恋愛・夫婦の心理学

パートナーに「少し時間をください」といわれたら

彼女から「少し時間をください」といわれました

浅野さんへの質問

初めまして
交際1年半の彼女に「少し時間を下さい」と言われました。

きっかけは「腰痛治療の費用を出すから病院に行ってみたら?」と提案しました。その後黙り込み、「確かに休職中で収入が無い。とても惨めな気持ちになった」と…

傷つけてしまった事に気付きすぐ謝ったのですが、泣きだしてしまいそれ以上話を聞いてもらえませんでした。

翌日電話し、大切な人なので役に立てればと思って言った事、気持ちも考えず一方的になってしまい傷つけた事を謝りました。

そして「少し時間を下さい」「別れるなら時間を下さいとは言わない」と言われました。

その日から2日経過しました。私はどの様に接すれば良いのでしょうか?
また彼女の心の状態が知りたいです。

よろしくお願いします。

ネタ募集ネーム:HMさん

 

HMさん、ネタ募集にご協力ありがとうございますm(_ _)m

おそらく今回が初めてです。男性からのご質問にお答えするのは!

 

良かれと思って伝えたことが相手を傷つけたなら

自分としては「良かれと思って」伝えたことが、彼女の気分を害してしまった。

それこそ後悔してしまうものかもしれませんよね。

伝えた側には善意しかなかったのでしょうから、更に後悔も深まります。

もし、悪気がなくとも相手を傷つけたのなら。

まず、真摯にゴメンと伝える方がいいですよね。自分の事情・気持ちを説明しながら。

HMさんも彼女さんにその旨しっかり伝えられているので、素晴らしいと思います。

ただ大切なのはその後。

相手への過剰な心配や「悪いことしたな」なんて気持ちは、あまり持ち越さないほうが良いでしょう。

あなたに悪意などなかったなら、その自分を認め、許すことです。

ついネガティブな気持ちを持ち越すと

「こちらだってそんなつもりで言ったわけじゃないんだから!」

と反論してしまう理由になりますから注意しておきたいところですね。

また「彼女(彼)との関係がダメになるかも?」と不安になり、焦ってしまうときも同じ。

つい彼女に対して「ゴメンゴメン」と連呼したくなる状況かもしれませんが

あなたが彼女に気を使うこと自体、彼女の辛さを刺激するような状況のようですから、少し冷静になっておきたいところですね。

これは架空の話で、カウンセリングでもよくある話。

もし今の彼女のような状態の人に「ゴメンゴメン」と必要以上に迫ると、どうなるか。

おそらく「時間をください」と伝えた側は

自分が傷ついたまま、パートナーを許さなきゃいけない立場になりますね。

これ、しんどいですよ、かなり。

許す側の立場としては、辛いのに自分の気持ちに嘘をつかないとやっていけないでしょう。

もしあなたのパートナーがこの状態に陥るとしたら、それこそ二人の間に別れの影が忍び寄ってきます。

こうなることだけは避けたほうがいいのだろうと僕はいつも考えています。

だから

  • 「焦らないようにしましょう」
  • 「不安で動かないことですよ」
  • 「不安で動きそうになったらカウンセリングルームに飛び込んできて」

そうクライエントさまにお願いすることもしばしばです。

「少し時間をください」の意味を考える

今回のご質問を読ませていただくと

彼女は「あなたが悪い」と思っていないのではないでしょうか。

僕にはそう思えますけどね、どうでしょうか。

あなたの言葉が彼女の劣等感や無価値感を刺激したことは確かなようです。

あなたの何気ない心配がトリガーになり、彼女の不安・辛い気持ちが弾けた。

これに関してはHMさん、ちゃんと謝られてますもんね。

だとしたらこれはここまで、と考えてみてください。

そもそも彼女自身が不安・悩みなどを抱えていたのかもしれない、と考えてみるんです。

 

きっかけは「腰痛治療の費用を出すから病院に行ってみたら?」と提案しました。その後黙り込み、「確かに休職中で収入が無い。とても惨めな気持ちになった」と…

なるほど。

彼女は「今休職中で・・・」「とても惨めな気持ちになった」と話したのですよね。

もちろん彼女の言葉が、その繊細な気持ちをすべて表しているわけでもないのでしょう。

その前提はありますが、「休職中で収入がないこと」が惨めさを刺激するなら、彼女の本質はとてもしっかりとした女性なのだろうと僕は感じます。

そもそも「仕事・収入」とは自立的なイメージ・シンボル。

恋愛面でも「私と彼の対等さ」を意識している可能性は高いかな、と推測できます。

「お互いに同じだけの愛情を持っている状態がモアベター」

もし彼女がそう思っていたとしたら、彼女が惨めになる理由も納得しませんか?

