恋愛と男性心理

二年ほど付き合っているハードワーカーな彼に体を大切にしてほしいのですが、どうすればいいのでしょうか?

いつも浅野さんのブログを拝見しています。このような企画を作っていただきありがとうございます。

今、私には二年ほどお付き合いしている彼がいるのですが、いわゆる自立の男性です。

なので、仕事もハードワーク気味にがんばっていまして、体調を崩すところまでいっています。今までの人生の中でも何度かハードワークでダウンしているそうです。

無理しないで体を労ってほしいのですが、仕事復帰しても、以前と変わらずまだ仕事は手抜きなしのようです。

彼にハードワークをやめさせる、といいますか、体がしんどい時に素直に仕事を休んでもらうために、私に何か出来ることはありますでしょうか?

どうぞよろしくお願いいたします。

(みのりさん ※原文を掲載しております)

こちらこそ、いつもご覧いただきありがとうございます。ホント皆さんのおかげで僕もブログを書いていられます、感謝の気持ちでいっぱいです。

そして早速のご質問、ありがとうございます。

ハードワーカーに隠れた感情

まず、いただいたご質問を読ませていただいて、なんだか心がジーンとしたんですよね。なんといいますか、みのりさんの優しさを感じたといいますか。はい。

ただ、2年お付き合いされている彼がハードワーカーであるとのこと。それはご心配ですよね。

ハードワーカーさんって、その生き方が、どこか死を想起させるような、いき急いでいるような、そんな働き方をされている方も少なくないのかもしれません。いい意味では情熱的、とも言えるんですけどね。

しかし彼の傍にいるみのりさんからすると、心配でしょうし、なんだか一人置き去りになるイメージを持たれるかもしれないし。とにかく傍で見ていて不安ですよね。

さて、前回のご質問ネタコラムでも「ハードワーカーは孤独だ」と書きました。

ただもう少し深く心を見つめていくと、ハードワーカーにはある感情の影響が強まっている可能性も考えられるんですよ。

それが「無価値感」です。

無価値感とは「自分には価値がない」と感じさせる感情なんですけどね。

ハードワークはこの無価値感に対する補償行為(埋め合わせの心理)とも考えられるんです。

だから「止まったら無価値」なのです、ハードワーカーさんのココロの中は、ですね。

ただ、少なくとも僕のカウンセリングでは、いくらハードワーカーさんだからといって、いきなりそのハードワークを批判することはほぼないんですよ。

男性がハードワークに憧れたり、ハードワークがやめられない気持ち、めちゃめちゃ良く分かるんですね、個人的には。

どこか昔に比べて先の見えない社会の中で、何かしらの理由で「自分は無価値だ」と感じて生きていれば、苦しくとも人一倍仕事に向き合わざるをえない事情もできそうですしね。

また、そんなハードな働き方を周囲から求められたり評価されてしまうと、なかなか止められないこともあるでしょう。

ハードワークしないと仕事にありつけない、といったケースもあり得ると思うんです。

だから個人の心理的な影響だけでハードワーカーが出来上がるとは僕は見つめていない部分があります。

ハードワーカーを癒せる女性像とは

ただ、ここまではあくまで男性的な視点の話です。

女性の皆さんのエネルギーをうまく使えば、彼を上手にサポートできるかもしれません。

そもそもハードワーカーは無価値感に対する一つの防衛・補償行為。

だとすれば、ハードワーカーさんが求める場所というのも逆説的にですが見えてこないでしょうか。

ハードワーカーさんの孤独や無価値感が癒される場所があればいい

例えば、今は何もしなくてもいいよ、という場所であり、好きにしてもいいと感じられる場所。

つい休みたくなる居心地のいい場所、なんですね。

ハードワーカーさんは「自らそれが許せない分、大切な人に許されたい」と願っているのかもしれません。

逆に、傍にいる人に過剰に心配されると、相手はそういう意味で話していないと分かっていても、自分の行動をただ止める人、といったイメージや、自分をバカにされた、といったイメージを持つことがあって、なかなか話に耳を傾けてくれないかもしれませんね。

ただこれは「無価値な自分にはなりたくない」という彼の心の影(シャドウ)との競争の心理の現れなのです。

どうか無価値感の競争にはハマらないで!

