「幸せになってはいけない」と感じながら、毎日頑張っている人の心の仕組み
こんにちは。
心理カウンセラーの浅野寿和です。
今日は、
「幸せになってはいけない」と感じながら、毎日を頑張って生きている人の心の仕組み
について、少し整理してみたいと思います。
もしあなたが、
- 特別に不幸なわけではない
- 日常はなんとか回っている
- 大きな問題があるとも言い切れない
それでも、どこかで
- これ以上、期待しないほうがいい気がする
- 幸せを望むと、あとでしんどくなりそう
- 未来に希望を持つこと自体が、少し怖い
そんな感覚があるとしたら。
それは、必ずしも心の弱さや後ろ向きさのせいではないかもしれませんよ、という話です。
Index
「幸せになってはいけない」と感じる心は、防衛でもある
心理学的に見ると、
「幸せになってはいけない」という感覚は、罪悪感を感じているから生じる、とも言えます。
ただ、自分を守るための反応として生じていることもあり得ると思うのです。
たとえば、
- 期待して、裏切られた経験
- うまくいくと思った先で、大きく失望した経験
- 前向きになった直後に、心が折れた経験
こうした体験を重ねると、心は学習します。
「期待しなければ、傷つかずに済む」
「望まなければ、失望しなくて済む」
そう思うこと自体、切ないことかもしれません。
ただ、その結果として、幸せや希望そのものに、あらかじめブレーキをかけるとしたら。
これは、何かを諦めているというよりも、
これ以上自分の心が壊れないために、感情を調整している状態と考えることができます。
諦めることで、私たちは「何か」を守っていることがある
カウンセリングの現場で、
「何かを諦めたことで何かが守られている」
そんなケースをたくさん見てきました。
- これ以上、期待しなくて済む安心
- もう自分を責めなくて済む穏やかさ
- 失敗した未来を想像しなくて済む落ち着き
心理学では、こうした状態を
- 防衛
- 回避
- 感情調整
といった言葉で説明することがあります。
ただ、どの言葉を使うにしても、ここで大切なのは、
「幸せになってはいけない」と感じる心は、
その人なりに、ちゃんと意味を持って生まれている
という視点ではないだろうか、と思うのです。
そういう意味では、
今の自分に起きていることに無意味で無価値なことはないのではない、
そう捉えてみてもいいのではないでしょうか。
心のブレーキは、強引に外すものではない
ときどき、
「心のブレーキを外しましょう」
「もっと前向きになりましょう」
そんな言葉を目にすることがあります。
僕もこの考え方自体、間違いだとは思いません。
けれど、個人的には、この言葉を濫用することには少し違和感を覚えています。
なぜなら、そのブレーキは、
その人が生き延びるために、必要だったもの
その可能性があるからですね。
僕たちには、それぞれ様々な人生のプロセスがあります。
その中で、「何かを選ばなければいけない現実」とぶつかることもありますね。
就職、恋愛、結婚、離婚、出産、ビジネスチャンス、家族の介護・・・
もし、あのとき、別の選択をしていたら、自分の人生は変わっていたのではないか。
もし、あのとき、もっと賢く立ち回れたら、幸せが手に入っていたのではないか。
そう思えるような、さまざまな選択があったのだろうと思います。
そのとき、選んだものだけではなく、選ばなかったものも僕達は覚えている。
だから、心は、必要な分だけブレーキをかけることがある。
そのブレーキを後ろ向きだからといって、無理に外す必要は・・・一度考えたほうがいいのかもしれない。
ブレーキを外すことは間違いではないけれど、その前に一度丁寧に自分を見つめ直してもいいのかもしれない。
そう思うのです。
「なぜ、このブレーキが必要だったのか」
「何を守ろうとしていたのか」
そこを、丁寧に理解していくことだと思うのです。
「幸せになってはいけない」を、別の言葉に置き換えてみる
ただ、今扱ってみていいことは、
そのブレーキが「幸せになってはいけない」という形になっていること
そして、
その形のまま残しておくことが、自分自身のメリットなのかどうか、
ではないでしょうか。
もし、「幸せになってはいけない」という言葉が、心に重たく感じるなら。
たとえば、
こんなふうに、言い換えてみてもいいかもしれません。
もしあなたの欲しいものが、穏やかな毎日なのであれば
「私は、穏やかな日常が欲しかったんだね」
期待でも叶わない夢でもなく、今の自分が本当に求めているもの。
それを私は求めているんだ、と思っても、十分気持ちのバランスが取れると思うのです。
その第一歩は
「幸せになってはいけないと思ってきた自分」を裁かずに、理解する
そこからなんでしょうね。
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まとめ
心のブレーキは、理解されないまま外そうとすると、強く抵抗します。
でも、
「ああ、そうやって守ってきたんだね」
と理解されたとき、
ブレーキは、勝手に今の自分に合った強さへと調整されていくことがあります。
外す必要も、変わる必要もない。
ただ、反応として眺め直してみる。
それだけで、次の選択をするときの足場が、少し安定することがあります。
このページが、そのための参考になれば幸いです。
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