日常に使える心理学

人から「何を考えているか分からない」と言われる理由を心理面から解説する

浅野さんへの質問です。

いつもとても真剣に読ませていただいております。
何故か浅野さんの言われている事には、引っかかる事が何もなく、スルスルと心に効いていきます。

そんな私の心持ちを変えてくださる浅野さんへ相談があります。

身近な人から、‘何を考えているか分からない’と言わせてしまうのはなぜでしょうか。

特にお付き合いしている人なのですが、昔母親にも言われた事がありますし、会社の同僚にも、‘なんか、私生活が謎’なんて事を言われた事もあります。

あまり井戸端会議的なおしゃべりが好きではないので、そのような輪には入らないようにしているせいか、同僚にはそう言われるのかもしれません。

しかし、お付き合いしている人には、オープンな気持ちで接しているつもりなのですが、そのよう言われると、何故なのか分かりませんでした。

傷ついたというよりは、少し驚いた気持ちです。

男性からするとはっきりしたものがあってのことだとは思いますが、私にはどういう事でそう思わせてるのか分からないので、気のつけようもなく、どうしたらいいものかと思ってます。私の周りの女性にも同じような事を言われた人がいるので、珍しいことではないのでしょうか。

男心が分からないということなんでしょうか、、、

よろしくお願いします。

ネタ募集ネーム:匿名希望さん

匿名さん、いつもご覧いただきありがとうございます。

いつも真剣に向き合ってくださっているとのこと、感激です。ありがとうございます。

なにかお役に立てばと願いつつ、回答を書かせていただきますね。

ちょっと脱線するかもしれませんが、それはご愛嬌ということで・・・。

「何を考えているかわからない」と言われる理由を探る

さて、「何を考えているか分からない」と言われがちな人にもいくつかのタイプがあるわけです。

  1. 恥ずかしがり屋さん
  2. 我慢しいさん(忍耐女子さん)
  3. 自己表現をあまりしない我が道を行くタイプ
  4. 相手にどう思われているかを気にするタイプ
  5. いつも直感で動いているタイプ
  6. いわゆる感覚派タイプ

ざっくり分けてこういったタイプの方が言われやすいでしょう。
 
特徴としては、何かしらの理由で「自己表現」「感情表現」が少なくなるタイプの方と言えます。

だから、相手にあなたがもたらしているなんらかの情報が少ない状態である、とは言えそうですね。

だからといってそれがいけないことではないのですけどね。

そもそも、人から「何を考えているか分からない」と言われるとしたら、「相手はあなたに興味がある」という状態なんでしょうね。

相手はあなたのことを知りたい、理解したいと思っている。

しかしなぜか「あなたの考えや思いが伝わっていない」ということのようです。

「何を考えているか分からない」と母親(家族)から言われた場合は

昔、母親にも言われた事がありますし

なるほど、お母様からも言われたことがあるのですね?

だとしすると、もしかして匿名さんは「あなたはあまり手のかからない子だった」、もしくは「本当にあなたには手がかかったわ」と言われた経験ってないでしょうか?

どうやらお母さんから見たあなたは

「あまり多くを求めなかったり、頻繁に自己表現しないタイプ」なのかもしれないなと僕は感じていますよ。

一般的に多くのお母さんは「娘のためになにかしてあげたい」と思うものでしょうからね。

だから、子供が何を求めているかを知りたいものなんでしょう。

あえて親の視点で見ていくと「何も言わない子」も「自分で何でも決めたり、我慢ばかりしている子」も、「手がかからない」とか「こっちは心配しても何も言わないなんて手がかかるわね」と思われても不思議ではないといいますか。

お母さんですら「あなたは何を考えているかわからない」と思うとしたら

「あなたが何も求めないので、手がかからなかった」

もしくはその逆の

「あなたが何も求めないから、聞き出すのが大変で、まぁ手がかかった」

そんな意見が出てきても不思議ではないんですよね。

それぐらい

「あなたが自己表現を遠慮されてきたのかな?」

そう僕は思うわけですが、さていかがでしょうか?

