ほぼ30代からの心理学

努力してもパートナーと別れることになった時。それは「無力感を癒してね」というメッセージかもしれません。

心理カウンセラー浅野寿和です。いつもありがとうございます。

さて、今日は早朝の新幹線の中でブログ更新中。新幹線の微妙で心地よい揺れが「眠れ~眠れ~」と言わんばかりに睡魔を刺激しますねぇ。

しかしさすが連休のはじまり。この時間からご家族連れなど人が多いなぁ。

それでは今日のコラムです。今日はある男性(ご夫婦)と無力感という感情についての話ですが、よろしければどうぞ。

 


それはまるでゼロに戻ったような感覚

 

あー今まで何だったんだろう・・・もう何もないな、ゼロに戻ったな、という感覚。

無力感ってそんな思いをもたらす感情だと僕は思うんですよね。

今まで頑張ってきたこと、取り組んできたことが、一体何だったんだろう、何も変わっていないじゃないか、誰も幸せになっていないじゃないか・・・。

こんな感覚がやってきた時は、実は焦らずじっくり、時には何もしないで様子を見る、という選択が有効なときもあるんですよね。もう一度やる気が出るまで。

むしろ闇雲に動くと、物事がこじれたり、状況判断を間違えたり、ただただ燃え尽き感が増すこともあるようですね。

特に無力感を受け容れたくないと思うがゆえの行動や忍耐は、「相手の気持ちを見逃す」大きな要因になりますね。とはいえ、それぐらい必死になるものだと心情的には理解できるんですけどね。

これはある男性の話。

彼は10年以上結婚生活を続け、いわゆる普通の生活をなんの疑いもなく過ごしてきたんです。お子さんもいて、奥さんも幸せそうで、そんな生活がずっと続くと思っていた。

しかし、あることをキッカケにこのご夫婦は離婚することになります。

もちろん離婚に至る理由はいろいろありましたが、彼とやり直す気持ちにはなれなかった奥さんの意思の前に、彼は絶望します。

「どうして別れなければいけないんだろう」
「今まで作り上げた家庭を壊さなければいけないんだろう」

そもそも愛情深く忍耐強い奥さん。その奥さまが急に意思を曲げてきたことを受け止められない彼は、離婚に至るまで相当に奥さまに執着をし、何度も奥さんと向き合います。

が、彼が何か行動すればするほど離れていく奥さんの気持ちがそこにありました。

そうなんですよね・・・。

彼が「無力感を受け容れたくない(離婚したくない)」と思えば思うほど、見逃すのは奥さまの気持ちなんですね。

奥さまは、彼が何をしても「この人は私を見ていない(どうして私が別れたいと思っているのかにすら気づいていない)」としか感じない。

この罠が待っているんですね。

その後、何をやってももうだめなんだ・・・と彼が離婚を受け容れるまで相当な時間が必要だったわけです。

***

何だかもうゼロに戻ったような気持ち。

そんな無力感を奥さんも彼も共有していたんだろうな、と僕は思うんですけどね。

特に彼の無力感は強くて、その後当分何もする気になれない状態になっていましたね。

実際、彼は全てを失ったわけではありません。

長く続けてきた仕事も、実家の家族も、長く付き合っている友人もいます。

しかし彼が失ったものは、彼の中で最も大切にしていたもの・・・「生きる目的」だったようです。

彼はそれまで自分ではなく家族のために生きていました。家族が幸せならそれでいいと信じてやまなかったんです。だから仕事に夢中になったし休むこと無く働き続けた。

そんな彼の生き方を誰も否定なんてできないのでしょう。

が、彼の傍にいた奥さんは、彼のそばにいて自分の意味を見失っていったのかもしれません。

無力感とはそういうものかもしれません。

そして無力感はどこか無意味感を呼び込んでしまうこともあるようです。

彼には少し、何も考えなくていいからボーっとできる時間を過ごしてみてください、と僕からお願いした記憶があります。

どうせ今、何をしても「一体オレって何をしているんだろう」ぐらいしか思いつかないから、ぼーっとしていてください、と。下手に動かないでいいので、ただ自分のための時間を過ごしてみてください、と。

そういった時期も大切なんですよね。

そして・・・ある程度時間がたってから、彼からこんなお話を伺ったんですね。

「これから、何を目的に生きていけばいいのかわからなくなりました」と。

その時、僕からこんなお話をさせていただいた記憶もあります。

「今は受け止められなくてもいいですから、何言ってんねんこのカウンセラーと思いながら話を聞いていてください。

・・・奥さんの気持ちって一体どこにあったのでしょうね。

最後まで彼女は何を考えていたんでしょう。

それが分かれば、あなたの生きる目的は見えてくるかなって僕は思うんです。

ここまで強情にあなたの思いを拒絶した奥さんの態度からは、きっと愛の態度しか見えないと思います。

彼女はたしかにあなたを拒絶しました。が、そもそも拒絶したくて一緒になったと思います?あなたのことをいい加減に扱いたくて一緒になったんでしょうか?

僕が言うのも失礼な話なんですが、あなたと奥さんのこの夫婦生活って、そんなに愛のない関係だったのでしょうか。

だとしたら、あなたも奥さんも「もう愛せない」という苦しみを共有していたのかもしれないですよね。

あなたは「彼女が離れていく、もう愛せないのか・・・」

奥さまは「まだあなたは気づいてくれない、もう頑張って愛せない・・・」

だとしたら、二人は何をしたくて一緒になったのか・・・見えてきませんか?

なぜ奥さまがあれほど頑なにあなたを拒絶したのか。

人は頑張っても相手に伝わらない愛情を、長い間一人で抱えていることは難しい。

愛するパートナーに気づいてもらわない限り、自分がどうにかなってしまいそうにもなる。それぐらい過酷なんです。

それはあなたも同じなはず。必死になって彼女に思い伝えようとしても、それが届かない辛さって激しくなかったですか?

もしそうだとしたら、あなたの傍にいた奥さまがあなたに理解してほしかったことは、あなたを愛さないではなく・・・。

そうです、そこに気づくといいのではないでしょうか。」

もし、私は毎日私なりに頑張っているのに、あまりしっくりこないパートナーとの関係があるなら。

今、どこか無力感を避けたいがゆえに、人の愛を拒絶していないだろうか・・・と考えてみることができたとしたら、あなたに向けられた大切なものに気づけるかもしれませんね。

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