こんにちは。

心理カウンセラーの浅野寿和です。

今日は、読者さんからいただいたご質問を元に

「自分のルールを変えようとしない彼と、どう付き合えばいいのか」

という話を、少し整理してみます。

たぶん、この記事を読んでくださっている方の中には、こんな感覚があるんじゃないでしょうか。

「二人の間に大きな危機があるわけじゃない。

でも、なぜか一緒にいると疲れる。もしくは、寂しさを感じる。」

  • 彼のことは嫌いじゃない。むしろ、好き。
  • でも、ルールが固すぎて、一緒にいると息が詰まる瞬間がある。
  • もっと二人の距離を縮めたいけど、距離ができてしまう。
  • こちらが空気を良くしようと工夫して、気づいたら私が疲れることがある。
  • 「別れるほどじゃない」けど、「このままでいいのかな」とも思う。

この手の悩みって、地味に消耗しますよね。

なぜなら、彼が明確に悪いわけでもないし、あなたも我慢強く頑張れてしまうから。

そして、頑張れる人ほど、「私がもう少しうまくやれば…」に入りやすい。

今日はここを、

「彼を無理に変えようとしない」前提で、あなたが心地よく過ごすための視点

として書きます。

いただいたご質問はこちら

浅野さんへのご質問

彼との交際歴は1年半が経ちました。

彼はマッチングアプリを消していないのですが、こちらのブログを拝読して「なるほど!」となったので、退会は彼に任せています。

彼は外ではクールです。

更に人混みだとピリピリして話しかけるのを躊躇うほどです。

ですが私の部屋では穏やかで、目元が柔らかくなります。スキンシップも多めです。

ただ、自分のスペース、マイルールにはかなり厳しいところがある人です。

1年半が経っても彼の部屋に入れてもらえず、もっぱら私の部屋でくつろいでばかりです。

「行ってみたいなあ」と伝えたこともありますが、初めは「物が多いから……」と歯切れが悪く、最近は「友達ですら部屋に入れない」という感じでした。

マイルールについては、「~しなきゃ」「~しないといけない」というガッチガチの思考で、これは仕事にも通じているようです。

こんなマイルールが強く、がっちがちな気持ちの彼。そして会話は趣味。趣味のことも私に与えることはしても受け取りしないので、2人でいるのに独りのような気がします。

こんな彼とどう関わればお互いに心地よく過ごせるのでしょうか?
アドバイスよろしくお願いします。

ネタ募集ネーム:さやのさん(一部編集しています)


まず確認したい:彼の「ルールの固さ」は、敵意なのか、癖なのか

最初に一つだけ、見極めポイントがあります。

彼の「ルールの固さ」が、あなたをコントロールしたい意図(敵意)なのか。

それとも、彼自身の不安やこだわりから出ている癖(自己防衛)なのか。

これ、同じ“頑固さ”に見えても、対応がぜんぜん変わります

敵意(コントロール)のサイン

  • あなたの行動を細かく制限し、従わないと責める。
  • 話し合いを嫌がり、「お前が悪い」で終わる。
  • あなたが萎縮することで、彼が安心している感じがある。

癖(自己防衛)のサイン

  • 自分の範囲(ペース・空間・手順)に強いこだわりがある。
  • あなたを傷つけたいわけではなさそう。ただ見るからに不器用。
  • 「変えたいけど変えられない」感じがにじむ。

今回扱いたいのは、主に後者、つまり「悪意というより、癖として固い」タイプの話です。

(前者寄りなら、別の安全設計が必要になってきます。)


あなたが疲れる理由は、彼のルールそのものより「空気を背負っている」からかもしれない

彼がルールを変えない。

それ自体が問題というより、あなたが消耗するのは、だいたいここです。

「二人の空気」をあなたが背負っている。

たとえば、

  • 場が重くならないように、話題を選ぶ。
  • 彼がピリつかないように、タイミングを読む。
  • 不機嫌を“ほどよく薄める”ために、工夫する。
  • 言いたいことがあっても、角が立たない形に変換する。