もちろんこれは問題ではありません。いわば個性のようなものなんでしょうから。

ちなみに僕のカウンセラーとしての勘は「あなたは奥ゆかしくてエレガントな人なのでは」と言っておりますが、さてはて、いかがでしょうか。

 

お付き合いしている人には、オープンな気持ちで接しているつもりなのですが、そのよう言われると、何故なのか分かりませんでした。

「私ははオープンな気持ちで接している」という思いは、きっとその通りなんだと思います。それはそれでいいんですよね。

ただ、そのオープンになろうという気持ち、「人のため、相手のため」になっていないでしょうか?

例えば、自分より相手のことを優先する人、ホスピタリティ溢れる人は「人のためのオープンさ」を持つことがありますよ。

ただ、それは相手に合わせているだけ、ということもよくあることで、自分が望む感情表現をしているとは限らない場合も少なくないようです。

実はいつも自分の気持ちを表現せず我慢していた、なんてこともありえるんですよ。一般的に自立タイプの方ほど、この傾向を持っているものですね。

つまり「相手のために喜ぶ」とか「相手のためにいい自分でいる」ことはできても、それがあなたの本当に感じている感情として周囲に伝わっていないから、「何を考えているか分からない」という反応が返ってくることもあるのです。

いわば、相手に合わせることが上手な人が持つ「感覚的な分かりにくさ」と言えばいいでしょうか?

もちろん、だからといって人に嫌われることはないんですが、周囲の人はもう少しあなたの本音を知りたがっているのかもしれません。

もう一つの「何を考えているか分からない」の意味

さて「何を考えているか分からない」という表現に関して、また別の視点で見つめてみましょう。

少し想像してみてください。

あなたが人に「何を考えているか分からない」と伝えるとするならば、それはどんな気持ちで伝えるでしょうか。

(「悪意があって相手をdisるという話」は攻撃なので例外とします)

「相手の気持ちが見えない不安を感じる」もしくは「相手の気持ちが見えないことで寂しさを感じる」ときに、そう言いたくならないでしょうか?

平たく言い換えれば「なんだよ、水臭いじゃない。知らない仲じゃないんだから、もっと言いたいことがあったら言ってよ」のようなニュアンスも含まれることがあるのでは、という話です。

つまり、気を使い続けているのはあなたのほうかもしれないですね、ということ。もちろんそれはきっと善意なのだと思うのですけどね。

人にはいろいろな価値観がありますね。

例えば「親しき仲にも礼儀あり。人とはある程度の距離を取ることが良い」と考え、善意から親しい人とも一定の距離をおく人もいます。

人に迷惑かけたくないがゆえに、人との距離をおく人もいます。

そんな時にも「あなたは何を考えているかわからないよ」と伝えてくる人がいるでしょう。

「なんだか、あなたに『壁』を感じるよ」という意味でね。

つまり、何を考えているのかわからないという相手の意見が指し示す感情は「寂しさ」であると考えることもできそうです。

そして、こういった感情は一人だけで感じているものではないんです。

感情は目に見えませんが、何故か共鳴する作用を持っているもの。

だから、自分も、周りの人も、同時に「寂しさ」を感じていることが多いものです。

「人と人が関わっているのに、なぜか「そこはかとない寂しさ」が共鳴している」

そんなイメージが適当でしょうか。

最後に

もし、あなたのことを「何を考えているのかわからない」と感じている相手は、もっとあなたに近づきたいと思っているのかもしれませんね。

何を考えているかわからないと思わせている私が悪いわけではありませんよ。

ただ、「私ってちょっと遠慮してるのかな?」とか「相手からの行為を自分でブロックしているのかな」といった視点は持ってみてもいいのかもしれません。

そしてよりわかりやすい私になれるなら、きっと周囲との関係も良くなったり、コミュニケーションもうまくいくかもしれませんね。

例えば、今よりももう少し「自己表現・感情表現」をしてみると、周囲の反応が変わることも多いものですよ。

例えば・・・

あら、嬉しい。
やだ、嬉しい。

「嬉しい」ばかり書いて申し訳ないですが、少しあなたの感情や考えていることなどを表現するだけで、きっと周囲はあなたのことをわかりやすく感じると思います。

特に喜怒哀楽を表現すると、分かりやすさは増していきますね。

そう考えると、あなたは人に求められていて、あなたの周囲には、もっと近い距離で関わりたいと思う人がいるのかもしれませんよ?

もう、人気者なんだから♡

こんなまとめでいいですか?すみませんm(_ _)m

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