言葉通りに受け取ると「そうじゃない」と言われる夫婦関係の正体 |察してほしい夫と、悩み続けてしまう妻の心理
こんにちは。
心理カウンセラーの浅野寿和です。
今日はネタ募集企画にお寄せいただいたご質問にお答えします。
テーマは
「夫の言葉をそのまま受け取っているのに、なぜか『そうじゃない』と言われてしまう」
一生懸命考えて返事をしている。
言われた通りに動いている。
それなのに、どこか噛み合わない。
そんなやり取りが続くと、
- 私の理解力が足りないのかな
- 私が鈍いのかな
- 何が正解なのか分からない
ついこう思ってしまう方も多いのではないでしょうか。
この状態、ホント悩ましいですよね。
なんせ相手はいつもそばにいる人、ですから・・・。
それでは、僕なりのご回答です。
よろしければどうぞ。
Index
いただいたご質問はこちら(一部編集済です)
浅野様
度々拝読しております。
夫(40代)とのコミュニケーションに悩んでいます。
夫の言葉をそのまま受け取って返事や行動をすると、「そうじゃなくて……」と言われることがよくあります。
たとえば、私が何かで夫を不機嫌にさせてしまい、夫が「もう帰る」と言うとき。
私は「今は一緒にいたくないのだろう」と思って謝るのですが、夫は「引き止めてほしかった」と言います。
「言わなくても分かってほしい」という態度も多く、「話が噛み合わない」「考え方が違う」と言われることもあります。
何がどう悪いのか分からず、自分が悪いのではないかと感じてしまいます。
ネタ募集ネーム:抹茶さん
このすれ違いで起きていること
このタイプのすれ違いは、とても特徴的です。
「言葉の内容」ではなく、
「気持ちを察してほしい」という前提でやり取りが行われている。
なので、実は表面的にでてきている言葉が、伝えたい気持ちの全てを含んでいるわけではない、という可能性が見えてきそうなんです。
いわゆる・・・言わなくても察して、ってやつですね。
これが、
”言ってることが違っても察して”
そうなっている可能性が無きにしもあらず、といいますか。
もちろん、解釈する側の意図と対立して、伝わっていないケースもあるんでしょうけど・・・
今回のご質問を読む限り、そうではないような印象を僕は受けています。
つまり、夫側のメッセージはこうです。
- 言葉そのものを受け取ってほしいわけではない
- 感情や意図を汲み取ってほしい
- 自分の気持ちに“先に”気づいてほしい
一方で、受け取る側(あなた)は、こう動いています。
- 言われたことを正確に理解しようとする
- 相手を尊重してその通りに返す
- 間違えないように慎重になる
どちらも間違っていません。
ただし、前提がズレているのです。
問題は「理解力」ではなく「立ち位置」
ここで起きていること
実際、コミュ二ケーションや共感能力の問題が影響することもあるんですよ。
なので、その要素も僕としては否定できないと思うのですが、今回のご質問ではそこまで読み取ることができないのです。
なので、いつもの僕らしいお話を展開しますね。
もしかするとあなたが今の関係の中で、
「読み取る役」「間違えない役」を引き受けてしまっている
という立ち位置の問題です。
この立ち位置が続くと、次のようなことが起きやすくなります。
- 相手の機嫌を基準に行動する
- 正解を探し続けて疲れる
- 自分の感覚に自信がなくなる
そして最終的に、
「私が悪いのかもしれない」
という感覚が積み上がっていく場合もあるんですね。
察してほしい側の心理構造
ここで一つ、大切な視点があります。
いわゆる「察してほしい」コミュニケーションを取る人は、
自分の気持ちをそのまま出すことに、不安や怖さを抱えている
そんなケースが少なくありません。
- 重いと思われたくない
- 要求するのが怖い
- 拒否されたら傷つく
だから、言葉を濁したり、態度で伝えようとしたりする。
それ自体が悪いわけではありませんが、
その受け皿をあなたが一人で引き受け続けると、関係は歪みやすくなります。
「私が悪い気がする関係」になってしまう理由
察してほしい人と、受け取ろうとする人が組み合わさると、
感情の責任が、受け取る側に偏りやすくなります。
結果として、
- 相手が不機嫌 → 私のせい?
- 噛み合わない → 私がズレてる?
- うまくいかない → 私が足りない?
こうした自己疑念が積み重なっていく。
これは、あなたがダメというより、
その役割を引き受けすぎているだけという感じなんでしょうね。
どう向き合えばいいのか
このタイプの関係で大切なのは、
相手の気持ちを”外さずに読んで当てにいくこと”ではありません。
まずは、立ち位置を少し戻すこと。
たとえば、
- 「今はどうしてほしいの?」と聞く
- 分からないまま抱え込まない
- 自分の感じ方を否定しない
察する役を降りることは、冷たさではなく、対等さです。
こちらの記事もどうぞ
- 相手の気持ちを考えるってどうするの? 〜恋愛・夫婦関係が変わる5つの実践法〜
- 「もうこの関係はダメかも」から回復する4つの兆し 〜恋愛や夫婦関係が立ち直りはじめる心理プロセス〜
- 何を言っても黙る妻、動けなくなった夫 〜沈黙が生まれる夫婦の心理〜
- 夫婦関係の修復に必要な言葉とは?『どうせ俺なんて』と言う夫への向き合い方【読者相談】
まとめ
言葉通りに受け取ると「そうじゃない」と言われる関係は、
理解力の問題ではなく、役割と前提のズレから生まれます。
もし今、やり取りの中で疲れや混乱を感じているなら、
それは「立ち位置を見直していい」というサインかもしれませんね。
今日は以上です。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
このサイトでは、
「人は裁かない。でも、構造はごまかさない。」
というコンセプトで、夫婦や家族の関係の中で揺れやすくなる“心”と今の関係を、心理学の視点から整理しています。
「離れるべきか」「我慢すべきか」
そんな二択で考え続けて、少し疲れてしまったときに。
今の関係を、見つめ直すための場所として、このサイトを使ってもらえたらと思っています。
あなたの愛情を折れない形に整える|夫婦カウンセリング
もし、ご夫婦や家族、日々の生活の中で悩みを抱えたら。
もう一人で抱え込まないで、そのときのあなたの状態に合わせて、対話を重ねていく”夫婦カウンセリング”をご利用ください。
そのときのあなたの状態に合わせて、対話を重ねていく夫婦カウンセリング。
夫婦の問題は、努力や話し合いだけでは整理しきれないことも少なくありません。
- 何が正しいのか分からなくなってきた
- もう十分考えたはずなのに、答えが出ない
- 自分の感覚が鈍っている気がする
今の夫婦関係をどう扱っていくのか。
あなたの頑張りを無駄にしないで、 これからの選び方を、一緒に整理していく時間です。
誰にも知られることなく、今の状況を丁寧に扱う、あなただけの時間です。
東京(品川駅前)/名古屋(金山駅前)で対面式カウンセリング・全国向けにオンラインカウンセリング(ZOOM)を行っております。
夫婦の日常に、新しい視点を足す”心理学講座”
心理学講座は、「こういう見方もあるのか」という発見を、ゆっくり増やしていく場所です。
毎月テーマは違いますが、夫婦関係に活かせる心理を扱う講座を開催することもあります。
オンライン受講できる講座もご用意しています。
一人で考えすぎる日常から、少し離れるために|無料メールマガジン
まだ誰かに頼るほどじゃないけれど、
このまま誰かとの関係のことを、一人で考え続けるのは、少ししんどい。
そんなときの、「考えすぎないための視点」を、週3回(火・木・土)お届けしています。

