恋愛・夫婦の心理学

もう一度パートナーと向き合うための「好き」の使い方・伝え方

あなたの大切な気持ち、「判断」として伝わっていませんか?

パートナーシップカウンセリングの中で、次のようなご質問をいただくことがあります。

「彼のこと、褒めたり、感謝したり、(好きと伝えたり)いろいろ試しているのですが、彼の様子がなかなか変わりません。」

今、気になる彼と関わるときに、彼を褒めたり感謝を伝えたり。
今、お付き合いしている彼との関係を改善したくて、彼を褒めたり感謝を伝えたり。
今、夫との関係をやり直す石があるから、夫を褒めたり感謝を伝えたり。

頑張ってみてはいるんだけど、どうにも相手が喜びません。態度をそんなに変えません。やっぱり私じゃ無理なのでしょうか・・・という切ないお声が聞こえてくることもありますね。

こういったご相談をいただくと、僕もご相談者さまの状況を伺いながら、「彼の態度が変わらないのはなぜか?その理由はなんだ?」と、心理分析をしながら考えていくのです。

すると、「なるほど、こういった事情があるので彼は喜ぼうとしないかもな」と思うことが、何故か最近多いので、今日はこの話についてコラムにしてみます。

※実は「女性の好意も感謝も伝わっているけど、彼が恥ずかしがって嬉しそうにしていない」というケースってかなり多いのですが、今回のコラムはこの場合を除いたケースを想定しています。

判断には人の気持ちを動かす力がない?

心理学には「判断」という言葉があります。

 

「判断」とは、まぁ「正しい」「間違っている」といった断定した内容のこと、を意味します。

この判断には、自分自身の「不安や怖れ」「感情の揺れ」を抑え込む意味があり、例えば「彼はこういう人」「私はこういうタイプ」「二人の関係は○○だ」など、断定しながら毎日を過ごしている人は多いのです。

むしろ、この判断がブレると、不安や怖れを感じることになる場合が多い、ともいえるんですね。

 

・・・で、ですよ。

ここからの話が更にややこしいのですが、もう少しお付き合いください。

僕の学ぶ心理学では、判断のカタチはいろいろあるよ、と考えている部分があります。

例えば女性の皆さんの多くは(全てではないですよ)、感情(気分)を使って判断することが多くないでしょうか?

これを言い換えるなら、「感情(好き・嫌い)」という合理的判断機能を使い、判断を下している、というわけです。

一方、多くの男性は(全てではないですよ)、思考を使って判断しながら生きている人が多いのです。

「思考(正しい・間違っている)」もまた合理的判断機能を使い、判断を下しているわけです。

なお、ここでの「合理的」という言葉の意味は、「その人なりの思考や感情に従って」です。

つまり、多くの女性の皆さんは、「その人なりの感情に従って判断を下している」ということであり、多くの男性の皆さんは「その人なりの思考や論理に従って判断を下している」となります。

ここまでの話をまとめて考えてみてほしいのです。

恋愛で取り扱う「好き」という気持ちは感情です。

つまり、この「好き」という気持ちは、比較的女性がよく使う「その人の感情に従って下された判断」ということになるのです。

もちろん人の好意には価値があるし、優しさがあるし、愛が含まれているものですが、あくまで他人にとっては「その人なりの判断」と理解されやすいよ、という意味もあります。

また、自分が不安になりたくないから「好き」と伝えてるなら、それこそ好意ではなく判断になるでしょう。

ここまで理屈をこねこね書くと、もはや自分でも「書くだけややこしいな」と思うのですが、つまるところ、なかなか褒めても好意を伝えても、男性の様子が変わらないなら

「ん?「好き」って、それは君の意見で、君の判断でしょ(君の感情に従って出てきた言葉でしょ)。どうしてその判断に僕が従わないといけないわけ?僕には僕の気持ちがあるんだけど。」

と思われているので、彼や夫を褒めても感謝しても、相手の態度が変わらない場合がある、ということなのです。

なにそれ!と思われた女性のみなさん、大丈夫です。この逆のパターンもちゃんと存在します。

彼が彼女にいくら正しさや好意を伝え、それに伴う行動をしてみても、彼女の気持ちが戻らず、もう無理だってと感じることがあるなら

「それってあなたが自分で考えたことでしょ。私のことを見てるわけじゃないよね。」

と思われていることが多いから、ではないですか?

