こんにちは。

心理カウンセラーの浅野寿和です。

「彼氏や夫の欠点が、気になってどうしても許せない」。

最初のうちは「まぁいっか」で流せていたのに、

最近は引っかかりが増えてきて、気づけばイライラしている・・・。

そんなお声を伺うことがありますよ。

まぁ、大人になると「相手の欠点ぐらい目をつぶって上げなさいよ」的な

達観してんだか、ただのお節介なんだかよくわからないことを言われがちですし、

自分でもそう思うことってないでしょうか。

「それぐらいの違い乗り越えられないと、長く関係を続けられないよ」みたいな話も。

だから、「許せない〜」という気持ちとともに

「そんな私って心が狭い?」

「好きなら許せるはずなのに、なんで許せないんだろう」

そんなお気持ちを抱えておられる方もいるのかもしれませんね。

だとしたら、ここは少しだけ見方を変えてみてもいいのかもしれませんよ。

「欠点が許せない」という状態って、

必ずしも“正しさ”や“相性”の問題とは限らないんですよね。

実は、今の関係を大切にしたい気持ちが強い人ほど、ここで揺れます。

・・・え?って思いました?

もう彼や夫にうんざりしているのに、何言ってるの?って思いました?

ちょっと意地悪な言い方をすると、ここがポイントなのです。

では、今日はその揺れを、心の立ち位置という観点から整理してみます。


欠点が許せないとき、実は「理想の関係」が立ち上がっている

まず、ここが一つ目です。

彼の欠点が気になるときって、

たいてい「こういう関係でありたい」という理想が背景にあります。

たとえば、

  • 対等でいたい
  • 誠実に向き合いたい
  • ちゃんと話し合える関係でいたい
  • 大事なところは逃げずにいてほしい
  • 雑に扱われたくない

こういう“望み”があるからこそ、相手の欠点がぶすっと心に刺さるのです。

逆に言えば、どうでもいい相手だったら、そこまで腹も立たないことが多い。

だから「許せない」=「心が狭い」と短絡的に結論を出すより、

「私はこういう関係を大切にしたいんだな」

と、まずは事実として受け取ってみるのがいいです。

ここがファーストステップ。


「欠点」が苦しくなるのは、近づきたいのに近づけないとき

ただ、ここで少しややこしいことが起きやすいのですよ

欠点が許せない、という形で出てくる苦しさの正体は、

欠点が嫌すぎる、という形だけででてくるわけじゃないのです。

そもそも「相手の欠点は嫌で、もはや愛のカケラもない」のであれば、もはや「別れる理由」にしかならないはず。

実際、そう思われる方もいると思うのです。

その場合は今回の話とは別で、きっと関係の整理に意識が向かわれるでしょう。

それもアリな選択です。

しかし、そうではない場合。

欠点が許せないという気持ちは

「相手に近づきたいのに、近づけない」
「本当は頼りたいのに、頼れない」
「距離を縮めたいのに、縮まらない」

という感覚の裏返しとして出てきていることが少なくないのです。

・・・うぇ〜って思いました?

だとしたら、その感覚も正常かも、ですよ。

でも、ここで

「あなたの欠点が嫌すぎて、近づきたいのに近づけないんだよ」と思ってみると

・・・なんか変ですね?

相手の欠点を嫌がっているとき、私が近づきたいから悩んでいるって自覚は・・・?

相手が嫌だからムカつく、と思うことが多くないですか?

ここが一致しない部分です、多くの方にとって。

でも、ここであえて

「相手の欠点がどうにも許せなくてイライラがMAX!」になる理由を探すとしたら?

そう・・・

一緒にいたい、私が選んだ人、という意識がない限り、成立しないと思いません?

