こんにちは。
心理カウンセラーの浅野寿和です。
今日は、「傷ついた女性性を癒やす」というテーマについて、心理学的な視点から整理してみようと思います。
「傷ついた女性性を癒やす」とは、感情や愛を否定してきた自分自身との関係を、もう一度回復させていくプロセスのことです。
このテーマは、
- 自立してきたはずなのに、なぜか苦しい
- 恋愛や人間関係で、同じところにつまずいてしまう
- 頑張っているのに、満たされない感覚が消えない
そんな方にとって、とても大切な視点になるはずです。
「女性性」や「男性性」という言葉は、少し分かりにくかったり、スピリチュアルに感じられたりするかもしれません。
ですが、ここではできるだけ現実的に、心理構造としてお話していきますね。
Index
自立しているのに苦しい人が増えている理由
カウンセリングの現場で、ここ数年とても増えているご相談があります。
「ちゃんと頑張って生きてきたはずなのに、なぜか苦しいんです」
「たった一人だけでいい。共に生きる人を見つけたいのですが、うまくいきません。」
仕事もしている。生活も回っている。
人から見れば、問題なく生きている。
それなのに、
- 人と深く関わるとしんどくなる
- 恋愛や夫婦関係になると急に不安が強くなったり、問題ばかり起こる
- 「依存したくない」と思うほど、心が孤立していく
こうした状態に陥る方は少なくありません。
この背景にあるのが、傷ついた女性性を抱えたまま、自立してきたという心の構造です。
男性性と女性性とは何か 〜心理学で考える「心の役割分担」〜
心理学では、心の働きを説明する際に「男性性」「女性性」という概念を使うことがあります。
これは、生物学的な性別の話ではありません。
誰の心の中にも存在する、二つの機能のようなものです。
男性性は、
- 理性
- 判断
- 行動
- 正しさ
- 自立
などを司る側面。
女性性は、
- 感情
- 共感
- 受容
- つながり
- 愛情
などを司る側面です。
心理学者カール・グスタフ・ユングも、「男性性と女性性は、すべての人の内側に存在する普遍的な原型である」と述べています。
つまり、男女問わず、誰の心の中にも両方がある、ということですね。
依存心は「弱さ」ではなく、傷ついた女性性のサイン
よく「依存心=ダメなもの」と捉えられがちですが、心理的には少し違います。
依存心とは、多くの場合、傷ついた女性性が助けを求めているサインなのです。
たとえば、
- 愛してもらえなかった経験
- 気持ちを受け取ってもらえなかった体験
- 感情を後回しにせざるを得なかった環境
こうした中で、女性性(感情・愛・つながり)は傷つきます。
しかし、そのままでは社会で生きていけない。
だから人は、男性性(正しさ・自立・頑張り)を強化して生きるのです。
これが、「自立しているのに苦しい」状態の正体でもあります。
傷ついた女性性を抱えている人に、よく見られる特徴
傷ついた女性性を抱えたまま生きている方には、共通する特徴があります。
- 自己肯定感が低いわけではないのに、満たされない
- 恋愛で「こんなに頑張ったのに」と感じやすい
- 正しさで自分を保とうとする
- 感情より「あるべき論」を優先してしまう
- 人に頼ることに強い抵抗がある
これは決して弱さではありません。
むしろ、生き抜くために身につけた適応の結果なのです。
なぜ女性性が傷つくと、依存や執着が生まれるのか
特に恋愛や人間関係で、依存や執着に悩んでいる方ほど、この構造は深く関係しています。
女性性は、本来とても流動的なものです。
愛情や感情は、湧いては流れ、消えていく。
ところが、過去にその流れを否定された経験があると、
「この愛は、ちゃんと受け取ってもらえるのか?」
という不安が生まれます。
その結果、
- 確かめるような行動
- 相手にしがみつく感覚
- 強い期待や失望
が生じることがあります。
これが、依存や執着と呼ばれる状態です。
傷ついた女性性を癒やすとは「弱くなること」ではない
ここで大切なのは、
女性性を癒やす=甘えること、弱くなること
ではない、という点です。
むしろ逆で、
自分の中にある愛や感情を、否定せずに認める力
を取り戻すことなのです。
多くの自立した方は、
- 愛することは正しい
- 頑張ることは正しい
- 結果を出すべき
という男性性のルールで生きています。
その中で、「流れて消えていく愛」を評価できなくなっていることが多いようです。
傷ついた女性性を癒やすには?
