心理カウンセラー浅野寿和です。いつもありがとうございます。
今日もいただいたご質問にお答えしております。
よろしければどうぞ。
なるほど。
だとすれば、それが彼の限界、というか、今の時点でのベストなのかも・・・ですね。
どうやら彼は気持ちの余裕がない・・・のかな。
目次
まずあなたの気持ちの整理をしましょう
そりゃイライラしますよね。恨みたくなる気持ちにもなりますよね。
いなくなってほしいぐらい思うかもしれない。
自分も相手も嫌わないとやってらんない時もありますよね・・・。
それもしゃーない、ですよね・・・と思います。
今は、そういった視点で
いいも悪いもなく「素直な自分の気持ちを見る時期」なのかもしれませんね。
あなたの気持ちの解放、ケアを優先してくださいね。
一人で抱えず、感情を吐き出す時間を作りましょう。
セルフワークなら「紙に今の気持ちを書きなぐって捨てちゃう」
どんな形でも今の気持ちの表現をすること。感情を溜め込まないこと、です。
シンプルに感情を丁寧に吐き出すことをオススメしますよ。
気持ちの整理をすることで、いろいろ行動できるようにもなりますから。
いくら愛情を表現しても伝わらない理由
さて、ここからの話は・・・
ぶっちゃけて言いますと、僕も書こうかどうか迷ったんです。
が、実際にご質問をいただいたので、書いておこうと思う話です。
ちょっと難しい話になってしまいますが、あなたの気持ちがある程度落ち着いたらじっくり読んでみてください。
「いくら愛情を表現してもうまく伝わらない関係」の背景には
お互いの内面に「二面性(裏腹な気持ち)」が存在している事が多く
ここから生まれる「投影(自分の感情を相手に映し出す)」がすれ違いを生む
例えば、お付き合いしている二人の関係性が
「本当は相手の気持ちに応えたい、けれど、余裕がないと感じている、愛される側」
「本当の気持ちを必死で伝えれば、きっと分かってもらえると信じている、愛する側」
こういった状況になると、うまくいかない関係になりやすい傾向があります。
では、少し具体的に見ていきましょう。
今回のケースではどうやら
男性側が「本当は相手の気持ちに応えたい、けれど、余裕がないと感じている、愛される側」
女性側が「本当の気持ちを伝えれば、きっと分かってもらえると信じている、愛する側」
となっているようですね。
*
まず、男性側の心理を見つめていくと・・・
「女性の気持ちに応えたい自分」
「女性の気持ちに答えることが難しいと感じている自分」
ここで彼は葛藤しているわけです。
そのとき、多くの男性は
女性のヒーローにはなれない事情を抱えています。
例えば、今仕事のことでで余裕がない、未来を考える余裕がない・・・
そんな自分がダメだと感じ、罪悪感を選択する。
ここで彼は「ヒーローになれないダメ男っぽさ」を感じることになるのです。
これが彼が最後まで女性に「隠す」であろう内面となります。
すると、彼はそんな自分であり続けることを望まないので、結果的に「時間がほしい」「俺が悪いんだ」と話し始めて、どこか女性を拒絶してくることがあるでしょう。
*
そのとき、実は女性側も「二面性」を持つわけです。
「彼のことを愛する気持ちを全面に押し出す私」
「愛されないこと・選ばれないことを怖れる不安を抱えた私」
女性の気持ちが「愛することを全面に押し出す」ことを選ぶと、少なからず「愛されなくなることへの不安」は素直には言えなくなります。
ここで自分の中で「疑い」が生まれます。
「私は彼のことを愛していると伝えているけれど、実は本当の気持ちは別にある」
この「疑い」は大きく分けて二つの要素に大きな影響を与えます。
いわゆる「武闘派」っぽくなる、という影響
1つ目は、あなたは確かに彼のことを理解し、受け止めてはいるんです。
ただ、
彼の不安や望みを、自分の愛で包もうとガンガン押しちゃう。
すると、彼があなたの気持ちを受けきれず、疲れ果てたり逃げ出したりすることも起こりえるんですよね。
だから更に、相手に自分の事情を理解してほしくなり、激しく打ち込みたくなる。
本当は「相手のことを十分理解したいと願っているのに」です。
何を言われても信じられない・・・
2つ目は
自分の中の「疑い」が、男性に「投影」されるので
「彼は本当のことを言っていないのではないか?」
そう感じやすくなること。
彼に「愛してる」と言われても、「今はごめん」と言われても、それは本当の気持ちではないのではないか・・・と感じやすくなるんです。
ここでのポイントは
どちらもこの二面性の中での葛藤を持つと
どちらも相手の事情ではなく、自分の事情で精一杯になり
相手のことが見えなくなる。
これに尽きます。
このようなときの対処法は
・客観的な意見を聞く意識を持つ。
・相手の話をよく聞き「相手が何を言っているのか」理解する。
・相手が苦しんでいる部分を理解し、そこに響くような言葉かけをする
こういったことがとても効果的になります。
もちろんお互いに、ですよ。
とはいえ・・・
自分にとって大切な人の気持ちが離れていきそう・・・
そう感じれば「痛い」ですよ、もうその時点で。
人によっては、既に「悪い現実」が起きているように感じてしまうケースもあるんですよね。
だから武闘派っぽくなることもありえます。
ただ・・・あえて理想を言えば
フーっと一度体の力を抜いて、一息ついて、今の状況を冷静に見つめられるだけの心の余裕は欲しいもの。
少なくとも、お互いに自分の事情しか見えなくなってしまえば、これはもう何を話しても互いに納得しないし、対立してしまいますからね。
確かに、あなたの心の中で彼を解放してあげれば、あなたが楽になります。
でもあなたはきっと、彼のために解放しようと思ってないでしょうか?