で、ここからすごく大切なことを書きますね。

私達の中で(男女問わず)無価値感が強まっていると・・・

やっぱり「自分を受け入れてくれる人はいない」と、ついつい感じてしまうことは多いものです。

彼の内面にそんな気配が見て取れるなら、これがあなたと彼をわかつ壁になるんですね。

そして・・・なかなか気づかないんですけど、二人の間に「無価値感の競争」がおきます。

どちらが愛されているか、必要とされているか、役に立っているか(どちらが無価値か)、という半ば無意識の競争がパートナーとの間で起きるんです。

そもそも感情は共鳴するもの。パートナーさんという心理的近い位置にいる人の感情は、その自覚がなくとも共鳴し影響を受けている事が多いんです。

だから、ハードワーカーさんの傍にいるあなたも「何故か切ない」「何故か無力で無価値」な感情を感じやすくなるんです。

更に、女性の皆さんはそもそも深層心理の無価値感があるので、この競争にハマると、めちゃめちゃ苦しいし切なくなります。

だから彼との関係は、一旦俯瞰して冷静に見たほうがいい時期なんですけど。

そうは言えども感情面では、「どうして愛されないの?私の気持ちを受け止めてくれないの?」と感じやすくなることが多いので、つい彼の言動を止めたくなったり、諭したくなることもあります。

それぐらいそばにいて切ないし、苦しいし、辛くなってしまうわけですよ。

だから、彼のハードワークを止めることで安心したくなるんです。

それはあたかも彼がハードワークしているからそう思う、と認識しやすいのですが、心理面で深く見つめると「互いの深層心理にある無価値感の影響」でそうなってしまっている、とも考えられるんです。

ここ、めっちゃ大事です。明日テストに出ますよ!

まずあなたが凛としていてくださいね

だからこそ、彼の状態がどうあれ「あなた自身の自信・自己評価を保つことが大切」です。

あなたに自信や自己評価に叶う価値を感じられていれば、その彼の無価値感が客観的に見えるようになりますし、あなたがどこか過剰な不安や心配を感じにくくなるので、冷静に、堂々としていられます。

あなたが愛する人との関係で傷つくのではなく、あなたがその価値に目覚めるために彼との関係を見つめてみる。

まるで、押してもダメなら引いてみな・・・のような、発想の転換がここでは必要なのかな、と僕は思うんですよ。

だから、まずあなたの心を知り、気持ちの整理や、あなたの気持ちの応援団を持っておくといいですね。

彼のことをちゃんと想えるあなたが素晴らしくないわけがないので、あなたの自己価値、自信を保つようにしておきませんか。

特にあなたの無価値感を刺激する、不安と寂しさは解消しておきたいところですね。

その上で、あなた自身が彼より一枚上手な「大きな女性」なんだという意識があると最高です。

しかしここで「無価値感の共鳴や競争が起きている」ことに気づかないと、ド直球に彼に関わりたくなるのです。あなたに全く悪意がないと思うんですけど。

特に「愛深き忍耐女子」のみなさんは、ここでガツーンと愛してやろうと思っちゃう(らしい)

すると、無価値感を感じたくないがゆえにハードワークしている彼は、確実に無価値感を感じそうになりますから、それを突っぱねてくることも多いはず。

ここで対立が深まるケース、僕はたくさん見てまいりました。

で、このあとに、こじらせた自立男子の引きこもり戦略が始まってしまうケースもありましてですね・えぇ・。

いや、脅すつもりはないんですけど、そういうこともありえるとかなんとか・・・あぁこれ以上は言うまい。

まず感情の影響に気づいて、あなたの関わり方をちょっと変えるといい感じです

最後になりますが、ハードワーカーさんは、そもそも「恋愛が苦手」な傾向があります。

隠しておきたい感情~孤独や無価値感・寂しさなども含めて~のやりとりを行う恋愛がちょっと苦手なんです。

だから、普段はあなたから彼に、承認を向けるとか、褒めるとか、確かに有効なんです。

が、それも上手く行かないなら『今の彼をそのまま受け止めてみる』というのも手ですね。

例えば、彼の考え方をまずは受け止めてみたり。彼が疲れて床で突っ伏して寝てたら「バカだなぁ・・・」と笑って受け入れてくれる人がいる場所が、彼の癒しになるかもしれません。

そこで更に深い信頼関係をつくる感じでしょうか。

人は自分の意見や思いを受け止められたと感じると、次第に相手の意見に耳を傾けることも少なくないもの。

この与えて、受け取るという方法を使ってみてもいいかもしれませんね。

これは信頼の効果であり、返報性とも言えそうです。

あ、あえて言っておきますけど「彼が好きならば」ですよ。そうじゃないのに行動する必然性はないですね・・・。

・・・しかし、彼はそこまでのハードワーカーなのに、どうしてあなたと恋愛関係にあるのかな~なんて、超おせっかいなことを僕は想像していたりもしますよ(笑)

彼の中のあなたのイメージってどんなものなんでしょうね?

あなたこそ、彼の価値そのものでは・・・なんてね。

僕はそこに興味を持ってしまいました。

ではでは、今日はこのあたりでおしまいにします。

ご質問ありがとうございました。何か参考になれば幸いです。

※今回の話は一つの見解であり、女性の皆さんに無理に犠牲的になって欲しいわけではないので、そこはご理解くださいね。

※そして自覚があるなしにかかわらず、ハードワークばかりしている男性は、傍にいる女性のおかげで今がんばれてんだよ、ぐらい思って、マジで感謝し表現しましょう!間違ってもパートナーと無価値感の競争(オレが役立たずだっていうのか?)をしないでくださいね。じゃないと女性が女性でいられなくなりますから・・・。

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