夫婦のための心理学

夫婦関係と共感疲労について考えてみた

悩む女性

夫婦は互いに近い距離にいるからこそ共感疲労が起きやすい?

夫婦関係で共感疲労を起こしている女性

みなさんは「共感疲労」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。

共感疲労とは、他者の気持ち(負の感情)に共感しすぎて心が疲れてしまうことを指します。

一般的に、SNSやYouTubeなどで情報にアクセスできる現代において、誰にでも起こりえること、なんて言われていますね。

ただ、僕のようなパートナーシップカウンセリングをたくさん担当させていただく立場からみると

確かに、様々な情報を拾うことによって疲労感を感じている方も少なくないのですが

「パートナーに対して共感することで、心が疲れていたり大変につらい気持ちを抱えておる方も多いな」

と感じているところです。

そこで今日は「夫婦関係と共感疲労」というテーマでコラムをまとめてみます。

よろしければどうぞ。

共感疲労とは

「共感疲労」とは、辛い状況にいる人の苦しい気持ちに共感しすぎて、自分自身の心が疲れてしまう状態をいいます。

事例としてよく取りあげられるものが、対人援助職にある方々の例。

普段から人の心のケアやサポートを行う立場にあるため、共感疲労を起こしやすいといわれています。

共感疲労によって、無気力になる、気分が落ち込む、イライラする機会が増えるなどの状態になることがある、と言われています。

人によっては「助けてあげられない・支えてあげられない」といった自責の念を抱く場合もあると思います。

(なお、共感疲労が続くと日常生活に支障が出てくる可能性があります。そういった場合は医療機関に受診することも重要な選択肢となります。)

