こんにちは。

心理カウンセラーの浅野寿和です。

今日はいただいたご質問にお答えします。

テーマは「分かっていても夫を責めてしまう」

夫婦ケンカの初期段階の、感情的に激しく揺れる時期の話です。

いただいたご質問はこちら

浅野さんへのご質問

最近、夫とケンカばかりでした。

先日、夫が激しく怒って、それ以降ほとんど口を聞いてくれません。

発端は、夫の浮気疑惑でした。

夫の手帳の中から、ホテルのレシートのようなものを見つけてしまったのです。

問いただしましたが、夫は認めませんでした。

本当に浮気していたのかどうかは分かりません。

でも、私はきっとそうだと疑ってしまいます。

顔を合わせるたびに問いただしてしまう自分がいます。

いけないことだと分かっているのに、止められません。

今は、お互いに目も合わせず、口も聞かない毎日です。

この時間が苦しくて仕方ありません。

どうすれば、夫との関係を良くしていけるのでしょうか。

分かっていても、責めてしまうとき

これは、しんどい状況ですよね。

疑いが消えない。
でも確証もない。

問いただしてもスッキリしない。
むしろ距離が広がっていく感じがする。

頭では「責めても意味がない」と分かっている。
けれど、止まらない。

この「分かっているのに止められない」という感覚が、
いちばん自分を追い込むのかもしれません。

まずお伝えしたいのは、その怒りそのものが異常なわけではないということです。

疑わしい出来事を見つけた。
信頼が揺らぐようなことが起きた。

明確に怒る事情がわかっているようですから。

そのときに怒りが湧くのは、ごく自然な反応でもあります。

問題は「怒りがあること」ではなく、なぜそれが繰り返し出てくるのか、という点なのかもしれません。

やめたいのに止まらない理由

僕がよくお話しするのは、こんな視点です。

人は、人を責めているとき、ほんの少しだけ自分を守れている。

考え方としては、ショックなできごとが起きると、受け止められないだけでなく、自分に衝撃を与えるような想像をしたり、自分を疑ってみることが増える。

これは、自分の心にダメージを与えているようなものなんです。

それだけの事情があるので仕方ないことなんですが。

だから、分かっていても夫を責める。

責めているときだけ、自分にダメージを与えなくて済む余白ができるからです。

もちろん、責めることが良いとは言えないのですけどね。

浮気疑惑という出来事は、信頼や安心を大きく揺らします。

もしかすると、怒りの奥には、

  • 裏切られたかもしれないという恐怖
  • 自分が選ばれていないかもしれないという不安
  • 関係が壊れてしまうかもしれないという孤独

そんな感情があるのかもしれません。

それらを一人で抱えるのは、なかなか重たいですよね。

だから無意識のうちに、
相手を問いただすことで関係をつなぎ止めようとする場合もあります。

怒っているようでいて、実は「つながりたい」という動きでもある。

夫を責めているんだけど、夫に助けてほしいと伝えているニュアンスが込められる。

そんな側面が見えることもあります。

でも、今ご主人との間で距離がある様子なので、取り合ってもらえない感覚が更に不安を煽る。

そして、それがまた心の不安定さを作る、という連鎖が起きているのかもしれません。

夫婦の対立構造が生まれるとき

一方で、疑われた側も、疑われることで防衛的な態度をとることがあります。

「信頼されていない」という言葉を盾にして、
自分の後ろめたさや不安を隠そうとすることもあるかもしれません。

すると、いつのまにか関係は、
「正しいかどうか」を争う構造になっていきます。

そこでは、お互いの孤独が深まりやすい。

目を合わせない日々。
口をきかない時間。

それがさらに不安を強め、また責めたくなる。

この循環が続いてしまうことがあります。

まず整えるべきもの

だからこそ僕は、いきなり

