甘すぎない恋愛心理学

「執着とは何か?」恋愛で苦しくなる感情の正体を「動機」から解説する

花を手に持ち空を見上げる女性

こんにちは、カウンセラーの浅野寿和です。

「それって、執着なんじゃない?」

恋愛の相談ではよく耳にする言葉です。

でも、「好き」という気持ちが強くなればなるほど、自分が執着しているのかどうかなんて、簡単にはわからなくなってしまうもの。

ただ一つ言えるのは、あなたがその気持ちに悩んでいるなら、それだけ本気で人を思った証だということ。

今回は、恋愛における「執着」の心理と、そこから少しだけ自由になるための視点をお届けします。


執着とは何か?愛との違いを「動機」から解説

恋愛で執着心を感じながら空を見上げる女性

執着とは、満たされない感情を「相手とのつながり」で埋めようとする心理状態。

一方、愛とは、相手の幸せを願いながらも、自分の心に余白がある状態

行動だけを見ると似ているようでいて、違いは「動機」にあります。

  •  愛 → 「相手に何かを与えたい」「一緒に成長したい」
  •  執着 → 「相手を失いたくない」「不安から離れたい」

つまり、「誰のための気持ちなのか?」が分かれ目になるのです。


執着してしまう背景にあるもの

執着心を抱える女性

人が恋愛で執着してしまうのは、単に「好きすぎる」からだけではありません。

その裏側には、さまざまな心の背景があることが多いのです。

  • 自己価値の揺らぎ(自信がない、自分は愛されないと思っている)
  • 過去の愛着不安(見捨てられ体験、過干渉な親との関係など)
  • 「愛されたい」よりも「見捨てられたくない」が強くなる

だからこそ、執着は「弱さ」ではなく、生きるために身につけた心の防衛でもあるのです。


執着を責めなくていい。その奥にある想い

「なんでこんなに彼のことを考えてしまうんだろう…」

そんなふうに悩むあなたは、自分のことを「重い」と責めていませんか?

でも、本当に責めるべきなのでしょうか?

あなたが執着してしまうのは、それだけ「愛したい」「わかってほしい」という想いが強かったからかもしれません。

その根っこには、ずっと誰かに届けたかった愛情が眠っている。

それは決して否定されるべきものではなく、あなたの優しさの証です。


執着を手放すとは、相手を諦めることではない

「もう執着やめよう」と思っても、簡単に気持ちを切り替えられないのが人間です。

だから、執着を“やめよう”とするのではなく、理解することから始めてみてほしいのです。

・なぜ私はこの人に強く惹かれるのか?
・この気持ちの裏には、どんな願いがあるのか?

そして、誰かに満たしてもらいたかった安心や承認を、自分自身に与えていく

執着を手放すとは、相手を諦めることではなく、
「もう、自分の人生を自分の手に戻していく」ことなのです。


あなたのその想いに、ちゃんと意味がある

ハートを描く女性

執着を責める必要はありません。

それは、あなたが心から誰かを思った証です。

ただ、その想いの先にあるのが「苦しさ」ばかりなら、
少しだけ、自分の気持ちを見つめ直してみてください。

あなたが一番大事にしたかったものを、あなた自身が受け取ること。

そこから、少しずつ執着は“思い出”に変わっていきます。

あなたの気持ちには、ちゃんと意味があります。

その意味を、どうか否定しないでいてください。


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