恋愛の心理学

私の前で愚痴ばかり言う彼の心理について考えてみた

「私の前で愚痴ばかり言う彼の心理が知りたい」というご質問

仕事の愚痴ばかりの男性についてです。

彼氏は営業をしています。WEBデザイナーの私は、クライアントにためひたむきなところを尊敬していました。

しかし、同棲をはじめてから、帰宅後、延々と会社、上司、先輩、派遣など、仕事の愚痴をいうようになりました。

会社は信用できない、上司は無能、先輩はクズといいながら、時にはベッドに向かって物を投げ付けたこともありました。年収も年齢の対しては低く、これだけの仕事をしているのにどうして年収は上がらないのかと言い続けたのです。

愚痴の内容から、彼氏の責任も大きいのでは?と思うところも多々あります。

一方、同棲をきっかけに転職した私は、仕事も順調で、年収も彼氏を上回っています。そのことに卑屈な言動や態度を見せることもありました。

結果、私は彼を尊敬できない、ふたりでいることがしんどい、私自身、仕事を頑張りたいといった理由から、別れを選択しました。

これまで毎日のように汚い言葉で愚痴をいうタイプは身近にいなかったので、なんでだろうという疑問が残りました。

浅野先生、お言葉をいただけますと幸いです。

ネタ募集ネーム:Nさん(内容を一部編集&お名前をイニシャルにしております)

Nさん、ネタのご協力ありがとうございます。

おまたせしました。今日はあなたのご質問にお答えさせていただきます。

ただ、僕はこの彼さんとお会いしたことがないわけでして

今回は「いただいたご質問にあるような愚痴を言う人の心理」について、お答えさせていただきたいと思います。

ではよろしければどうぞ。

愚痴とはなにか

「愚痴」について、まず辞書で調べて見ると

言ってもしかたのないことを言って嘆くこと」とあります。(出典:Goo辞書

言っても仕方がないことと分かりながら、しかし嘆いてしまうとしたら、そこには様々な感情が伴っていそうだ、と考えられますよね。

例えば

  • 怒り、不安、不満、苛立ち、といった自分の中で抱えていたくない気持ちがある場合。
  • 自分自身を鼓舞する、いわば、気持ちを切り替えるために言っても仕方のないことを口に出す、という場合。
  • 他人の発言や考えなどに疑問や不満を持った場合。
  • 自分自身が嫌いでつらい気持ちになるので愚痴ったり、つらい気持ちから逃れるために他罰的な発言をしてしまう、という場合。(誹謗中傷も含む)
  • ものすごい失敗感や後悔の念から愚痴を言う場合。
  • 自分自身の体調面や健康状態に不安があるので愚痴る場合。

その他にも考えられますが、まぁまぁこんな時に僕たちは愚痴ることが多いのではないでしょうか。

愚痴を言う動機

また、愚痴を言うことの意味、行動動機もいろいろありそうですね。

まず、いわゆる「陰口」として愚痴を言う場合。

理不尽な取引先の要求に困り果てて同僚に「なんだよー」と愚痴る場合がこれに当たりそうですね。

また、「自分を責める」ような、自分自身の今を嘆きたくなっているからこそ起きる愚痴も存在すると思います。

「あーもうなんでこんなにお金がないの?」とか

「彼にフラレたーまじやってらんない!」など

自分自身が置かれているネガティブな状況を、誰かに話して聞いてもらいたいとか、励ましてもらいたいからこそ生じるものですね。

さらに言えば

いわば「誹謗中傷」というかたちの愚痴も存在すると思います。

そもそも愚痴とは、自分自身がものを言いたくなる対象が目の前にいなくても成立するものですよね。

例えば、一人で誰かのことを悪く言う、とか、第三者に向かって他の誰かを責めるような愚痴を吐き出す、なんてこともあると思います。

愚痴を言いやすい人とは

また、愚痴を言いやすい人もいれば、あまり言わない人もいると思います。

いわゆる「愚痴を言いやすい人」とは

  • 何事も我慢しやすい人
  • 自分を責めやすい人
  • 不機嫌になりやすく自分自身の感情とうまく付き合えない人
  • 心のバランスを取るために他罰的な気持ちが強い人

などが挙げられると僕は思います。

ただし、愚痴を言わない人の中には、日々、に苦しい思いを抱えても必死に堪え続けて続けている方もいるわけです。

このような方にとっては、愚痴を言う事、自分の率直な思いをカウンセラーなどに語っていただくことに意味が出てくることも多いんです。

逆に、ダラダラと言っても仕方のないことを言い続けてしまうことで、自分自身の心の状態を良くない方向に向けてしまう方もいます。

なので、僕としましては

愚痴を言うことにも意味があるけれど、それもまた人それぞれで意味が異なる

とお伝えしたいわけですね。

自分を責めるタイプ・自分を責めるような愚痴は、繰り返し自分を責める原因にもなる

さて、ご質問にあるようなタイプの愚痴を言う人って

基本的に普段は愚痴や不満だけでなく

自分自身の感情も我慢していることが少なくないようです。

が、もし普段から我慢ばかりしていたり、自分を責めるような態度で過ごしていると、いつかそれにも限界が来ます。

そんなとき、普段は決して口にしない愚痴を

身近な人、親密な関係にある人、信頼できる人に向かって話すこともあるでしょう。

話すことで心のバランスを取ろうとする、といったイメージです。

が、話している内容が愚痴なので、結果的に

「愚痴ってる自分が更に嫌だ」

と感じやすいだろうな、と僕は考えるんです。

だから、更に繰り返し自分を責める原因にもなるわけです。

自分でも言っても仕方がないことだとわかっているけれど、愚痴を言わないとやってられない。

しかし、それを話すことで更に自分を責める理由を作ってしまう、といいますか。

そもそも愚痴を言っても気にしない人ならば、後はならないのだろうとも想像します。

もしかすると、ご質問にある彼さんは、いつも我慢が募っていて、なかなか本音が言えず、ついパートナーの前で愚痴を言いたくなったのかもしれませんね。

もちろんそれを聞いている側、受け止めておられる方の気持ちも

あまり良いものではないでしょうから。

どこまで受け止めるかについて考えることも大切だと思います。

今回は以上です。なにか参考にしていただけますと幸いです。

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