気丈で崩れない人の心は、どこに置けばいいのか|触れられない”心の領域”の話
こんにちは。
心理カウンセラーの浅野寿和です。
「気丈」って言葉がありますね。
これは、何があっても動じない、という意味ですよね。
皆さんの周りにも「気丈な人」っていませんか?
いちばんカウンセリングと縁遠い位置にいるとイメージされやすい人です。
多少のことでは揺れない。
現実をきちんと受け止めて、前に進める。
周囲から見ても「大丈夫な人」。
……でもなぜか、僕は気丈な人を知っています。
詳しくは書けませんが、
「崩れない人」だから抱えているものがあることを、何度も見てきました。
気丈な人は、確かに動じにくい。
しっかり現実を生きている。
ただ、だからといって、
心が揺れないかというと、それは別の話なのかもしれません。
そして気丈であるほど、周囲は信頼します。
「この人は大丈夫」
「下手に内面に踏み込まないほうがいい」
そんな”配慮”が自然と働く。
その結果、心の内を“置く場所”が、案外どこにも見当たらない、ということもあるのかもしれませんね。
立ち続けることと、心を置くことは別の話
恋愛でも、夫婦関係でも、お仕事でも、気丈な人はあまり崩れません。
大きく取り乱すことも少ない。
相手を責め立てることも少ない。
感情に飲まれて関係を壊すことも少ない。
だからこそ、「問題がある人」には見えにくいのです。
けれど、関係の中で起きる出来事は、やはりそれなりに体力を使います。
割り切れる。理解もできる。
理屈も通せる。
それでも、どこかに微細な疲労が残ることがある。
その疲労は、「助けてほしい」という形をとらないことが多い。
むしろ、
“少しだけ心を置ける場所があればいい”
その程度の感覚なのかもしれません。
何もしていないようで、整っていく時間
僕のセッションの中には、具体的な問題解決を扱う時間もあります。
どう動くか。
何を選ぶか。
どう関係を整えるか。
どう心を整えるか。
そういった整理をする時間もあります。
とても”セッションらしい”セッションです。
けれど、気丈な方の場合、それとは少し違う時間になることがあります。
特別なことをしているわけではないのに、
ただ話しているだけなのに、
少し肩の力が抜ける。
くだらない話も混じりながら、ふっと呼吸が深くなる。
何も崩していないのに、何かが整っていく。
そんな時間です。
支えが欲しいわけではない。
救ってほしいわけでもない。
ただ、自分の中のやわらかい部分を、どこかにそっと置ければ、それで十分。
気丈な人にとってのセッションは、そういう場になることがあります。
心の置き場所という話
気丈であること。
それは強さであり、成熟であり、
たくさんのものを引き受けてきた証でもあるのでしょう。
ただ、その強さが、
いつのまにか触れられない領域になってしまうと、
少しだけ孤独が深まることがあります。
誰も触れない。
自分も触れない。
そんな“心の聖域”ができてしまうことがあるのです。
崩れていないのに、どこか静かに削れている感じがする。
それを弱さと呼ぶかどうかは、人によるのかもしれませんけど。
少なくとも「壊れている」という話ではないのでしょうね。
ただ、心の置き場所が見つかっていないだけなのかもしれない。
心を置ける場所は、大げさなものでなくてもいいのです。
何も解決しなくても、ただ存在できる時間。
そういう空間を、僕はお引き受けすることがあります。
最も縁遠く見える人のための場所
だから、よく思うんですよ。
「本当の気丈さ」って何を意味しているのだろう、と。
ふと、僕はこう考えることがあります。
「困難を感じないこと」ではなく
「困難を感じながらも、自分を見失わないこと」
それが気丈さの本質ではないか、と。
だから、おそらく・・・
泣くことも、迷うことも、弱さを感じることも、
気丈さと矛盾しないはずなんです。
心の中の繊細な領域に触れても、ちゃんと自分でいられるのであれば、矛盾しないはずなんですよね。
・・・最もカウンセリングに縁遠く見える人のための、カウンセリング。
実は、そんな時間も存在するんですね。
まとめ
気丈な人ほど孤独になりやすい、というよりも、
気丈さが誤解されたとき、孤独が生まれやすい
そんな見方もできるのかもしれません。
無理に崩れる必要はないのです。
ただ、心を置ける場所が一つでもあるなら、
日常で見える景色はに変わっていくことがあります。
気丈さの奥にあるやわらかさを、あなた自身が知っていくこと。
それは、もう一段深い強さに触れることなのかもしれませんね。
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