浮気しないはずの誠実な男性が、限界を迎えるとき 〜浮気する人/しない人の違いは「立ち位置」にあった〜
こんにちは。
心理カウンセラーの浅野寿和です。
「彼は浮気しない人だと思っていたんです。」
「むしろ、パートナーが悲しむようなことはしないタイプだと思っていた。」
それなのに、ある日、浮気が発覚した。
この話は、カウンセリングの現場でも、決して珍しいものではありません。
もちろん、浮気は相手を傷つけます。
だからこそ、浮気が起きた瞬間、関係には大きな痛みが走ります。
ただ、このテーマを扱うとき、僕がいつも気にするのは、
「誰が悪いか」を決めることも大切なのかもしれないけれど、
その人がどんな“立ち位置”で生きてきたのか
という点も見逃せない、という点です。
なぜなら、
「浮気する人/しない人」の違いは、成熟度というより、立っている位置の違い
として見えてくることがあるからです。
優しい人の浮気は、“悪意”より先に“限界”が来ていることが少なくないですから。
そこで今日は、
誠実な男性が限界を迎えたときに起きやすいこと
そして、
浮気する人/しない人の違いがどこで生まれるのか
について、整理してみます。
Index
誠実な男性が浮気したとき、関係がより苦しくなる理由
浮気の相談には、いくつかのパターンがあります。
- もともと浮気癖があり、繰り返してしまうケース
- 浮気しそうにない人が浮気し、関係が崩れてしまうケース
- 浮気された側も、浮気した側も、どちらも自分を責め続けてしまうケース
今日扱うのは、主に2つ目、3つ目です。
誠実な男性、つまり
「パートナーが悲しむようなことはしたくない」
と心から思える人が浮気をすると、
関係がいっそう“重く”こじれることがあります。
なぜなら、
お互いに「信じていたもの」が本物だった
ことが多いからです。
浮気された側は、こう思います。
「この人が浮気するなんて、よほどのことだ。きっと本気なんだ。」
一方で、浮気した側は、こうなりやすい。
「自分は取り返しのつかないことをした」
「もう愛してはいけない」
「失って当然だ」
この構図になると、二人の間に起きるのは、
怒りや責め合いというより、“距離”と“沈黙”だったりします。
責めたいのに、責めると壊れる。
許したいのに、許すと自分が壊れる。
近づきたいのに、近づくと息が詰まる。
そんな、逃げ場のない苦しさが生まれます。
浮気しないタイプの男性にも「浮気の種」はある
「浮気しない人っているんですか?」
そう聞かれることがあります。
結論として、浮気したことがない男性はいます。
実際に、僕もそういう方に何度も会っています。
ただ同時に、僕はこうも思っています。
浮気の種は、日常の中にそこそこ散らばっている、と。
たとえば、
「好きなカフェが2つ以上ある」
「気が変わる」
「転職したくなる」
こういうことだって、人間の気持ちの揺れとしては自然です。
だから、浮気しない人の多くは、
「浮気したい気持ちがゼロ」なのではなく、
「それをしない」という位置に立てている人
だと僕は捉えています。
浮気する人/しない人の違いを「立ち位置」から見つめてみる(浮気する男性の心理)
ここからが、今日の核心です。
浮気する/しないの違いを、
単純に「成熟してる/してない」で割り切ろうとすることもできるのですが
その視点だけですと、現実に起きている問題との整合性が取れなくなることもあります。
そんなとき、
その人が、どの位置から自分の人生を生きているか。
その視点から整理すると、次のような“段階”が見えてきます。
1)「バレなきゃいい」という位置
子どもの頃の心は、基本的に「やりたい」が中心です。
成長すると、社会のルールや周囲の顔色を学び、
「やりたいけど我慢する」が身についていきます。
ただ、このとき、心のどこかに残りやすいのが、
「バレなきゃ、好きにしてもいいだろう」
という発想です。
普段は我慢している。
普段はちゃんとしている。
だからこそ、反動で「禁を破る」形で欲求を出したくなる。
この位置にいると、浮気は起こりやすくなります。
2)「自分の規範で生きている」位置
一方、一途に見える人は、
自分の中の規範(ルール)で生きています。
「浮気は裏切りだ」
「人を傷つけることはしたくない」
そう思えるから、欲求が湧いても、行動には移しにくい。
ここが、いわゆる「浮気しない人」です。
ただし。
ここで重要なのは、それでも心が揺れることがあるということです。
欲求が湧かないわけじゃない。
ただ、踏みとどまれる位置に立っている、という人は少なくないのかもしれません。
一途な人にも弱点がある
いわゆる一途な人であっても、弱点がないわけじゃないのでしょう。
それは、
