こんにちは。心理カウンセラーの浅野寿和です。

今日のテーマは、

「人付き合いは得意。でも恋愛を避ける男性の心理」

です。

恋愛のご相談で、ときどき出てくるタイプがいます。

職場ではちゃんとしている。人当たりも悪くない。

むしろ、調整役みたいな立ち回りもできる。

それなのに、恋愛の話になった途端、急に黙る。返事が遅い。距離を置く。はっきりしない。

「え?あの人、普段は普通に話せるのに…」
「私が気持ちを伝えたのが、重かったのかな」

そうやって、女性側だけが“原因探し”に入ってしまうケースって少なくないみたいですね。

ただ、ここで大事なのは、

男性の気持ちを決めつけたり断罪することでも、

女性が我慢することでもなく、

何が起きていて、こちらはどの位置に戻ればいいのかを整理することだと思います。

いただいたご質問はこちら

浅野さん初めまして。

1年前に知り合い、友達以上恋人未満な関係の彼がいました。私は30後半、彼は40前半です。

趣味も合い居心地も良く楽しい時間を過ごしてきましたが、彼がどう思ってくれているのかがわからない。次第に私は苦しくなり、フラれるのを覚悟の上、手紙で自分の正直な気持ちを伝えました。

そしてようやくお返事が来たのですが、

正直私のことを好きかどうかわからない。ずっと一緒にいたいか確信が持てない。しばらく距離を置きませんか。

自分は人と一緒にいると疲れてしまうので、普段は一人が好きだけれど、私とは落ち着く。

そう書かれてありました。

お返事をもらった後、「お互いここからスタートしたい」ということを伝えたものの、彼からはスルー。

今まで仕事一筋だったようで誠実な印象は持っていましたが、思った以上に考え込むマジメすぎる様子が垣間見えました。急に黙り込む(返事をしない)ようになったのも意外な感じです。

彼は仕事もできる管理職で、むしろ人付き合いが上手に見えていたので、実は疲れると言ったことも驚きでした。

私が想いを伝えてからは心がガードされている印象を持ちます。不思議です。

私自身も恋愛は久しぶりで、心開くのは苦手なんです。そんな私がせっかく打ち解けられそうな彼と出会えたのに、この展開(>_<)

私は何に悩んでいるのか彼の気持ちが知りたいのです。

ネタ募集ネーム:しまこさん

人付き合いは得意なのに、恋愛になると距離を取る男性がいる

まず、前提として。

「人付き合いが得意」=「親密さが得意」ではないんですよ。

皆さんも御存知の通り、恋愛の距離感と、人付き合いの距離感は違いすぎますからね。

職場のコミュニケーションは、役割が決まっていて、距離感も調整できます。

言い方は少しドライですが、“社会人モード”で成立する関係なんですよね。

でも恋愛は、そうはいかない。

親密さは、

  • 見られたくない部分が見える
  • 期待が生まれる
  • 依存や不安が混ざる
  • 「どう思ってるの?」が発生する

こういうものが、一気に入ってきます。

だから、普段は人付き合いが上手でも、恋愛になると一気に不器用になる男性がいる。
これは珍しいことではありません。

好意を向けた途端、彼がガードを固めた理由

ご相談の中でよくあるのは、こんな流れです。

仲は良かった。楽しかった。居心地も悪くなかった。
でも、こちらが気持ちを伝えたり、関係を進めようとした途端、彼が固まった。

返事が遅くなる。話が進まない。曖昧な言葉になる。ときどき距離を置く。
場合によっては、「少し距離を置こう」「よく分からない」と言い出す。

これって、女性側からすると、かなり不安になりますよね。

ただ、ここで起きていることを乱暴にまとめるなら、

「好意を向けられたこと」そのものが、彼の中の警報を鳴らしている

その可能性がありそうですよ。

好意は嬉しい。けれど、同時に、

  • 責任が発生する
  • 期待に応えないといけない気がする
  • 自分がダメな部分を見せるのが怖い
  • 関係を壊す側になりたくない

こういう感覚も立ち上がってしまう。

すると、彼の中で「近づきたい」と「怖い」が同居します。
結果として、行動は“止まる”か“引く”になりやすいんですね。

恋愛を避ける男性の内側で起きていること

こういう男性の内側は、意外と静かです。

表面だけ見ると、冷たい。面倒くさい。ずるい。誠実じゃない。
そう感じてしまうこともある。

でも実際には、

「関係が濃くなると、自分の中の処理が追いつかなくなる」

というタイプもいます。

たとえば、

  • 好きと言われた瞬間から「ちゃんとしなきゃ」が始まる
  • 恋人という枠に入った瞬間、自由が消える気がする
  • 相手を傷つける未来が想像されて、怖くなる
  • 自分の感情が読めなくなり、答えが出せなくなる

