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ちょっとなに自分勝手にやってくれてんのよ!
「あのさ、アンタはいつもいつもどーしてそんなに自分勝手なわけ?
なに勝手に決めてくれてんのよ、私に何も聞かないで!
・・・はぁ?良かれと思って?迷惑かけたくなくて?
そんなの言い訳になると思ってるの?バカじゃないのー!!!(怒)」
そんな気分になったことのあるみなさんにお届けするコラム。
よ、よろしければどうぞ・。
自分勝手も動機はいろいろ
さてはて。
「あなたさー、私に何も聞かないでナニ勝手にやってくれてんのよ!?」
「私の旦那はどうしてあんなに自分勝手なんでしょう?」
これ、恋愛&ご夫婦のカウンセリングで結構な確率で伺う話です。
お互い個人的な仕事の話ならまだしも、「二人のこと」なのに勝手に決める彼、夫、彼女、妻。
ほんともういい加減にしてほしい・・・というお声ですね。
いわゆる「人に何も聞かず自分で勝手に行動する動機」は、いくつかあると僕は考えています。
たとえば「善意パターン」と「悪意パターン」「その人が持つ防衛パターン」ですね。
一つづつ簡単に解説します。
人に何も聞かず勝手に行動する動機を考える
・善意パターン
これはまさしく「良かれと思って」という思いが行動動機です。当の本人は自分勝手だと思っていないケースですよ、うん。
わざわざ相手の手を煩わせるまでもない、自分から積極的に行動するほうがいい、と考えているわけですね。
この場合、他人から見れば自分勝手な行動であっても、その本人は「良いことをした」と思っている可能性が大。
だから「何、勝手なことしてんのよ」と言われると「どうして?」と疑問を持つことが多いでしょう。
そこを頭ごなしに否定すると、自分なりの好意にNOを突きつけられた~と感じて傷ついてしまい、その結果怒り出すことも多いですね。
・悪意パターン
これは意図的に自分勝手に振る舞っている場合です。
多くは、パートナーや周囲の人に対する怒りの表現なのです。
「あなたの思うように動きませんよーだ」
「相手のことなんて考えるわけないじゃん、ムカついているんだからねぇ~」
そんな「受動攻撃」の場合もあります。
このようなことが対人関係の中で起きるなら、いま以前に何かしらの原因となる出来事が起こっている場合がほとんどです。
相手が愛してくれなかった。
好意を受け取ってくれなかった。
意思疎通の中に誤解があった。
などなど。
その結果、へそを曲げてしまって自分勝手な行動に出ている、というわけです。
この場合、怒りが行動動機になる場合も多いので、なかなか手がかかるかもしれません。
・その人の防衛パターン
これはちょっと難しいのですが、「自分勝手に振る舞わないと嫌な感情を感じてしまう」と潜在意識で感じている人のパターンです。
人と関わることがそもそも苦手。
人の意見を聞き出すことが苦手。
自分の意見を伝えることが苦手。
人と人との心のコミュニケーションに抵抗感を感じやすい人ほど、何事も「一人で済まそう」とする傾向があるんです。
だから、結果的に自分勝手な行動となってしまう。
事後に「なんで一言聞いてくれなかったのよ」と言われると「たしかにそうだよな・・・」と本人も思うのですが、なにぜ動機が「嫌な気分・苦手な気分を感じないため」なので、なかなか「一言聞く」という行動が難しい場合も少なくないのです。
こんなとき、どうしたらいいの?~隠れているのは自立のパターン~
まぁ、自分の意見を何も聞かずに勝手に行動されると、もういい加減にしてほしいわ~と思うものかもしれませんよね。
ただ、こういった相手の行動動機には「自分一人で決めて行動すればいいだろう、そのほうが相手のためになる」という自立の人がよく考えそうな動機が隠れていることが多いものです。
人に迷惑を掛けるのもなーという大義名分のもと、実は人と関わることが苦手、人と関わるときに感じる感情が苦手だという人も意外と多いんですよ。
だから一人で生きている人もいますが、普通に恋愛をし結婚している人にもこのパターンは登場します。
また、相手の勝手な行動にも動機がいろいろありますから、どうして相手がどうしてそんな行動をするのかを見つめて対応方法を決めたいものです。
「善意パターン」の場合は、感謝+お願い、が効きそう。
そもそも相手は「相手のために良かれと思って」行動していますから、「気持ちは嬉しいわ~、でも今度からこうしてくれるともっと嬉しい」と話すなど、良いコミュニケーションを心がけるといいと思いますよ。
「悪意パターン」の場合は、あきらかに怒りの表現なので、どうして相手がそこまで怒っているのか、二人の間に何が起きているのかを見つめたいところ。
相手の行動には何かしらの意味、メッセージがあるのでそこあたりを読み取りたいところです。
「防衛パターン」の場合は、そもそも相手は何事も一人で行動しようとする人、となります。
そもそも人とともにいることが苦手だと思っていることが多いので、ともに過ごす時間をより良いモノに変えていくだとか、普段からコミュニケーションすることを心がけていくほうがいいですね。
すぐに相手が「自立のパターン」を手放せるわけではないですけど、「君と一緒にいると心地よいなぁ」と思えれば、心を徐々にひらくこともありますよ。
相手には「人の手をわずらわせるのもなぁ」という善意のような防衛パターンがありますから、頭ごなしに否定したり、寂しいだの連呼しないことでしょうね。
相手も困ってるんです、「どう人と関わったらいいのだろう?」と。
そう考えてみると、なんでこの人は私を見てくれないの?という部分は誤解だと分かるでしょう。
このタイプの人は、そもその心理的距離の遠い人と付き合うのが得意なのです。そして近い心理的距離感になると苦手になる。
遠くを愛して、近くを拒絶する人。
つまり、あなたがよっぽどのことをしていない限り、嫌われているわけでもなく、愛されていないわけでもないのですよ。
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