恋愛・夫婦の心理学

彼に「君は冷たい」と言われてしまいます ~パートナーとの意見の対立とその処方箋~ その1

浅野さんへの質問です

 

君は冷たいと言われてしまいます。

 

彼はとても社交的で、職場の人で苦手な人や少し嫌いだなと思っても違う面から見ればいいとこもあるかもしれないんだからその人をもっと掘り下げてどういう人なのか深く付き合うべきだという価値観を持っています。
人付き合いに対しても自分から盛り上げたり話しかけたりとサービス精神がある人だと思います。
自分が主導権を握っていたいタイプで、自分のペースで人に踏み込みたいタイプです。
逆にグイグイ他人のペースで来られるのは嫌みたいです。

 

対してわたしは、ある程度最初から壁を持って他人と関わっています。
とくに仕事の人などとはプライベートまで関わりたくありません。
たまたま気が合い何かのきっかけでとても仲良くなったなどなら話は別で自然と交流を深めたりしています。
話してみて合わないな、こういう考えの人と打ち解けるのは無理だなと結構早い段階で見極めてその人とは表面上の関係で十分だと思っています。
別に明らかに愛想を悪くするわけでもないですが積極的に話しかけたりしません。わざわざその人と話すより自分が気に入ってる人と話したいのでそちらに行きます。

 

彼にはそれが冷たい、もっと人に興味を持って知ればいいのに。
俺は、そういう人と付き合って行きたい。人を好きな人がいいと言われてしまいます。

 

わたしからすれば、いつ死ぬかわからない人生有限な時間をなぜそんな不快な思いを押し殺して嫌いな人と接せねばならんのかという考えなのでじゃあそういう社交的な人と付き合えば?と突き放してしまいました。
こういう面でも、彼がわたしの価値観を否定するなら、彼が求めているものがわたしに無いのであれば仕方がないと本気で思っています。

 

それも、彼には理解できないみたいで…。
なぜ努力して変わろうとしないのか?という気持ちになるみたいです。

 

わたしは、それで不自由をしているなら変わるのもありかもしれないですが、なんの不自由もありません。
少し付き合いの悪い人間に思われるかもしれませんが他人は他人です。
確かに人の好き嫌いが激しい自覚はありますが大人なので明らかに嫌いを外に出すような接し方はしていないしこれでも我慢して愛想よくしてるのになぁという気持ちです。

 

彼の社交的なところは確かに尊敬はしています。でも、たぶん常に人に必要とされてないと嫌なのかなという気もします。

 

難しいですが、人と人は違って当然で無理に合わせる必要はないと思っていますし、
そうすると彼と別れてもいいのかな?とも思いますが
彼のことは好きなので仲良くして行きたいんですがまったく分かり合えない埋まらない溝のようなものを感じてしまいます。

 

(Aさん ※原文のまま掲載しています)

Aさん、ご質問ありがとうございます。

なるほど。これは私達の学ぶ心理学でいう「パワーストラグル(主導権争い)」のお話のようですねぇ。

自分の方法、相手の方法、これが噛み合わなくなって勝ち負けがついちゃうような状態といいますか。

こういったことは日常で起きえることなので、その視点を含めてコラムにしたいと思います。

よろしければお付き合いください。

確かに人の好き嫌いが激しい自覚はありますが大人なので明らかに嫌いを外に出すような接し方はしていないしこれでも我慢して愛想よくしてるのになぁという気持ちです。

そうですよね。

ここは「大人な態度をとっておられるAさん」でいいと思うんですよ。

AさんにはAさんのやり方があっていいと思いますしね。

そこに「違い」はあっても「優劣」はない。

僕はそう考えているんですよ。

だから、Aさんの価値観を否定する必要はないよね、と僕は思うんですよ。

彼はとても社交的で、職場の人で苦手な人や少し嫌いだなと思っても違う面から見ればいいとこもあるかもしれないんだからその人をもっと掘り下げてどういう人なのか深く付き合うべきだという価値観を持っています。
人付き合いに対しても自分から盛り上げたり話しかけたりとサービス精神がある人だと思います。
自分が主導権を握っていたいタイプで、自分のペースで人に踏み込みたいタイプです。

逆にグイグイ他人のペースで来られるのは嫌みたいです。

 

彼にはそれが冷たい、もっと人に興味を持って知ればいいのに。

俺は、そういう人と付き合って行きたい。人を好きな人がいいと言われてしまいます。

それも、彼には理解できないみたいで…。
なぜ努力して変わろうとしないのか?という気持ちになるみたいです。

しかし彼さんは「彼の方法論」をあなたに提供しているようです。

これが彼のやり方、価値観で、それがいいと思っている。

ここには「あなたとの違い」があっても、そこに「優劣」はないはずです。

まま、いわゆる「好みの問題」はあったとしてもですよ。

また、いいか悪いかは別にして

彼はあなたに「社交的な人」であってほしいし

「社交的な方」がメリットがあるよ、と言っている。

その表現として「社交的ではない=冷たい」と表現しているのかな?