「立場的に弱い」「うまく愛せない」「一方的に助けてもらう立場になる」

そんな立場に陥ることを彼女は嫌うのではないでしょうか。

心理的には彼女が無価値感(自分には価値がない)という感情を刺激されているのです。

この状態で愛する人と向き合うことは辛いものです。

一般的な価値観として

愛する人のためには「役に立ちたい」「愛したい」と願うものですよね。

それが難しいと感じてしまうってかなり辛いものがありますよ。

まずここを少し意識してみてください。

きっと彼女は、あなたの前で笑顔でいたかったのでしょう。

もちろんあなたの言葉で傷つきたくもなかったのでしょう。

私が傷つけばあなたが何を思うかぐらい、彼女はきっと知っていたでしょうね。

それでも彼女は自分を支えきれなくなるような感情を感じたとしたら・・・。

だから彼女は「時間をください」と伝えているように僕は思うのです。

「え、そんなに辛いなら助けてあげるのに。支えてあげるのに。」

そんな思いもまた愛情から生まれているのでしょう。

しかし、人には「助けてもらうこと」が苦痛に感じる時期もありますよね。

「助かりたいわけじゃないけど、助けて欲しいわけでもない」

「誰かに愛されたい、けれど、今の私を愛されたくない」

僕たちはそんな矛盾を抱えることがないでしょうか。

それこそエゴで、私たちの弱さは人によって愛されるものですが、つい弱さを隠したくなることもありますよね。

そんなときほど、自分のことをちっぽけに扱い、価値のない存在のように感じるものです。

もしそうであれば

彼女の「あなたに対する想い」ってどんな気持ちなんでしょうね。

これはなかなか文字では伝えがたい感覚ですけど、一つ一つ彼女なりの考え方、彼女の人となりを見つめていくと、そこにある彼女の気持ちが見えてこないでしょうか。

あなたにお願いしているのでしょう。わかってほしい、と。

決してあなたに拒絶の意思を示したいわけではないけれど、でも今は会えない。

そんなココロの動きが見えてこないでしょうか。

つまり、これは好き嫌いといった恋愛感情だけでは語れないと僕は見ています。

一人の女性・人としての尊厳にまつわる話に近くなっているように感じるのですよ。

まずこの彼女の気持ちを見つめてみてほしいのです。

あなたが何かしらの行動する前に、彼女の気持ちをなんとなくでも理解してみてください。

すると必ず「あなたが取るべき行動」をあなた自身が理解されると思います。

***

しかしここであなたが

「やばい、このままじゃ関係がこじれちゃうかも」と恐れてしまうことが罠です。

自分の不安で動いてしまうと、何をやっても相手の事情を掴みきれず、相手は更に「あなたの気持ちに応えられない」と傷ついてしまいます。

そうなるともはや「自分の気持ちに素直になれ」っていわれても素直になれなくなるものです。

もちろん不安で動く側も「何をやっても関係が壊れていく」その現実に絶望します。

お互いに自分だけの事情で動けば、相手の気持ちにより添えずに関係を壊してしまいかねないのです。

きっと彼女はそうなることを避けたいのでしょう。

だから「嫌いなら時間をくださいとはいわない」とも伝えているのではないでしょうか。

彼女は今だけでなく、もう少し先の未来を見つめているような、そんな印象を僕は受けますよ。

ちゃんと時間を使うこと。そして相手の気持ちを理解し寄り添うこと。

もちろんHMさんも悪意などなかったは僕は思っています。

あなたもまた彼女を大切にしたいと願っている人で、あなたが彼女に伝えた言葉の意味は男性なりの愛情だと思います。

ただ、「自分の思いを伝える」「相手の悩みを解決する」という視点だけでは手が足りなくなってくるかもしれません。

僕たちの心理学では

自分の弱さを隠して忍耐する、愛することが本当の強さではなくて

自分の弱さを愛する人への捧げ物にできることが「真の強さ」だといいます。

それぐらいパートナーを信頼できるか、という話ですね。

しかし一般的に考えれば、なかなかパートナーの前で弱さをさらけ出せない人、多いですよね。

ほとんどの人がパートナーに弱さって見せられないんですよ。

嫌われる、愛されないと思うから。

ただ、今の彼女はあなたの前で弱さをさらけ出していますよね。

この状態で二人がすれ違うということは、

そもそもお二人の関係って「弱さを隠して相手のために頑張る二人」が寄り添っている状態ではなかったですか?

