大人が「恋愛に自信がない」と感じる本当の理由 |誰かの人生に関わることへの怖れ
こんにちは。
心理カウンセラーの浅野寿和です。
今日は、恋愛心理の中でもちょっと深いところを触ろうと思います。
大人が「恋愛に自信がない」と感じる”本当の理由”。
「恋愛に自信がないんです」
この言葉に込められた意味は、実は千差万別なのです。
でも、少し意地悪な言い方をするなら、あまりに便利で、あまりに曖昧。
たとえば、
仕事はできる。人間関係もそれなりに回る。生活も破綻していない。
なのに、恋愛の話になると急に、足元がグラつく。
「自信がない」という言葉でまとめてしまうけれど、
たぶん、あなたが本当に困っているのは、そこじゃないのかもしれません。
今日はその「正体」を、少し丁寧にほどいてみます。
Index
恋愛に自信がない、は「モテない」という意味ではない
まず確認しておきたいのですが。
ここで言う「恋愛に自信がない」は、チヤホヤされる自信の話ではありません。
見た目がどうこう、会話が上手いかどうか、恋愛テクニックがあるかどうか。
そういう話に還元されるなら、まだ分かりやすいです。
でも、大人の「恋愛に自信がない」は、もっと深いところにあります。
- 深く関わるのが怖い
- 関係が壊れる怖さを知っている
- 相手の人生に触れてしまう感覚がある
- 自分の人生も相手に触れられてしまう
つまり、恋愛とは「関係」を結ぶだけではなく、人生が交わることだと分かってしまっている。
それが、大人の恋愛を難しくします。
大人が怖いのは「失敗」ではなく、失敗の“はね返り”
よくある説明だと、こうなります。
「失敗が怖いから恋愛に自信が持てない」
もちろん、それも一部は当たっています。
でも、僕が現場でよく見るのは、もう一段深いところの怖れです。
大人が怖いのは、失敗そのものというより、失敗したときに起きる“はね返り”です。
- また自分を失望させてしまうのが怖い
- 自分が自分を信用できなくなるのが怖い
- 「私はやっぱりダメだ」が強まるのが怖い
つまり、怖いのは「出来事」ではなく、出来事が引き起こす自分の内側の崩れ方なんですよね。
そして、失望が強いということは、裏返すと自分に期待しているということでもある。
「次はちゃんとしたい」
「中途半端な恋愛はしたくない」
そう思う気持ちが強い人ほど、恋愛を軽く扱えないですよね。
だから、止まる。
だから、慎重になる。
その慎重さを「自信がない」と誤解しているケースは、かなり多いような気がします。
「自信がない」の正体は、親密感への恐れ…だけではない
心理学では「親密感への恐れ」という言い方をすることがあります。
確かにそれも大切な見立てです。
でも、今日の話の核心は、もう少し別の場所にあるように思います。
それは、
「自分が誰かの人生に影響を与える存在になること」への躊躇
です。
これ、ちょっと難しく聞こえるかもしれませんね。
でも、言い換えるとシンプルです。
- 関わる=相手の人生に触れる
- 愛する=相手の選択や痛みに影響を与える
- 深くなる=簡単には降りられない位置に立つ
恋愛って、関係が深まるほど「責任」という言葉がなくても、責任が生まれます。
相手の人生に、あなたが入ってしまう。
あなたの人生に、相手が入ってしまう。
そのことを、どこかでちゃんと分かっている。
だからこそ、怖くなる。
これは未熟さというより、むしろ分かってしまった大人の反応なんです。
そう。
あの頃みたいに無邪気に恋ができたらどれだけ楽か・・・って話です(遠い目)
・・・その割には無邪気な大人が多すぎない?というクレームは、個人セッションでのみ伺っておりますm(_ _)m
失恋が怖いのは、愛が否定されるから…だけじゃない
失恋って、もちろん痛いです。
「愛されなかった」
「選ばれなかった」
そう感じるから苦しい。
でも、今日の話に沿うなら、失恋の痛みはもう少し違う形でも説明できます。
本当は、相手はあなたの人生に触れていた。
あなたも、相手の人生に触れていた。
お互い、簡単には降りられない位置にいたはずなのに。
・・・いなくなった。
これが”大人の失恋”であり”離婚”なんでしょう。
だから、こう思ってしまう。
- 「また誰かを深く好きになったら、また同じ痛みが起きる」
- 「次こそは、簡単に崩れない位置に立たないと」
- 「でも、そこに立つのが怖い」
この矛盾の中で、「恋愛に自信がない」という言葉がラベルとして出てくるわけです。
「恋愛に自信がない」と感じる人は、愛する準備が整っていることがある
ここ、誤解されやすいところなので丁寧に言います。
恋愛に自信がないと感じる人は、恋愛が向いていないわけではありません。
むしろ、
- 愛し方を知っている
- 相手の痛みも想像できる
- 関係を壊す怖さも知っている
こういう人ほど、恋愛を軽く始められない。
だから慎重になる。
その慎重さを「自信がない」と呼んでいる可能性はあります。
もちろん、慎重さが過剰になると動けなくなります。
でも、「動けない=ダメ」ではありません。
あなたはただ、深い関係に入る前の“ドアの前”に立っているだけかもしれません。
じゃあ、どうすればいいのか
ここで大切なのは、無理に「自信をつけよう」としないことです。
自信をつけようとすると、多くの人は「正解」を探します。
「こうすればうまくいく」「嫌われない」「失敗しない」
でも、大人の恋愛の怖れは、正解を集めてもなぜか消えない。
必要なのは、正解ではなく、立ち位置の調整だから。
つまり、
「私は、誰かの人生に触れることを怖がっているんだな」
この事実を、まず自分で認めること。
怖いなら怖いでいいんですよ。
怖いのに、無理に平気なふりをして始めると、恋愛の入口も、その後の関係は歪みます。
怖さを抱えたままでも、丁寧に関わることはできます。
むしろ、そのほうが誠実なはずですから。
この記事は”大人の恋愛に自信がない”3部作の3本目
実は、大人にとっての恋愛と自信、というテーマであと2本記事を書いています。
少し深めに読んでみたい方は残りの記事もご覧ください。
- 仕事も人間関係も大丈夫なのに、恋愛だけ自信が持てない理由
- 昔より恋愛に自信がなくなったと感じる理由|成長した人ほど起きやすい心の変化
- 大人が「恋愛に自信がない」と感じる本当の理由 |誰かの人生に関わることへの怖れ
最後に
「恋愛に自信がない」
この言葉の裏にあるのは、単なる自己否定ではなく、
「誰かと深く関わることの重みを分かってしまった大人しか知らない感覚」
なのかもしれません。
もし今のあなたが、恋愛に対して慎重になっているなら。
それを「自信がない」と決めつける前に、こう問い直してみてください。
私は、本当は何を怖がっているんだろう?
その問いが、あなたの立ち位置を少し戻してくれるかもしれません。
何か参考になれば幸いです。
こちらの記事もこの続きにどうぞ
- 「もう女として見られない」という男性の心理|それはあなたの価値の話ではない
- 離婚後の後悔が苦しいときに起きていること|別れたのに心が置いていかれる理由
- 「役割」が辛い恋愛を作り出す、という見えない恋愛心理を解説します
- パートナーに気を使いすぎる恋愛|疲れてケンカが増える本当の理由
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