言わなくても察してほしい彼に疲れてしまう理由 ── なぜ私ばかり頑張っている気がするのか
こんにちは。
心理カウンセラーの浅野寿和です。
今日は、
「言わなくても察してほしい彼」に疲れて、いつも私ばかり頑張っている気がする
がテーマ。
彼から、こんなふうに言われてイラッとしたことはありませんか。
「それぐらい言わなくても察してよ。わからないの?」
・・・でた、でたよ。
あぁ、この人もこれか〜。
職場ではそこそこ仕事できるからいいかも?って思ったのになー。
あーめんどくさい・・・男はみんな”察してちゃん”ばかりなの?
・・・もう疲れる。キモい。男ってウザい。
・・・ま、いい悪い別にして、そう思う方もいるんじゃないでしょうか(^^;
まぁ、察してよばかりじゃ疲れるし、心がすり減っていく感じもしますしね。
特に「気を遣っているのに、なぜか責められる」というね。
優しい女性はそれでも
「私が鈍いのかな」「私が分かってないのかな」って、自分を疑いはじめるみたいですけど。
ただ、どうしてこんな事が起こるのかは、おおむね2つの要因で起きるのです。
一つは、彼の立ち位置。
もう一つは、あなたの立ち位置。
そこで、今日はこのブログにいただいたご質問を元に
「察してちゃん男性」の心理にも少し触れながら、
恋愛関係の中の見えない立ち位置の視点から、今の関係の構造を解説してまいります。
Index
いただいたご質問はこちら
浅野さんへの質問です。
今、彼との関係を続けようか悩んでいます。
私の彼は
「僕の言いたいことぐらい分かるはずだよ」
「言わなくても察してよ」
「それぐらい分かるでしょ」
といつもいいます。
(中略)
彼の目には、私は気がきかない人、要領が悪い人、先のことが考えられない人、そんなバカな人に見えているのかもしれません。
気が付かない私にも悪いところがあるのかもしれません。
ただ私には「してほしいことがあるならちゃんと言ってよ!」としか思えません。
彼はなぜ私につらく当たるのでしょうか?
いつも「普通はこうするよね」「どうして気が付かないの?」と言われると、私がバカにされているようにしか思えず悲しい気持ちになります。
他の女性ならもっと上手に付き合えるのかなと思うと、つらくなることもあります。
よろしくお願いします。
ネタ募集ネーム:まいかさん(一部編集しています)
「察して」が苦しいのは、あなたが“悪い”からではない
まず大前提として。
人は、完全には察せません。当然のことです。
それができるなら、国家機密機関に雇われているはずです。
・・・もとい。
確かに、人は長く一緒にいれば「だいたい分かること」は増えます。
それはいわゆる”単純接触”の機会が増えるから。
これが味気ない心理学的な答えです(笑)
つまり、いくら恋愛や夫婦関係にあっても
相手の要求や期待を、言葉にされないまま“当て続ける”のは無理ゲーです。
しかも「察して」が繰り返される関係って、そもそも前提がこうなんです。
- 正解が提示されない
- 間違えるとなぜか相手に責められる
つまり、「正解のないテスト」を受けさせられているような状態になりやすい。
この関係で起きていること|「役割」と「立ち位置」のズレ
ここからが、このサイトらしい”心理の話”になります。
「察して」がしんどい関係では、二人の間に、こんな“位置”が生まれやすいんです。
この立ち位置が「察してちゃん維持装置」として作用するのです。
あなた:今の関係の”責任”を引き受け続ける位置
あなたは、彼の機嫌や空気を読みながら、関係を壊さないように調整している。
でも、彼は言葉にしない。
だから、あなたの中では常にこうなる。
- 「今の、何がダメだったんだろう」
- 「次はどうしたら正解なんだろう」
- 「私がもっと分かれば、うまくいくのかな」
この状態が続くと、あなたは
「関係の違和感を処理する役割(別名:現場監督)」になっていきます。
そして、いつの間にか、
恋人である前に、関係を支える担当者みたいな位置に立ってしまう。
だから、ふとした瞬間に思ってしまう。
「どうして私ばかり頑張ってる気がするんだろう」
彼:言葉ではなく“空気・雰囲気”で関係をつなごうとする位置
一方、彼は彼で、
言葉ではなく、空気や雰囲気、“自分の思い”で関係をつなごうとする位置に
いるのかもしれません。
いちいち言葉にすると重いからさ〜
なんとなく分かり会える関係って理想じゃない?
ね、阿吽の呼吸っていうじゃん?
・・・まぁ、その感覚もわからんではないですが。
ただ、僕の個人セッション現場での感覚としては、こういうことも多いんですよね。
- 細かく言葉にするのがストレス
- 説明するとケンカになりそうで避けたい
- 恥ずかしさがあって言えない
- 言って伝わらない経験があって諦め癖がある
つまり彼は、彼なりに「言葉で関係を動かす」ことを避けている事情がある。
その結果、空気で関係を回そうとしてしまう。
それを相手にも要求するので、なんで察することができないの?と思う。
ただ、これには問題があって。
空気や雰囲気で関係をつなごうとすると、
必ず“読み取る係”が必要になる、ということを忘れている。
それは、車を買ったら、ガソリン入れて、オイルを交換する必要がある事を忘れているのと同じぐらいのミステイクです。
よって、
「そんなに空気読みたかったら、一人でやってて!」
・・・・そう言いたくなるほどしんどい構造、という話です。
その役割を担うのは、彼女さん・奥さん側になっている。
それが今回の「心の構図」なんでしょうね。
(※これが男女逆になっているケースもよく見かけますよ。)
あなたがしんどくなる本当の理由|「関係を支える役割」の孤独
このタイプの関係で、いちばんしんどい要素は何か?