こういう状態になると、本人は「逃げている」というより、
“止まっている”に近いことがあります。

そして止まると、次に起きやすいのが「無反応」です。

返事が遅い。既読スルー気味。話題を逸らす。結論を先延ばしにする。

これは、残酷に見えるけど、

本人の中では「処理落ち」のような感じになっていることもあります。

「人付き合いが得意」と「親密さ」は、まったく別の能力

ここ、かなり大事なので強調します。

人付き合いが得意な人は、

  • 相手に合わせられる
  • 場を壊さない
  • 空気を読む
  • 期待される役割を演じられる

こういう能力が高いことが多いです。

でも恋愛の親密さは、能力というより、耐性に近い。

見られること、期待されること、揺れること、分からないまま関係を続けること。
そういう「不確実さ」を抱えながらも、関わり続ける力が要ります。

だから、社会生活が優等生でも、恋愛の親密さで途端に不器用になる。
そういう男性がいるのは、構造としては自然です。

関わる側の女性が、いつの間にか引き受けてしまう役割

そしてここから、女性側の話になります。

ガードが固い男性と関わると、女性はいつの間にか、こういう役割を引き受けやすい。

  • 急かさない役
  • 重くならない役
  • 責めない役
  • 待つ役
  • 察する役

こういう役を引き受けた女性は、最初は「理解してあげたい」からやるんです。

でも、時間が経つと、だんだん苦しくなってくる。

なぜなら、関係の安定が、こちらの気遣いで成立する構造になっていくからです。

そして一番きついのは、

「彼を理解しようとするほど、自分の位置が曖昧になる」

という矛盾です。

彼の心理を理解しても、あなたが曖昧な位置に立つ理由にはならない

ここで、いったん線を引きます。

彼の心理を理解することと、
あなたが曖昧な場所に居続けることは、別の話です。

彼が怖がりなのかもしれない。
過去の経験があるのかもしれない。
恋愛が苦手なのかもしれない。

それはそれで、あり得る。

でも、だからといって、あなたが

「私は待てる人です」
「私は理解できます」
「私は重くしません」

という立ち位置に固定されてしまうと、関係はしんどくなります。

恋愛って、本来は“二人で作る”ものだからです。

恋愛を避ける男性と向き合うときの、現実的な視点

現実的な話をします。

こういう男性と向き合うとき、鍵になるのは「言葉」よりも、その後の動きです。

たとえば、

  • 落ち着いたときに、話に戻ってこれるか
  • 曖昧なままでも、関係を整えようとする姿勢があるか
  • あなたの不安や苦しさに対して、最低限の配慮があるか
  • 「逃げる/黙る」だけで終わっていないか

完璧じゃなくていいんです。

ただ、関係を扱う意志があるかは見た方がいい。

逆に、言葉だけが綺麗で、動きが何もない場合は、
あなたが“都合のいい場所”に置かれやすいので注意が必要です。

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曖昧な関係を続けるかどうかは、「気持ち」ではなく「位置」で決める

最後に、僕らしい着地をしましょうか。

こういうテーマで迷うとき、私たちは「好きかどうか」で決めようとしがちです。

でも、実際には、好きだからこそ我慢してしまったり、好きだからこそ曖昧に耐えてしまう。

だから、基準は気持ちよりも、お互いの立ち位置のほうがいい。

たとえば、こう問い直してみてください。

私は今、どんな位置に立たされている?

その位置に立ち続けると、私は削れていかない?

相手が怖がっていることと、あなたが曖昧でいることは別です。

あなたはあなたの生活があって、あなたの心があって、あなたの時間がある。

その土台を守ったまま関わることはできます。

でも、土台を削ってまで関わる必要はありません。

もしこの関係を続けるなら、「彼を動かす」ではなく、
自分が自分の位置に戻るところから始めてみてください。

その上で、彼が関係に戻ってくるのか。

戻ってこないのか。

そこを見た方が、あなたはあなたを見失いにくいと思います。

何か参考になれば幸いです。

ABOUT ME
浅野寿和 | 心理カウンセラー/トレーナー
恋愛・夫婦・仕事・生き方の中で、「ちゃんとやってきたのに、どこか噛み合わない」そんな感覚を抱えやすい人のご相談を多くお受けしています。 正しさや結論だけを急がず、今どこに立っているのかを一緒に整理する個人セッション(カウンセリング)が人気。 キャリア16年・臨床実績10,000件/東京・名古屋・オンライン対応。リピーターさまが多いカウンセラー。口癖は「どんなことにも事情があるよね」。
相手の気持ちを考えすぎて、心が揺れてしまうときに|恋愛カウンセリング

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