愛深き忍耐女子シリーズ

撃っちゃいけないと思いつつ彼にガトリング砲をぶっ放してしまった優等生女子の話。

撃っちゃいけないと思いつつ彼にガトリング砲をぶっ放してしまった優等生女子の話

人にはいろんなキャラがありますけどね。

いわゆる優等生さん、いい人・いい子ちゃんキャラの皆さんの恋愛はどうにも「素直になれない」なんて部分から始まることが多いようです。

実際のご相談でも

・自分らしくいられない、頑張っちゃう
・自分をついより良く見せようとしすぎてしまう(いい意味で)
・弱音が吐けない、言いたいことが言えない
・相手にとっていい人でいようと努力する
・相手にどう思われてるかがとにかく気になる
・恋愛となると急に依存心がドバっと出る、頼りたくなる

そんなことが続くようで、恋愛していても息切れしたり、不満を抱えたり、愛されてんだかなんだかよくわかんない状態になって悩む、なんてお話を伺うことはありますよ。

これ、ある意味で「自分を隠している」ということの影響があるって言えるんですね。

いい関係を作りたいから、自分の中では「んー隠したほうが良くない?」と思う気持ち(自分)を隠して付き合うわけです。

ただ、その内面に隠された感情(自分)は、消えているわけではありません。隠しているという意識のもと、ずっとその内面に存在しているようなものなんですよ。

もちろん自分を隠すことを否定的に捉える必要はないんですが、自分を隠すと半ば自動的に

「こんな自分ではあかんよな」「こんな自分では愛されないよな」と感じるようになるわけです。

あかんかどうかの検証はされていなくとも、あかんよな、と自分で思うようになるといいますか。

***

これはある女性のお話(一部修正して掲載OKのお話です)

彼女はずっと優等生と呼ばれるような人生を送ってきたのです。

学歴も仕事もきちんとしているし、親の視点で見ればおそらく「自慢の娘」。うちの子はいい子に育ってくれた、ときっと親御さんも思っていらっしゃるだろうな・・・といった女性。

だから周囲の人も「優等生」として彼女を扱います。

「あなたはすごいよね」「あなたは仕事ができるし学歴もあるから」

その言葉を承認と取ることもできるでしょう。

しかし彼女はその言葉を聞くたび「傷つく」ような感覚を覚えてきたようなのです。

そんな彼女に彼ができます。その彼はもう素敵な彼だったそうです。

しかし、その恋愛で彼女の中ではじめて、ある異変が起きるのです。

「どんな自分のことも愛して欲しい」

今まで蓋をしてきた欲求がどっと湧き上がってくきたわけです。

だから、今まで優等生であった彼女が、急に依存的な私になっていくのですね。

「どうして連絡をくれないの?」
「今、どこにいるの?」
「私のこと、どう思っているの?」

でた、ガトリング砲!

もとい・・・。

周囲の期待に答えて生きてきた優等生である彼女が、今まで決して口にすることはなかった言葉たち。

その言葉をどんどん彼にぶつけていくわけです。

もちろん彼女もこのままではいけない、と思っていたようです。

しかしそれが止まらない。ブンブン彼女の気持ちは振り回されていくわけです。

彼も最初は受け止めてくれていましたが、そのうち辛そうな顔をしはじめます。

いくら彼女の気持ちを受け止めても、彼女の気持ちは収まらない・・・。

彼はどんどん無力感を感じます。彼なりに受け止めても彼女の様子が変わらないのです。

そのうち怒りも覚えるようになり、二人の間にはケンカが増え、そのうち冷たい関係に・・・。

***

その彼女が相談してくださったお話は「彼に依存してしまいケンカばかりしてしまう」ということでした。

自分が自分で嫌になるとおっしゃるのです。

そんな俯いている彼女に対し僕は・・・こんなキャラですからねぇ。

「そりゃしょうがいないですよね」とお伝えしたことを覚えています^^;

僕の視点では「彼女は自分を隠すことでしか生き残れなかった」のだから、今、彼の前で依存心がドバーッと出ても仕方がないし、それがプロセスなんだろうな、としか思えないわけですよ。

確かに起きているのは彼女にとって大きな問題だけど、問題の裏には事情や才能が隠れているもの。

ともすれば彼女の愛を見つけることだってできる。

そう物事を見つめるのが僕の趣味なんでねぇ・・・( ̄ー ̄)ニヤリ

もちろん彼女がずっと男性を試すような言葉を使い続けて関係が良くなるとが僕も思いません。

しかし、そうなってしまうにはただ「事情」があるだけなのだ、と僕は見るのです。

ここでのテーマは、今まで隠してきた感情(自分)をどう扱うか、なんだとうと思ってお話を伺っていましたよ。

人は一度自分の内面を隠すと、その自分を表現することが怖くなるものですから。

隠しておいたほうが無難で、感情面でのリスクがないんですよ。

だから、優等生であるほうが彼女にとっても楽、なんです。気持ちの面では辛くとも、そこに気づきさえしなければ楽。

そしてこういった状態には「癒着」があります。

自分の気持ちが相手次第で決まってしまう、という状態ですね。

彼の言動で私の気持ちが決まる、ということ。
親の期待や気持ちで彼女の気持ちが決まる、ということ。

彼女にとって人の気持ちで自分の気持ちが決まることは、辛いことであり、楽なことなんです。

自分で決めなくていいですから、ね。
しかし疲れる。そして自分の意志はなくなる。
自分を見失ってしまうこともある。
けれど、周囲の期待に応えていれば評価されますから楽。