自分の信念と違うものに触れると、急に戦い始める
ことがある、という点です。
「それは間違ってる」
「納得いかない」
「許せない」
こうした反応が出ると、恋愛や夫婦関係では、
パートナーとの違いが“攻撃”として出てしまうことがあります。
浮気はしない。
でも、関係がしんどくなる。
そして、燃え尽きる。
この流れ、実は少なくありません。
誠実な人が限界を迎えたとき「事故」のように起きる浮気
もう一つ、今日の重要なポイントがあります。
一途な人や誠実な人が浮気するケースは、
僕はしばしば、「事故に近い」と感じることもないわけではありません。
これは、浮気を肯定する話ではありません。
そうではなく、今起きていること、その事情を理解する、という視点で見た時の話です。
たとえば、
- 強いストレスに晒されていた
- 夫婦関係が長く停滞し、孤立していた
- 誰にも頼れず、ずっと踏ん張っていた
- 将来不安や無価値感を抱え、心が限界だった
こういうとき、
本人の中で「ダメだ」という規範があっても、
心のほうが先に崩れます。
そして、偶然、外に
「必要としてくれる人」
「気持ちを分かってくれる人」
「役割ではなく“自分”として扱ってくれる人」
が現れると、そこに吸い寄せられることがある。
これ、心理的には、
失われていた立ち位置を、一時的に取り戻している
という構図になっていることもあるのです。
ただ、このタイプの浮気は、本人の罪悪感が深くなりやすい。
「自分は最低だ」
「もう愛してはいけない」
「失って当然だ」
そうやって、自分で自分を裁き続けてしまいます。
「もし本気で好きなら浮気しないのでは?」への答え
「もし本気で好きなら、浮気しないんじゃないですか?」
これは、とても自然な疑問だと思います。
ただ、誠実な人が浮気した場合、
本人の心の中では、こんな反転が起きることがあります。
「本気で好きだからこそ、自分はもうふさわしくない」
裏切った自分を許せない。
大切な人を傷つけた自分が、愛してはいけない。
だから、距離を取る。
場合によっては、離婚や別れを自分から切り出す。
それが、本人なりの責任の取り方だと信じてしまうこともあります。
もちろん、された側からすれば、納得できない話です。
ただ、ここには、
「罪悪感で立ち位置を失っている」
という要素が混ざっていることがあるのです。
もう一度、関係性を再構築するための第一歩
ここからは、関係を戻すための話です。
誠実な人の浮気ほど、「罰」と「裁き」が強くなりがちです。
浮気された側は、痛みで叫びたくなる。
浮気した側は、罪悪感で縮こまりたくなる。
どちらも自然な反応です。
ただ、罰し合い続けると、
お互いが“本当に守りたいもの”を壊してしまうことがある。
そこで第一歩として大切なのは、
「事情(背景)」を見つめることです。
パートナー間にどんな停滞や孤立があったのか。
どんなストレスや不安が積み重なっていたのか。
誰が悪い、ではなく、
どんな位置に立ち続けて、限界になったのかを見つめること。
もちろん、冷静に話せるなら話してみてもいい。
ただ、話せないほど荒れているなら、
- 信頼できる第三者に話を聞いてもらう
- 距離を取って心を落ち着かせる
- カウンセリングなど、整理の場を持つ
そうやって、まずは
「自分は毒だ」「自分は価値がない」
という立ち位置から少し離れることが必要になります。
傷つけたことも、傷ついたことも事実です。
だから、受け止めるには時間が必要です。
でも、
立ち位置が戻ってくると、話せることが増えてきます。
その地点からなら、関係は再構築できることもあるのかもしれません。
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最後に
もちろん、すべての浮気が“限界”で説明できるわけではありません。
ただ、誠実な人ほど“悪意ではない崩れ方”をすることもある、という話です。
また、浮気する人/しない人の違いは、人それぞれで違う部分もあり、
一概に”こうだ”と言えるものではないのだと僕は考えています。
ただ、
どの位置から人生を生きているか
どの位置で踏ん張り、どこで限界を迎えたのか
そのほうが、現実にフィットすることがあるも少なくないようです。
もしあなたが今、
「信じていた人の浮気」に直面しているなら。
責めたくなる自分も、許せない自分も、当然です。
ただ、その痛みの中で、
二人がどんな立ち位置を失ったのか
そこに目を向けられたとき、関係が“もう一度立ち上がる”こともあります。
今日は以上です。
何かひとつでも、立ち位置を取り戻すヒントになれば幸いです。
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