つまり、実は

いい関係にしたいとか、相手に近づこうとするほど、相手の雑さ・弱さ・逃げが目につく。

でも、「これ以上近づいたら私がしんどくなるかも」とも感じている。

そう、これは防衛反応のようですよ。

だから、結果として、相手の欠点に意識が張り付くのです。


「ちゃんとしてよ」は、不満というより“期待”の裏返しのことがある

もう一つ、見ておくべき心の流れがあります。

関係が深くなるほど、どうしても彼に対して、

「しっかりしてよ」
「ちゃんとしてよ」
「大事なところで逃げないでよ」

という気持ちが増えていきやすいんですよ。

これ、表面だけ見ると「不満」に見えます。

でも、見方を変えると、

あなたは彼の価値を、きちんと認めている、ということでもあるんです。

そもそも自分にとって価値がない相手に、そこまで期待しないからです。

「期待できる人(好きな人・選んだ人)」だからこそ、期待してしまう。

そして、期待が強いほど、すれ違ったときの落差も大きい。

だから余計に、欠点が許せなくなる。

まぁまぁ、こういう仕組みだよって話です、ここは。


「愛に覚醒している人」ほど、相手に追いついてほしくなる

ここからが今日の中心的な話です。

欠点が許せない、という悩みを抱える人の中には、

気づかないうちに、関係を大切にする力がかなり育っている人が少なくないのです。

僕は勝手に、こういう状態の人を「愛に覚醒している人」と呼んでますけどね。

大げさに聞こえるかもしれませんが、要はこういうことです。

  • 相手を大切にしたい気持ちが強い
  • 関係を丁寧に扱いたい
  • ちゃんと向き合える関係がいい
  • 投げやりにしたくない

この力が育ってくると、逆に、苦しくなる瞬間も出てきます。

なぜなら、

「私が見ている地点」に、彼が追いついていないように感じる

ことがあるからです。

「うちの彼(夫)は、なんかボーッとしてんですよね」

そんなお声を伺うことがありますけども。

これって相手へのダメ出しのような言葉なんですけど・・・

僕の解釈では「うちの彼(夫)は、私と同じ視点に立っていない」となります。

このときの苛立ちは、「欠点が許せない」というより、

「なんで、この視点を共有できないの?」

「どうして私の気持ち、思いを一緒に大切にできないんだろう」

という切なさに極めて近いのかもしれません。

・・・悔しいんですよね。

自分だけが、そんな気持ちになっているように感じる今が。

だから、「あんたの欠点が!!!」と言いたくなる。

・・・お察しいたしますよ、そのお気持ち。


その悔しさが、「欠点を責める」という形で表面化することがある

ここが更に大切なポイントです。

本当は、

仲良くしたい。
大切にしたい。
近づきたい。
分かり合いたい。

でも、そのままその気持ちを差し出すと、

「真意を理解されない」という形で、私は傷つくかもしれない。

あるいは、ただの空振り(ピエロ状態)になるかもしれない。

そういう怖さがあるとき、人は別の形で気持ちを出します。

それが、「相手の欠点を責める」という形だったりします。

これ、見た目は、相手を引き下げる心理のように見えるんです。

だから、多くの人がここに引っかかる。

よって、「まぁまぁそんな責めなさんな」と私が諭されてしまう。

深い愛を持っている私が、悪者みたいになっている。

・・・なんでよー!って叫んでいいです。ご近所の迷惑にならないなら。

でもその内側には更に繊細なお気持ちがあるのではないでしょうか。

「私だって今の関係を大事にしたいのに」
「私だって分かり合いたいのに」

そんな気持ちが、いつも置き去りになっているのかもしれませんね。


じゃあ、どうするか:欠点を直させる前に「立ち位置」を整える

ということで、このテキストの結論は、

「欠点を許せる大きな人になりましょう」でも、

「相性が悪いから別れましょう」でもありません。

まず整えたいのは、”あなたの心の立ち位置”です。

欠点を責めているとき、心の位置はだいたいこうなりやすいもの。

  • 自分の痛みを見ないために、相手の至らなさに集中している
  • 切なさを認める代わりに、正しさで戦っている
  • 本音(期待・願い)を出す代わりに、ダメ出しで距離を取っている

いわゆる「素直じゃない」ってやつですが、そうなるのも“しゃーない”部分があります。

関係を大切にしたいほど、雑に扱われることは”怖い”から。

ただ、そこで見失いやすいのが、あなた本来の素晴らしさです。

あなたは、あなたが想像している以上に、今の彼との関係を大切にできる人になっている。

その事実を、先に自分で受け取って、回収しておくことです。

すると、相手の欠点の扱い方が変わります。

責めるか、見過ごすか、耐えるか、別れるか、ではなく、

「私は何を大事にしたいのか」

「この関係で、どんな距離感を選びたいのか」

という選択に戻れるようになる。

それが僕が伝え続けている、“立ち位置を整えること”です。

そのために、人間だから、今の気持ち・感情を整えましょう。

ちゃんと今の気持ちを認めながら、無理せず、着実に進みましょう。

そう僕はお伝えしています。


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最後に

彼の欠点が許せない。

その瞬間、あなたは「嫌な自分」になったのではないと僕は考えています。

そうならざるを得ない、条件が整いすぎていただけです。

これが僕のコンセプトである

「人は裁かない、でも構造はごまかさない」という視点です。

むしろ、

大切にしたいものが増えた。
関係に本気になった。
ちゃんと向き合いたい自分が育った。

そのサインとして、苦しさが出ているだけなのかもしれません。

どうでもいい彼と付き合っているなら、別れればいいだけです。

でも、惜しいと思う理由がどこかにある。

だから悔しい。

その悔しさを抱えたまま、相手を責める位置に固定されると、

あなたの良さが薄れていきます。

それはもったいない。

欠点をどう扱うかは、そのあとでいい。

まずは、今の自分がどんな位置から彼を見ているか。

そこを整えるだけでも、関係の空気は変わっていくことがありますよ。

ABOUT ME
浅野寿和 | 心理カウンセラー/トレーナー
恋愛・夫婦・仕事・生き方の中で、「ちゃんとやってきたのに、どこか噛み合わない」そんな感覚を抱えやすい人のご相談を多くお受けしています。 正しさや結論だけを急がず、今どこに立っているのかを一緒に整理する個人セッション(カウンセリング)が人気。 キャリア16年・臨床実績10,000件/東京・名古屋・オンライン対応。リピーターさまが多いカウンセラー。口癖は「どんなことにも事情があるよね」。
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「人は裁かない。でも、構造はごまかさない。」

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