「彼のことを全力で思っているのに、相手はなぜか冴えない顔・・・。」
これ、なんとも言えない切なさを感じる場面の一つ・・・かもしれませんね。
実際のカウンセリングでも、関係修復などに取り組まれている女性の皆さんから伺うお声でもありますよ。
「こんなに思っているのに、全力で伝えているつもりなのに、どうして?」
正直、がっくりきちゃうと思います。
そんなみなさんから「彼って回避型の男性なんでしょうか?」なんてご質問も受けますけどね。
確かに、恋愛や夫婦関係の記事を読んでいると「回避型の男性は…」という話をよく見かけるようになりましたね。
もちろん、そうかもしれない。近しい人と距離を取る男性も確かにいるんです。
でも実際には、「回避ばかりしている男性」だけではないと思いますよ。
僕のカウンセリングに来られる方々のパートナー像はもっと多様です。
むしろ「ちゃんと向き合おう」と思っている男性もたくさんいる。
ただ、彼女の気持ちを理解しながらも、うまく反応できなくて、結果として冴えない顔になってしまうケースも、意外と少なくないようです。
「え、なにそれ?どういうこと?」
と気になった皆さんに向けて、今日は「全力で愛しても彼の顔が冴えない理由」について、少し深ぼってみますね。
Index
愛されても冴えない顔をする男性の心の中で起きていること
さて、愛されても冴えない顔をする男性の多くが「困っている」事が多いようです。
なに?その困ってるって?って思われた女性のみなさま、そのお気持ちは非常に妥当でございますよ(^^;
ただ、「え?じゃ、私じゃダメってこと?」なんて思うのは明らかな勇み足になりますから、ちょっとお待ちを。
大体、愛されて「嬉しい!ありがとう!」と表現できる男性の多くは、ロマンス期真っ只中化、女性を喜ばせることが好きな男性か、女性の扱いがお上手な方、のようですよ。
いわばめちゃくちゃノーマルな男性の皆さんほど、「愛されていると分かっているけど、うーん」と言った反応をする人が少なくないものです。
そもそも大人になればなるほど、愛する・与える機会が増えても、愛される・受け取る機会って少なくなりがちなんですよね。
よって、パートナーの気持ちを受け取るにしても「僕から彼女に感謝を示す(与える)」という意識を持っている男性って結構多いんです。
このように、多くの冴えない顔をする男性の中で起きていることは、「受け取るってよくわからん」なのですよ。
- 「嬉しいけれど、どう返したらいいのか分からない」
- 「ありがたいけど、自分はそんなに価値があるのだろうか」
- 「ここまでしてもらったら、自分も同じくらい応えなきゃいけない」
つまり、愛情を受け取ることがよくわからん。
言い換えるなら、「お返し」を考えている人が多いのです。
たとえば、お中元をもらったら「何を返そう?」と考える常識人、といいますかね。
贈答品をもらった「喜び」と同時に「返すことへの責任感」も生まれてしまうのです。
つまり、めっちゃ頑張って愛してくれている彼女や奥さんに「何を返せばいいの?」と困惑している男性も少なくないのです。
・・・えぇ。
「そんなの迷わず大事にしてくれたらええやん」ってお声はごもっともでもざいますけどね・・・。
愛に応えるエネルギーが枯渇している男性は少なくない
ここでひとつ誤解されがちなことがあります。
「愛される側は、ただ受け取ればいい」
たしかに、これ、理屈としては正しいんです。
でも実際のパートナーシップの中では、受け取ることにもエネルギーが要るのです。
子どものように「わーい」と受け取る大人は少ない、と申しますかね〜。
特に誠実な男性ほど「彼女の与えてくれているものに報いたい」と感じやすい。
だからこそ、全力で思われるほど「俺はどう返せばいいんだろう…」と戸惑いが増すんですね。
そして、気づけば表情は冴えなくなる。
「い、いや、良くしてくれるのは嬉しいけど・・・で、俺どうしたらいい?」
みたいになりやすいといいますか。
・・・えぇ。
「そんなの迷わずギュッとしてくれたらええやん」ってお声も至極ごもっともでもざいますけどね・・・。
どこか不安で、これからどうなるのか分からなくて、でも一緒にいようと頑張っている女性の「不安」に意識が向く男性がいたとしたら、そりゃもう素晴らしいわけですけども。
ただ、多くの男性は「愛されることを迷惑がっている」のではなく、「どう応えればいいのか葛藤している」と言えるでしょう。
「冴えない顔」の裏にあるもの
もう少し具体的に言えば、男性の冴えない顔の裏にはこんな思考が隠れています。
- 「彼女の期待に応えられていない気がする」
- 「嬉しいけど、何倍も返さないと釣り合わない」
- 「ここまでしてくれて申し訳ない」
これは多くの普通の人が抱える、ちょっくら自己懐疑的な思いです。
きっと常識的な女性の皆様も、人から好意を向けられればそうお感じになることも多いのではないでしょうか?