どこか「自分が頑張ればなんとかなる」と考えるタイプといいますかね。

だとしたら、

普段からお互いに弱さを認めないので、そんな二人が寄り添うと半ば無意識的に

「どちらかに無力感、無価値感、劣等感が押し寄せるような状態」

になっていた可能性も否定できないかもしれないのです。

言い方を変えれば

パートナーとの間で悪意なき競争・勝ち負けが生まれやすい状態だったのかもしれない、という意味です。

 

しかしこれからはその逆の発想が大切なのでしょうね。

もし、自分では愛せない部分をパートナーに愛して受け止めてもらえたら、どれだけ嬉しいでしょう。

「お互いの弱さを認め合うときであり、愛するとき」なのかもしれません。

今は彼女は相当疲れているようにも見えますよね。彼女の弱さがでてきているとき、とも言えそう。

まずは今の彼女そのものを大切にしてあげてください。

ただですね。

多くの男性は、つい女性の弱さを自分の力で解決しようとします。

しかし、女性の中にはそれを望まない場合もあるので要注意です。

多くの女性は、「愛する人を受け止めその全てを愛そう」としています。

いわば、好きになった男性の長所もめんどくさいところも愛しているのです。

とてもありがたいと思いませんか?

しかし男性は「相手のいいところを認め、相手の弱点は解決しようとする」のです。

それこそ男性は「自分の弱さを毛嫌いしている」からこそ、「女性も自分の弱さを嫌うだろう」と勝手に思い込んでいるためにそういった発想が生まれます。

これが女性の苦痛を刺激することも少なくないのです。

女性が男性の弱さを愛しているように、私の弱さを見つめ受け入れ愛してほしい。

そう願っている方も少なくないのですよ。

しかし、この「女性の弱さを愛すること」

多くの男性にとって、かなりハードルの高いことでもあります。

そもそもわからないのです。

「弱さを隠せ・抑圧せよ」と教育されて生きてきた男性にとって、弱さを愛された経験などほぼないですから、何をどう愛せばよいかよくわからないものです。

それも致し方ないことなのです。

だから男性は焦ります。今この状況を受け止めることより、つい手を出したくなってしまうのです。

その典型例が「彼女を説得しようとする」なのですが・・・

これはあまり得策とは思えないですね、今回の場合は。

今はまず、自分なりの愛し方を一旦横において、彼女に寄り添うことでしょうね。

彼女の弱さを消そうとするのではなく、受け止め愛してあげてください。

彼女に時間をあげることもそうですし、彼女の様子を優しく伺うことも、どんな彼女も受け止めてOKを出していくことも同じでしょう。

その意味で「あなたを思い」をある程度なら伝えても構わないと僕は思います。(ガツガツ連絡し続けるのはNGですけどね。)

逆に全く連絡もせず放っておくと、それはそれで大問題になりかねませんので要注意ですよ。

そのあたり、男女の心理は違います。男性の放っておいてほしいは「本当に放っておいて」ですからね、違いがあることは覚えておいてください。

あなたがどれだけ彼女の強さも弱さも含めて大切に思っているか。

その気持ちを届ける(置きにいく)イメージでしょうか。そう関わってみてください。

どこか時間はかかっても「彼女とともに歩む」ような意識があるといいのでしょうね。

今をうまく乗り切れば、HMさんの愛し方が役に立つときはきっとまたやってきます。

だから、焦らないことです。

彼女という人を理解し、その気持ちに寄り添い、彼女を受け止める包容力を意識してみてくださいね。

もちろんあなたの不安を解消する手段もぜひ持っておいてくださいね。

以上、参考になれば幸いです。

ABOUT ME
浅野 寿和
カウンセリングサービス所属心理カウンセラー。名古屋を中心に東京・大阪・福岡で〜旅人のように〜カウンセリング・セミナーを開催。心理学は現実で使えてなんぼ、がポリシー。
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