今日はこの話を伝えたいがために、ちょいとややこしい話を書いていたわけです。

上手な好意の使い方・伝え方を考える

「感謝」には相手に届ける承認や祈り、愛という意味合いがありますから、まぁ続けているとそれなりに良い効果が出やすいものなのです。

問題は「褒め」という行為と「好き」という言葉です。

この「褒め」や「好き」という言葉を伝えて、すんなりうまくいく関係は、両思いであったり、お互いの中に相手への好意がある場合ですね。

気持ちがすれ違っている関係や、一度険悪になった関係、距離ができた関係の中で、ただ、相手を褒めたり、好意と伝えても、なかなか男性の心が動かないこともありえるだろうな、と思うのです。

判断は自分なりの断定的な結論ですから、自分のためには意味があるものですが、相手の気持に寄り添ったものではない場合が多いのです。

そもそも自分の感情が揺れないためになされるものであることが多く(ずっと好きでいないと私が持たない、みたいな感じ)、特に「相手を愛する」事が重要な恋愛・夫婦関係では、効果的に使えない場面も少なくないのですよね。

では、どうすればもっと彼や夫に気持ちが伝わるのでしょうか

対処法ではなく、根本的に恋愛がうまくいく私に変化したいなら、自分を癒すことがおすすめです。

自分の感情を癒やし、不安を取り除いて、「自分は自分でいい」と感じられるようになることで、判断という印象ではなく、心からの愛として相手に思いが伝わりやすくなるよ、という話でもあるわけです。

ただ、その変化を実感するにはある程度時間もかかりますから、今すぐできる、思いの上手な伝え方も必要ですよね。

あくまで一つの考え方ですけれど、自分の好意や感謝に「事実」と「エピソード」を付け加える方法があります。

実際に彼の今の行動や、彼が過去に私にしてくれたこと、その事実とエピソードと、私がどんな気持ちになったか(嬉しかったか)などを語る感じ。

よく、夫婦の関係修復や復縁などのプロセスで「お手紙大作戦」をご提案することがあるのですが、この「事実」とそれにまつわる私の気持ち(好意や感謝)を付け加えた書き方のほうが、彼の心に刺さるケースが多いんです。

なぜなら、そこで伝えられる事実は「彼のもの」だから。

いわば「それは君の判断でしょ」と出てくるであろう、彼の一手を先に封じているのです(もちろんいい意味で)
 

そもそも感謝や好意を伝えられてもそっぽを向いちゃうような、受け取りベタの男性は、まぁまぁ自分の生き方や気持ちは自分で決めたいと思っているのでしょう。

 

それこそ彼の判断であって、そこを突き崩されると不安や怖れが出てくる可能性があるわけです。だから、彼も素直に人の気持ちを受け取らない、というわけですね。

しかし、彼が実際に起こした事実を伝え、それにまつわるエピソードや感情を添えれば、彼は自分の判断ではなく、事実を思い出し、感じることになる。そこに感謝や好意があるなら、気持ちがいい意味で動くことが多くなるのですよね。

イメージとしては、結婚式で新婦が読む「両親への感謝の手紙」を思い浮かべるとわかりやすいでしょうか。

「お母さん、今まで育ててくれてありがとう」とだけ伝えるよりも

「私が5歳の頃、迷子になって泣いていたとき、同じように泣きながら走って迎えに来て抱きしめてくれたお母さん。その時のこと、今でも覚えています。あのときのお母さんを思い出すと、私、愛されてるなって思うし、本当にお母さんの子供で良かったと感じます。いつもお母さんの愛情に包まれて、私は幸せでした。」

と伝えたほうが、お母さんの涙腺を刺激すると思いませんか?