つまり、愛されていると知っているからこそ、自分の内面を顧みてしまい「自分は十分じゃない」と感じてしまうわけです。
だから、男性は「受け取る」より「返す」ことに価値を置きがちな部分がある、とも言えるんですね。
なので、女性からの好意や愛情を示されることに不快感を感じる男性は少ないにしても、その勢いというか、必死さに”追い込まれる”と感じる男性は少なくないかもしれません。
何がいい悪いって話じゃないんですけどね・・・。
冴えない彼を前にして女性のみなさんができること
では、こういうときどうすればいいのでしょうか。
僕が現場でお伝えしているのは、「基本、焦んなくていいですよ」なんです。
実際、カウンセリングの中でお話を聞いていると
「その男性は悪意があって女性の行為をはねのけているのではないよな〜」
と思えることって結構あるんですよ。
ただ、冴えない顔をされた女性からすれば焦るし、不安だし、彼の気持ちがわからなくなっても不思議ではないな、とも思いますよ。
だからこそ、
「焦んなくていいし、彼が今あなたのそばにいるなら(一度離れても帰ってきたなら)それがある意味答えなんです」
なんてお伝えすることがありますよ。
もう少し突っ込んだ言い方をすれば
「女性の皆さんが不安を抱えながら与えているけれど、しかし彼にうまく伝わっていない」という「ものの見方・観点」が”心のフィルター”になって、「無力感・無価値感」を刺激されてしまっているケースって少なくないんです。
だから、もう少し「思いの形を軽やかにすること」ができなくなっちゃうんですね。
これが「余裕の無さ」という雰囲気につながり。
その余裕の無い感じを彼は感じている、ということも結構あるのです。
だから、「ここまで彼女を追い詰めちゃってる俺って良くないし、一緒にいないほうがいいのかも?」とか考える男性もいるとかいないとか・・・。
つまり、実際に・・・
- 大げさなことをしなくても、日常のちょっとした笑顔や「ありがとう」を増やしてみた。
- 相手の反応に一喜一憂するより、自分の気持ちを落ち着ける方向に進んだ。
- 今すぐ離れていくわけじゃないしなー、と思えるようになった。
こういった思いを抱くことができた方ほど、関係性って改善の方向に進んでいく。
僕にはそんな実感がありますよ。
まぁ焦ったり不安で動くと、その焦りや不安も相手に伝わりますからねぇ。
そもそも長年共に過ごされご夫婦や、それなりにお付き合い長い関係なら、よほどのことがない限り、そう簡単に関係が壊れるってことはないです。
むしろ、関係が壊れるときって「私が無理と感じたとき」のはずなんですよね・・・。
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まとめ:相手の冴えない顔にも理由があります
「全力で思っているのに、彼が冴えない顔をする」
そのとき、女性は「私の愛が迷惑なのかな?」と不安になるかもしれません。
でも実際には、その裏側には「君の頑張りに報いたい」「ちゃんと返したい」という男性の誠実さがあることも多いのです。
つまり、彼の冴えない顔は「愛の拒否」ではなく「愛の受け取り方の不器用さ」。
そこに気づけると、余計な不安を抱かずに済むはずです。
そして、「彼は返そうとしている」と理解できたとき、あなた自身の心も少し安心できるのではないでしょうか。
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