そんな印象がありますね。

その背景には・・・

あなたの寂しさなり、孤独なりを

なんとかしたいと思っている可能性はありそうですね。

これはよく男性が取りやすい行動なんですけど

男性から見て

「女性の中にある問題点」を取り除けば

その女性はきっともっと幸せで楽になるはず・・・。

そんな問題解決思考を相手に提供する場合があるんです。

もちろんこの根っこは「善意」なんですけど

言われている側からすると、自分を否定されている気がしちゃうというね・・・。

「ありのままの自分を認めてほしいよね~」という感じといいますか。

このあたりがコミュニケーションの難しいところなんですけど。

ただ、こういった問題解決思考を持っている人ほど

自分にも同じように「問題解決」するという視点を向けていますよ。

それが「彼という人の価値観」かもしれない。

確かに自分の問題、いや、課題を克服すれば成長できます。

ただ、それだけに依存すると

なぜか自己肯定を忘れてしまう、なんてことも考えられるんです。

どこか「人に認められないと自分を肯定できない」

そんな感じかな。

Aさんも彼にそんな印象を感じていないでしょうか?

ここが彼のウィークポイントかもしれないな・・・・と僕は感じます。

僕たちのココロの状態として

「自分は自分でいい」という感覚と

「課題を見つけて乗り越えていく」という感覚の

バランスが取れている方が、より自分を好きでいられるし、気分も楽になりやすいもの。

だから、どちらかに偏っている状態は、

ちょっとした不安定さを感じやすかったり

ストレスや問題を感じやすい状態、とも言えるんですよ。

ということはですよ・・・

彼が「問題解決思考」の人、なら。

あなたは「自己肯定」の人、というスタンスをとるほうが

この関係性は楽になっていく。

僕はこのように考えるんですよ。

※この話はもう少し後で詳しく書きますね。

この考え方を「相補性」といいます。

『互いに相手のないものを補い合える関係は、幸せになりやすい』という考え方ですね。

相手とあまりに違うから価値観があわないような気もしますけど

違うものを持ち寄れるからこその強みもある、という感じ。

また、相補性の反対が「類似性」と呼ばれるもの。

お互いが似通っているから、お互いを理解しやすい、というイメージです。

似通っているから支え合いやすい関係になるんですが

その一方で、同じような問題を抱えると二人で沈没しやすい、という側面もありますね。

僕の印象では

Aさんと彼さんには「一つの類似点」があるかもしれません。

それが「自分自身の行動を正しいかどうかすごく気にしている」という点。

彼もあなたも

「自分が正しいかどうか」を考えている。

こうなると

「自分のやり方、価値観」と「相手のやり方・価値観」が

真っ向から正面衝突してしまうんですよね。

これが「パワーストラグル(主導権争い)」の状態。

まま、そもそも「自分なりのやり方・価値観・処世術」は

自分が必死こいて身につけたことなので

人に否定されたくはないでしょうし

その方法がぶつかっちゃうのは、ある意味「しゃーない」話なんですけども・・・。

ただ、パートナーとの関係が対立すると

お互いに気分があまり良くない感じが強まりますね。

「自分なりに作り上げてきたやり方・価値観・方法論を相手に否定された」

そんな風に感じますからね。

すごく悔しいし、すごく腹立たしくもなる。

このような状態のままで関係性を継続するのは

たしかにリスクがあるとも言えそうです。

彼の社交的なところは確かに尊敬はしています。でも、たぶん常に人に必要とされてないと嫌なのかなという気もします。

そうそう、そう思いますよね。

なんだかこの感覚、よく分かる気がします。

これがパワーストラグル状態に入っている証、でもありますよ。

つい自分をやり方を否定されたくないし、前に押し出したくなるので

「相手の良いところ、尊敬できるところもあるけど

でも相手にも何か問題やネガティヴな理由があるからだよね。」

そう思いやすくなるんですよね。

ただ、こういった思いがあるときほど

ちょっと物事の見方・考え方を変えてみると

あなたや相手、そして二人の関係性が建設的な方向に向かうかもしれません。

まま、相手は変えられないんで、自分を変えてみる、ということです。

例えば、めちゃめちゃ簡単な方法を書きますけど

『彼の社交的なところは確かに尊敬はしています。

でも、たぶん常に人に必要とされてないと嫌なのかなという気もします』

という言葉。

これ、表現方法を逆転させるだけで、ずいぶん印象が変わるものですよ。

『たぶん彼は常に人に必要とされてないと嫌なのかなという気もします。

でも確かに私は、彼の社交的なところは尊敬はしています。』

これだけでずいぶん言葉の印象が変わるし、Aさんの気分も変わりませんか?

彼に伝えるとしても、この言い方のほうがよりマイルドではないでしょうか?

これは意識するだけでできることなので、かなりオススメです。

これは

「言葉の後に否定形を持ってこないようにする」

というとてもシンプルな法則。

先に話した言葉より、最後に話した言葉のほうが相手のより強く伝わりますからね。

さて、今日の話は・・・長いな。

なのに更に続きます(笑)

ABOUT ME
浅野 寿和
カウンセリングサービス所属心理カウンセラー。名古屋を中心に東京・大阪・福岡で〜旅人のように〜カウンセリング・セミナーを開催。心理学は現実で使えてなんぼ、がポリシー。
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