そうは言えども、好意を受け取らない人もいます

ただですよ。

男性の中には(女性の中にもかもしれませんが)そう簡単に人の好意を受け取らないぞ、という態度を示す人も少なくないわけです。

僕もカウンセリングの中で

「あなたが彼に好意を伝えて、それでうまくいく!という期待は捨てていただきたいんです。きっとあなたががっかりするから。」

とお伝えすることもしばしばです。

なぜなら、人の好意を受け取る、ということは、自分の判断よりも相手の気持ちを信頼する、ということなので、いわゆる自立の人(ネガティブな自立・いかに傷つかないかを考えている人ね)にとっては、抵抗感を感じるものなのです。

素直に相手の好意を信頼できればいい、裏があったらどうしよう、いや、そもそも仲良くできるのかよ、今更。だから、相手の気持ちを信頼するって怖いし、難しいよ、と。

そもそも「分かりあえない男女関係」って「お互いがお互いに(そして自分自身に)不信感を向けている」わけですよね?

どちらかが一方的に疑いを持っているなら、まぁ疑われた方はうんざりして「もう無理、バイバイ」と去っていきそうじゃないですか?

だから、分かりあえていないけど、しかし二人の関係が続いている状態は、「相手を信頼したいし、関係を継続したいけど、でもなー、相手を信じることが難しいんだよなー」とお互いに感じている場合が多いものではないでしょうか。

つまり、彼も彼女のことを疑っているし、素直に信頼できないと思っている可能性が高いですから、彼側の心理としては「自分は彼女のことを疑い、信頼していない」という罪悪感を感じていても不思議ではないわけですよ。

自分から愛を止めているので、もれなく罪悪感に食べられちゃうわけですね。

それゆえに、彼女に自分が許されるとは思っていないし、信頼されているとは信じきれないので、いくら信頼や愛情を注がれても、ハニートラップみたいなものじゃねーの?とか、結局自分が不安だからそう言っているだけでしょ?的な理由を使って、「そう簡単には変化しないぞ」という態度を取るでしょう。

だから、変化をするなら、ゆっくりと時間をかけて、となるでしょう。

そして、彼が彼女の気持ちを信頼すると、もう今まで何も問題がなかったかのように、しれっと通常モードの彼に戻りますから、まぁ女性の皆さんの怒りは爆発しますわなぁ・・・。

・・・あぁ、もうめんどくさい!男はめんどくさい!

そんな声が右斜め上から飛んできそうですが(先にごめんなさいと謝っておきます・・・あれ?)、罪悪感や不信感ってものはそういう作用をする感情ですよ。

まぁ、自分を守るために必要なものでもあるのですが、まぁ愛を止めるという意味合いで、超めんどくさいものではあります。百害あって一利なし、いや、罪悪感にも意味があるし、一理ぐらいはありますが、そもそも百害の方が大きすぎるわねー、という話です。

ということで今日のお話をまとめますと

判断は、明確に自分の意志を伝えたり、自分の不安を押さえ込む力はありますが、人の心を動かす力としてはあまり効果は期待できません。

だから、自分の気持ちや考えばかりにこだわって伝えていても、パートナーと上手に向き合えないということもおこります。

そんなときは、実際にあなたが彼との関係で体験した「よい事実」と、そこで感じた感情を伝えてみるといいかもしれませんね。

※本記事は2020年3月25日にアメーバブログ「恋愛テクニック」に投稿した記事の加筆・再編集版です。

ABOUT ME
浅野 寿和
カウンセリングサービス所属心理カウンセラー。名古屋を中心に東京・大阪・福岡で〜旅人のように〜カウンセリング・セミナーを開催。心理学は現実で使えてなんぼ、がポリシー。
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