夫婦のための心理学

不倫・浮気の罪悪感で苦しい。「私は幸せになっちゃいけない」が消えないときの処方箋

不倫・浮気の罪悪感で苦しい、というご相談

浮気・不倫の罪悪感のシンボル

今回は、不倫・浮気の罪悪感が苦しい、がテーマ。

夫がいるのに他の男性と浮気してしまった

憧れの先輩から強く求められて応えたら、相手が既婚者だった

過去に浮気や不倫をして後悔したり、良心の呵責や罪悪感に苦しむ人は、男女問わず少なからずいらっしゃるようです。

また、そういった経験をお持ちの方の中には

「もう私は幸せになってはいけないのではないか」

という気持ちを抱え続けてしまう人もいらっしゃるようです。

僕自身カウンセラーとして、浮気や不倫に関する社会的な責任や道徳的な面を考慮しないわけじゃありません。

ただ、一つのお悩み・ご相談として扱わせていただく場合、

一つの恋愛、一つの過去の出来事、一つの心理状態

として扱わせていただくことが多いんです。

善悪判断だけで判断せず、今、悩まれている方が罪悪感から抜け出し、どう幸せを実現するかを考えさせていただています。

例えば、そもそも「浮気や不倫なんてするつもりはなかったのについ・・・」というケースもあると思うのですよね。

また、きちんと過去の自分の行動に対する責任をすでに果たしたにもかかわらず

「ずっと幸せになってはいけないと感じる」としたら、それはそれで悩ましい問題となるのではないでしょうか。

ということで、今日は「不倫・浮気の罪悪感とどう向き合うか」という話をコラムにまとめてみます。

よろしければどうぞ。

不倫・浮気の罪悪感で苦しみ「幸せになってはいけない」と感じる理由

不倫・浮気の罪悪感で苦しむ女性

不倫・浮気の罪悪感で苦しむ理由(心理)の代表的なものが

「罪を償い続けなければ幸せになってはいけない」と感じ続けているから

考えることができるんです。

そもそも罪悪感とは

「罪を償わないと幸せになってはいけない」

という思いをもたらす感情です。

つまり、過去の不倫や浮気から生じる罪悪感や「幸せになってはいけない」という思いは

ずっと自分の中で感じる「私はどうすれば罪を償えるのだろうか」という感覚と

罪を償い続ける意味で「幸せになってはいけない」と感じている状態だと見ることもできます。

罪悪感には様々な形がありますけど、今回はその中でも

「自分は大切な人にとっての毒である」「やるべきことをきちんと果たしていない」

という罪悪感だと見ることもできますね。

強い罪悪感を感じる理由は、加害者意識と「愛し合えない」という事実

また、不倫や浮気で強い罪悪感を感じる理由は

「加害者意識」と「誰ともきちんと愛し合えていないという事実」がもたらすもの、と考えることもできるんです。

ここ、更に一つ一つ解説していきますので、よろしければご覧になってください。

加害者意識とは

加害者意識とは「自分は大切な人や関わる人を傷つけ、大変なダメージを与えた」という意識です。

これはなかなか引き受けがたいので、僕たちはつい「被害者」になろうとすることもありますが、被害者の仮面を被ると更に問題はややこしくなりがちです。

例えば

「会社の先輩から強く求められて関係を持ったら、相手が既婚者だった」

という事例。

こういったケースで、例えば「会社の先輩が既婚者であることを隠していた」としたら、ある意味こちらも被害者だと言えるかもしれません。

ただ、自分がそもそも不倫や浮気を望んでいなかったのであれば、いくら被害者の立場をとっても、なかなか気持ちはスッキリせず、むしろモヤモヤしてしまうことも多いのではないでしょうか。

その理由は「(どんな事情があるにせよ)自分が不倫や浮気をしてしまった」という加害側の意識を感じているから、なのです。

そしてこの加害者意識を一旦引き受けて、その上で次のステップに進むことがすごく大切なことなんです

(「次のステップとはなんぞや」という話はこのコラムに最後にまとめていますので、そこまでちゃんと読んでくださいね!)

加害者意識の問題 〜乗り越えていく許しのプロセス〜加害者意識を感じると、とてつもなく苦しくなる私たち 例えば 「パートナーを裏切って深く傷つけてしまった」 「自分の浮気や不倫が...

