恋愛の心理学

プロポーズまで受けたのに彼のことを疑い続けてしまいます

浅野さんへの質問です。

2年ほど付き合った彼氏にプロポーズされました。
ずっと憧れてた結婚と、プロポーズ。
その日から2週間くらいは指輪を見て、つけては浮かれてました。
コロナなのでまだ動き出しませんが、
式はどうしようかなとワクワクしたり、彼ともあーだこーだ話してます。
親への挨拶も互いに済ませました。

しかし、今になって
不安要素もある彼の本心、本当の姿、が気になって仕方なくなってきました。
勝手に心配してるのは、
SNSの裏アカウントはないか、ほかの女はいないか、今なにしてるのか。
つい聞いてしまったのは、
そのアプリはなに?、電車路線検索してた履歴の駅はなんで?行ったの?とか。
もともとやきもちやきなのが、激増しています。
プロポーズされたのに。安心してません。

彼はわたしといる時、尽くしてくれます。
料理も、家電修理も、いろいろ。
なのに、一緒にいないとき、気になって仕方ないんです。
把握したくて、管理したくて、仕方ないんです。

たぶん彼の過去に引っ張られてます。セフレがいた過去に。
どうしたら気にしなくなりますか。わたしはなにを信じたら気持ちが晴れますか。
とるべき行動はなんですか。

ネタ募集ネーム:ワイワイさん

ワイワイさん、ネタのご協力ありがとうございます。

なるほど、彼の過去が気になって仕方がないのですね。それから生まれる不安と嫉妬。確かに一度気になりだすととまらないかもしれませんね。

ただ、ご質問を読ませていただくと「プロポーズを受けた」ということがきっかけになっているように僕には見えます。そのキッカケで恐れが吹き出してきた、という印象を受けるのです。

こういった話ってマリッジブルーとして捉えられることも多いと思います。ただ、その中身に関しては実際いろいろな要因によって引き起こされていると僕は思うんですよ。

そこで今回は、ワイワイさんのご質問から読み取れる要因と、彼との向き合い方についてまとめていきますね。

 

彼のことが信じられなくなるとき

しかし、今になって
不安要素もある彼の本心、本当の姿、が気になって仕方なくなってきました。
勝手に心配してるのは、
SNSの裏アカウントはないか、ほかの女はいないか、今なにしてるのか。

たぶん彼の過去に引っ張られてます。セフレいた過去に。

なるほど。ワイワイさんが彼を疑う事情(疑いたくはないと思うのですが)は、もうすでにあった、ということですね。

ただ、彼の過去は今も昔も変わりはないですよね。2年ほど付き合われているなら、少なくともこの2年間は彼のことを信じられていたし、好きだったのではないでしょうか。

もしくは、今までも彼の過去のことが気になっていたけれど、相手の行動を探るぐらいまで気にはなっていなかった、もしくは、疑いたい気持ちを我慢できていたのでしょうか。

そんな印象を僕は受けましたよ。

もちろん実際にお話を伺っているわけじゃないので、そうだと言い切れるわけでもないんですけどね。

もし、今まで彼の過去のことが気になっていたけれど、ここまで気になりだしたのはなぜでしょうか。

おそらく彼よりもワイワイさん自身の心境の変化の影響が強いのではないでしょうか。

できればこういった不安は一人で抱えず、人に話したり、不安が強まる要因を癒やしておかれることをおすすめしたいと思います。

 

これで裏切られたらどうしようという不安

なのに、一緒にいないとき、気になって仕方ないんです。
把握したくて、管理したくて、仕方ないんです。

まず、「気にしないようにしよう」と我慢してもなかなか気持ちを上手にコントロールできるわけでもなさそうですよね。

「気になって仕方ない」という気持ちを抑えても更に気になるという「禁止の心理」の影響もありそうですしね。

だから、上手に自分の気持ちと向き合っていくことが大切になりますよね。

 

今のお二人は「プロポーズ」までプロセスが進んでおられて、結婚が目前ということですよね。ホント、おめでとうございます。

だとしたら、ワイワイさんが「彼の過去を含めて彼を愛する」ということに近づいた、ということになるわけです。

今の彼を受け入れ愛することは、その過去の彼を含めてまるっと受け入れるってことにもなります。(逆もしかりで、自分も愛する人に過去を含めてまるっと受け入れてもらうわけです。)

