日常に使える心理学

相手にグイグイ来られると引いてしまう人の深層心理を解説します!

人の目が気になる

浅野さんへの質問です

こんにちは。いつもブログを拝見させて頂いています。

私は相手が男性でも女性でも、グイグイ来られると嫌な気持ちになって引いてしまい、仲良くなりづらい所があります。

先日も職場で同僚の女性に「一緒にどこか行きましょうよ」と明るくテンション高く言われて、普段友人の少ない私だから嬉しいはずなのに、なんだか嫌だなと思ってかわしてしまいました。

せっかく相手の方から仲良くなりたいと言ってもらっているのに、もったいないし仲良くしたら友人が増えるのにと頭では考えれるのに、感情では嫌だと思ってしまうのはどうしてでしょうか。

因みに、私は人当たりはいいのですが、仲良くなるまでにすごく時間がかかる方で、その間に仲良くなるタイミングを逃してしまう事がある様な気がしています。
よろしくお願い致します。

ネタ募集ネーム:シナモンさん

シナモンさん、おまたせしましたm(_ _)m

ネタのご協力ありがとうございます。今日はあなたのご質問にお答えしますねー。

相手にグイグイ来られると引いてしまう心理

相手にグイグイ来られると嫌な気持ちがする心理としては

「こちらの境界線を無視して近づかれる怖れ」
「普段隠している自分が知られることへの怖れ」

が代表的なものとなりますね。

例えば、思考では「友だちが増えるっていいことだ」と思うけれど、感情としては嫌だと感じる。

これ、確かに矛盾していると思いますよね。

ただ、僕の視点では矛盾していないんですよ。むしろ理にかなっている反応なんです。

まずここ、一つ一つ解説していきますね。

普段隠している自分が知られることへの怖れ

これは「こちらの境界線を無視して近づかれる怖れ」と考えるのが妥当でしょうかね。

それが転じて「普段隠している自分が知られることへの怖れ」と考えるのが妥当かな、と思います。

人はすべての自分の内面をオープンにして生きているわけではなく、いわばよそ行きの装い(シャレじゃないですよ)を纏っているものなんですよ。

家で部屋着を来てリラックスしまくっている自分で職場や友達と会いに行きませんよね?それと同じっちゃー同じですよ。

まぁ心理学には「ペルソナ」って言葉がありまして、人は自分の長所・美点の要素を使って仮面をかぶり、その自分で外側にいる人と接していることが多いんです。

つまり、仮面を使って良い自分を見せていて、(自分が認識する上での)あまり良くない・人には見せたくない自分を隠していることがある、という感じです。

逆に、ペルソナを自分の短所で作っているとしたら、そもそもペルソナの意味はないわけですよね。わざわざよくない自分の要素で仮面なんて作らないでしょ?

この状態で相手からグイグイ迫られたと思ってみると、わかり易くないですか?

例えば・・・・

『ちょ、チョット待ってよ、こっちだってお化粧直しの時間がほしいのに、どうしてそんなにこっちの事情も考えずグイグイ来るのよ〜。もっとこちらの事情も考えてよ〜。』

そう思っても不思議ではないわけです。よって、相手は私の事を考えない人、こちらの空気を読まない人、と認識されることもあるわけですね。

実際のカウンセリングでも「私、グイグイ来る人が嫌いなんです。なんだかデリカシーがないっていうか、こちらのことは全く考えていない感じがして苦手なんです」というお声、意外と聞くんですよね。

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他人にグイグイ来られると引いてしまうのは、相手にいい気分を感じてもらいたいから

さて、このように考えていくと、一つの疑問が浮かびませんか?

「どうしてそんなにグイグイ来られると引いてしまうのだろう?相手が詰めてきたらこちらが距離を取ればいいだけじゃないか。」と。

この疑問を紐解くには、もう少し「人は与えたい、愛したい存在」という視点で見る必要が出てきます。

例えば、先ほどの例

『ちょ、チョット待ってよ、こっちだってお化粧直しの時間がほしいのに、どうしてそんなにこっちの事情も考えずグイグイ来るのよ〜。もっとこちらの事情も考えてよ〜。』

と考えるとしたら、それはなぜなのでしょう?

もっと言えば、どうして僕たちはより良い自分の仮面を必要とするのでしょう。

グイグイ来られると引く人は、相手によい影響を与えたいと願っている人

これ、よくよく考えてみると「相手にいい気分を感じてもらいたいから」という思いが見え隠れしないでしょうか。

僕たちが素の自分ではなく、よそ行きの装いを纏う理由を突き詰めると、確かに嫌われたくないとか、よく見られたいという気持ちもあるでしょうが

「自分と出会う人に良い気分を感じてもらいたい」「いい影響を与えたい」とも願うからではないでしょうか。

これは自尊感情「人の役に立ちたい・喜びになりたい」という気持ちがある以上、僕たちの中から消えることがないわけで、逆に言えば「いい影響を与えられない自分でいること」が許せないわけですよ。

もちろん相手にとっては今のままのあなたでよく、その必要がないのかもしれませんが。

このように考えると、シナモンさんがおっしゃっている

私は人当たりはいいのですが、仲良くなるまでにすごく時間がかかる方で、その間に仲良くなるタイミングを逃してしまう事がある様な気がしています

なぜこのようになるのか、なんとなーく見えてきませんか?

そう、きっとシナモンさんは「人に良い影響を与えたい」と願っている方なのではないでしょうか。

「え、そうでもないですけど」という反論は、大変申し訳ありません、基本受け付けておりません(^^;

僕のカウンセリングやブログでは有無も言わさずそう認識されますし、それで確定とさせていただいております。(強引やな)

ただ、あまりに相手に良い影響を与えようと考えすぎてしまうと、人と関わることが怖くなったり、悪影響を与えていないだろうかと考えすぎてしまうこともあるようですよ。

相手にグイグイ来られると引いてしまうなら、自己評価に着目してみよう

いかがでしたでしょうか。

最後になりますが、もし相手にグイグイ来られると引いてしまうなら、自己評価に着目してみてください。

相手にグイグイ来られると引いてしまうことが示す深層心理を理解してみると、意外と自分自身の愛や他者への思いが隠れていることも多いんです。

だから逆に、「自分を隠したい」「自分をより良い存在だ」と思えないときほど、グイグイ来られることが苦手になってしまうんですね。

ここがいわゆる「他人の好意を受け取れない」というパターンになることもあり、このパターンを持つ人ほど「頑張って相手にいい影響を与えよう」という部分にこだわりをみせやすいのです。

この部分を解消する方法があるとしたら、もう少し自分を信頼することを通じて、人の目(信頼できる人の気持ち)を信頼してみることにチャレンジしてみるといいでしょう。

以上、皆さんのなにか参考になりましたら幸いです。

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