦しく耐えられないことも多いです。
だから、いたたまれなくなってその場を離れたくなったり、まるで胸が詰まるような感覚を感じるようにもなる。
心理的にはいわゆる受動タイプ(受け身な人)ほどこういった傾向を持ちます。
冷静に考えてみてください。
あなたに見覚えのない理由で「周囲の人があなたを避ける」としたら、その行動の責任は周囲にありますよね?
しかし、それをあなたがすべて背負う必要はあるのでしょうか?
この「独特の心の動き」に気付けるか、それとも当たり前の動きとして見過ごすか?それだけでも対応方法が異なってくるんですね。
(※このような心の反応のクセに関して扱う場合は、カウンセリングなど、専門家への相談をされることが望ましいと思います。)
では、どうすればいいのか?
まず第一に、自分自身を追い詰めないこと。
何より自分を責めない、罰しない、必要以上に自分を疑わないことです。
「避けられている気がする」と感じてしまうのは、防衛本能でもあるんです。
ただし、自分を疑うクセがついている場合、すぐにはうまく対応できないかもしれません。
そんなときは、できる範囲で次のようなステップを試してみてください。
事実と感情を分けてみる
本当に避けられているのか、ただ疲れていてそう感じているのか、冷静に整理してみましょう。
何が避けられるような出来事があったのか?なかったのか?それだけで切り分けて理解してみましょう。
“避けられているかも”という前提で行動しない
自分の態度まで硬くなると、悪循環になります。避けられている?と感じても、いつも通り職務に向き合えるならそうしてみてください。
それから周囲の反応を見てもいいと思います。
無理だ、と思ったらその場を離れて深呼吸
あまりに職場にいられない、と感じたら、一時的にでもその場を離れて深呼吸しましょう。
今、感じている感情を我慢し続けることはとても苦しいです。
少しでも気持ちが落ち着くように行動してみてください。
そのときに「自分は避けられている理由のすべてを背負っていないか?」など考えてみる方法もあります。
ただ、何より大切なことは「これ以上苦しい気持ちを一人で抱え続けないように」行動することです。
苦しくなるのはあなたの弱さではありません。
なにか感じているから、です。
そこは忘れないでくださいね。
信頼できる人に話してみる
もし、職場に信頼できる人がいるなら、今の気持ちを話してみましょう。
僕たちの感情は一人で抱えていると、どんどん影響力をましていきます。
一人で不安に対処しようとあれこれ考えると、ネガティビティバイアスといって、マイナスな思考が頭の中を締めていくものなんですね。
信頼できる誰かに話す、相談すことでる、ネガティヴな感情の連鎖が一旦切れたり、今の感情や考えの整理がしやすくなりますよ。
また、話せる人がいないと感じているなら、それも否定的に見る必要はありません。
それもあなたの心が「ここは安全ではない」と感じているからだと思います。
その場合は、必要に応じてカウンセラーとの対話が有効です。
カウンセリングは守秘義務で守られた、安全な空間ですからね。
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最後に:あなたの感性は、悪いものじゃない
誰かの態度に敏感になってしまうあなたは、きっと人の気持ちがよくわかる人なんだと思います。
ただ、そのあなたの能力や優しさを発揮するには、自分自身の心が安定していることがとても大事なことです。
だからまずは、「避けられている気がする」と感じたときこそ、自分の心のケアを一番に考えてあげてください。
それができるとき、あなたの繊細さは、強さに変わっていくはずです。
そして最後に「こんな考え方もあるよ」というご提案だけ。
「あなたのことを深く知らない人が、あなたの本質を理解して嫌うことは、なかなか難しいのではないでしょうか」
人の価値は、誰かに避けられるかどうかで決まるものではありません。
あなたは、あなた自身の良いところをたくさん持っているはずなのです。
※本記事は一般的な職場の人間関係に関する内容であり、特定のパーソナリティ症や精神的疾患に関するものではありません。
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