これ、やってる最中は「大人の対応」に見えます。

でも、続くとしんどい。

なぜなら、ここであなたがしているのは、

会話ではなく、空気の運用

だからです。

空気の運用って、成功しても褒められないし、失敗すると責められます。

報酬が少ないのに負荷が高いんですよね。


彼を変えないまま、空気を良くする方法は「空気を良くしようとしない」ことだったりする

矛盾してますが、けっこう本質かもしれません。

あなたが空気を良くしようとしすぎると、

彼は「そのままで成立する」と学習します。

つまり、あなたが頑張るほど、

彼の“固さ”は固定される

ということが起きやすい。

だから、ここからの提案はシンプルです。

「空気を良くする担当」を降りる。

ただし、投げ出すとか冷たくする、という意味ではありません。

“あなたが背負ってきた役割”を、少しずつ戻す感じです。


今日からできる3つの調整:彼のルールは尊重しつつ、あなたの呼吸を確保する

1)「合わせる」ではなく「確認する」に変える

ルールが固い人に対して、こちらが頑張るときって、だいたい“察し”が増えます。

でも察しは、だんだんあなたを疲れさせます。

なので、こういう言い方が便利です。

  • 「それ、今はどっちがいい?」
  • 「ここ、あなたのやり方に合わせたほうがいい?」
  • 「この場合の“あなたルール”って、どうなってる?」

ポイントは、責めずに、“仕様確認”として聞くこと。

「めんどくさいね」ではなく、「仕様だね、了解」くらいのトーンです。

これをやると、あなたは察する負担が減ります。

彼は言語化の練習になります。

2)「受け取ってない」ことを責めずに、事実として置く

今回の相談文にもあったように、

あなたが一生懸命見たり聞いたりしたのに、彼が忘れていた。

あれ、地味に刺さりますよね。

ここで、責めると揉めます。

でも、飲み込むと、あなたが削れます。

だから、真ん中の言い方を置いておきます。

  • 「私、けっこう頑張って聞いたから、軽く流されると寂しいかも」
  • 「感想言ったのに、忘れてると、ちょっと虚しくなる」
  • 「私のほうの熱量だけが置いていかれる感じがして、しんどい日がある」

責めない。でも、消さない。

この“置き方”ができると、空気の運用をしなくて済みます。

3)「あなたの安心」も同じくらい大事にする

ルールが固い人は、だいたい本人なりの安心が必要なんだと思います。

ただ、その安心のために、あなたの安心が削れるなら、バランスが崩れます。

だから、こういう線引きが役に立ちます。

  • 「あなたのペースは尊重する。けど、私のしんどさも放置しない」
  • 「あなたのルールはある。私にも“心地よいルール”がある」
  • 「二人の間のルールは、二人で作りたい」

ここは強く言い切らなくてもいいです。

むしろ、淡々と言うほうが通りやすいことも多いです。


彼が「楽になってほしいのに、楽にならない」問題

あなたの文面からは、

彼を受け止めつつ、彼自身もしんどいんじゃないかと心配している

感じも見えていました。

「〜しなきゃ」「〜しないと」が強い人って、本人の中でも休まらないことがあるんですよね。

ただ、ここで大事なのは、

彼が楽になるかどうかは、あなたがコントロールできる話ではない

という点です。

あなたが彼のためにできることと、彼自身が引き受けることは、同じではありません。

あなたは、いろんな提案をすることはできます。

優しくすることもできます。

あなたの穏やかさで、相手が徐々に緩んでいくこともあるでしょう。

でも、彼が自分の力を抜いて生きはじめるかは、彼の領域の話です。

だから、もし「心配」が強くなりすぎているなら、一度こう考えてみてください。

私は“彼を助けたい人”なのか、ただ“空気を守りたい人”になっているのか。

ここが混ざると、あなたが疲れますからね。


それでも空気が良くならないとき:見直すべき2つのポイント

1)「話し合い」が成立する関係かどうか

ルールが固いこと自体よりも、

話し合いが成立するか

のほうが長期的には重要だったりします。

話し合いが成立する関係は、ゆっくりでも改善します。

成立しない関係は、あなたが空気を背負うしかなくなるんですよね。

2)あなたが「合わせる位置」に立っていないか

相手の機嫌やルールを優先しすぎると、

あなたの立ち位置が、いつの間にか下がります。

「私が合わせれば平和」

これは短期的にはうまくいきますが、長期的には息苦しくなりやすいんです。

あなたは合わせる位置に立ち続ける必要はないです。

合わせる位置にいなくても、十分あなたの優しさや愛情は伝わるはずですから。


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まとめ:彼を変えない視点で、あなたが変えるのは「背負い方」かもしれない

今日の話をまとめます。

  • 彼のルールが固いのは、敵意なのか癖なのかを見極める。
  • あなたが疲れるのは、ルールそのものより「空気を背負っている」からかもしれない。
  • 空気を良くする担当を降りると、関係が整いはじめることがある。
  • 「確認する」「事実として置く」「自分の安心も同じだけ扱う」を試してみる。

彼を変えるか、別れるか。

その二択に追い込まれる前に、

二人の間で、あなたがどの位置に立つか

を整えると、見える景色が変わることがありますよ。

どこに立つかを考えるだけでも、今より少し楽になる人はいるのかもしれません。

ABOUT ME
浅野寿和 | 心理カウンセラー/トレーナー
恋愛・夫婦・仕事・生き方の中で、「ちゃんとやってきたのに、どこか噛み合わない」そんな感覚を抱えやすい人のご相談を多くお受けしています。 正しさや結論だけを急がず、今どこに立っているのかを一緒に整理する個人セッション(カウンセリング)が人気。 キャリア16年・臨床実績10,000件/東京・名古屋・オンライン対応。リピーターさまが多いカウンセラー。口癖は「どんなことにも事情があるよね」。
大切だからこそ、考えすぎてしまうときに

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「人は裁かない。でも、構造はごまかさない。」

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