浮気した夫は本気なのか? |「好き」という言葉の裏で起きている心理
こんにちは。
心理カウンセラーの浅野寿和です。
夫の浮気が発覚したとき。
多くの方が、まずこの問いにぶつかります。
「夫は本気なの?」
「もう私への気持ちはなくなったの?」
とくに、
- 「あの人のことが好きだ」
- 「あの人は僕をわかってくれた」
- 「自分を必要としてくれた」
そんな言葉を夫の口から聞いたとき、
胸の奥が一気に崩れるような感覚になる方も少なくありません。
この記事では、
- 浮気した夫が使う「好き」という言葉の心理的な意味
- なぜそれが、妻側にとって致命的に苦しく響くのか
- その状態で、どう立ち位置を整えればいいのか
を、夫婦再生の視点から整理していきます。
Index
浮気した夫の心理は、一つではありません
まず大前提として、浮気した夫の心理は一様ではありません。
ただ、カウンセリングの現場で数多くのケースを見てきた実感として、
ある傾向がはっきり見えることも事実です。
それは、
夫が語る「好き」という言葉の中身が、妻が受け取る意味とは違うことが多い、
という点です。
「好き」には、大きく分けて二つの意味があります
浮気した夫が口にする「好き」という感情には、
大きく分けて、次の二つがあります。
- ① 自分がいい気分を感じられた(気持ちが楽になった)から好き
- ② 相手そのものに深く興味を持ち、理解し関わりたいという好き
妻側が想像する「好き」は、多くの場合②です。
相手の価値観や弱さも含めて関心を持ち、
時間をかけて関係を深めていこうとする感情。
だからこそ、夫が「好きだ」と言った瞬間、
「もう気持ちが完全に移ってしまった」と感じてしまう。
これもまた自然な反応です。
ただ、浮気した夫の心理を丁寧に見ていくと、
実際には①の意味で語られているケースが非常に多いのです。
浮気は「恋に落ちた」というより「余力が切れた結果」であることが多い
浮気の背景にあるのは、
- 強いストレス
- 役割への疲弊
- 評価されない感覚
- 自分が必要とされていないという不安
こうした状態で現れた相手に、
「頼られた」「必要とされた」「楽だった」
その結果、「この人が好きだ」と感じるケースがとても多いのです。
これは、相手そのものへの深い興味というより、
自分の余力を一時的に回復させてくれた存在への好意に近い。
例えるなら、
「疲れているときに食べたチャーハンがとても美味しかった」
という感覚に少し似ています。
もちろん、それが許される行為ではありません。
ただ、「本気の愛」と即断してしまうと、
事態の見誤りにつながることがある、という話です。
なぜ妻側は、ここまで深く傷ついてしまうのか
浮気された妻が、ここまで深く傷つくのには理由があります。
多くの場合、
- 妻はパートナーに深い関心を向けてきた
- 関係を壊さないように我慢してきた
- 役割を背負って家庭を支えてきた
そんな中で聞く「他の人が好き」という言葉は、
裏切り以上に、「自分の存在が否定された」ように感じられるのです。
ここで起きているのは、心理学でいう「意味づけ」や「投影」です。
自分の「好き」の深さを基準に、相手の言葉を解釈してしまう。
その結果、実際以上に絶望的な物語を自分の中で作ってしまうことがあります。
夫婦再生が必要になるのは、ここからです
浮気の問題がこじれる最大の理由は、
「愛が移ったかどうか」だけで判断しようとすることです。
本当は、
- 夫婦関係がどの心理プロセスにいるのか
- 夫も妻も、どれだけ余力を失っているのか
- 役割が過剰になっていないか
こうした「状態」を見る必要があります。
多くのケースで、浮気は関係が終わったサインではなく、今の状態の限界を超えたサインです。
今、整えるべき立ち位置
もし今、
- 夫の言葉が頭から離れない
- 自分を責め続けてしまう
- 何を信じていいかわからない
そんな状態にいるなら、まず必要なのは結論を出すことではありません。
自分の感情を、これ以上壊さない位置に立つことです。
・真実を急がない
・答えを迫らない
・自分の価値を測らない
これは逃げではなく、夫婦再生に向かうための最初の調整です。
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最後に
浮気された側が感じる痛みは、
あなたが本気で人を愛せる証でもあります。
その愛の深さを、
どうか「自分が弱い証拠」にしないでください。
夫婦再生は、相手を取り戻す作業ではありません。
自分を失わずに、関係を見直すプロセスです。
この記事が、みなさんの今の混乱を少し整理する手がかりになれば幸いです。
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