もしかすると、ワイワイさん、そこに不安があるのではないでしょうか。

実は「結婚」となって、初めて強い不安を感じる方も少なくないんですよ。

例えば、今までは眠っていた不安がふっと浮かび上がることもありますし。

本当に彼は私だけを見てくれているのだろうか。
他の女性と関係を持って私を傷つけるのではないだろうか。
私との関係にストレスを感じたら、他のところにいってしまうのではないだろうか。

もしそう感じているのであれば、確かに彼のことを管理したくなっても不思議じゃないんですよね。

ただ、その不安を彼にぶつけて関係を悪い方向に導くことは避けたい、と思うから我慢するのでしょう。しかしその不安は消えないので苦しいのかもしれませんね。

もしそうだとしたら、ワイワイさんは、彼が私を裏切るかもしれないという不安よりも、「私は彼の喜びになりきれるんだろうか」と感じている可能性がありそうです。

私が彼のそばにいることで喜んでくれるんだろうか(それぐらいちゃんと愛せるのだろうか)という不安が強まっているのかもしれません。

これはワイワイさんに問題があるということではなく、ワイワイさんが「自分の疑いや不安と正面から向き合うことになった」その可能性がある、ということですね。

どこか「二人はプロポーズまで進んだけれど、ここまで来て裏切られたら、もう私は立ち直れない」といったネガティヴな感覚があるのかもしれません。

もちろんそれぐらい彼のことが好きってことなんでしょうけども。

しかし、つい「裏切られたら」と考えてしまうなら、積極的に自分から与えるのではなく、傷つかないようにと考えてしまって、少し受け身なスタンスになりすぎているのかもしれませんね。

 

幸せが近づくとよりリアルになる「私は愛されるにふさわしい?」

僕たちが幸せになる前の段階では「ここまできて、もしまた不幸になるとしたら、私はもう何をしたらいいのかわからない」と感じることがあります。

これからどうなるか、なんてまだわからないんだけど、そう感じるものなんです。

だから、今、起きてもいないことに意識が向き、不安が掻き立てられるわけですよ。

そもそもこの不安・怖れは「自分は愛されるにふさわしいの?」という自分自身の疑いから生じていることが圧倒的です。が、なかなかそうは認識できません。

自分の疑いを相手に投影しますから「私が不安になる要因が相手にある」と認識することが多いんです。

だから彼を管理したくなるし、彼の本当の姿が気にしたり、過去や行動に意識が向いてしまい、その不安を扱いきれなくなるわけです。

この状況を心理分析すると

「彼は過去に他の女性と関係を持った、ということは私も・・・」と疑い、彼を「愛のない存在」として扱い、自分自身も「愛されるにふさわしくない」と感じている

ことになるんですよ。

だから、自分の不安を払拭できずに苦しむし、彼のこともついつい疑ってしまうのです。

もちろんそんなことをしたいと思う人は少ないと僕も思いますよ。

彼のことを、私が愛する人、私を愛してくれる人、と感じたいわけです。
自分のことも、彼を愛する人で、彼に愛される人、と感じたいわけです。

しかし、それでも彼を疑ってしまう気持ちや不安が出てくるなら、「私は結婚を決めたぐらい大好きな人から傷つけられる存在」という自己認識から生じてくると考えてみてください。

 

「自分は愛されるにふさわしくなく、罰されるにふさわしい」という感覚。

そう、これは罪悪感、無価値感が生み出す感覚なんです。

もちろんこれは間違った認識です。

しかしそう思えば、つい自分が彼から罰される前に先手を打ちたくなるものでしょう。その結果、自分が傷つかないように彼を疑うしかなくなるわけです。

これは愛のようで愛とは全く違う、罪と罰の物語なんですよ。

だから、二人でいることが喜びでなくなり、どんどん辛く苦しくなっていくわけです。

 

今の自分の気持ちと向き合うこと。そして次に進むこと。

このような不安や怖れがやってきたら、まずは今の自分は「罰を受けるにふさわしい」と感じている可能性があると認識しておくといいですよ。

その自分への罰として「目の前の彼(その過去)を使っている」と理解してみてください。

そう思えば「そんなことしたいわけじゃない」って思いません?それがこの問題解決の取っ掛かりになります。(それでも気持ちがおさまらないときは、彼と関わることよりも先に自分の気持ちを整えるとき。カウンセリングなどを使ってみてくださいな。)

彼の過去、その事実を使って、起きてもいない未来を想像し、それを使って彼を疑い、安心感を感じようとするなら、それこそが罪悪感が生み出す幻想でしょう。

向き合うべき現実は目の前にあります。

それはきっとワイワイさんが最もご存知ではないでしょうか。

あなたは彼に愛されるにふさわしい人。

だからそれに見合った振る舞いを意識して行動してみてほしいのです。

 

まずは、目の前の彼を理解し、受け止め、どんなことがあっても愛すると肚をくくりましょう。

もし、彼の過去が気になって不安になるなら、その不安をぶっ飛ばせるほど、仲睦まじい関係を作り、彼を愛し、彼の行為に感謝することを続けることしかないはずです。

そういった自分の目的を持つことです。

それ以外に何があるっていうんでしょう?