そんな彼女の中にはいいも悪いもなく「被害者意識」が募るんです。

これだけ頑張ったのに、今まで優等生をしてきたのに・・・。

そんな気持ちを抱えている彼女は自分を大切にすることができないのです。

「私は○○のせいでこうなった」「私ってなんなの?」という気持ちが消えないからですね。

自分は自分として素晴らしい、とは思えない。

これが彼女の不安や愛されているの?という疑問を作っている理由になっていたわけです。

そんな彼女は恋愛も親子関係も人に振り回されることになってしまうわけですよ、切ないお話ですけど。

そして「振り回されるは振り回すの法則」と僕は勝手によんでいますが

自分が人に振り回されると、結果自分に関わる人を自分が振り回してしまうんですよね。

だから彼女は彼に自分の気持ちをぶつければぶつけるほど、とても悲しい思いを抱えることになるわけです。

そもそも人の期待に答えてきた彼女が、大切な彼を振り回しているのなら・・・それは人一倍切ない話になるのだろうと思いますし、自分を責めてしまう理由としては十分なものになりますもんね。

「ずっとあなたは自分を隠して生きてきたのかも、ですね。

だから今まで満たされてこなかった気持ちが【最もあなたが近くに感じる人】に出たのかもしれません。

それはときにご両親に向けたかった気持ちに似た、甘えたい、認めて欲しい、愛して欲しい、寂しい・・・いろんな気持ちなんでしょうね。

でも、自分でもその気持ちを扱ったことがなかったなら、どう扱えばいいかわからないですよね・・・。

自分でもびっくりしちゃうんだと思うんです、こういった状況になると。

でもね、それでもあなたの価値は変わっていないものです。

問題は、「自分の気持ちを表現できなくなるぐらい抑えてきたこと」や「相手の気持ちで自分の気持ちが決まってしまうこと」そのあたりにありそうですよ。

※これを実現するには隠してきた自分との統合ってのが必要なんだろうと僕は思うのですが、それはちょっと難しい話なので割愛。

まずは、あなたの自己表現からはじめていくことがいい感じのように思いますよ~。

不安なときに、不安だと人に言えますか?
怖いときに、怖いって言えますか?
苦しいときに、苦しいって言えますか?

それが言えるからこそ、自分の感情に責任をもつようになっていけますし、不安や恐れを乗り越えることができるんです。

不安を伝えてもいいし、伝えなくてもいい、と選べますもんね。

この選べる状態になっていないことが苦しいわけです。

だから完璧主義にもなっちゃう人もいるんですよ。

完璧な自分になれば、きっと彼に感情をぶつけないだろうと考えるので、更に自分をコントロールする。

ただ僕の視点では、それを続けるとあなたが燃え尽きて「彼も親も人ももうどうでもいいわい!」となる可能性を考えちゃうので、そっちじゃないご提案をしたいんです。

では、今日は実際にセッションで感情の解放からやってみましょうか・・・。」

人が抱える感情にはいろんなものがあるでしょう。

それをただ隠して生きていることは辛いものですね。

そこに「親や家族に対する愛情」という意味があるのであれば、苦しいけれど続けてしまう優等生さんもいるかもしれません。

そんなみなさんにとっての目標は、もしかすると「人間くさい私」なのかもしれません(笑)

いい子、優等生ってある意味「無菌状態」のようなものだと僕は思うのです。

それはどこか自分を「人形」のように扱っていたり、自分の中にネガティヴな感情があってはいけないというルールが課されているような世界観なんだろうと僕は見つめています。

もちろん今までの自分は自分としてOKで、否定する必要はありませんよ。

ただ僕たちは人間だから、辛い時は辛いし、嬉しいときは嬉しいし、楽しいときは楽しいと感じるはず。嫌なことも感じるし、いいことも感じるもの。

それは自由で、それでいいんだと僕は思うのですよ。

それぐらい自分の気持ちを自由に表現できるぐらいの「自分の感情に対する許可」があると、ココロは楽になっていきますし、自分を隠す機会も減っていくものです。

その結果、あなたが苦しくなったり、彼に「撃っちゃいけない」と思いつつもバズーカ砲、もといガトリング砲をぶっ放さなくて済むようになっていきますよ~、というお話でした。

ABOUT ME
浅野 寿和
カウンセリングサービス所属心理カウンセラー。名古屋を中心に東京・大阪・福岡で〜旅人のように〜カウンセリング・セミナーを開催。心理学は現実で使えてなんぼ、がポリシー。
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