それは、
二人の問題が、いつの間にか「あなた一人の課題」になってしまうことです。
「彼が察してと言う」
それ自体が問題なのではなく、
察してと言われるたびに、あなたが
- 正解を探す
- 自分を直そうとする
- 関係を壊さないように抱える
その位置に戻ってしまう。
だから、一緒にいると疲れるんです。
話し合ってもスッキリしない。
そして、優しい人ほど、どこかでこう思い始める。
「この関係は、私が何とかしないといけない?」
でも、それは恋愛や夫婦関係の形としては、けっこう苦しいです。
*
つまり、こういうことです。
僕のもとには
「うちの彼や夫が察してちゃんなんですけど、なんとかしたい。どう扱えばいいです?」
というお悩みを届けてくださる方がいるんですけど、
その質問の形が”引き受ける役”を担っている前提の質問なんですよ。
今、この記事を読んでいるあなたも、もしかして・・・。
「察して」は優しさにも見える。でも、優しさだけでは済まない
ここ、誤解しやすいところなので、あえて書いておきます。
「察して」と言う彼が、常に横暴な人とは限りません。
いわゆるハラスメントレベルの状態になっているなら、話は別。
が、普段は特段問題なく関係が維持できていて
一応優しいし、仕事も頑張っているし、デートは奢ってくれるし、面倒見もいい。
しかし、なぜか二人の時間になると「察して」が出てくる人っているんですよ。
だからこそ、あなたは悩む。
「私が気づけないだけなのかな」って。
ただ、言葉にしないコミュニケーションは、相手に“負担”を渡すことになるんです。
つまり、
彼が言葉にしない分、あなたが背負う。
その構造が続けば、どんな優しさも、いずれ消耗しますよ。
ただし例外もあります|「喋らない=察してほしい」とは限らない
ここで、ひとつ大事なことを書いておきます。
世の中には、あまり多くを語らないけれど、ちゃんと考えている人もいます。
自分で空気を感じ取り、相手の様子を見て、
「今は何を言わないほうがいいか」
「どう関わるのが相手にとって楽か」
を、内側でちゃんと処理している人ですね。
そういう人は、たしかに口数は少ない。
でもそれは、
察してほしいから黙っているのではなく、
相手を尊重するために、あえて沈黙や言葉を選んでいる状態です。
このタイプの男性は、
分からないことを相手に丸投げしない。
察してもらえなかったときに、相手を責めない。
必要な場面では、自分から行動し、時には自分の言葉を使う・
いわば、「喋らないけれど、関係の責任を引き受けている人」。
それは、クールさでもあり、包容力とも言えるものです。
なので、「喋らない=察してほしい人」ではない。
このタイプの人に「もっと伝えてくれなきゃわかんない」と言わないほうがいいです。
それこそ関係を壊しかねないので・・・。
今回扱っているのは、言葉を使わないことで、関係の負荷を相手に渡してしまうケースの話ですので、念の為。
関係を前に進めるための現実的なルール|「黙ってたら分からない」
ここからは、ちょっとした具体策です。
大事なのは、彼を論破することでも、あなたが我慢することでもなく、
ルールを導入することです。
ルールはシンプルでいい。
「黙ってたら分からない。言葉にしてくれたら応える」
これはある意味”調教”・・・もとい、学習です。
これを、責める口調ではなく、淡々と。
そして、彼が「察して」と言った瞬間に、毎回同じ返しをする。
- 「ごめん、今のは分からない。言ってくれたら助かる」
- 「察するのは難しい。何をしてほしい?」
- 「言葉にしてくれないと、私は動けない」
コツは、察せない理由の説明をしすぎないことです。
私はこう思ってる、とか言わなくていいんです。
だって、前提を思い出してください。
「他人の気持ちを全て察することは無理」。
なので、あなたも全て分かろうとする必要はない。
これは彼を変えるというより、
あなたが「読み取る役割」から降りる練習でもあります。
それでも変わらないなら|あなたが確認すべき“立ち位置”
ここまでやっても、彼がまったく変わらないこともあります。
その場合は、彼の問題というより、
二人の関係が「言葉でつながれない構造」になっているのかもしれません。
あなたが悪いわけではない。
彼が悪者だとも限らない。
ただ、
あなたが「責任を引き受け続ける位置」に立ち続けるほど、苦しくなる関係は存在します。
そのとき必要なのは、正しさの議論ではなく、
「私はどこに立って、この関係を続けているのか」
という確認です。
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最後に|あなたが下ろしていいもの
「察してほしい彼」に疲れてしまうとき、
あなたはずっと、
“分からないまま頑張る役割”を続けてきたのかもしれません。
でも、恋愛は本来、
一人が正解を当て続けるゲームではないんですよね。
分からないなら、言葉にする。
言葉にできないなら、少なくとも「言葉にする努力」を二人で引き受ける。
もしそれが一方通行になっているなら、
あなたが抱えている疲れは、かなり正当なものです。
今日はこの辺で。
このサイトでは、
「人は裁かない。でも、構造はごまかさない。」
というコンセプトで、恋愛や関係の中で揺れやすくなる“立ち位置”を、心理学の視点から整理しています。
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