自分はこんなに辛いのに?
だとしたら、忍耐女子だなぁ・・・って僕は思っちゃいます。
忍耐女子の皆さんは、自分の痛みを我慢するから・・・。
その気持ちはめっちゃ強いな、と思うんですが、その裏側で二面性をを持つとしたら、あなたが苦しいよね、と僕は思うんですよ。
だから
「どんな自分にもOKを出しておく」こと
「どんな自分も表現できるような私でいる」こと
「気持ちを我慢せず、普段から楽にしておく」ことは
お互いの自己開示に繋がり、とても楽でいられる男女関係の礎になりますよ。
***
さて、今回はまだ続きます。
ここからは男性心理の話。
実は今回のご質問には「彼とあなたの話の内容」まで書いてくださってありました。
ただ、そこは伏せさせていただきますね。お二人のプライバシーですから。
ただ、僕が彼の言動を見るに、
彼はあなたにどう接していいかわからなくなるぐらい、自分に余裕がなかっただけのように見えますよ。
彼のポケットの中に、何も残ってなかっただけかも?
ここで、「私が愛してあげる」という言葉を聞いて
「YES」と言える自立男性は
すでにある程度「自分が与えるものに自信がある」はずです。
ここで「YES」と言えない男性は、
今の自分にはどうにもできないと感じているはず。
少し休みたい、時間がほしいと思っている可能性大です。
ただ私を嫌いで、別れたかっただけじゃないかって。
仕事が忙しい彼の負担になりたくないし嫌われたくない気持ちで・・・
お気持はよくわかります。
ただ、これは他人軸の発想なんですよ。
もちろん今が辛いと、そう感じてしまうものですし
その気持ちもしゃーないんです。
そう思わないとやってられないこともありますよね。
が、今回はあえて書きます。
もうこれ以上、自分を傷つけないでくださいね。
「私はこれだけ彼を愛せた」「あなたと出会えてよかった」
と思う気持ちが自分軸です。
もちろん今すぐ思えなくてもいいんです。
でもじっくりその方向に向かっていけるようなサポートをぜひ受けてみてください。
*
また、男性は「常に未来に考えている生き物_
だから、男性が疲れ果てたり、余裕がなくなると
「ちょっと未来のことは考えられない、そっとしておいてくれ」
そう思うものです。
それは「未来のことを考えたくない」のではなく
「考えられるだけの余裕がほしい」という意味であることが多いもの。
もちろんそんな時
「君との前向きな未来のことを考えるために時間がほしい」
と言われたら女性もまだ安心できるかもしれない。
しかし、心の余裕を失った男性ほど
「少しでも未来のことを考えること自体が苦痛」
なんです。
それは仕事でも何でも同じ。
ここには「好きとか嫌いとか」
そういった意味は含まれていないことも多いです。
それぐらい疲れ果てているということなんですよ。
だから
目先のことに目を向けて
燃え尽きかけた気持ちを整えよう
とします。
そこで「愛してあげる」と支えてくれる女性がいても
「今は少し横においておきたい未来の話を持ち出されているような気になる」
わけですよね。
だから「自分が至らない」と考えるし
同時に「一人になりたい」と考える。
もちろん男性の言葉も足りないのかもしれませんけどね。
つまり、こういった状況になると
彼の心の回復も必要、というケースも存在します。
そしてお互いに「愛せないかも」という苦しみを感じやすい状況なので
実は「受容と待ちの姿勢」がモアベターな選択なんですよね。
僕もカウンセリングで
「まぁ、伝えるべきことだけ伝えて、ちょっと待ちましょう。
今は自分のことに集中する時ですよ」
という提案をする場面でもあるんです。
***
とても長い話になって申し訳ないです。
なにか伝わればいいな、と願って書かせてもらいました。
そして、これが最後になりますが
あなたの愛情にケチをつける必要はありませんよ。
ただ、相手もあなたも、まだ気持ちの面での二面性があるように感じます。
そこをじっくり見つめて整理することが、今後に繋がるような気がします。
とにかく焦って動かないこと、じっくり自分のために時間を使うこと、でしょうね。
ただ、気持ちの面では本当にお辛いと思いますから、ぜひ一人で抱えずに。
あなたの気持ちが癒えることを祈っています。
なにか参考になりましたら幸いです。
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