恋愛と男性心理

エッチを断ると不機嫌になる彼。その男性心理と、あなたが苦しくならないための視点

こんにちは。心理カウンセラーの浅野寿和です。

今回は「エッチを断ると不機嫌になる彼」の心理と、そのときにあなたが苦しくならずにすむための視点の2つをコラムにしてお届けします。

恋愛の中で、相手の気持ちを大切にしたいと思うあまり、自分の心や身体の感覚を後回しにしてしまうことってありませんか?

たとえば、

  • 今日は疲れているのに、求められるままに応じてしまう
  • 断ったら、空気が悪くなるのが怖い
  • 機嫌が悪くなると、私が悪いのかな?と不安になる

今回は、そんなときに抱えやすい苦しさの背景と、 関係性を見直す視点についてお伝えしていきます。


「エッチを断ると不機嫌になる男性」の心理

エッチを断ると不機嫌になる男性とその彼女

「エッチを断ると不機嫌になる男性の心理」

結論から言うと、これは単に性欲だけの問題ではなく、もっと深い心理的な背景があることが多いです。

一般的な男性にとって「エッチ」は、「大切な人と愛を交わし合う行為」というだけでなく

  • 愛情の確認手段
  • 安心感を得る方法
  • 自己肯定感を保つ儀式

といった心理的な意味を持つことがあります。

平たく言えば、彼が不機嫌になるのは「あなたに拒絶された」と感じるから。

そして、潜在意識で「受け入れてもらえていない」「愛されていないの」という不安を刺激されることになるからです。

そこで、湧き上がる不安や恐れを怒りとして表現してしまうのです。

ただ、男性本人がそう自覚しているかは別の話ですよ。

なぜ男性は「不機嫌」という態度を示してしまうのか?

エッチを断られたとき、彼が言葉ではなく「不機嫌な態度」で返してくる。

それは、自分の“本当の気持ち”を表現する術を持たない男性にとっての、防衛反応であることが少なくありません。

多くの男性は、幼いころから「泣くな」「弱音を吐くな」「男なら我慢しろ」といった
「感情を抑えろ」というメッセージの中で育っています。

また、一般的に男性は女性ほど「感情」に敏感ではない傾向があります。(敏感な男性もいますけどね)

そのため、「寂しい」「傷ついた」「不安になった」といった“繊細な感情”を素直に言語化することが難しいと感じている人が多いのです。

本当は彼も、

  • 受け入れてもらえなかったことが寂しい
  • 自分に魅力がないのではと不安になった
  • もう愛されていないのかもしれないという怖さ

そんな気持ちを抱えているのかもしれません。

その代わりに、「不機嫌」「黙る」「怒る」といった行動で示してしまう。

「・・・そんなの素直に言えばいいのに」って思いますよね。

ただし、例外もある

ただ、エッチを断ると強烈な怒りを示し、女性をこき下ろしたり、引きこもる(口を一切利かなくなる)といった態度に出る人もいます。

こういった反応が続く場合は、第一に自分のことを守りましょう。

特に、彼から人格否定ばかりを受けたり、暴言が続いたり、無視か続くといった場合は、一人で対処せず、自分の身体と心を守ることを必ず優先し、然るべき機関に相談するなどの対策をしてくださいね。

エッチの深層心理と男性心理

ではせっかくなので、もう少し男性にとってのエッチ、その心理的意味について考えてみたいと思います。

エッチは生殖行為でもあり、メイク・ラブ的な意味合いでの「愛を交わし合う行為」なのですが、実は「自己嫌悪を愛し合う行為」という側面もあるのです。

そもそも恋愛、結婚などの男女関係には

「不完全な二人が自分を見せ合い、どんな相手をも慈しみ受け容れる」

なんて要素が存在するのですよ。

言い方を変えれば「自分自身では嫌悪したり、否定したくなる自分をお互いに見せ合い、愛し合っている」ということ。

エッチはその中でとてもシンボリックな行為であり、営みなのです。

そもそもエッチは「プライベートゾーン」「デリケートゾーン」を開示して愛し合う行為。

最も隠しておきたい部分を開示するわけですよね?

これが意味することは「どんな自分をも受け入れてくれる相手との関わり」なのです。

もちろんそれはお互いに、です。

この観点から見ると、「エッチを断られる」ということは

「いや、あんたのこと受け入れてないよ」というサインになり得る。

もちろん、それだけで関係性のすべてが決まるわけじゃありませんが、しかし健全な男女関係を営むうえでかなり大きな要素です。

だから、たとえば

女性の中にも「エッチがないと満たされない」という不満感を感じる人もいますよね?

これは性的な欲求が満たされていないとだけ解釈できるわけじゃない。

心のなかで満たされない「感覚」がある。これを抱えながら好きな人といっしょにいることの矛盾に耐えられない。

そんな感覚、きっとあるはずです。

この感覚が、男性の場合「満たされない不満とそれを超えた拒絶」のように感じやすい。

それは、多くの男性自身が心を裸にして安らげる場所を日常に中で持っていない人が多い。

そんな影響も見て取れるのです。

でも、女性側の気持ちも大切にしていい

相手が不機嫌になると、つい「私が悪いのかな?」と感じてしまうかもしれません。

ただ、相手が不機嫌になるにも理由があるのです。

もちろん理由があるからと言って、男性を放っておいていいわけじゃありません。

が、女性にだってきっといろんな事情があるはずですよね。

「今日はしたくない」と感じる自由があるし、その気持ちを尊重することは「わがまま」でも「自己中心的」でもありません。

むしろ、自分の感覚を大切にすることができる人こそ、健やかな関係性を築いていけるのです。

あなたが苦しくならないために、3つの問い

  1. 私はいま、彼の不機嫌で自分の気持ちを無視しようとしてないだろうか?
  2. 私は「彼の機嫌」をコントロールしようとしていないだろうか?
  3. 「断った私」に罪悪感を抱えていないだろうか?

もしどれかに「YES」と答えたなら、少しだけ立ち止まって、深呼吸をしてみてください。

そして、落ち着いて、彼の事情と私の事情を大切にする意識を持って関わってみてください。

大丈夫です、よほどのことがない限り、それだけで関係が今すぐ壊れることは少ないです。

それ以上に、この状態を続けてしまうことのほうが関係が壊れるリスクになるんです。

関係を壊さず、境界線を伝える言葉のヒント

たとえば、

「今日は身体が疲れていて、気持ちがついていかないかも。でもあなたのことは大切に思ってる」

「ちょっと今日はゆっくりしたいな。あなたと一緒にいられるだけで十分嬉しいよ」

といった言い方で、相手のことを否定せずに自分の気持ちを伝えることもできます。

大事なのは、“NO”を言うことよりも、“どうNOを伝えるか”。

「男性のことを愛しているよ」というメッセージと、「でも私にも事情があるんだ」という説明を添えるのが、ベターなコミュニケーション方法になるでしょうね。


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まとめ:受け入れないことは、拒絶ではない

彼が不機嫌になる背景には、彼自身の事情が影響していることもあります。

それはあなたがすべて背負って解決してあげるものではありません。

だからこそ、「関係を良くしたい」と思うなら、まずは自分の感覚に誠実であることが、いちばんの近道なのです。

その上で、相手の心理を少し理解して接していきましょう。

「断っても愛し合える」

そんな関係を築いていけるように。

この記事が、あなたの心を少しでも軽くする一助となれば嬉しく思います。

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浅野寿和 | 心理カウンセラー・トレーナー
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