「付き合っている彼が結婚に前向きではない。どう接したらいいかもわからない。」
そんなお声をカウンセリング現場で伺うことがあるんですよね。
ただ、実際、長くお付き合いする結婚適齢期の彼女がいるにも関わらず、男性が結婚にコミットできない恐れを感じているとしたら、それもそれで悩ましい問題なのかもしれません。
そこで今日は「結婚にコミットできない30代男性の心理」について、少し深掘って解説していきます。
Index
結婚にコミットできない30代男性の心理
結婚にコミットメントできない、つまり「結婚を決める」ということに恐れを抱く男性の心理って様々な要因が複雑に絡み合っているものです。
なので、結婚にコミットできない男性の心理がこうだ、と断定的にお伝えできるものではありません。
ただ、恋愛心理の観点から見つめてみると次のようなことが言えるので、その点についてご紹介しますね。
過去に深い傷ついた経験
例えば、過去の失恋や恋愛の中での失敗など、傷ついた経験を持つ男性は、再び同じような痛みを味わうことを恐れることがあるんですよね。すると、今の彼女のことが好きで一緒にいたいと思っても、新しく深い関係を築くことに対しての警戒心を取り除くことができず、ついつい心の壁を作ってしまうことがあるようです。
自由への執着
独身時代の自由な生活に慣れ、結婚によって自由が制限されることを恐れる人もいます。特に仕事や趣味に熱中している男性の場合、それらの時間が奪われることを懸念し、結婚に対して後ろ向きになることがあるようです。
完璧主義的思考
結婚相手に対して高い理想を持ちつづけているので、なかなか理想の相手を見つけることができずにいる男性もいます。
大人って自分の理想と現実の相手との間にギャップを感じても、ある程度折り合いをつけるものなのですが、完璧主義的な思考を持った男性の場合、その折り合いがなかなかつかないことがあるんですよね。
回避型愛着スタイル
いいか悪いかは別にして、幼少期の体験、特に親との関係性の中で「親密な関係を築くことは不安」という感情を学習している男性もいらっしゃるのです。
すると、大人になっても親密な関係を築くことを避け、結婚を躊躇する傾向があります。
30代男性の内面的な結婚観の変化について
男性も女性も30代となると、リアルな「今後」を想像しては、どう生きるべきか悩むものです。
エリクソンの漸成的発達理論では、30代の男女にとっての発達課題は「さらに同性や異性との関係を重要視すること」だと言われています。
これを「親密性」と呼ぶのですが、この親密性をを獲得していくためには、アイデンティティを獲得されていなければならず、相手に受け入れられないことで孤独感が生まれることがあるわけですね。
つまり、男女とも30代になると、いわゆる一過性の恋愛よりも、長く寄り添い愛する人を選びたくなる、そんな心境の変化も訪れることが少なくありません。
しかし何らかの理由でうまく愛し合うことができないでいることで、強い孤独感を感じやすくなることもある、ということなのです。
なので、結婚にコミットできない人の内面には孤独が存在する可能性があるよね、とどこか覚えていただくといいのではないかな、と思います。
結婚にコミットできない人がいたとして、一見すると「一人が好き」なように見えて、実はそうではないかもしれない、ということなんですね。
結婚にコミットできない30代男性に対する接し方のポイント
さて、結婚にコミットメントできない30代男性に対して、どのように接したらいいのか?というご質問もたくさんいただきます。
もちろん、個別の案件について詳しい話を伺わずに「こうするといい」と語ることは僕にはできないわけですが、一つの考え方としてお伝えできることがあるとしたら
「焦らずに彼のあり方やその価値観、相手のペースを否定せず接すること」
となるでしょうね。
もちろん焦っちゃう女性の皆さんのお気持ちを否定したいわけじゃないんですよ(^^;
焦るし不安になるし、彼は私のことどう思ってるの?と考えてしまうお気持ち、僕なりに理解できるんです。
ただ、その焦りや不安の中にいても、彼とうまく接する答えがでない事が多いのでね。
まずは、女性の皆さんのお気持ちのケアをしていただきながら、次のように考えていただくといいのではないでしょうか。
彼の気持ちと自分の気持ちを尊重する意識を持つ
結婚にコミットできない男性に対して、「ねぇ、結婚についてどう考えてるの?」といった結婚に対して焦らせるような言動は逆効果になることが多いですね。
なぜなら、この手のコミットできない恐れを抱いている男性自身が「これじゃいけないよな・・・」「なぜこんなに不安になるんだろう、躊躇うんだろう」と思っているケースが少なくないからです。
このことに限らず、多くの心理的な抵抗感を抱いている人は、その抵抗感を抱く自分に懐疑的になっていることが多いもの。
なので、まずは、彼の気持ちを尊重し、ゆっくりと時間をかけてコミュニケーションすることがおすすめなんです。
その際、女性の皆さんのお気持ちもぜひ大切にしていただいて、彼に自分の思いを丁寧に伝えてみてください。
意見が対立することは問題じゃありません。
問題となりやすいのは「どちらの意見が正しいかを争うこと」だと思っていただけるといいと思いますよ。
彼の不安を理解しようとする
なぜ結婚を躊躇しているのか、彼の心の奥底にある不安を理解しようと意識してみましょう。
彼が持つ結婚への不安の理由は、彼女さんであるあなたへの評価と一致しているわけではない事が多いです。
同時に、彼はあなたの不安を理解していない場合もあるでしょうから、相手も自分も責めずに、あなたの不安に関しても丁寧に説明を加えながら話してみてください。
すると、彼もあなたの今の状況を知ることができるでしょうからね。
具体的な行動でお互いが安心感を感じられるように意識する
結婚に対する彼の不安を解消するために、具体的な行動で安心感を与える方法もあります。
例えば、将来の計画を一緒に立てたり、彼の話をじっくり聞いてみてもいいと思うんですね。
ポイントは「いかに心を通わせていくか」です。
相手の態度が言動をジャッジするのではなく、今の相手のあり方を変えようとせずにコミュニケーションすること。
この対話の意識は相互理解につながりやすいですし、お互いが相手を思いやっているという実感を得るために大切なポイントになるのです。
最後に
男性も女性も30代となると、リアルな「今後」を想像しては、どう生きるべきか悩むものです。
また、30代になると、いわゆる一過性の恋愛よりも、長く寄り添い愛する人を選びたくなる、そんな心境の変化も訪れることが少なくありませんよ。
なので、上手に彼とコミュニケーションを図って、お互いの気持ちを知り合いながら過ごすことは、お互いが本当に望む関係性構築につながりますので、そんな意識を持ってみるといいかもしれませんね。
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