夫婦関係と共感疲労について考える

夫婦はまさに「共に生きる」という状態にあります。

例えば、パートナーが辛そうにしている、問題や悩みを抱えている場合

そのパートナーを支え共感する側の心が疲労してしまうことがあるのですね。

夫(妻)が仕事上の悩みを抱えている場合

例えば、夫(妻)が仕事上の悩みを抱えている、といった場合。

仕事の悩みを抱えている側も大変に辛いのですが

そばで話を聞いたり、その様子を見守る側も徐々に気分の落ち込みやイライラする機会が増える、という場合も考えられるんです。

夫(妻)や家族の病気

また、夫(妻)や家族の病気・闘病などでも共感疲労が起こりやすくなります。

よく知る身近な存在、愛情を向けるかけがえのない相手であるからこそ

相手を支えながらもどこかで

「自分が代わってあげたい」
「何もしてあげられないのか」などと、自責の念を抱く場合もあるわけですね。

パートナーが別れについて考えている場合

もう少しツッコんだ例をご紹介するとしたら

「夫が夫婦関係を解消したいと言い始めた」という事例。

夫自身が夫婦の今後について悩んでいる姿に、妻側が別れたくないという意思を持っている場合、共感すること自体しんどいことですよね。

しかし、妻側も夫の気持ちを無視したいとは感じていない(愛情がある)場合、

夫と関わる中で夫の気持ちに触れてしまうことにもなりますし

人によっては、意識しないところで夫の気持ちに共感している場合もある、と言いますか。

妻側の意識としては「別れたくない」なのですが

どこかで「愛する夫の気持ちもわかってあげたい」という思いがあるだけ、夫の気持ちに寄り添うことについて考え始める場合があるんですね。

ただ、それは自分自身の苦しみを刺激してしまうわけで、そこには強い葛藤が存在する場合も少なくないんですよね。

その結果、夫婦関係をどのようにしたらよいか分からなくなったり、日々気分の落ち込みが続くこともあるようです。

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もちろんどちらがいい悪いという話ではないんです。

それほどまでに僕たちは人の影響を受けているものです。

また、共感することは素晴らしいことでありながら

しかし、それによって疲労することもある、ということなんですね。

夫婦関係で共感疲労を起こしやすい人

夫婦の間に何かしら問題があるならば

多くの方が悩んだり、塞ぎ込んでしまう場合があるだろう、と僕は考えます。

ただ、その中でも夫婦間の出来事で共感疲労を起こしやすいタイプもいると僕は考えます。

感受性が強い人

感受性が強い人ほ共感疲労になりやすい、と考えれます。

文字のごとく「感受性が強い」わけですから、周囲の状況や周りの人の様子・言動などを敏感に反応するんですね。

そのため、パートナーがつらい気持ちを抱えていると、自分自身も深く受け止めてしまうことが増えるのです。

物事に強い興味を持つタイプ

日頃から、物事に強い興味を持つタイプも、夫婦関係で共感疲労になりやすいと考えられます。

何事においてもいわば好奇心が強く、夫婦間でも

「深く相手と関わろう・よく知ろう(相手に関する情報を沢山集めよう)」

とする傾向があるので

相手の影響を強く受けてしまうことが多いんですね。

使命感・役割意識が強い人

普段から強い使命感を感じやすい人、また、役割意識が強い人も同じです。

ここでの使命感とは「私ががんばって支えなくては」といったもの。

役割意識とは「妻として(夫として)しっかりしなくては」といったもの。

どちらも自分にプレッシャーを過剰に与える場合があり、共感疲労につながりやすい、と考えることもできます。

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パートナーを受け入れ愛することができる人

実は、「パートナーを受け入れ愛することができる人」も共感疲労を起こしやすいと墓句は考えています。

ここでの「パートナーを受け入れ、愛することができる」とは

「自分のことよりもパートナーの幸せを心から願える人」という意味だと思ってください。

(これ、なかなか「私のことだ」と気づいていらっしゃらない方が多いんですけどね。)

だからこそ、辛そうにしている相手や悩んでいる相手を支えて愛そうとするのですが、自分のこと以上に、相手の気持ちを優先しようとする意識が強いんですね。

なので

普段から相手の気持ちに寄り添っている分だけ

(善意だからこそ)気づかないうちに相手の感情や状態に影響されやすいのです。

「それでも愛する」という選択が取れること自体すごいことなのですが

それによって自分自身が疲弊していく場合もある、という話ですね。

夫婦関係で共感疲労を起こているな、と気づいたら

最後に、夫婦関係で共感疲労を起こしているかもな、と気づいた時の話をまとめます。

共感疲労は体だけでなく心が疲れているという側面があるので、できる限り早めに心のケアを進めていただければと思います。

ここでは一人でもできるケア、についても触れながら、いくつか方法をご紹介したいと思います。

今感じていることを認める意識を持つ

とかく使命感が強い人や感受性が強い人は、自分自身が感じていることで苦しい思いを抱えることがあるんですよね。

ただ、自分自身が今感じていることを否定的に扱ったとしても、それが消えてくれるわけでもないんです。

今感じている気持ちが「もうしんどい」とか「悲しすぎる」といった気持ちであったとして

「そんなこと感じていてはいけない」と否定するよりは

「私、今そう感じているんだな」と認めてあげることで、気持ちが落ち着く場合もあります。

もちろんなかなか受け入れられない気持ちがある場合は、一人で無理して認める必要はないんです。

そんな場合こそ、

誰かと一緒に認めていく、誰かにわかってもらう

という選択(例えばカウンセリング)を考えていただければと思います。

物事のポジティブな面を意識する

心が疲れてしまうと、思考の中がネガティブなことで埋め尽くされることもあると思います。

それはもうしゃーないこと、といいますかね。

ただ、その気持ちを切り替える意味で「物事のポジティブな面」を見るような意識を持って見ることも日常の中で使える方法です。

例えば

今日一日の中で起きた、ラッキーなこと、良いことを

まずは1つだけ思い出して、口に出して言ってみたり

ノートやスマホに書き出してみる感じでOKです。

「そういえば夕食のために買ってきたお惣菜が思いの外おいしかった」
「良い天気だったので洗濯物の乾きがすごく良かった」
「推しの芸能人の良いニュースが知れた」
「友達が優しく私のことを心配してくれた」

些細な出来事で十分なので、日常の中で起きている良いことを意識する方法もありますよ。

SNSなどの情報から少し距離を置く

僕たちは今、スマホやPCなどで、すぐに情報にアクセスできる生活を送っています。

まぁこんなブログを書いている僕が言うのもなんですが(^^;

その生活は便利な反面、ネガティブで見たくない情報にも触れてしまうことにもなるんです。

特に悩みを解決したい時ほど、ネガティブな情報を検索していることが多いのではないでしょうか。

もちろん自分が望む情報を得ようとすることが悪いわけではないのですが

あまりに気持ちの面で疲れているならば

自分にとってネガティブな情報から思い切って距離をおいてみるのも一つの方法です。

例えば、スマホを家では見ない、とか、電源を切っちゃうとか、。

ネガティブな情報から遮断されることで心が落ち着く感覚を感じられることもあると思いますよ。

人に相談する、今の辛い気持ちを話す

もし身近に信頼できる人がいるならば、辛い気持ちを打ち明けるという選択もありです。

自分自身の気持ちや体験を人にわかってもらう、共有する体験は

「今の自分でいいんだ」という感覚を取り戻す有効な方法に一つなんですね。

そういう観点から、カウンセリングという選択も考えていただければと思いますし。

人によっては

「辛い気持ちを聞かせたら相手に迷惑」「相手にとって有益で楽しい話じゃないと話せない」と考えてしまう方もいるかもしれません。

しかし、あなたにお互いに信頼しあえるがいるならば、あなたの悩みを打ち明けてくれる先として選ばれたことに信頼を感じるのではないでしょうか。

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