傷ついた女性性を癒やすことは、自分自身と向き合い、自分を大切に扱うプロセスともいえます。
カウンセリングでは、実際に感情を扱うこともあれば、イメージを使った手法で整えることもありますが、「日常で取り組みやすい具体的な方法」としては、以下のようなものがあります。
取り入れやすいものからトライしていただくといいと思います。
ぜひ参考にしてみてください。
- 自己理解を深めるために日記を書く:日記をつけ、自分の感情や考えを言葉にすることで、自己理解を深めることができます。
- アファメーション:毎日、肯定的な言葉を自分に語りかけることで、自己肯定感を高めていきます。
- 小さな成功を積み重ね:無理のない目標を決めて小さな成功体験を積み重ねることで、自信を深めます。
- 好きなことをする: 趣味や好きなことに没頭することで、ストレスを解消し、心の状態を良くします。
- バランスの取れた食事: 健康的な食事を心がけることで、心身のバランスを整えます。
- 十分な睡眠: 質の高い睡眠をとることで、心身を休ませます。
- 適度な運動: 運動することで、ストレスを解消し、心身をリフレッシュさせます。
- 信頼できる人に話す: 自分の気持ちを正直に話すことで、心の負担を軽減することが期待できます。
- 新しい人間関係を築く: 同じような悩みを抱えている人との交流を通して、共感を得ることができます。
- 他人との心理的な境界線を明確にする: 自分にとって何が大切なのかを明確にし、無理のない人間関係を築きます。
- 自然と触れ合う: 自然の中で過ごすことで、心が癒され、リフレッシュします。
自分の愛を見つけ、信頼するという癒やし方
ここからは少し感覚的な話になりますが、自分の愛を見つけ、信頼するという癒やし方について少しまとめておきます。
私たちの中にある「愛」とは、いつも自分の中から湧き上がり、そしてすぐ流れていってしまうもの。
まさに女性性なんですね。
この女性性が傷ついたままの部分に「依存」が生じるわけです。
例えば、子供時代に僕たちは親のことが大好きでしたが、しかしうまく愛してもらえなかったり、その愛情を受け取ってもらえなかったとしたら傷ついてしまいます。
他にも、恋愛や結婚生活の中で、自分が差し出した愛情を相手に受け取ってもらえなかったり、否定されてしまうと傷ついてしまうこともあるでしょう。
ただ、僕たちは・・・
「傷ついた女性性を抱え、その依存を誰かに満たしてもらいたいと思いながら生きることは難しいこと」
を知っています。
だからこそ、そのままでは生きていけないから自立するのです。
いわば、傷ついた女性性を嫌い、男性性を使った生き方を模索するわけですね。
ただ、カウンセリングの現場で、多くの自立のみなさんから聞く「愛」とは「正しさ」のことのようだ、と僕は思うことがありますよ。
例えば、愛することは正しいことだ。
愛さなければならないと考える。
愛することが正しいとも考える。
そして、愛した結果が残らないことに失望したり、不満を持つようにもなるのです。
「こんなに頑張ったのに、愛したのになんで」と。
ここで感じる不満は、自分自身の中にある傷ついた女性性を示すものなのですよ。
そんなときはどうしたらいいかというと・・・
男性性(正しさ)を上手に使って、すぐ流れていってしまう自分の中の愛を認めてあげるといいのです。
具体的には・・・
たとえば・・・
「私は、ちゃんと愛していた」
と、自分自身が認めてあげること。
結果がどうであれ、
- 愛したこと
- 大切にしようとしたこと
- つながろうとしたこと
その事実を、男性性(理性・言葉)で評価してあげる。
これが、現実的な女性性を癒やすプロセスになります。
それこそ自分に対するご褒美であり、自分を褒めることそのものなのです。
男性性と女性性は対立せず、補完し合う
男性性と女性性は、どちらかが正しい、というものではありません。
女性性が流れ、男性性がそれを受け止め、意味づける。
この循環が生まれたとき、人はとても安定します。
自立も、依存も、どちらかを否定する必要はありません。
両方を扱えるようになることが、成熟なのだと僕は思っています。
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自分の感性を信じることが、女性性の回復につながる
傷ついた女性性を癒やすとは、自分の感性・感覚・愛を信頼し直すことです。
それは、「気持ちに素直になる」という言葉で表現されることもあります。
自分の中にある愛を、自分で受け取る。
それができるようになると、依存も執着も、自然と形を変えていきます。
焦らなくて大丈夫です。
回復は、すでに始まっています。
ではまた。
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