「責めないようにしましょう」「優しくなりましょう」とは言いません。

無理に愛想よく振る舞うことが、かえって心を追い詰めることもありますから。

先に必要なのは、あなたの感情の置き場所かもしれません。

冷静に話せるかどうかよりも、誰かに話せる場所があるかどうか。

なぜなら、今、ご主人と喧嘩中なんですが、あなたの心の置き場所はご主人となっているようなんです。

だから、不安定さが増すんですね。

自分も相手を責めているし、相手もこちらを見ていない。

これは不安が増すばかりの状態です。

なので、気持ちが整理できていなくてもいいんです。

怒っていてもいい。

まずは、一時的にでもいいので、感情が置ける場所があることがポイントです。

信頼できる人や、個人セッション(カウンセリング)でもいいんですが、あなたの秘密が守れれる安全な場所に気持ちの置き場所を持つこと。

本当にこれ以上夫を責めたくないのであれば、一時的に距離を置くことも考えてみてもいいかもしれません。

が、ここはご家庭のご事情もあると思いますので、気持ちの置き場所を優先していただくほうが現実的かな、と思います。

それが少しずつ、責めたくなる強い衝動を落ち着いていくことがありますよ。

関係を良くする前に

関係を良くしたい、という願いは、とても誠実な気持ちだと思います。

だからこそ、責めないように、と焦らなくていいのかもしれません。

責めてしまう自分を無理に押さえ込むよりも、なぜそれが止まらないのかを見つめていく。

もしかすると、そこにあるのは怒りではなく、傷つきや不安なのかもしれません。

そして、その感情を誰かと共有できたとき、少しずつ関係の立ち位置も変わっていくことがあります。

「やめなきゃ」と自分を追い詰めるのではなく、まずは、自分の感情を扱うところから。

そこが、この問題の静かな入口なのかもしれませんね。

関連記事

夫婦のお悩みを、ひとりで抱え続けてきた方へ|夫婦カウンセリング

このサイトでは、

「人は裁かない。でも、構造はごまかさない。」

というコンセプトで、夫婦や家族の関係の中で揺れやすくなる“心”と今の関係を、心理学の視点から整理しています。

「離れるべきか」「我慢すべきか」
そんな二択で考え続けて、少し疲れてしまったときに。

今の関係を、見つめ直すための場所として、このサイトを使ってもらえたらと思っています。

あなたの愛情を折れない形に整える|夫婦カウンセリング

もし、ご夫婦や家族、日々の生活の中で悩みを抱えたら。

もう一人で抱え込まないで、そのときのあなたの状態に合わせて、対話を重ねていく”夫婦カウンセリング”をご利用ください。

そのときのあなたの状態に合わせて、対話を重ねていく夫婦カウンセリング。

夫婦の問題は、努力や話し合いだけでは整理しきれないことも少なくありません。

  • 何が正しいのか分からなくなってきた
  • もう十分考えたはずなのに、答えが出ない
  • 自分の感覚が鈍っている気がする

今の夫婦関係をどう扱っていくのか。

あなたの頑張りを無駄にしないで、 これからの選び方を、一緒に整理していく時間です。

誰にも知られることなく、今の状況を丁寧に扱う、あなただけの時間です。

東京(品川駅前)/名古屋(金山駅前)で対面式カウンセリング・全国向けにオンラインカウンセリング(ZOOM)を行っております。

夫婦の日常に、新しい視点を足す”心理学講座”

心理学講座は、「こういう見方もあるのか」という発見を、ゆっくり増やしていく場所です。

毎月テーマは違いますが、夫婦関係に活かせる心理を扱う講座を開催することもあります。

オンライン受講できる講座もご用意しています。

一人で考えすぎる日常から、少し離れるために|無料メールマガジン

まだ誰かに頼るほどじゃないけれど、
このまま誰かとの関係のことを、一人で考え続けるのは、少ししんどい。

そんなときの、「考えすぎないための視点」を、週3回(火・木・土)お届けしています。