相手の間違いは罰するのではなく愛すること。それによってより強い絆ができるもの。

お互いの間違いを罰し合う関係なら、まぁ一緒にいても辛いだけ。罰される方も辛いし、罰する方も辛い。だから、ワイワイさんが彼のことを疑ってしまうことも本当に辛いことなんだと僕は思うのです。

また、こうも考えられませんか。

誰だって、自分の過去が相手を傷つけるかもしれない、といった不安を持つものです。

例えば、自分の恋愛歴のこと、学歴のこと、子供時代のこと、性格のこと、コンプレックスのこと。気にしはじめたらキリがありませんけどね。

そんな不安があったとしても、それでも自分が愛すると決めた人を精一杯愛そうと関わり続ける姿はとても美しいものですし、それこそが自分に愛を許すことそのものです。

どうやら今の彼はあなたに尽くしているようですよね。その彼の気持ちを少し想像してみれば、きっと僕のお伝えしていることが分かっていただけるはずです。

彼を喜ばせ、愛されるにふさわしい人と感じさせることができるのは、彼のそばにいるあなただけですよ。

そう考えると、ワイワイさん。

もしかして彼のことを信じきれなかったり、疑ってしまったことで、彼に申し訳無さを感じていませんか?

ちゃんと愛してあげたいのに、彼を信じたいのに、自分だけが不安になって、彼のことも未来のことも信じられなくて、本当にごめん、などと思ってないでしょうか。

もしかして「私でいいの?」とか思ってないですよね?

もしそうだとしたら、その罪悪感や不安は不要です。いりません。とっとと手放しましょう。

なぜなら、あなたは愛する人に選ばれているじゃないですか。

そして今、あなたは僕に質問を送ってくださり、どうにか彼を愛そうとされているじゃないですか。

それがあなたの本当の姿であり、あなたのやりたいこと、なんですよね?

だとしたら、あなたは愛されるにふさわしいし、ちゃんと愛を選べる人なんだと僕は思いますよ。

そんな自分をじっくり見つめてみてください。鏡でも見て、自分を見つめてみるんです。

ね、そこに写っている自分はすごい自分、愛のある自分じゃないでしょうか。

そして、今の彼にたくさん感謝してみてください。一生懸命彼はあなたを思ってくれているのなら、その気持ちはあなたに向いていますよ。

そこで苦しさを感じるなら、それはあなたが(自分を疑うことを通じて)彼を疑っているから。

だから、その疑いを止めて愛を感じるために、彼に「本気で・心から」感謝するんです。

私を愛してくれてありがとうでも、選んでくれてありがとうでも、今日彼がしてくれたことに対してでも、なんでもいいです。

ここでの癒やしは「コミットメント」によってもたらされます。それは肚をくくることであり、相手に積極的に関わること、感謝すること。

だから、中途半端に「ごめん」「疑って申し訳ない」「不安だったんだ」といいながらやるとあきまへん。(こういった気持ちを整理するためにカウンセリングがあると思ってみてください。)

あなたが存在することで彼も喜んでいるのだから、あなたも彼の存在を喜んであげながら「本当に嬉しい!ありがとう!」という気持ちを表現することなんです。

これが本気でできたら、それだけで不安やわだかまりがスッとなくなることも少なくないですよ。

 

それでもなかなか気持ちがスッキリしない、不安が残るならば、別の要因を考えていくことも必要になるかと思います。

例えば、過去に親密な人との関係で痛みを感じたことがあると、親密になる瞬間に不安がよぎることもありますしね。また、そもそも癒着の問題があると結婚前の不安が増すこともよくあることですし。

その際は、カウンセラーがサポートすることもできますよ。

 

最後になりますが、あなたは彼を疑い、管理したい人じゃないんですよね。だから悩んでいらっしゃるのでしょう。

だとしたら、あなたは彼を信じ、愛したい人なんです。そこをちゃんと感じ取って、自分が表現したいほんとうの気持ちを選んでみてくださいね。

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