甘すぎない恋愛心理学

フロンティア精神旺盛な恋愛スタイル 〜運命の人に出会えない?〜

ひたすら新しい恋に進み続けるフロンティア精神旺盛な人たち

恋愛スタイルや恋愛に対する価値観というものは本当に人それぞれ。

お話を伺う数だけその数があると言っても過言ではありません。

じっくりコトコト関係を成長させる人もいれば、「私のことが好きなの?どうなの?違うの?じゃ、もういいよ」と答えを導き出す時間がめっちゃ短い人まで、本当に様々なのですよ。

それもこれも個々の主体性のあり方、その違いなのでしょうね。

その中の一つに僕が「とにかくフロンティア精神旺盛ですよね」とうっかりつぶやいてしまうようなタイプの方がいます。

とにかく別れたら次!相性が合わないと思ったら次!いちいち過去のことなんて振り返っていられないわ!といった経験を積んできた方がそれにあたります。

そして、このタイプの方からのご相談は、ほぼほぼこんな感じなのです。

「恋愛の数はこなしてきたつもりです。いろんな人と付き合ってきました。けれど、運命の人と出会えた経験がないんです。

いつも好きになった人のことは好き。でもいつもなんか違うって思っちゃうんです。

浅野さん、私は運命の人に出会えるんでしょうか。一体どこにいるんでしょうか。」

「きっと地球上にはいますよ」とうっかり答えそうになってしまう気持ちをぐっと堪えて「なるほど」とお話を伺うように心がけているところです。

もとい。

ちゃんと真面目な話を書きます。

実は、このタイプの方ほどちょいと気をつけていただくと良いポイントがあるので、今日はその点をお伝えしようと思うのですよ。

それでは本題へ。

 

過去の恋愛は常に「何かしらの意味」を持つもの

多くの人が、別れた人のことや、別れに至った関係というものは、あまり見直さないといいますか、できれば過去に執着しないようにと、手放したほうがいいと思われるのかもしれません。

確かに終わった恋・関係にいつまでも心が囚われている状態では、前向きになれないことも少なくないので、「執着心があるなら手放しを進めたほうがいい」ものなんですよ。

ただ、これって「別れを切り出された側」の話であることが多いのです。

やはり別れには「別れを切り出す側」も存在しているわけでして、今日取り上げているフロンティア精神旺盛な方って、実は「別れを切り出す側」になっていることが少なくないんですね。(※罪悪感を感じる側になりやすいってことでもあります。)

むしろ、別れを切り出されるより切り出している数のほうが多い場合もあるぐらいでね。

この場合、いい意味で言えば「過去に執着しない」傾向が出てくるのですが、逆から見ると「過去の経験からまだ学べるかも?」なんて傾向も見えてくるのです。

まぁ前向きな方って、過去の失敗をいちいち気にしない部分が素敵なのですが、「まぁダメだったら仕方がないじゃない」と思う分だけ、「実は過去の恋愛で自分が表現できていた素晴らしい部分」をもスルーしてしまっているケースがあると言いますかね。

そこが(おせっかいなんですけど)もったいないよな〜と思うことがあるのです。

それぐらい、過去の恋愛には常に「何かしらの意味」があるものでして、そこから学べること、気付けることもたくさんあるってことなのです。

 

自ら愛情を込めた経験は財産です

この前進前進・また前進!というフロンティア精神旺盛な方は、とかく「愛した数が多い人」とも言えます。

そもそもここまで前向きになれるってことは、そもそも「与える意識が強い」ってことでもありますよ。いつまでも相手のことを待っているタイプって、そこまで与える意識は強くないですからね。

そして、自分が愛した数、人を好きになった数というのは、どこか本気になれなかった経験を含めて、財産なんですよね。

だってそれぐらい何度も「この人と幸せになりたい」「大好きだ」と思えたってことなのでしょうから。

だから、前向きな意味合いで「過去の恋愛の振り返り」をしておくと、いろんな事に気づけるし、自分の素晴らしい部分を再発見することもできるんですよ。

失敗ってのは全てがネガティブじゃなくて、その中には「成功の秘訣」「うまくできていたこと」も存在するわけでね。

だから、前進する意識が強い方には「それもいいんですけど、ちょっと過去の振り返って整理する時間があってもいいんじゃないでしょうか」なんてお話をさせてもらうこともあるのです。

 

「愛されていた」と理解するから受け取れること

もう少し突っ込んだ話をすると、前向きな方ほど過去は振り返らないものですが、その振り返った過去には、「自分が愛した経験」もあれば、「自分が愛された経験」というものも存在するのです。

まぁ、終わった恋愛を思い出して「昔の彼に愛されていたことを確認」したところで、何の意味があるの?と思われる方もいるかもしれません。

そりゃそのとおりなんです。僕もそう思いますよ。

ただ、僕がお伝えしたいところは別にあるといいますか、そこじゃないのです。

「あなたが愛されていた時、あなたは与えまくっていませんでしたか?」

この質問をしたいだけなのです。

つまり「どれだけ愛されることを意識できていたでしょうか?」ということ。

 

なぜこのような話を持ち出すのかといえば、その理由はたった一つ。

「あなたは運命の人と出会いたいのですよね?

であれば、あなたの運命の人は、必ずあなたを愛し与えてきますよ。

運命の人ですからね。

でも、もしあなたが超前向きな態度でいたとするならば、相手が愛してくれたことを受け取れずにスルーしてしまうかもしれない。

そんな状況になったとしても、運命の人ならば、自分の思いを受け取ってもらえない悲しみをぐっとこらえて、耐えてくれるかもしれません。

しかしそのときに、「ねぇ、どうなの?もう愛してないの?私といても幸せそうじゃないよね?」と結論を急いで切り出したとしたら、おそらくこの関係は破綻しかねないってことじゃないですか?

だから、今までのあなたがどれだけ愛されているかについて、ちゃんと見つめておいて、受け取り上手になるってことも、一つの「運命の人に出会う要素」ではないでしょうか。」

過去の学びは、愛し合うための学び

何事も前を見て進む力があることは、本当に素晴らしいことです。きっとその力は人を幸せにするでしょう。

しかし、恋愛や夫婦関係は一人じゃなく「二人」で進めるもの。

あなたを好きな人は、あなたを幸せにしたいと思っていることもお忘れなく、って感じです。

だから、一旦過去の恋愛を振り返って、あなたのことを大切にしてくれた人がどんな気持ちでいたか、どんな言動を使っていたか、などを振り返って理解することができるなら

「あ、今の彼ってこんな言葉を使ってた。それって彼なりの愛情じゃないの?」と相手の思いを上手に受けとることも可能になっていくわけですね。

こうなると更に自分が愛されている、求められているという感覚が分かってくるのでね。

まぁ鬼に金棒、じゃない、更に幸せを実感しやすくなるのではないでしょうか。

ABOUT ME
浅野寿和 | 心理カウンセラー/トレーナー
恋愛や夫婦関係、仕事、対人関係、生き方の”こじれ感”を「甘すぎない心理学」で解決。ただ、気持ちを受け止めるだけでなく、背景にある心理構造や関係性のパターンを整理し、「現実的で納得できる選択」を一緒に探っていきます。 臨床実績9000件/東京・名古屋・オンライン対応。
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