誰ともきちんと愛し合えていないという事実、とは

ここでの「誰ともきちんと愛し合えたわけではない」という言葉は

  • 愛し合う約束をした自分のパートナーや不倫・浮気相手との「心のつながり」をきちんと絆として維持できていない
  • パートナーや不倫・浮気相手(相手の家族も含む)に対する責任が取れていない

という2つの意味があります。

不倫や浮気の罪悪感で苦しむ人は、そもそもきちんと愛し合いたいと願っていた人なのでしょうね。

が、何かしらの事情で不倫や浮気に至ることになり、結果「誰とも愛し合えない状態」に陥っているのかもしれません。

例えば

  • 自分にとって大切な人(パートナーや家族など)や、不倫・浮気相手との心のつながりや信頼関係を自ら壊してしまった
  • 自分がパートナーや家族、不倫相手など関わることで、ことごとく関わる人の気持ち(心)を傷つけてしまった
  • 自分の行動は誰一人幸せにしていない

このように感じるときにものすごく苦しい思いを抱くことがあるのでしょう。

つまり、不倫や浮気の罪悪感で苦しむ、という事実は

「自分は大切な人と愛し合えなかった、むしろ傷つけた」

という状態を示す、と言えると思います。

不倫・浮気の罪悪感で苦しむ本当の理由は「今、誰も愛していない」という現実にある

今までの話をざっくりまとめてしまうと、このような表現ができるのです。

不倫・浮気の罪悪感で苦しむ本当の理由は

「今の自分が誰も愛していない」という現実にある。

不倫や浮気をしてしまった後悔や加害者意識。

大切な人を酷く傷つけてしまった罪の意識。

本来望まなかった関係を持ってしまった自分への自己攻撃。

そんな自分に失望し、自分を責め、まるで毒のように扱う。

これこそが罪悪感がもたらすものなんですね。

このとき、自分は毒だと感じていますから、幸せになってはいけないと感じる以上に

「大切な人、家族、これから出会うであろう恋人、などに対して愛を届けてはいけない、愛情を示してはいけない」

と感じる。

この「自分が誰も愛していない」という事実は

「自分は存在している意味があるのか?」という疑いを刺激するものでしかないのです。

これが苦しくて苦しくてたまらないわけです。

が、何度も自分の中で繰り返すように湧き上がる「罪の意識」が

「もう一度自分自身が立ち上がり、愛する人を愛する」

ということを阻害し続ける、というわけです。

不倫・浮気の罪悪感から抜け出す方法は「誰かを愛する」という選択にある

愛を選択するシンボル

つまり、不倫や浮気の罪悪感から抜け出して

もう一度自分の価値や存在意義を取り戻し、そして幸せになる扉を開くためには

あなた自身がもう一度「誰かを愛するという選択をとること」にあります。

あなたが誰かを愛したり、与えたり、あなたの愛する人の愛情を受け取ることを自分に許すこと、とも言えます。

もっと平たく言えば

「あなたがもう一度大切ななにか、誰かを愛することを諦めないこと」です。

よくカウンセリングなどで

「私はもう誰とも関わっちゃいけないし、好きになっちゃいけないと思います」

というお声を伺いますけどね。

そう思うことが、今自分ができる周囲への貢献だ、と思ったら大間違いだ、と僕はお伝えしています。

「もう一度あなたが誰かを支え、愛し、愛してくれる人の愛を受け取り、喜び合うこと」

この選択だけがあなたも周りも幸せになる方法だと僕は考えています。

カウンセリングなどでよく言われる

自分の気持ちをカウンセラーに話して整理する、自己肯定感を高める、自分の事情を理解するといった話は

あなたがもう一度「誰かを愛するための一つのプロセス」です。

つまり、目的ではない、ってことなんです。

ここを間違えると、なかなか罪悪感の苦しみから抜け出すことができないんですね。

罪悪感は「関わるな・愛するな」と語りかけるが、それこそが最大の罠である

罪悪感ではなく愛を選択した女性

僕たちは強い罪悪感を感じると、全く解けそうにない思いを抱くようになります。

「罪深い自分が大切な人を愛したり、関わってはいけない」

実際、浮気や不倫を経験すると周囲からもそう言われることだってあるやもしれません。

ただ、その思いに自分が従い続ける限り、誰かを愛することはできないんです。

そして、もう一度大切な誰かの支えになること、社会の一員として活躍する機会はなくなるのです。

それこそ、あなたの罪悪感が仕掛ける最大の罠です。

ここを抜け出すには、たった一つ、一点突破。

罪悪感が決してあなたに許そうとしない

「心から誰かを愛すること」

「誰かに愛や喜びを与える存在になること」

これを実現することなんですよ。

余談ですけど、僕というカウンセラーはそんなみなさんのプロセスを全力でサポートさせてもらってます。

今日のコラムにご興味を持っていただけたら、ぜひ参考にしていただいて、あなたがもう一度誰かの支え、喜びになっていただけたらな、と思う次第です。

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